（ロンドン 11月14日 時事）BBC放送は13日、トランプ米大統領の演説を恣意（しい）的に編集した問題で、トランプ氏に公式に謝罪したと明らかにした。ただ、問題が名誉毀損（きそん）に当たるとのトランプ氏の主張には「強い不同意」を表明。補償に応じない姿勢を示した。

シャー理事長がホワイトハウスに宛てて書簡を送った。BBCは声明で、2021年の米連邦議会襲撃直前にトランプ氏が行った演説を取り上げた番組での編集方法を謝罪し、番組を再放送する予定はないと表明。一方、「名誉毀損の訴えを提起する根拠があるとの主張には同意しない」とし、補償要求は退けた。　

BBCは9日、デイビー会長とニュース部門のターネス最高経営責任者（CEO）の辞任を発表。トランプ氏はその後、BBCに対し番組の撤回と謝罪、そして「適切な補償」を要求し、14日までに応じなければ10億ドル（約1540億円）の損害賠償を求めて提訴すると警告していた。