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Fri, 06 December 2024

フランスの雇用契約は38種類?!from France

倍率の高いワーキングホリデー・ビザをゲットして、あこがれのフランスに到着。とんとん拍子に就職先の面接にまでこぎ着けたところで、さて問題です。あなたの雇用形態は、何に当てはまるでしょうか?なんてクイズがまかり通るくらいフランスの雇用形態は複雑多岐で分かりにくいと不評だが、こんな現状をふまえて、サルコジ新大統領率いるフィヨン内閣は、雇用形態の簡素化に乗り出した。

フランスでは無期限労働契約(CDI)と短期雇用契約(CDD)の2種類が一般的な雇用契約として認知されているが、実際は年齢や求人内容によって雇用形態は細分化されており、その数なんと38種類。国の指導者が替わるたびに、労働条件の改善を雇用契約の種類を増やすことで解決してきた、なれの果ての姿といえよう。

例えば昨年は、ドビルパン元首相が若者の雇用促進を助けるために、初期雇用契約(CPE)および中小企業を対象にした新規雇用契約(CNE)を新たに作ったものの、CPEは若者からの不支持で、結局消滅してしまったという経緯もある。

新内閣はまず、38ある雇用契約の中から主要な8つを、今年末までにひとつの雇用契約にまとめたいとしている。一本化される雇用契約の具体的な草案は、雇用主にフレキシビリティーを与え、社員には勤続年数に応じた社会保障を適用することで、現状よりも多くのメリットを労使双方に提供しようというものだ。

一見すると、メリットの多い法案実現のような印象を受けるが、実際には、たとえ現状よりも企業側の雇用に関連する負担が減ったとしても、解雇に関する規定というハードルは依然として残っている。何といってもフランスは労働組合が強く、解雇した途端に裁判沙汰に発展するのがつね。この「裁判費用」が企業にとってはバカにできない。さらには、集団リストラの場合はフランスだけではなく「欧州」全体の問題にもかかわるので、現状よりも労働者の反発が強くなるおそれが考えられる。

簡素化に乗り出すのはいいが、何とも前途多難なこの問題。妥協点を探ろうとするあまりに、蓋をあけたら最終的には雇用形態が38から39に増えていたなーんて事態にならなきゃいいのだが…。

「Le Parisien」紙ほか
“Pour Fillon, la prioritê, c’est le contrat de travail unique”



 

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