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バーデン=ヴュルテンベルク州議会AfDが分裂

(デュッセルドルフ 7月12日)バーデン=ヴュルテンベルク州議会のAfD院内会派で、一党員の反ユダヤ的思想をめぐって分裂騒動が起こっている。急進勢力の右派ポピュリスト政党AfDは3月のバーデン=ヴュルテンベルク州議会選挙で15.1%の支持を得て23議席を獲得し、同州議会で野党第1党となった。

今回問題となったのは、同党のヴォルフガング・ゲデオン議員による反ユダヤ的発言で、これに対して同州議会AfD院内総務のイェルク・モイテン氏が「反ユダヤ主義的思想がAfDの中にあってはならない」とゲデオン議員の同党からの除名を求めていた。 

同州議会院内会派の中で23人中13人がこれに同意。しかしゲデオン議員の留任を認める議員らと折り合いがつかず、5日までにモイテン院内総務を含めた14人が同州議会院内会派からの離脱を発表した。AfD連邦代表部はこれに対し、モイテン氏およびこれに賛同する離脱組をバーデン=ヴュルテンベルク州議会の正規のAfD会派として認めるとしたが、これが議会法的に有効なのかどうかは不明だ。

一方、フラウケ・ペトリ―AfD共同代表のここに至るまでの態度も不明瞭で、ペトリ―代表はモイテン氏からのゲデオン議員除名要請に対して、複数回反発を示し、AfD連邦代表部がモイテン氏への支援を決定した際も不在だった。今回、問題の原因となったゲデオン議員は、批判を受けて「今年9月までAfD党員としての立場を離れる」と発言していたが、これには意味がないとの指摘が党内から挙がっていた。

バーデン=ヴュルテンベルク州議会AfD院内会派から離脱したモイテン氏ら14人は6日、新グループ「バーデン=ヴュルテンベルク州のための選択肢(AfBW)」を結成。「我々こそが正当なAfDだ」と主張しているが、ペトリ―共同代表は「離脱せずに残った8人こそが、バーデン=ヴュルテンベルク州議会のAfD院内会派」と言明しており、「私は分裂状態にあった2つのグループを一つにまとめようと尽力したが、最後にこれが阻害された」とモイテン氏を激しく非難している。

一方、最新の世論調査でAfDの支持率は10%に低下。今年1月以来の最も低い数字を記録している。
 
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