ドイツ統一記念日に思う

2007年10月4日 ドイツ編集部(直)

10月3日はドイツ統一記念日でした。思い起こせば、かれこれ18年前の大学の夏休みを利用して、旧東ドイツでホームステイをしていました。 廃墟と化してしまったような町並みの多さや、東ドイツマルクに換金させられても買いたいようなものが一つもないということにはすぐに慣れたのですが、戸惑ったのは町を歩いていると外国人である自分とその自分と一緒に歩いていると向けられる突き刺さるような視線。

もちろん西ドイツでも日本人であることは異端者であることには変わりないのですが、そこでは感じなかった監視するようなまなざしには最後まで慣れることができませんでした。そしてホームステイが終わってまた西ドイツに戻るとき、その家族の17歳と15歳の兄弟が自由にどこへでも旅行することができる自分をうらやましそうに 見つめて別れを惜しんでくれたのが、なんとも切なかったのを思い出されます。

モノがないからこそ自分たちで工夫する暮らしの温かさや、女性の働く環境が整っていたなど旧東ドイツにも優れた点がたくさんありました。でも、イデオロギーだけが先走りして、人間が自由に生きられないような社会の行く末にあるのは絶望のみ。そして内部崩壊したのは自明の理だったような気がします。(直)
統一記念日に思う