ニュースダイジェストの制作業務
Sat, 23 October 2021

英国の
愛しきギャップを
求めて

英国に暮らして18年。いまだに日々のあらゆる場面で「へー」とか「ほー」とか「えー」とか言い続けている気がします。住んでみて初めて英国の文化と人々が、かくも奥深いものと知りました。この連載では、英国での日常におけるびっくりやドッキリ、愛すべき英国人たちの姿をご紹介したいと思います。


マクギネス真美マクギネス真美
英国在住のライフコーチ/編集者/ライター。日本での雑誌編集を経て2003年渡英。英国の食、文化、人物、生活などについて多媒体に寄稿。英国人の義母に習い英国料理の研究もしている。
mamimcguinness.com
過去のコラム:英国の口福を探して

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クリスマス準備期間は4カ月?

クリスマス準備期間は4カ月?

「Christmas cake」。毎年10月後半になると、義母からこんなタイトルのメールが届きます。本文には「そろそろクリスマス・ケーキを作る時期だけど、今年はどうする?」と書かれています。というのも、義母はこの時期に、ドライ・フルーツがどっさり入った英国伝統のクリスマス・ケーキを作ります。毎年、わが家と義弟家族の分も作ってくれるのですが、私が自分で作りたいのなら、遠慮せずに教えてね、という心遣いなのです。それにしても、初めて義母にクリスマス・ケーキは10月中に作ると教えられたときは「そんなに早くから作って、腐ったり、カビが生えたりしないのかしら?」と不思議に思いました。

10月にクリスマス・ケーキを作ったら、次は11月にクリスマス・プディングという、これまたクリスマスに食べるお菓子を作ります。英国では12月25日からさかのぼって4週間前の日曜日からをアドベント期間と呼びますが、その1週間前の日曜日にクリスマス・プディングを仕込むのが英国の習わしなのです。こちらはたくさんのドライ・フルーツにナッツ類、スパイスや柑橘類の皮を加え、黒ビールとラム酒、卵に小麦粉、牛脂を混ぜて蒸して作るデザート。熟成させたほうがよりおいしいからと、1年もののクリスマス・プディングを食べる人もいるそうです。

このように12月より前にクリスマスの食べ物の仕込みが始まる英国。さらに言えば、スーパーやデパートなどでは、夏休みが終わるころにはクリスマス・グッズの販売が始まります。そして10月末のハロウィンが過ぎると、お店の棚はクリスマス一色に。数えてみれば、約4カ月近くも英国の人々はクリスマス準備に費やすのです。

とはいえこれは、この国の人々の信仰心があついからではありません。クリスマスは、長く厳しい英国の冬を乗り切るため、人々を元気づける一大イベント。だからこそ、誰もが皆、これほどまでにクリスマス準備にいそしむのです。


今年は新型コロナウイルス、ロックダウンの影響で、人々はいつも以上にクリスマスを待ちわびています。あるデータでは、240万人の人が、今年は12月より前にクリスマス飾りをすると答えているそうです。また、ほかのリサーチでも、約40パーセントの人々が、今年は例年飾り付けたことのない階段や屋外にもクリスマス・デコレーションをするという結果が出ています。

実はわが家でも、いつもなら12月1日に出すクリスマス・ツリーを、子ども部屋用の小さなものは11月後半の週末に設置しました。また、庭の木をクリスマス用に飾り付けるオーナメントを新しく注文しました。もしかしたら、子どもたち以上にクリスマスを楽しみにしているのは私なのかもしれないと思いながら。

 
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