ジビレ・ツァガース

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ジビレ・ツァガース Sibylle Szaggars
1957年ハンブルク生まれ。画家。ドイツ国籍。米国ユタ州在住。
©Evan Agostini/AP/Press Association Images

米国の映画俳優・監督ロバート・レッドフォード(72)と事実婚を続けて14年。この5月についに入籍し、7月11日には生まれ故郷のハンブルクで教会法による婚姻も締結した。

幼い頃から絵筆を握ってきたが、異文化の風景を好んで描くようになったのは、家族旅行で訪れたモロッコとマレーシアで衝撃を受けてから。ゴーギャン、ゴッホの手法を学び、1980年代にロンドンへ移ってテート・ギャラリーに日参。芸術家仲間とアトリエをシェアし、英独での展示会を皮切りにプロの道をスタートする。

ヨーゼフ・ボイスに師事した画家仲間ギュンター・モイターから薦められ、興味の対象をアメリカ・インディアンへと広げたのは90年。米国アリゾナ州のインディアン居留区に住むヒポ族宅にホームステイし、神話、動物、霊的パワーなどをモチーフに次々と作品を生み出した。そして2年後、ユタ州サンダンスにある元恋人の別荘にアトリエを開設。作品カタログを出したところ、それに目を止めたのが、1度は画家を目指したことのある同地の有名人ロバート・レッドフォードだったのだ。

現在、サンダンス映画祭とサンダンス・リゾートで知られるユタ州サンダンスは、レッドフォードが69年に4万3000ヘクタールの土地を購入し、出演映画にちなんで名付けた大渓谷。その地の牧場で2人は96年から生活を共にし、彼女は西部の暮らし方を、彼はドイツ語を覚えた。教会の式でも彼はドイツ語のセレモニーを理解し、「Ja」と宣誓。自然とミスティックを愛する者同士、お似合いである。