英国を堪能するには、地元住民たちの楽しみ方にならってみるのが一番。
とはいうものの、外国人の多いロンドン暮らしではなかなか難しいかもしれない。今回は、イングランド南東部ケント州の海辺の街マーゲートに注目。夏もあまり海外へバカンスに出掛けない英国人たちが、浮き輪やビーチボールを片手にやって来るロンドンから近場のビーチだ。英国の地方ならではの魅力がいっぱい詰まったこの地をめぐる旅を紹介する。
ロンドンからのアクセス
キングス・クロス・セント・パンクラス駅から約1時間30分、ヴィクトリア駅などから列車で約1時間45分
夏休みは親子連れでにぎわう
マーゲートってどんな街?
風景画家J・M・W・ターナーからも愛されたマーゲートは、古くからロンドン市民の手近な行楽の場として栄えた海辺の街で、少なくとも250年前からリゾート地として親しまれてきた。1950~60年代にはモッズとロッカーズの対立の舞台となったり、ストーンズやザ・フーなどの人気バンドがこの街で演奏するなど、ユース・カルチャーの一端を担ったこともある。1970年代からはほかの英国の街同様、不況による荒廃化が進んだが、近年、再び脚光を浴びつつあり、第2の「ショーディッチ」あるいは「ダルストン」候補などとさえ呼ばれたこともある。これは美術館ターナー・コンテンポラリーのオープン以降、物価の高いロンドンを嫌う若者やアーティストたちの一部がこの街に移り住み始めたことから。
また、イングランド南東部は一般に英国英語の標準発音で話すと言われているため、外国人用の英語学校などもある。ロンドンのように人種のるつぼではないが、かといって排他的な田舎町でもない、同じ海辺の街ブライトンよりももっとのんびりとした、ボヘミアン的雰囲気を漂わせた街マーゲート。ロンドンからの日帰り旅行はもちろんだが、一泊して、干潮時と満潮時では大きく景色の変化する海の魅力も味わいたい。近郊には、同じく海辺の観光地、ラムズゲートがある。
コンパクトな街並みを楽しむ街歩き
鉄道駅に着いた途端、カモメの声が聞こえてくる。海は駅の目の前に広がっており、ビーチに下りるまでほんの数分程度。道なりにレトロな遊園地「ドリームランド」が見え、海を背にすればビンテージ やアンティークの個性的なお店が立ち並ぶ旧市街地が広がる。
1海を見渡せる美術館
Turner Contemporary
ターナー・コンテンポラリー
空が映りこむような、光を反射する建物
英国を代表する風景画家J・M・W・ターナーがマーゲイトに滞在する際利用した住居の跡に、2011年に開館した美術館。1750年代から現代までのアートを企画展を通して紹介するとともに、市民を対象としたワークショップを開催する。キューブ状のモダンな建物は、英建築家デービッド・チッパーフィールドによるもの。窓からは、ターナーも見たであろうドラマティックな海岸線が見える。
Rendezvous, Margate, Kent CT9 1HG
Tel: 01843 233 000 火~日10:00-17:00 無料
www.turnercontemporary.org
レトロな木造のジェット・コースター
Dreamland
遊園地ドリームランド
人気アトラクションのジェット・コースター
英国の海辺にあるレトロな遊園地の中でもひと際大きく、現存する英国最古の遊園地の一つとして知られる。その前身は1860年、海水浴の流行とともに誕生したレストランとダンス・ホール。1920年代にはアールデコ・スタイルのリゾート遊園地として一世を風靡した。以来ドリームランドの目玉アトラクションとなっているのが、木造のジェット・コースターで、世界に8つしかなく重要文化財にも指定されている。
Marine Terrace, Margate, Kent CT9 1XJ
Tel: 01843 295 887
日〜金 11:00-18:00
土 11:00-16:00 (週により営業時間が異なるので詳細はサイトを参照)
入場無料 乗り物はトークン制で1トークン/£3 20トークン/£40
www.dreamland.co.uk
貝殻を張りめぐらせた謎の洞窟
Shell Grotto
シェル・グロット
グロットの内部。何のために作られたのか
壁一面に貝殻がモザイクのように張りめぐらされた謎の洞窟。誰が何のために作ったのか分からないという。1835年、当時の住人が庭に池を作ろうとして穴を掘っていたところ発見したそうで、以来一般公開されている。住宅街の真ん中にあり、Shell Grotto と大きく書かれた白い建物の中にある。胡散臭さがいっぱいで、展示されているオブジェもどことなく不気味だ。
Grotto Hill, Margate, Kent CT9 2BU
Tel: 01843 220 008
10:00-17:00 (9月3日まで。以降の開館時間はサイトを参照) £4.50
http://shellgrotto.co.uk
住宅街に突然現れる古風な館
Tudor House
チューダー・ハウス
左)街角にいきなり現れるチャーミングな館 右)緑の庭が建物に映える
16世紀前半に建築されたとされる、マーゲートで最も古い建物の一つ。中世から近代への過渡期に作られ、両者の特徴を兼ね備えた様式だ。内部にはこれまでに修復された建物の詳細などを示したパネルが展示され、小さいながらもこの建物が地元で大切にされている様子がうかがえる。クリスマス時期にはチューダー朝のクリスマスを再現したイベントなども開催される。
King Street, Margate, Kent CT9 1QE
Tel: 01843 227 996
土・日 11:30-14:30(10月~4月は時間が異なる)
£2(マーゲート・ミュージアムとの共通券は£3)
www.margatemuseums.org/about-1
※現在改装中のためクローズ
ターナーの作品にそっくりな光と風
Margate Beach
マーゲートの海岸
広々とした空の下でのんびりと
この地で最も魅力的なのは、何といっても刻一刻と変化する海辺の様子。干潮時は沖まで歩くことができ、潮が満ちるにつれ太陽の光を反射した青い海が波打ち際に近付いてくる。同時に、空の変化にも注目。沸き上がる雲とその下に広がる海はターナーの絵画そっくり。
掘り出し物を見つけるための買い物歩き
マーゲートの旧市街には至るところにアンティーク・ショップやユニークな店舗がある。
ロンドン市内に乱立する大手デパートやチェーン店では絶対に入手できない、
オンリー・ワンな商品が見つかること請け合いだ。
真っ赤な外観が目印
The Old Kent Market
ジ・オールド・ケント・マーケット

小さな建物だが幾つもの店が入る
1911年に建てられた映画館を利用したマーケット。日本を含む世界各国の食のストールが並ぶほか、今どきの独立系コーヒー店や、オーガニックのパンなども売られている。内部には本物のダブルデッカー・バスを利用したカフェもある。天井がドーム状なのは、換気を良くするための昔の建築法なのだとか。
8 Fort Hill, Margate, Kent CT9 1HD
Tel: 01843 296 808 火~日 8:00-20:00(店舗により異なる)
https://oldkentmarket.com
ロンドンから来たビンテージ・ショップ
Breuer & Dawson
ブリュワー & ドーソン
カラフルな商品がギッシリ
ロンドンのポートベローやカムデンで20年近くビンテージ・ショップを開いていた元ミュージシャンのポールさんが、友人のマットさんとキャサリンさんの3人で2012年に開いたお店。米軍放出品からテディ・ボーイズ・スタイルのスーツまで、1940年代から50年代のファッションを中心とした商品がそろう。第二次大戦時に使われたコンディションの良いバッグなどもあり。
7 King Street, Margate, Kent CT9 1DD
Tel: 01843 225 299 火~日 11:00-17:00
www.breuerdawson.com
閉店しました。
古くて新しいセンスにあふれる店
Paraphernalia
パラフェルナーリア
何個も並べたくなるレトロなデッキ・チェア
「身の回りの品」という意味もある店名を持つこの店は、ディスプレーが素敵なビンテージ・ショップ。家具を中心にしているが、今の時期は海や夏を感じさせる涼しげな商品が店先に並び、道行く人が足を止める。写真のレトロなデッキ・チェアは1つ28ポンド。
8 King Street, Margate, Kent CT9 1DA
Tel: 07534 707 105 木〜日 11:00-17:00
www.facebook.com/Paraphernalia-Antiques-Vintage-113330055422564
モッズ・スタイルを決めるならココ
Rat Race Margate
ラット・レース・マーゲート
おしゃれ男子のための店
英国のユース・カルチャーに欠かせないファッションを一堂に集めた本格的な店。テディ・ボーイズ、モッズ & ロッカーズ、スキンヘッズ、パンク、ブリット・ポップ。単なるリバイバルではない、本格的な品ぞろえが自慢だ。フレッド・ペリー、ベン・シャーマンを始めとした英国ブランドが並ぶ。スタッフたちのスタイルも参考になりそう。
8 Fort Hill, Margate, Kent CT9 1HD
(34-36 High Streetから①The Old Kent Market内に移転しました)
Tel: 07873 348 500 火~日 10:00-16:00
www.ratracemargate.co.uk
ナチュラルなライフスタイルを提案
Etc.
エトセトラ
目に優しい心地良い空間
チューダー・ハウスに行く途中に必ず目に入るショップ。ショーディッチかノッティング・ヒルにでもありそうな、おしゃれな商品が置かれている。オーガニックな石鹸や、北欧からのテキスタイルが並ぶが、ユニークなのは植物を生活雑貨の一つに数えており、サボテンを始めとした小さなプラントなども購入できること。緑が海風に疲れた目にも優しく、ほっとするようなお店。
35 Hawley Street, Margate, Kent CT9 1QA
Tel: 07977 161 915 火・水 10:30-17:00 / 木~土 10:30-18:00 / 日 11:00-17:00
https://etcetera-online.co.uk
閉店しました。
元銀行の店舗をブックショップに
The Old Bank Bookshop
ジ・オールド・バンク・ブックショップ
元銀行の面影はほとんどない
その名の通り、元ミッドランド・バンクだった建物を利用した古本の店。アンティークな古書というより、読み終わった本を各自が持ち寄ったような趣きだ。それもそのはず、この店はケント東部のピルグリム・ホスピスを支えるため、ボランティアによって運営されているチャリティー・ショップ。広い館内の2階まで書籍で埋まっている。
17 The Parade, Margate, Kent CT9 1EY
Tel: 01843 220 239 月~土10:00-17:00 / 日11:00-16:00
https://www.pilgrimshospices.org/local-shops/margate-books
マーゲイトの食
1Turner Contemporary Cafe

美術館付属のカフェ・レストラン。地産地消をモットーに地元ケント州のフレッシュな食材を使い、季節ごとにメニューが変化する。ベジタリアン用もあり。ケント産のソーセージや山羊のチーズなどにトライしては。一面ガラス張りの明るい店内で、見える景色はもちろん広い海。夕暮れどきは特に美しいので窓際の席がお勧め。
Rendezvous, Margate, Kent CT9 1HG
Tel: 01843 220 253
水~日 10:00-17:00、(温かい食事は15:00まで)
www.turnercontemporary.org
The Mad Hatter, Margate

土曜日にしかオープンしない、黄色い外観の怪しげなティー・ルーム。近付くとウィンドーには王室一家の写真や切り抜きなどがびっしり貼られている。内装もすべてが過剰でエキセントリックだ。オーナーのピーターさんがシェフ兼ウェイターで飛び回る。彼の作るケーキはグルテン・フリー。シャンパン・アフタヌーン・ティーなどがあり、簡単な食事もできる。
9 Lombard Street, Margate, Kent CT9 1EJ
Tel: 01843 232 626 土 11:30-17:30
www.facebook.com/TheMadHatterMargate
閉店しました。
Seaside Cake Parlour

植物ベースのヘルシーなホームメイド・ケーキの専門店。マフィンやクロワッサン、ワッフル、アフタヌーン・ティーもあり。誕生日やウェディングなど特別な日のためのケーキも凝ったデザインで作ってくれる。10年のキャリアを誇り、5カ国でケーキ作りの経験を持つスタッフによるワークショップもある。
24 Hawley Street, Margate, Kent CT9 1QA
Tel: 07311 110 119 木~土 11:00-17:00 / 日11:00-16:00
www.seasidecakeparlour.co.uk
The Bull’s Head

外観も内装も客層も、これぞ「英国の庶民派パブ」と呼べそうな趣あるパブ。1960~80年代に活躍した英国のコメディアン、エリック・マーカムが「結婚式の披露宴を開催した場所」というブルー・プラーク(著名な人物がかつて住んだ家、もしくは歴史的な出来事があった場所に付ける青い銘板)を外壁に掲げている。
1 Market Place, Margate, Kent CT9 1ER
Tel: 01843 793 582 水・木 12:00-23:00 / 金・土 12:00-翌0:30 / 日 12:00-22:00
https://thebullsheadmargate.com



パン柄トートバック販売中



仏劇作家エドモン・アロクールが「ベニスの商人」を基に執筆した喜劇「シャイロック」のために仏作曲家フォーレが曲を付けた付随音楽が演奏される。強欲なユダヤ人の金貸しの名前が付けられているが、抒情的なメロディーが印象的な作品だ。同プロムでは20世紀初期のパリの音楽に着目。このほか、ストラビンスキーが20世紀初期にパリで人気を博したバレエ団バレエ・リュスのために作曲したバレエ組曲「プルチネルラ」などが披露される。
現在、ウェスト・エンドでケネス・ブラナー・シアター・カンパニーによる舞台版が上演されている「ロミオとジュリエット」。プロコフィエフ作のドラマティックなバレエ音楽はドラマやCMでもよく使われ、クラシック音楽通でなくとも誰もが耳にしたことがあるはず。仏作曲家デュカスによる「ラ・ペリ」は、バレエ・リュスから依頼を受けて作曲された、ペルシャの妖精ペリをテーマにしたバレエ音楽。金管楽器の華やかな音色が耳を楽しませてくれる。
1957年にジャズ界の大御所デューク・エリントンが発表した「Such Sweet Thunder」は、シェイクスピアの「夏の夜の夢」の一節から取られたタイトルからも分かる通り、シェイクスピアの戯曲に着想を得て作られた12曲から成るアルバム。夜10時過ぎから始まるこのレイト・ナイト・プロムでは、ナショナル・ユース・ジャズ・オーケストラ・オブ・スコットランドやサクソフォニストのイアン・バラミーらの演奏による洒脱なジャズの調べでシェイクスピアの世界を垣間見ることができる珍しい機会だ。
ロンドンにおけるシェイクスピア劇の中心地と言えるのがサウスバンクに位置する劇場シェイクスピアズ・グローブ。その一角にある屋内劇場、サム・ワナメイカー・プレイハウスで、王政復古期演劇の音楽を楽しむことができる。「アテネのタイモン」や「テンペスト」、「夏の夜の夢」を基にした「妖精の女王」など、パーセルやロックといった作曲家たちがシェイクスピアの戯曲から想像力を膨らませて生み出した曲の抜粋を、本物のろうそくの火が灯された小さな空間で堪能しよう。
シェイクスピアの舞台や映画に焦点を当てたプロム。前半はウォルトンが音楽を手掛けたローレンス・オリヴィエ監督・主演映画「リチャード3世」の前奏曲を始めとする英作曲家の手による曲が演奏される。後半は「ロミオとジュリエット」を基にしたバーンスタイン作曲の「ウェスト・サイド・ストーリー」から「シンフォニック・ダンス」、劇中劇で「じゃじゃ馬ならし」が使われるポーター作詞作曲のミュージカル「キス・ミー・ケイト」の抜粋など米作曲家の作品が並ぶ。
「ハムレット」において、狂気を装うハムレットに翻弄される恋人のオフィーリア。デンマーク出身の作曲家エブラハムセンがソプラノ歌手バーバラ・ハニガンのために作曲し、作家ポール・グリフィスが戯曲内のオフィーリアの台詞のみを使ってその胸の内を語らせた自身の短編小説を基に作詞したという新作「レット・ミー・テル・ユー」がロンドン・プレミアを迎える。タクトを振るのは、9月からバーミンガム市交響楽団の音楽監督となるミルガ・グラジニーテ=ティーラ。



来年からロンドン交響楽団の音楽監督となるサイモン・ラトルが、自身が現在、音楽監督を務めるベルリン・フィルハーモニー管弦楽団と登場する2夜。プロム64では、今年1月に世を去った仏作曲家 / 指揮者ブーレーズの「エクラ」に続き、マーラーの数ある交響曲の中でも最も先鋭的であるとも言われる「交響曲第7番ホ短調」が、プロム66ではブラームスの「田園交響曲」とも呼ばれる「交響曲第2番ニ長調」やドボルザークの「スラブ舞曲」などが演奏される。
今年はブラジルのリオで五輪が開催されるということで、プロムスでも南米の曲や音楽家をフィーチャー。その中でも特に注目されるのが、ベネズエラ出身の若手指揮者グスターボ・ドゥダメル率いるシモン・ボリバル交響楽団だ。3回目のプロムス参加となる今回は、ブラジル出身で南米を代表する現代音楽家と言われるビラ=ロボスの代表作で、J・S・バッハの音楽様式とブラジルの民族音楽を融合させた「ブラジル風バッハ第2番」や、ベネズエラ人作曲家ドゥゼンヌの作品などが演奏される。
プロムスの常連で、イスラエル国籍を持つユダヤ人指揮者として、パレスチナ問題などの政治問題にも積極的に声を上げる大御所ダニエル・バレンボイムが2夜連続で登場。自身が音楽総監督を務めるベルリン国立歌劇場管弦楽団とともに、モーツァルトとブルックナーを奏でる。今年2月には日本でブルックナーの交響曲全9曲を演奏した彼らだが、プロム69で「交響曲第4番 変ホ長調『ロマンティック』」を、70では「交響曲第6番 イ長調」を披露する。

曲がったバナナは食べられない?
前回大会EURO 2012の覇者スペイン
5月12日、EURO 2016のフランス代表メンバーを発表するディディエ・デシャン仏監督
5月16日、EURO 2016のイングランド代表メンバーを発表するロイ・ホジソン監督

Wigmore Hall







2010年に政権の座に就いて以来、コーヒーのチェーン店スターバックスやインターネット検索大手グーグルといった国際的な企業の課税逃れを徹底的に追及してきたデービッド・キャメロン首相。英国内だけでなく、主要8カ国(G8)首脳会議(サミット)などを通じて、課税逃れを防ぐ枠組み作りにおける国際協調を呼び掛けてきた。しかし、「パナマ文書」と呼ばれる、パナマの法律事務所が保有していた顧客情報が流出したことにより、亡父が租税回避地に設置したファンドに首相自身が投資していたことが発覚。このファンドを通じて利益を上げ、また両親から計50万ポンド(約7500万円)に及ぶ資産を受け取るために節税対策を取っていたことも判明した。




リチャード・ニクソン米大統領の汚職が暴かれたウォーターゲート事件にちなんで、英語圏では政治スキャンダルに「ゲート」との接尾語を付ける傾向がある。「ジョウェルゲート事件」とは、労働党の重鎮だったテッサ・ジョウェル文化・メディア・スポーツ相の夫が、ベルルスコーニ元伊首相から賄賂を受け取っていた疑いがあるというもの。2006年に立件した伊検察によると、国際弁護士として活動していたこの男性は、裁判において偽証を行った見返りに、当時実業家として活躍していたベルルスコーニ氏から60万ドル(約6500万円)の謝礼を受け取った。またジョウェルと彼女の夫は共同名義で住宅ローンを組んでいたが、このローンは夫が受け取った賄賂の資金洗浄に使われていたとの疑いが。騒動の最中に夫婦は別居を決断。収賄疑惑に関しては裁判所が時効との判断を示して夫は無罪となった。ちなみに夫婦は現在は関係を修復している。
保守党と労働党の2大政党制が定着した英国政治において、第3党である自由党の人気を取り戻したジェレミー・ソープ党首は、ある秘密を抱えていた。それは、同性愛者であるということ。彼が議員としての活動を始めた1960年代の英国では、同性愛者間の性交渉は違法だった。この状況に付け込んだ男性の元恋人が、長年にわたり秘密を守ることと引き換えに金銭を要求するなどしていたのである。同性愛が合法化された1970年代になっても恐喝は続き、やがてその事実は広く知られるようになって、76年にソープは党首を辞任。しかし、これだけでは話は終わらなかった。この元恋人は、ある男に飼い犬を射殺された上に自身も殺されかけたという経験を持つのだが、この一件はソープがお金を払って依頼したものであると容疑者が告発。ソープは殺害の共謀及び扇動の嫌疑で起訴されるも、最終的には無罪となった。
英国では2009年より約1年にわたり、下院議員による経費不正請求の実態が次々と暴露された。保守党と自由民主党が連立政権を樹立した際、新内閣に入閣したデービッド・ローズ主席財務相も、この不正請求を追及された一人。ローズは、地方の選挙区出身の議員がロンドンの国会議事堂に通う際の拠点作りを支援する別宅手当を通じて、総計4万ポンドを経費として請求していた。ところが、この住居の持ち主が、半同棲状態にあった同性愛者の恋人であったことから問題に。法律上では、パートナーから借り受けた住居に議員経費を充てることは禁止されていた。ローズは金銭的な利益を得ることを目的としたわけではなく、自身が同性愛者であることを知られたくなかったがために住居の持ち主との関係を明かさなかったと釈明した上で、辞任。新内閣入りした直後のスキャンダルだったため、在任期間はわずか17日という記録的な短さだった。
エイベックス・グループというと、若手のポップ・ミュージシャンをマネジメントする会社という印象が強いかもしれないが、クラシック音楽を専門とするエイベックス・クラシックス・インターナショナル(ACI)は2014年にロンドン・オフィスを設立、クラシック音楽関連事業を世界規模で展開している。同社の浅野氏に、ロンドンにおける活動を中心にお話をうかがった。






