その甘く濃厚な食感に魅せられてしまった人たちは、星の数ほどいるはずだ。
チョコレート ──甘いものといえばまず頭に浮かぶほど、
人々の生活に定着しているこのスイーツだが、
一口にチョコといっても産地や配合、職人の腕次第で風味は大きく左右される。
そこで今回ご紹介するのは、ロンドン市内で厳選したこだわりのチョコレート屋さん。
バレンタインももうすぐそこ、心もとろける極上の一粒を探しに出掛けよう。
1
宝石のような一粒からはじける驚きと感動
Melt

パッション・フルーツにマンゴー、ブルーベリー、抹茶、ピスタチオ。弾けんばかりの素材の味が封じ込められた、宝石のような一粒に出合いに行こう。渡辺ちかさんがヘッド・ショコラティエを務める「メルト」は、ノッティング・ヒルの閑静なストリートに位置する。チョコレートが恋しくなったときふらりと立ち寄りたくなるような、街角の小さなショコラティエといった佇まいだ。人気デパート、セルフリッジズへの出店や幾多の受賞を経験した今でも顧客との親密な繋がりを大切にしており、店舗は実際に職人の仕事を間近で見られる造りになっている。要望や感想を直接伝えることができるのもうれしい。「食べたときの感動を大切にしたい」と語る渡辺さんの言葉通り、舌の上でとろけるチョコレートから飛び出す食材そのもののうまみは、喜びや驚きさえもたらしてくれる。少しだけいびつな形をしたそれぞれの粒は、手作り感や愛嬌もたっぷりだ。

Blueberry Muffin Cup £15/100g Seasalt Caramel Bonbonほか £15/100g(セレクト可、グラム売り)
| 店名 | Melt |
|---|---|
| 住所 | 59 Ledbury Road W11 2AA |
| TEL | 020 7727 5030 |
| 最寄り駅 | Notting Hill Gate駅より徒歩7分 |
| オープン | 月〜土10:00-18:30 日11:00-16:00 |
| Website | www.meltchocolates.com |
2
若きチョコレートのプリンスが贈る、クリエイティブなチョコレート
Paul A Young

市内2カ所に店を構えるショコラティエ、ポール・A・ヤング氏の3号店が、昨年ソーホーにオープン。「チョコレートはとてもアーティスティックな素材。どんな風にも形を変えるから想像力を掻き立てられる」と情熱的に語る氏は、著作が「ベスト・チョコレート・ブック」に選ばれるなど数々の受賞経験を持つ実力派。伝統を守りながらも常に革新的であるロンドンを意識した、クリエイティブなスタイルが魅力だ。常連の客を飽きさせないため、コレクションは定番の味を残して2週間に1度、様変わり。例えば、寒い冬であれば「丸太小屋で暖炉にあたっている」イメージで作る、キャラメル味をブレンドした葉巻チョコでスモーキーな味わいを。バレンタインには、ブルー・チーズ、クルミなどを使った濃厚なチョコレートが登場する。女性から男性へ贈りたいという要望にも応え、15年物のウィスキーが香る大人の味も用意。豊富なバラエティーがうれしい。

Paul.A.Young Chocolate
£15.50/9piece Box
£25.50/16piece Box
£38/25piece Box
| 店名 | Paul A Young |
|---|---|
| 住所 | 143 Wardour Street W1F 8WA |
| TEL | 020 7437 0011 |
| 最寄り駅 | Tottenham Court Road駅より徒歩7分 |
| オープン | 月〜土10:00-20:00 日12:00-19:00 |
| Website | www.paulayoung.co.uk |
3
遊び心満載の夢のチョコレート空間へ
Artisan Du Chocolat

真っ白な床や壁に映える、チョコレートを模したテーブルに、カカオ畑の写真が彩る天井のドーム、整然とディスプレーされたチョコレートたち。扉を開けた瞬間、甘い香りとともにチョコレートの世界へ誘われてしまうようだ。バラ・マーケットやデパートにも出店するこちらは、豊富な品数や顧客に寄り添う丁寧な接客など、一流百貨店のような雰囲気。幅広いニーズへの対応がうれしく、甘さが気になる人にはシュガー・フリー、そしてキッズ用やビーガン用も取りそろえている。ラッピングは遊び心が満載だ。輝きあるパール・チョコレートは、さながらジュエリー・ボックスのような包みへ。コスメのような瓶詰めや、小さな引き出し風のボックスなど、わくわく感がギフトにも最適。時間があれば、ゆっくり腰を下ろし、ホット・チョコレートを頂こう。甘みも苦みも包括した濃密なチョコレートは、とろんと体へ流れ込み、内からほっとさせてくれる。

Pearls £9.50/100g
£20/200g Box
£45/500g Box
| 店名 | Artisan Du Chocolat |
|---|---|
| 住所 | 81 Westbourne Grove W2 4UL |
| TEL | 0845 270 6996 |
| 最寄り駅 | Notting Hill Gate駅より徒歩10分 |
| オープン | 月〜土10:00-19:00 日12:00-17:00 |
| Website | www.artisanduchocolat.com |
4
映画「ショコラ」のような、幸せのチョコレート屋さん
Melange Chocolate Shop

一歩足を踏み入れると、パリ出身のショコラティエ、イザベラさんが大きな笑顔で迎えてくれる。「チョコレートには人が自然に集まってくるの」と言う、旅と出会いが大好きな彼女は、人が集まる場所を作りたいと「メレンゲ」をオープンした。一番力を入れているのは、子供のころから親しんできたチョコレート・バーだ。ジンジャー&ライムや抹茶&ストロベリーなどのやさしい香りをほんの少しだけ付けた15種類のバーは、程よく薄く作られていて、口に入れたとたんに夢のように溶けてしまう。できる限りお手頃な値段で提供するため、パッケージも一つひとつ手作りだ。「ホットなカップルにはホットなフレーバーを」という彼女の一押しは、チリを効かせた大きなハート型のダーク・チョコレート。恋人たちの熱い気持ちを盛り上げてくれそう。ロマンティックな2人なら、ラズベリー、タイム、ラベンダーの香る3色トリュフで甘いひとときを楽しんで。

Big Heart Milk Chocolate, Lavender & Lemon £9 Big Heart Dark Chocolate, Orange & Chili £9
| 店名 | Melange Chocolate Shop |
|---|---|
| 住所 | 184 Bellenden Road SE15 4BW |
| TEL | 07722 650 711 |
| 最寄り駅 | Peckham Rye駅より徒歩7分 |
| オープン | 火〜金10:30-19:00 土・日10:00-18:00 月休 |
| Website | www.themelange.com |
5
生粋の職人が生む、最良のチョコレート
Demarquette

生まれながらのチョコレート職人とでも言おうか。湧き出るユニークなアイデア、厳正に素材を選ぶ確かな目、繊細で優美な仕事。英国のベスト・ショコラティエにも選ばれたマークさんの情熱は、フランス人の祖母に手ほどきを受けたことを皮切りに、まっすぐチョコレート作りへ注がれてきた。それぞれ素材の主張が残りつつ、見事な調和と一体感を持つこちらのチョコレートは、「隅々まで最良品」と謳われる通り、添加物はもちろん、余分な砂糖は不使用。甘みは天然のはちみつで補っている。ココア・バターは3種から成る独自ブレンドだ。丁寧なペイントが美しい、陶器のようにつややかな「キャラメル」は、ダーク・チョコレートのシェルにキャラメルが包まれた人気のライン。中でもお勧めは、国内各地で摘まれたローズや季節の花々が練り込まれた「イングリッシュ・ガーデン」シリーズだ。香り高い花の風味が、爽やかな夏空を思わせてくれる。

Valentine Red Caramel Hearts £17.50
| 店名 | Demarquette |
|---|---|
| 住所 | 285 Fulham Road SW10 9PZ |
| TEL | 020 7351 5467 |
| 最寄り駅 | South Kensington駅より徒歩8分 |
| オープン | 火〜木11:00-18:00 金・土11:00-19:00 日・月休 |
| Website | www.demarquette.com |
6
希少な「ピエール・マルコリーニ」チョコレートなら
Verde & Co

緑のひさしの下、様々な形のバスケットや野菜、フルーツが楽しげに並ぶ。まるで田舎の小さな八百屋さんのようで、思わずカメラを向けてしまう人も多いのではないだろうか。ここは、元シェフのハーヴィーさんが、シェフ時代から付き合いのある業者から信頼の味を仕入れる食材店。お昼にはサンドイッチとサラダが300食も出るという注目のスポットだ。ここでひときわ人気なのが、小さなショーケースに並んだ「ピエール・マルコリーニ」のプラリネ。ベルギー生まれのショコラティエ、マルコリーニ氏自身が何度も農園に足を運び、気候や土壌まで検討して厳選したカカオを用いた、独創的なチョコレートだ。ベネズエラ、ジャバ、マダガスカル産を最良のバランスでブレンドした「ピエール・マルコリーニ」や、ホワイト・チョコにラズベリーで香り付けした「ラズベリー・ハート」など、チョコレートにうるさい女性の心も一粒で溶かしてしまうこと間違いなし。
このお店は閉店しました。

Pierre Marcolini Chocolates £11.90/9 piece Box £15.50/12 piece Box £25.50/25 piece Box
| 店名 | Verde & Co |
|---|---|
| 住所 | 40 Brushfield Street E1 6AG |
| TEL | 020 7247 1924 |
| 最寄り駅 | Liverpool Street駅より徒歩7分 |
| オープン | 月〜木9:00-18:00 金9:00-19:00 土・日10:00-17:00 |
| Website | www.verde-and-company-ltd.co.uk |
7
心まで甘みで満たすメロウな空間
Rococo Chocolates

1981年のオープン以来、スクールを運営する確かな実力とブティックさながらの店構えで、ポッシュなこのエリアで強い存在感を放ってきた「ロココ・チョコレーツ」。マダガスカルを始めとする数カ所の農園のカカオをブレンドしているため、奥行きのある香りと舌触りのチョコレートを楽しめるのが特徴だ。日持ちするためお土産にもぴったりと親しまれるのは、ハチが刻印されたチョコレート・バー。特に、強い塩気が後を引く「シー・ソルト」の人気は根強い。また、注目はテキスタイルを学んだ創始者によるシンボル・デザインだ。動植物などのモチーフが緻密な線で描き起こされたパッケージは数十種にも及び、その完成度の高さは一枚の絵として部屋に飾りたくなってしまうほど。こちらの店舗は、カフェ席に加えてモロッコ風の中庭も併設。チョコレートを心から愛するスタッフが作り出す甘くメロウな空間に、時間を忘れて酔いしれたい。

Cat Box £16/12piece(セレクト可)
| 店名 | Rococo Chocolates |
|---|---|
| 住所 | 5 Motcomb Street SW1X 8JU |
| TEL | 020 7245 0993 |
| 最寄り駅 | Knightsbridge駅より徒歩7分 |
| オープン | 月〜土10:00-18:30 日12:00-18:00 |
| Website | www.rococochocolates.com |
8
エリザベス女王もうっとりの由緒正しい味をどうぞ
Prestat

1902年創業の老舗ながら、ブルー、ピンク、ゴールドのキャンディー・カラーで彩られた店内はなんともポップで女性の心をくすぐる。ライオンとユニコーンを配したロイヤル・ウォラントが示す通り、エリザベス女王の御用達である上、あの故ダイアナ元妃も大好きだったという格式のあるチョコレート・ショップだ。ここではやはり、スミレやバラなどの香り高いフレーバーを持つプラリネや、「ナポレオン3世」なるトリュフ・シリーズなど、長く愛されてきた味を試してみたい。プレーン、コーヒー、ラム、シャンパンの4種は、創業以来変わらないレシピが自慢。バレンタインには、ショーケースに並ぶ宝石のようなチョコレートを、ピンクのハート型ボックスにたっぷりの愛情と一緒に詰め合わせよう。ロイヤル・ウエディング記念に発売された、ユニオン・ジャック柄ボックス入りのトリュフで、幸せ一杯のケイト & ウィルにあやかってみるのもいいかも。

Heart Assortment £5.99/40g £8.50/105g, £15.76/185g £27/385g
| 店名 | Prestat |
|---|---|
| 住所 | 14 Princes Arcade SW1Y 6DS |
| TEL | 0800 021 3023 |
| 最寄り駅 | Piccadilly Circus駅より徒歩5分 |
| オープン | 月〜金8:00-17:00 土8:00-14:00 日休 |
| Website | www.prestat.co.uk |
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取材: ①③⑤⑦ Mariko Inoue / ②④⑥⑧ Sayaka Hirakawa



パン柄トートバック販売中


6月21日、英国各地で華やかにロンドン2012フェスティバルの幕が開く。スコットランドのスターリング城前では、天才的な若手指揮者として、世界で最も注目されているグスターボ・ドゥダメルが、ベネズウェラ・シモン・ボリバル交響楽団を率いて、1日限りの野外コンサートを開催。湖水地方のウィンダミアでは、フランスの花火パフォーマンス集団「Les Commandos Percu(レ・コマンド・ペルキュ)」が湖畔で花火と音楽が織り成すイベントで華を添え、北アイルランドのロンドンデリーでは、3カ月後に控える「世界平和の日」に向けたカウントダウン・イベントが行われるなど、オープニングにふさわしい光景が各地で見られそうだ。
英国が誇る大作家、ウィリアム・シェイクスピア。今年は「ワールド・シェイクスピア・フェスティバル」と銘打ち、英国各地でシェイクスピア作品を上演する大イベントが繰り広げられる。「グローブ・トゥー・グローブ」は、その一環としてロンドンのグローブ座で行われる演劇イベントだ。シェイクスピアの全戯曲を、一作品ずつ異なる言語で演じようという試みで、全37作品を37のプロダクションが上演する。英語はもちろん、アラビア語やマオリ語、手話なども登場。日本からも三浦基(もとい)率いる京都出身の演劇集団「地点」が、シェイクスピア後期の悲劇「コリオレイナス」に挑戦する(5月21日 & 22日)。
英国中から集まった何千人ものダンサーやパフォーマーたちが、トラファルガー・スクエアに集合 、一斉にダンスを披露するというスペクタクルな光景が展開する。公共の場に多数の人々が集合してパフォーマンスを行うのは「フラッシュ・モブ」と呼ばれ、某携帯電話会社のコマーシャルなどでもその迫力の程が知られている。今回、このパフォーマンスの振り付けを担当するのが、英国のコンテンポラリー・ダンス界に多大な影響力を与えるロイヤル・バレエ団の常任振付家、ウェイン・マクレガーだ。なお、この「ビッグ・ダンス 2012」はトラファルガー・スクエアだけに留まらず、英各地で同趣向のイベントを開催するので、詳細はサイトをチェックして。


ウィリアム王子と結婚する前のキャサリン妃が頻繁に出没したと言われる、高級ショッピング街のスローン・スクエアに位置する高級食材店。近隣地区には無償で配達を行っているので、界隈のマダムたちの台所として大活躍している。店内に併設されたデリでは、ステーキ&キドニー・パイやシェパーズ・パイといった英国の代表的な惣菜を用意。「英国の料理はまずい」との固定観念に縛られた日本人観光客に紹介するには、打ってつけの場所かも。さらに毎週土曜日には、同店前でフード・マーケットが開かれる。グロスター・ロード地区にも支店あり。
2-5 Duke of York Square, Sloane Square, 
青い看板と清潔感溢れる内装が特徴的なイタリア食材チェーン店。店名は、シェフのアントニオ・カルッチオ氏の名前から取られたもの。自然食品ブランドの運営を自ら手掛けるなど、食材に対しては強いこだわりを持つことで知られるチャールズ皇太子のお墨付きだけあって、オリーブ・オイル、パスタ、ハーブ、そして食パンなど、イタリア本場から運ばれてきた健康的な食材がたくさん。併設されたレストランで食事することもできる。上記のコベント・ガーデン店のほかに、高級店が集うボンド・ストリート駅近くなど英国各地に支店あり。
Garrick Street, Covent Garden, London WC2E 9BH
英国に帰化したフランス人チョコレート職人の息子が開業した、100年以上の歴史を持つ高級チョコレート店。最高級のココアを使用した商品は今でもすべて手作りで、その完璧主義を貫き通すために、チョコレート販売に関わる全作業を同店スタッフが手掛ける。顧客リストには、お墨付きを与えたエリザベス女王だけではなく、彼女の母である故クイーン・マザーや、故ダイアナ元妃も名を連ねていたとか。上記の店舗に加えて、ハロッズやロンドン三越などのデパート、またはウェイトローズなどのスーパーでも同社製品を販売している。
14 Princes Arcade, Piccadilly, London SW1 6DS 
ロンドン市内でチーズ販売の屋台を構えていた商人が、店名となったハリー・パクストン氏とチャールズ・ホイットフィールド氏の2人と共同して1797年に創業。1850年にヴィクトリア女王よりロイヤル・ウォラントを授かって以来、エドワード7世、ジョージ5世からエリザベス女王、チャールズ皇太子などに至るまで、歴代の王家メンバーに愛されている。ウィンストン・チャーチル元首相は、「紳士たる者は同店でチーズを買う」という言葉を残したとの逸話も。イングランド中部ストラトフォード・アポン・エイボンや同西部バースにも支店あり。
93 Jermyn Street, London SW1Y 6JE
魚屋としては唯一、2個以上のロイヤル・ウォラントを保持するジェームズ・ナイト・オブ・メイフェア。店名となったジェームズ・アーサー・ナイト氏が100年以上前にこの魚屋を創業し、その後、ホテルへの卸売り業者として事業を著しく成長させたという。店内に並べられた商品の8割は、英国内またはアイルランドから取り寄せたもの。どの魚も新鮮なので、刺身にするのに適しているという点も日本人には大変うれしい。やはり王室御用達として有名なロンドンのデパート、セルフリッジ内に店舗を構えている。
Selfridges Food Hall, 400 Oxford Street, London W1A 1AB
ロウソクの販売店として始まり、今や良質の紅茶を販売するデパートの老舗として広く知られるフォートナム&メイソン。18世紀前半を生きたアン女王の宮殿でロウソクの取り換えを行っていたウィリアム・フォートナム氏と、彼が住んでいた家の家主のヒュー・メイソン氏が1707年に創業した。クリミア戦争時には、ヴィクトリア女王が野戦病院へ同社の食料品を送らせたとの逸話まで残っている。日本人観光客のお土産として人気の紅茶に加えて、英国人が夏の晴れた日に持参するハンパー(ピクニック・セット)の販売店として愛されている。
181 Piccadilly, London W1A 1ER
300年以上にわたり、同じ敷地内にずっと同じ店舗を構えているという、まさに英国人好みの最古参のワインとスピリッツ商。食料雑貨店として始まった1698年の創業当時は、商品の計量のために店内に設置されていた大型の量りで、顧客の体重測定を行うなどのサービスを提供し、話題を集めていたという。19世紀前半から20世紀前半に英国を統治したエドワード7世の時代に王室御用達に指定された。加えて、ナポレオン3世や名優ローレンス・オリヴィエなどそうそうたる面々が同店を贔 屓にしたと伝えられている。日本にも支店あり。
3 St. James’s Street, London SW1 1EG
自然派食品販売の草分けとして知られる、オーガニック食品販売店。英国で少しずつ自然派食品に対する意識が芽生え出した1970年代に、トルコ、インドや中国といった国々から食品を買い付け、英国に輸入するというビジネス・モデルを築き上げたという。ドライ・フルーツ、ナッツ、豆類などの種類が豊富。また昨今、英国を含む欧州各地で健康食として広く認知されている日本食の普及にも取り組んでいて、「Sanchi」というブランドの名の下でインスタント味噌汁、ラーメン、醤油などを販売。注文はオンラインで受け付けている。













イングランドでは古くから各地で女子サッカーの試合が行われていたが、「女性の健康を損なう」ことなどを理由に、同サッカー協会が1921年に女子チームに対してのグラウンドの貸し出しを禁止。71年にこの禁止令が破棄され、96年のアトランタ五輪より五輪正式種目となった。W杯などではイングランド、北アイルランド、スコットランド、ウェールズとして各国が出場を果たす一方で、これまで英国代表チームとしての五輪参加は実現していない。ロンドン五輪において、女子サッカーはその歴史上初めての英国統一チームを形成することになる。


東日本大震災という、未曽有の災禍が発生した2011年。英国という遠く離れた異国の地から、母国が復興を遂げていく過程を見守るという特異な立場に置かれた在英邦人たちは、それぞれ新しい年をどのように過ごしていくのか。林景一駐英国特命全権大使に、昨年を振り返るとともに、2012年の展望を語っていただいた。




4. B スティーブン・ホーキング
3. A エリザベス1世






リヨンは食材に恵まれてはいるものの、庶民の料理は内臓類や淡水魚がベースとなっている。ブションと呼ばれるリヨンの大衆食堂で出てくる代表的な郷土料理は、牛の胃にパン粉を付け焼いた「タブリエ・ド・サプール」、豚の血と脂身の腸詰め「ブーダン・ノワール」、豚などの臓物を詰めたソーセージ「アンドゥイエット」、カワカマスをすりつぶし、卵やパン粉を混ぜて蒸した「クネル」、鳥レバーのムース「ガトー・ド・フォワ・ド・ヴォライユ」、フロマージュ・ブランに調味料を加えた「セルヴェル・ド・カニュ」など。決して高級な料理ではない。
リヨンに「トック・ブランシュ・リヨネーズ(Toques Blanches Lyonnaises)」というシェフの協会があります。私は入会していませんが、ポール・ボキューズを始めとする偉大なシェフが協会を盛り上げてきて、現在はクリストファー・マルガンが3代目の会長です。フランス国内でも最大級のシェフの協会でしょう。私はリヨンでレストランを始めて2年半経ちますが、協会の方々も食事に来てくれ、色々な人を紹介して下さいます。
昔からリヨンは美食の町と言われていますが、高級レストランの数は減少しています。ポール・ボキューズが、なぜ複数のビストロを出したか。レオン・ド・リヨンが、なぜ2つ星をやめてブラッスリーに走ったのか。昔のブルジョワの人たちと今の人とでは、楽しみ方が違ってきているのです。ガストロノミーを楽しむ人がいなくなってきているわけですよ。昔に比べて娯楽に使う金は増えたと思いますが、使う先は車、住居、家具など。それにみんなで食事に行く機会も減っていると思います。昔は週末に家族で食事を取るという習慣がありましたが、今はそれも少なくなってきている。肉屋も大きな固まりの肉を買う人が減ったと言っています。
寒く、暗く、どんよりとした日々が続く英国の冬。
クリスマス・マーケットの本場であるドイツ西部フランクフルトに拠点を置く業者たちが開く市。英国では滅多にお目にかかれないボリュームたっぷりのソーセージに、ドイツ産ビールやグリュー・ワインを合わせるというのが風流な楽しみ。
古くは市場として賑わっていたという大聖堂前広場には、トナカイやソリ道具、大道芸人からフェイス・ペインティングまでがそろっていて、家族で楽しむには最適の場所。冬空の下で行われる提灯行列も必見。
クリスマス・マーケットを街の名物とするイングランド中部の街、ヨーク。最大規模の聖ニコラス祭に続いて開かれるマーケットがこれ。石畳の敷かれた狭い小道が入り組んだこの街には、クリスマス・マーケットの雰囲気がよく似合う。
ドイツ、フランスさらにはそのほかの世界各地の名産品を集めたマーケットが、市内8カ所で開催されるという、まさにクリスマス・マーケットづくしの催し。工業都市マンチェスターに温かみを添える、木組みの小屋が街に彩りを与えている。
ドイツにある姉妹都市ノイシュタットを視察した地元議員の発案によって始められた、たった11店舗のみのマーケットが、現在では240店舗にまで拡大。そんな逸話そのものがおとぎ話のような魅力を持つクリスマス・マーケットだ。
長さ約1キロの距離に193店舗がひしめくという大規模なクリスマス・マーケット。さらにその奥には、地元の職人たちが精魂込めて作り上げたという手工芸品を集めた市場が隣接している。木〜日はバンドによる生演奏も行われる。
1世紀半ばから建設されたというカーディフ城前ほか、市内中心部の数カ所で開かれるマーケット。また市庁舎前にアイススケート場や子供たちが大好きな乗り物が用意された遊園地施設「ウインターランド」は、1月2日まで開催。
英語の「お風呂」の語源となったと言われるローマ浴場跡を持つバース。時間が許せば1泊して、マーケット巡りに加えて、同地のもう一つの観光名所であるスパ施設でもゆったりすれば、文字通り身体の芯から温まることができるはず。
街の中心に立つオックスフォード城の前で開催される。英国を代表する聖歌隊を持つオックスフォード大学を内包するこの街は、クリスマスとなると独特の静謐さを醸し出すようになる。クリスマス・マーケットでは、地元の聖歌隊が合唱を披露。
ご存知ハイド・パークが、巨大な冬のエンターテイメント施設に様変わりする。園内に観覧車やアイススケート・リンクが出現。休憩所で、生演奏に合わせてワイン片手に踊る来場者たちの姿を目にすれば、幸せな気持ちになること請け合い。
歴史的建造物に囲まれた街、ウィンチェスター。この街のランドマークとなっているウィンチェスター大聖堂の前で、今年も毎年恒例のクリスマス・マーケットが開かれる。ライトアップされた大聖堂前の広場の雰囲気は格別。
アルペン小屋に、雪景色をイメージした飾り付け。ドイツ山間部のクリスマスを再現した風景の中に、炭火で焼いたソーセージ、巨大なステーキからナッツまで本格的な食の屋台が並ぶ。また、教会の楽隊も演奏で冬の夜を盛り上げる。
英国の伝統文化の一つ、狩猟。その対象はカモやキジ、ヤマシギといった鳥類から、ウサギ、シカなど獣類まで幅広い。そうして捕れた肉を使った料理を、英国では「ゲーム料理」と呼ぶのをご存じだろうか。希少価値が高くそれなりに値も張るが、独特の風味に魅せられたファンたちが、毎年、市場に出回る季節を心待ちにしている。冬に備えて脂肪を蓄える野生の鳥獣は、秋が食べごろ。今しか頂けない貴重な一品を、いざ、食しに。










