カール=テオドール・ツー・グッテンベルク

Mittwoch, 04 März 2009 10:00
カール=テオドール・ツー・グッテンベルク Karl Theodor zu Guttenberg
1971年12月5日ミュンヘン生まれ。CSUの政治家。 2月10日連邦経済相に就任。
©Deutcher Bundestag / Paul Schirnhofer

正式にはFreiherr von und zu という男爵位が姓に付く。先祖は12世紀にまで遡り、フランケンヴァルトのグッテンベルク村(現クルムバッハ)を居城にした。家系はブルー・ブラッド間の結婚で繋がり、例えば母方のエルツ伯爵家はクロアチアに城を持っていたオーストリア系貴族。王侯貴族のハプスブルク家とも遠戚にあたる。

政治とも縁が深い。17世紀の先祖の1人はヴュルツブルクの領主司教、大伯父はヒトラー暗殺未遂事件の実行メンバー、祖父はキージンガーCDU政権(1966~69)の首相府長官だった。妻シュテファニーの実家であるビスマルク=シェーンハウゼン伯爵家からは、近代ドイツ建国の父オットー・フォン・ビスマルクが出ている。

これでは政治に背を向けるほうが難しい。法学と政治学を学び、23才から家族経営の投資会社グッテンベルクに加入、後に取締役として高い利潤を上げてきた。その一方で、28才の時にCSUに入党。2年後の2002年に一族の地クルムバッハから連邦議員に当選し、その7年後にはグロス前経済相の後任として内閣入りするスピード出世を遂げた。

未曾有の経済危機下で国民が貴族の能力に期待しているためか、今のところ世論から好意的に受け止められている。本人も明確なシグナルを送ることを任務の1つと自覚し、経済相として早速「景気は秋から好転する」と発言した。気分転換はピアノ演奏。指揮者である父親から音楽の才能も受け継いだ。文字通りのエリート貴族である。

最終更新 Freitag, 02 September 2011 11:16