ドイツ人の健康リスクがEU平均以上 がんの罹患率も

Dienstag, 29 November 2016 11:00
(デュッセルドルフ 11月29日)経済開発協力機構(OECD)と欧州委員会がまとめた、「欧州健康リポート2016」で、ドイツ人ががんなどの深刻な病気を発症する初年齢が、EU平均を大きく下回っていることなどが明らかになった。11月24日付のヴェルト紙が伝えた。

EU加盟国28カ国の平均寿命は、1990年には74.2歳だったが、2014年には80.9歳と6歳上昇。ドイツ人の平均寿命は81.2歳(女性83.6歳、男性78.7歳)で、EU平均とほぼ同じとなっている。一方で、がんなどの深刻な病気を発症する初年齢が50代半ばとなっており、これはEU平均の61.5歳を大きく下回っている。ちなみに、この初年齢がマルタやスウェーデンでは70歳となっている。

がんは欧州全体で心臓疾患に次ぐ死因となっており、男性の30%、女性の24%ががんで死亡している。75歳以下でのがんの罹患率は27%、死亡率は12%。最も多いのが乳がん(13,8%)と前立腺がん(13.6%)で、腸がん(13%)と肺がん(11.8%)がこれに続いている。ドイツは、フランス、ベルギー、オランダなどと並んで、がんの症例が最も多い国のひとつとなっており、毎年人口10万人中280人が新たに罹患している。