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教育を受ける権利を公平に

「今度の週末は大学のオープン・デーを予約したから一緒に行ってくれる?」。子どもたちから頼まれて、6月は英国内のいくつかの大学見学に出かけました。というのも、多くの大学では、初夏と秋ごろ、進学希望の生徒たちに向けて、学校の施設を開放し、実際の講義に参加したり、学部の研究内容を質問したりできる機会を設けているからです。
私自身はこの国で大学受験を体験したことはありません。なので、子どもたちが今、大学受験に向けて準備しているのを、ニ人と同じように初体験しています。
子どもたちと話すなかで私が初めて知ったのは、コンテクスチュアル・オファーまたはコンテクスチュアル・アドミッションというものがあることです。
これは合格を決める成績について、その学生が「どのような環境でその成績を取ったか」ということを考慮して、場合によっては通常よりも低い合格基準を提示する制度です。
英国での大学出願を受け付ける機関(Universities and Colleges Admissions Service=UCAS)によれば、この制度では、学生が児童養護を受けたことがあったり、介護者になっていたり、両親が大学に進学していない場合など、さまざまな要件が考慮されます。なかでも私が驚いたのが、条件の一つに居住地域が含まれていたことです。
郵便番号で地域をリサーチすると、自分の住むエリアがその条件にかなっているかどうかが分かるそうです。そして、大学進学率が低い地域または社会経済的に不利な地域に住んでいる人はコンテクスチュアル・オファーが適用される可能性があるのです。もちろん、これらの条件は大学によっても違うので、一概に当該地域全ての人がコンテクスチュアル・オファーに当てはまるというわけではありません。でも、この制度の条件の一つに居住地が入っているのが、英国らしい気がします。
かつて私自身も恩恵を受けましたが、日本には低所得世帯や児童養護施設出身者への学費免除や奨学金制度のある大学はあります。ただ、合否を決定するにあたって、受験生の置かれた環境、バックグラウンドを考慮して合格基準を下げるという制度は、私が調べた範囲ではありませんでした。
これは私の仮説ですが、日本では全員を同じ基準で扱う「平等」が重視されて、英国では環境(条件)の違いを考慮する「公平」さが重んじられることからくるギャップなのかもしれません。娘に聞くと「できる限り平等な機会を与えようという制度だからあったほうがいい」と、積極的に支持する意見のようでした。
さて、あなたは英国の大学入試におけるコンテクスチュアル・アドミッション制度について、どう思いますか。



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