Wed, 01 May 2024

英国発ニュース

イラン制裁、ウクライナ支援を協議―G7外相会合が開幕

(カプリ(イタリア) 4月19日 時事)日米欧など先進7カ国(G7)外相会合が17日、イタリア南部ナポリ沖合のカプリ島で3日間の日程で開幕した。日本からは上川陽子外相が出席。イスラエルを攻撃したイランへの制裁が最大の焦点で、ロシアの侵攻を受けるウクライナへの支援も協議する。最終日の19日に声明を採択し、閉幕する見通しだ。

初日のワーキング・ディナーに続き、18日は中東情勢を討議。G7のうちキャメロン外相とドイツのベーアボック外相は会合に先立ってイスラエルを訪問し、ネタニヤフ首相らに対してイランへの報復で中東地域の不安定化をさらに拡大させないようくぎを刺した。

ネタニヤフ氏は「イスラエルは自衛権を保持する」と応じたが、キャメロン氏は英スカイニューズ・テレビに、イランに反撃するにしても「可能な限り紛争を拡大させない」ようにすべきだと強調。イスラエルに自制を促すには「G7が協調してイランに制裁を科す」ことが重要だと訴えた。 

イランによるイスラエル攻撃を受け、G7は14日のオンライン首脳会議で「制御不能な(戦闘の)拡大を招く危険を冒している」とイランを非難。「一段の措置を講じる用意がある」とも警告した。米英は18日、追加制裁を発表。欧州連合(EU)も17日に同調する方針を決めている。

パレスチナ自治区ガザで続くイスラム組織ハマスとイスラエルの戦闘を巡っては、今年のG7議長国イタリアが「即時停戦とハマスが拘束する人質の解放」を重ねて主張。声明では危機的な人道状況の早期打開を呼び掛けるなどし、イスラエルの擁護に偏らないよう配慮するとみられる。

ウクライナ支援に関しては、同国のクレバ外相や北大西洋条約機構(NATO)のストルテンベルグ事務総長を交えて議論。ウクライナは防空能力が低下し、「厳しい状況が続いている」(上川外相)ため、一刻も早い武器供与が課題だ。

会合に出席したEUのボレル外交安全保障上級代表(外相)は、G7が手をこまねいていると「ウクライナは電力システムを(ロシアの攻撃で)破壊され、戦えなくなる」と危機感を示した。

イタリアは不法移民対策でアフリカとの連携を重視し、会合にアフリカ連合(AU)代表としてモーリタニアのメルズーグ外相を招いた。19日はインド太平洋地域の安定も議論する。
 
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