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テロ容疑者の自殺でザクセン州法相に責任問う声

(10月18日)ベルリン空港の爆弾テロを企てた容疑で逮捕された22歳のシリア人難民、ジャベル・アルバクル容疑者が、拘留されていたライプツィヒ市内の刑務所で自殺した。家宅捜査では逃走を許し、刑務所での自殺を防げなかったことで、ザクセン州の法相に責任問う声もあがっている。

アルバクル容疑者はケムニッツの自宅に大量の爆発物を所有していた。家宅捜索の直前に逃走し、ライプツィヒで知り合ったシリア人の住居に身を寄せていたところを逮捕された。警察は、同容疑者がベルリン空港の爆弾テロを計画していたとみて、テロ容疑での捜査・取り調べを行なっていた。

アルバクル容疑者は、昨年2月に難民としてドイツに入国。バイエルン州のローゼンハイムに登録記録が残っており、ミュンヘンで1泊した後、ザクセン州へと移送されていた。当時はバルカンルート経由で難民の入国が増え始めたときで、ドイツの難民対応も混乱しており、シリア出身の申請者にはほぼ確実に難民認定が出ていた。

アルバクル容疑者は逮捕後の12日、刑務所の独房で自分のT シャツを使って首をつっていたとされており、テロ容疑者の扱いに対してザクセン州法務省が、このような事態を防ぐための十分な措置を取っていたのか責任を問う声が挙がっている。アルバクル容疑者の自殺によって、同容疑者が難民として入国した後、どのような経緯があってテロを企てるようになったのか、解明は難しくなり、またテロ犯罪の重要な証人となりうる人物を失ったことになる。

ゲムコフ・ザクセン州法相(CDU)は13日の午前中に記者会見を開き、「このような事態を防ぐために、できる限りの対応を行っていた」と主張。同刑務所の精神鑑定では、アルバクル容疑者に自殺を企てるような兆候はまったく見られなかったとしている。

SPDのオッパーマン院内総務は、「ザクセン州には、専門的なテロ対策の基盤が欠けている」と批判。連邦憲法擁護庁がザクセン州当局にアルバクル容疑者のケムニッツの住居を通報するも、容疑者の逃走を許し、その後ライプツィヒで逮捕されるに至ったことに対して、ザクセン州のウルビッヒ内相(CDU)は警察の功績をたたえたが、逃走を許した州の対応に批判の声が挙がっている。
 
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