ドイツニュースダイジェスト・スタッフ
日本出張レポート

ドイツニュースダイジェストでは毎年、ドイツ語で日本の情報をお伝えするフリーペーパー「JAPAN DIGEST」を発行するなどの活動を通して、日本の魅力を再発見しています。ドイツからでは掴めない、日本の今、そして訪日観光の盛り上がりをこの目で見て、感じ、ドイツ発の日本情報をもっと充実させるため、日本出張にいってきました。

第5回　高野山開創1200年

弘法大師空海が平安時代初期に大成した真言密教の聖地として知られ、和歌山県北部の標高約800mの平坦地に100カ寺以上の寺院が密集する高野山。その高野山が今年、開創1200年を迎えた。

訪れた10月1日にはちょうど、仏様と縁を結び、智慧を導き開く儀式「結縁潅頂（けちえんかんじょう）」が行われていた。さらに、開創1200年を記念して、秘仏とされる伽羅金堂の御本尊がご開帳されていた。まさに、生涯に二度と起こり得ない、一生に一度の出来事であった。しかし、仏様と結縁する時間的余裕がなかったことは、残念であった。

高野山の信仰の中心である奥之院にも足を延ばした。一の橋から弘法大師御廟へ通じる約2kmに及ぶ参道には大杉林（国史跡・県指定天然記念物）があり、約1500本の杉が密生する。最古のもので560年、最長65mの老杉もあるという。

この参道には、織田信長や武田信玄、豊臣秀吉などの諸大名をはじめ、およそ20万基を超える墓石や祈念碑、慰霊碑の数々が立ち並ぶ。宗教や宗派を超え、空海の下に共に供養されている。

2004年に、熊野那智大社と共に「紀伊山地の霊場と参詣道」として、ユネスコの世界文化遺産に登録された高野山。ミシュラン旅ガイド『ミシュラン・グリーンガイド・ジャポン』で3つ星を獲得しただけあり、フランスやドイツからの観光客も多いという。今回も、欧州からの観光客を大勢見掛けた。

高野山真言宗　総本山金剛峯寺
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