「ガーディアン」紙の電子版は4日、ロンドンのビクトリア & アルバート博物館(V & A)における日本美術を扱ったギャラリーが新装されたことを受けて、「近代アートの本当の発祥地は日本」と題した記事を掲載した。
同記事は、マネやゴッホといった西洋芸術における近代アートの先駆者たちが歌川広重や葛飾北斎への敬意を示してきたにも関わらず、近代美術を専門とする歴史家たちはその影響力を軽視してきたと指摘。こうした日本の芸術の現代性に対する過小評価は、近代アートの殿堂として知られるニューヨーク近代美術館が、米国が日本と敵対していた第二次大戦時に近代アートの歴史を編纂していたことが影響しているのではないかと示唆する見解を示している。
また同記事は、新装されたV & A博物館の日本ギャラリーで展示されている、とりわけ江戸時代の芸術作品の数々を見れば、日本の近代アートへの過小評価は変わると主張。むしろ日本発の近代アートの概念がヨーロッパに「中古」の状態で流入したとの見方を示している。
Sat, 09 November 2024