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ドイツ国内の経済成長に州間格差 南北格差も

(デュッセルドルフ 4月6日)2016年の経済成長率は国内平均1.9%だったが、州ごとの格差が浮き彫りとなった。国内最大人口を擁するノルトライン=ヴェストファーレン(NRW)州は、前年の落ち込みから回復し1.8%を記録したものの、平均には及ばなかった。

南部のバイエルン州とバーデン=ヴュルテンベルク(BW)州はそれぞれ、2.1%と2.2%で好調な経済成長率を記録。輸出に強い自動車産業と最新テクノロジー、サービス業が大きな要因となっていることが指摘されている。人口1770万人を抱えるNRW州は、人口だけでなくGDPにおいても国内最大規模。製造業とサービス業において国内GDPの5分の1を担っている。ただし、NRW州よりも人口が500万人少ないバイエルン州のGDPは、NRW州より15%少ないだけとなっており、NRWの人口比でのGDPは決して高くない。NRW州は長年構造不況に悩まされており、1990年代以降のグローバル化の波に乗り切れなかったことが、バイエルン州、BW州との明暗を分けたと分析されている。ドイツ経済研究所(IW)の調べによると、同州内の主要都市であるゲルゼンキルヒェンやケルンは、貧困の広がりが深刻な問題地域の一つと見られている。

一方、ドイツ北部のハンブルク州、ヘッセン州、ブレーメン州、およびザールラント州では経済成長の低迷が見られ、国内の南北格差も浮き彫りとなった。旧東地域ではザクセン州およびベルリン州が2.7%と高い経済成長率を記録。ザクセン州は近年、Pegidaなど外国人排斥の中心地としてネガティブなイメージが強くなっている一方で、国内で最も大きく経済的に躍進した州となった。ベルリンは、建設業、交通産業、ホテル・レストラン産業などの好調を反映して、人口及び観光客の増加が見られている。またテューリンゲン州も製造業とサービス業で成長を遂げており、1.8%の成長率を記録した。その一方で同じ旧東地域でもザクセン=アンハルト州とメクレンブルク=フォアポンメルン州のGDPは低迷しており、経済成長率はそれぞれ1.0%と1.3%で、国内平均を大きく割り込んだ。
 
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