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Sun, 19 May 2024

英国発ニュース

保守党、地滑り的大敗も―退潮鮮明、スナク首相苦境

(ロンドン 5月6日 時事)英国で今年後半に予想される総選挙で、スナク首相率いる保守党が地滑り的大敗を喫するとの見方が強まっている。状況は1997年の総選挙で労働党が圧勝し、ブレア政権が誕生した時と酷似しているとの指摘もある。

調査会社ユーガブが4月初め、「もしあしたが総選挙の投票日だったら」という世論調査の結果を発表した。定数650の下院議席のうち、労働党が403議席を獲得。保守党は前回2019年の365議席から半減以下の155議席となった。落選が見込まれる保守党議員には、ハント財務相やモーダント下院院内総務ら大物議員も含まれている。

これが現実になれば、メージャー首相率いる保守党が、ブレア党首の下で「ニューレイバー」を掲げた労働党に政権を明け渡した97年の総選挙に匹敵する惨敗だ。この時は労働党が418議席を獲得し、165議席にとどまった保守党に圧勝。ブレア氏は43歳で首相に就任し、その後、労働党政権が13年間続いた。

総選挙の前哨戦として注目を集めた今月2日の地方選でも、保守党の退潮は鮮明だった。100余の自治体の議会選で470議席以上を失ったほか、接戦が予想されたロンドン市長選では、労働党のカーン市長の3選を許した。労働党のスターマー党首は「この国は変化を求めている」と強調し、早期の総選挙実施を求めた。

保守党の低迷脱出には党の団結が必須だが、ほど遠いのが現状だ。一部の「スナク降ろし」の動きに広がりは見られないものの、右派のトラス前首相がスナク氏が推進する政策を「保守的でない」と批判するなど、足並みはそろっていない。

苦境に立つスナク氏は「労働党と闘い、この国に明るい未来をもたらすために働き続ける」と強気の姿勢を崩さないが、打開策は見つかっていない。ユーガブが2日発表した最新支持率調査では、労働党の44%に対し、保守党は18%と倍以上の差をつけられている。
 
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