ICA Membership
ロンドンの物価高には日々苦しめられている、懐事情の厳しい学生に対して10ポンドという割安な会員制度を提供しているのが、現代芸術協会ことICA。学生会員になれば、通常は一本当たり10ポンドの料金が発生する映画を12本も無料でプレビューできる権利を得ることになるので、会員になった途端に元を取ったようなもの。また在英邦人にとってうれしいのは、ここICAでは日本映画が頻繁に上映されていることだ。さらに、トラファルガー広場とバッキンガム宮殿を結ぶ大通りに面したこの施設には、劇場に特別展示場、そしてオーガニック素材を用いた食事を提供するバー・エリアと娯楽スペースがてんこ盛り。会員には10%の割引料金が適用されるバーは、週末は深夜1時までオープンしているので、ちょっとおしゃれな夜遊びにもどうぞ。
料金: 学生£10(一般は£40)
Institute of Contemporary Arts(ICA)
The Mall, London SW1Y 5AH
Tel: 020 7930 3647
Charing Cross駅
www.ica.org.uk
12本分の映画を一本当たり£1.2で観られる計算に!
■ 映画や演劇の鑑賞チケットにも割引が適用

Whose Film is it Anyway? Contemporary Japanese Auteurs
「オリジナル脚本を使った現代の日本映画」をテーマに、2000年以降に製作された作品で、監督が原作/脚本を手掛けた9本を紹介する国際交流基金主催イベントのロンドン上映。周防正行監督の「それでもボクはやってない」などが上映される。2月10日(金)〜2月16日(木)まで
月〜水12:00-23:00(木〜土12:00-翌1:00、日12:00-21:00)
£10
The Friends of the Royal Academy of Arts
現在開催中の英国人画家デービッド・ホックニー展や、毎年夏期に開催される「サマー・エキシビション」など、一年を通じてメガヒット展が開催されるロイヤル・アカデミー・オブ・アーツの入り口では、週末ともなると長蛇の列ができる。そこで事前に予約しなければ観覧できない日さえもあるという前述のホックニー展に入場するための裏技をここで紹介。それは、「フレンズ」と呼ばれる年間会員になってしまうこと。会員には優先的に入場券が割り当てられる仕組みになっているし、一般鑑賞者に先駆けて開催されるプレビューの機会も得られる。また会員権の保持者には、大人1人、子供4人まで無料での同伴が認められていることも家族連れにはうれしい。さらに英国美術界の総本山の会員権は、絶好のステータスにもなるはず。
料金: £100(16〜25歳は£45)
Royal Academy of Arts
Burlington House, Piccadilly London W1J 0BD
Tel: 020 7300 8000
Green Park / Piccadilly Circus駅
www.royalacademy.org.uk
子供2人を持つ4人家族であれば、 特別展を年に2回通う料金とほぼ同額!
■ 展覧会の正式オープン前のプレビュー・イベントでの鑑賞可

David Hockney RA: A Bigger Picture
今年、英メリット勲章を受勲した画家、デービッド・ホックニーのエキシビション。デビュー当時のポップな色調はそのままに、以前から愛していたというヨークシャー東部の風景を、巨大キャンバスに描いた連作を展示する。4月9日(月)まで
10:00 -18:00(金は22:00まで)
£14(シニア£13、学生£9)
Tate Members
このカードの最大のメリットは、英国に4カ所存在するテイト美術館すべてで利用できるということ。つまり、年間500万人が訪れるという人気現代美術館テイト・モダン、ウィリアム・ターナーなど英国人画家のコレクションを充実させたテイト・ブリテン、芸術施設がいっぱいの街に建てられたテイト・リバプールとテイト・セント・アイブスの4カ所で利用可能だ。加えて、ロンドンの2つのテイトを結ぶ連絡船の乗船券割引という特典も用意されている。さらに利用価値が高いと評判なのが、テイト・モダンの上階に設営されたメンバー専用カフェ。同様にメンバー専用エリアを設けているアート施設は数多いが、テムズ河の対岸にセント・ポール大聖堂を望む眺めを見渡すことのできるこの空間の優雅な雰囲気は格別との声多し。
料金: £67(一人ゲストを伴う場合は£97)
Tate Modern
Bankside, London
SE1 9TG
Tel: 020 7887 8888
Southwark /St. Paul駅
www.tate.org.uk/modern
Tate Britain
Millbank, London
SW1P 4RG
Tel: 020 7887 8888
Pimlico駅
www.tate.org.uk/britain
2人で英国各地のテイト美術館を年4回以上訪れればお得!
メンバー専用カフェの利用可
■ ショップでの買い物が割引
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1. 会員専用のカフェは待ち合わせに最適
アート施設に設けられた会員専用のバーやカフェは、デートに、またはちょっと趣向を変えた場所で仕事の打ち合わせを行いたいときなどに好印象を与えるアイテムになること間違いなし。
2. 興味のあるアート分野の知識を深める
会員向けに発行されている冊子や、関連イベントの案内の送付が会員特典に含まれていることが多い。ロンドンのアート施設は、どこも各分野における世界屈指の機関。特定の興味を世界レベルで極めることができる。
3. アート施設通いがより積極的に
普段からアートに興味を持っていても、週末になると疲れを感じてしまい、ついつい家でダラダラ過ごしてしまうというのが現実。会員になってしまえば、「元を取ろう」という気持ちが働いて、積極的にアート施設通いをすることに。
Southbank Centre Membership
芸術施設がずらりと並ぶテムズ河南岸の中心地であるサウスバンク・センター。この施設を訪れる最大の魅力は、絵画や写真、立体アート、クラシック音楽からジャズまで、様々な種類のアートを幅広く堪能できるという点。特別会員になれば、斬新な現代美術の展覧会を頻繁に催しているヘイワード・ギャラリーへの入場が無料。さらに、内田光子を始めとする日本人アーティストを含む各ジャンルの大物音楽家のコンサートが開催されるロイヤル・フェスティバル・ホールや、舞台作品が頻繁に上映されるクイーン・エリザベス・ホールの利用にも割引特典が。こちらはチケット予約手数料が無料になるのみというので正直それほど大きな魅力ではないが、近隣地区のショップでの割引特典などもあるから、この区域に頻繁に通うのであれば検討の価値あり。
料金: £45
Southbank Centre
Hayward Gallery
Belvedere Road, London SE1 8XX
Tel: 0844 875 0073
Waterloo駅
www.southbankcentre.co.uk
サウスバンクの各アート施設に加えて近隣のショップなどでの割引特典あり
■ チケット予約手数料が無料

David Shrigley: Brain Activity
ビジュアル・アーティスト、デービッド・シュリグリーの個展。日本の人気アーティスト奈良美智とのコラボレーションや、ロック・バンド、ブラーのためのアニメーション、ジャケットなども手掛けている彼の作品を展示。5月13日(日)まで
10:00-18:00
£8
V & A Menbership
世界各国の宝飾品を集めた大英博物館や、主に西欧における巨匠画家の作品が並ぶナショナル・ギャラリーといった高尚なイメージを持つアート施設と比較して、日常生活により根差した工業芸術を主に扱うことで人気を集めるV&A。まず、週末はチケットの購入のために長蛇の列ができることも珍しくない特別展への入場が無料になる会員制度はありがたい。またこの施設の会員権の最大の売りが、ほぼ毎週1回のペースで行われている会員限定イベントの充実ぶり。またそれ自身が芸術品のようであると形容される美しさで定評のあるカフェでの飲食物の割引特典も人気がある。このカフェなら、近隣に博物館やコンサート・ホールといった芸術施設が並び、ショッピングにも便利なサウス・ケンジントン地区での絶好のお茶スポットとなるはず。
料金: £64(一家族£94)
Victoria & Albert Museum
Cromwell Road, London SW7 2RL
Tel: 020 7942 2000
South Kensington駅
www.vam.ac.uk
毎週のようにサウス・ケンジントン地区に立ち寄ることがある人はお得!
■ ショップでの買い物が10%割引

Queen Elizabeth ll by Cecil Beaton
第二次大戦中から戦後にかけて活躍した英国のフォトグラファー、セシル・ビートンが撮影した、若き日のエリザベス女王のポートレートを集めたエキシビション。ダイヤモンド・ジュビリー(即位60周年記念イベント)の一環。2月8日(水)〜4月22日(日)
10:00-17:45(金は22:00まで)
£7
British Museum Membership
ロンドン随一の観光名所と言われる大英博物館。ほかのアート施設と同様に「特別展への入場無料」に加えて、「いつも観光客でいっぱいの常設展を会員のみに公開」という会員特典を用意している。「メンバーズ・オープン・イブニング」と呼ばれるイベントでは、夕方6時にいったん一般訪問客を締め出してから、夜遅くにかけて会員限定で公開。その間、普段は観光客によって視界が遮られている展示を、会員はほぼ一人占めで鑑賞できることになる。さらに年6回用意されている、「スリープオーバー」と名付けられた家族向けのイベントでは、博物館内に宿泊できるという特典も。ハリウッド映画「ナイト ミュージアム」を現実化したようなこの試みに、子供たちが興奮すること間違いなし。また今年は博物館内に新たに会員専用スペースが設営されるとのことなので、お楽しみを。
料金: £52(8〜15歳は£20)
British Museum
Great Russell Street, London WC1B 3DG
Tel: 020 7323 8181
Holborn駅
www.britishmuseum.org
小さなお子さんがいる家族連れに最適
■ 観光客がいない夕方からの会員特別イベントに参加可能

Grayson Perry: The Tomb of the Unknown Craftsman
ポップでグロテスクな陶芸作品と女装趣味で知られる、英ターナー賞受賞アーティスト、グレイソン・ペリーのエキシビション。彼の新作に加え、ペリーによって選出された大英博物館所蔵の工芸品も併せて展示される。2月26日(日)まで
10:00-17:30(金は20:30)
£10
London Transport Museum Ticket
ロンドン市内中心部にある多くのアート施設の特別会員制度は、大人一人につき年間で50〜100ポンドというのが料金の相場となっている中、この博物館の年間パスは10ポンド代。入場チケットが事実上の年間通し券となっているため、「年間会員になる」という特別な覚悟を持たずとも、気軽に何度も再訪できる場所となっている。周辺におしゃれなお店が並ぶコベント・ガーデンの一角にあるので、家族総出での買い物や食事する機会にも便利。また何より、原寸大のロンドン・バスなどの展示物を目にすれば子供は大喜びするはず。またショップには、鉄道模型はもちろん、ロンドン地下鉄駅の名物アナウンス「Mind the Gap(電車とプラットフォームの隙間にご注意ください」を記した関連グッズなども置いてあり、お土産やおもちゃの購入にも最適。
料金: £13.50(学生・シニア£10)
London Tranport Museum
Covent Garden Piazza, London WC2E 7BB
Tel: 020 7379 6344
Covent Garden駅
www.ltmuseum.co.uk
10ポンド代の入場券購入で1年間行き放題!
■ グループ割引もあり

Sense and the City Smart, Connected and on the Move
電気自動車、GPSやインターネットのワイヤレス・ネットワークといった科学技術がロンドンという街を移動する際にどのような変化を与えているかを探る特別展。アーティストたちが描いた未来予想図などとともに展示する。3月18日(日)まで
10:00-18:00(金のみ〜21:00)
The Art Fund National Art Pass
英国各地のアート施設に様々な支援を行うことを目的に設立された機関「アート・ファンド」が提供する年間パス。一年にわたって、コートールド・ギャラリー、ダリッチ・ピクチャー・ギャラリー、ケンジントン宮殿などといった比較的小さなアート施設への入場が無料となる。一例を挙げると、これらの施設すべてを対象としたアート・ファンドの年会費と、コートールド美術館のみの年間会員費が実は同額なので、それだけでこの年間パスのお得具合が分かるというもの。加えて、大英博物館、ナショナル・ギャラリー、V&A といった大型施設の特別展も半額となる。さらにエディンバラやカーディフなど、旅行先として人気を集める街にある主要なアート施設でも割引特典が用意されているので、アート・スポット巡りをする人はかなりのお得感を実感できるはず。
コートールド美術館の年会費と同額で
同美術館含むアート施設への入場が無料!
■ アート・ファンドの年間パスで、下記のイベントも半額に

Lucian Freud Portraits
昨年夏に88歳で死去した、英国を代表する具象画家の一人、ルシアン・フロイドの大回顧展。絵の具を厚塗りする特徴的な画法で、身近な人々をモデルに描き続けたフロイドの未公開作品を含む約100点の作品を展示する。2月9日(木)〜5月27日(日)
10:00-18:00(木・金は21:00まで)
£14
*上記料金はすべてクレジット・カードでの支払いによるもの。
銀行口座からの自動引き落としにすると、さらに割安になる場合が多くあります。



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6月21日、英国各地で華やかにロンドン2012フェスティバルの幕が開く。スコットランドのスターリング城前では、天才的な若手指揮者として、世界で最も注目されているグスターボ・ドゥダメルが、ベネズウェラ・シモン・ボリバル交響楽団を率いて、1日限りの野外コンサートを開催。湖水地方のウィンダミアでは、フランスの花火パフォーマンス集団「Les Commandos Percu(レ・コマンド・ペルキュ)」が湖畔で花火と音楽が織り成すイベントで華を添え、北アイルランドのロンドンデリーでは、3カ月後に控える「世界平和の日」に向けたカウントダウン・イベントが行われるなど、オープニングにふさわしい光景が各地で見られそうだ。
英国が誇る大作家、ウィリアム・シェイクスピア。今年は「ワールド・シェイクスピア・フェスティバル」と銘打ち、英国各地でシェイクスピア作品を上演する大イベントが繰り広げられる。「グローブ・トゥー・グローブ」は、その一環としてロンドンのグローブ座で行われる演劇イベントだ。シェイクスピアの全戯曲を、一作品ずつ異なる言語で演じようという試みで、全37作品を37のプロダクションが上演する。英語はもちろん、アラビア語やマオリ語、手話なども登場。日本からも三浦基(もとい)率いる京都出身の演劇集団「地点」が、シェイクスピア後期の悲劇「コリオレイナス」に挑戦する(5月21日 & 22日)。
英国中から集まった何千人ものダンサーやパフォーマーたちが、トラファルガー・スクエアに集合 、一斉にダンスを披露するというスペクタクルな光景が展開する。公共の場に多数の人々が集合してパフォーマンスを行うのは「フラッシュ・モブ」と呼ばれ、某携帯電話会社のコマーシャルなどでもその迫力の程が知られている。今回、このパフォーマンスの振り付けを担当するのが、英国のコンテンポラリー・ダンス界に多大な影響力を与えるロイヤル・バレエ団の常任振付家、ウェイン・マクレガーだ。なお、この「ビッグ・ダンス 2012」はトラファルガー・スクエアだけに留まらず、英各地で同趣向のイベントを開催するので、詳細はサイトをチェックして。


ウィリアム王子と結婚する前のキャサリン妃が頻繁に出没したと言われる、高級ショッピング街のスローン・スクエアに位置する高級食材店。近隣地区には無償で配達を行っているので、界隈のマダムたちの台所として大活躍している。店内に併設されたデリでは、ステーキ&キドニー・パイやシェパーズ・パイといった英国の代表的な惣菜を用意。「英国の料理はまずい」との固定観念に縛られた日本人観光客に紹介するには、打ってつけの場所かも。さらに毎週土曜日には、同店前でフード・マーケットが開かれる。グロスター・ロード地区にも支店あり。
2-5 Duke of York Square, Sloane Square, 
青い看板と清潔感溢れる内装が特徴的なイタリア食材チェーン店。店名は、シェフのアントニオ・カルッチオ氏の名前から取られたもの。自然食品ブランドの運営を自ら手掛けるなど、食材に対しては強いこだわりを持つことで知られるチャールズ皇太子のお墨付きだけあって、オリーブ・オイル、パスタ、ハーブ、そして食パンなど、イタリア本場から運ばれてきた健康的な食材がたくさん。併設されたレストランで食事することもできる。上記のコベント・ガーデン店のほかに、高級店が集うボンド・ストリート駅近くなど英国各地に支店あり。
Garrick Street, Covent Garden, London WC2E 9BH
英国に帰化したフランス人チョコレート職人の息子が開業した、100年以上の歴史を持つ高級チョコレート店。最高級のココアを使用した商品は今でもすべて手作りで、その完璧主義を貫き通すために、チョコレート販売に関わる全作業を同店スタッフが手掛ける。顧客リストには、お墨付きを与えたエリザベス女王だけではなく、彼女の母である故クイーン・マザーや、故ダイアナ元妃も名を連ねていたとか。上記の店舗に加えて、ハロッズやロンドン三越などのデパート、またはウェイトローズなどのスーパーでも同社製品を販売している。
14 Princes Arcade, Piccadilly, London SW1 6DS 
ロンドン市内でチーズ販売の屋台を構えていた商人が、店名となったハリー・パクストン氏とチャールズ・ホイットフィールド氏の2人と共同して1797年に創業。1850年にヴィクトリア女王よりロイヤル・ウォラントを授かって以来、エドワード7世、ジョージ5世からエリザベス女王、チャールズ皇太子などに至るまで、歴代の王家メンバーに愛されている。ウィンストン・チャーチル元首相は、「紳士たる者は同店でチーズを買う」という言葉を残したとの逸話も。イングランド中部ストラトフォード・アポン・エイボンや同西部バースにも支店あり。
93 Jermyn Street, London SW1Y 6JE
魚屋としては唯一、2個以上のロイヤル・ウォラントを保持するジェームズ・ナイト・オブ・メイフェア。店名となったジェームズ・アーサー・ナイト氏が100年以上前にこの魚屋を創業し、その後、ホテルへの卸売り業者として事業を著しく成長させたという。店内に並べられた商品の8割は、英国内またはアイルランドから取り寄せたもの。どの魚も新鮮なので、刺身にするのに適しているという点も日本人には大変うれしい。やはり王室御用達として有名なロンドンのデパート、セルフリッジ内に店舗を構えている。
Selfridges Food Hall, 400 Oxford Street, London W1A 1AB
ロウソクの販売店として始まり、今や良質の紅茶を販売するデパートの老舗として広く知られるフォートナム&メイソン。18世紀前半を生きたアン女王の宮殿でロウソクの取り換えを行っていたウィリアム・フォートナム氏と、彼が住んでいた家の家主のヒュー・メイソン氏が1707年に創業した。クリミア戦争時には、ヴィクトリア女王が野戦病院へ同社の食料品を送らせたとの逸話まで残っている。日本人観光客のお土産として人気の紅茶に加えて、英国人が夏の晴れた日に持参するハンパー(ピクニック・セット)の販売店として愛されている。
181 Piccadilly, London W1A 1ER
300年以上にわたり、同じ敷地内にずっと同じ店舗を構えているという、まさに英国人好みの最古参のワインとスピリッツ商。食料雑貨店として始まった1698年の創業当時は、商品の計量のために店内に設置されていた大型の量りで、顧客の体重測定を行うなどのサービスを提供し、話題を集めていたという。19世紀前半から20世紀前半に英国を統治したエドワード7世の時代に王室御用達に指定された。加えて、ナポレオン3世や名優ローレンス・オリヴィエなどそうそうたる面々が同店を贔 屓にしたと伝えられている。日本にも支店あり。
3 St. James’s Street, London SW1 1EG
自然派食品販売の草分けとして知られる、オーガニック食品販売店。英国で少しずつ自然派食品に対する意識が芽生え出した1970年代に、トルコ、インドや中国といった国々から食品を買い付け、英国に輸入するというビジネス・モデルを築き上げたという。ドライ・フルーツ、ナッツ、豆類などの種類が豊富。また昨今、英国を含む欧州各地で健康食として広く認知されている日本食の普及にも取り組んでいて、「Sanchi」というブランドの名の下でインスタント味噌汁、ラーメン、醤油などを販売。注文はオンラインで受け付けている。













イングランドでは古くから各地で女子サッカーの試合が行われていたが、「女性の健康を損なう」ことなどを理由に、同サッカー協会が1921年に女子チームに対してのグラウンドの貸し出しを禁止。71年にこの禁止令が破棄され、96年のアトランタ五輪より五輪正式種目となった。W杯などではイングランド、北アイルランド、スコットランド、ウェールズとして各国が出場を果たす一方で、これまで英国代表チームとしての五輪参加は実現していない。ロンドン五輪において、女子サッカーはその歴史上初めての英国統一チームを形成することになる。


東日本大震災という、未曽有の災禍が発生した2011年。英国という遠く離れた異国の地から、母国が復興を遂げていく過程を見守るという特異な立場に置かれた在英邦人たちは、それぞれ新しい年をどのように過ごしていくのか。林景一駐英国特命全権大使に、昨年を振り返るとともに、2012年の展望を語っていただいた。




4. B スティーブン・ホーキング
3. A エリザベス1世






リヨンは食材に恵まれてはいるものの、庶民の料理は内臓類や淡水魚がベースとなっている。ブションと呼ばれるリヨンの大衆食堂で出てくる代表的な郷土料理は、牛の胃にパン粉を付け焼いた「タブリエ・ド・サプール」、豚の血と脂身の腸詰め「ブーダン・ノワール」、豚などの臓物を詰めたソーセージ「アンドゥイエット」、カワカマスをすりつぶし、卵やパン粉を混ぜて蒸した「クネル」、鳥レバーのムース「ガトー・ド・フォワ・ド・ヴォライユ」、フロマージュ・ブランに調味料を加えた「セルヴェル・ド・カニュ」など。決して高級な料理ではない。
リヨンに「トック・ブランシュ・リヨネーズ(Toques Blanches Lyonnaises)」というシェフの協会があります。私は入会していませんが、ポール・ボキューズを始めとする偉大なシェフが協会を盛り上げてきて、現在はクリストファー・マルガンが3代目の会長です。フランス国内でも最大級のシェフの協会でしょう。私はリヨンでレストランを始めて2年半経ちますが、協会の方々も食事に来てくれ、色々な人を紹介して下さいます。
昔からリヨンは美食の町と言われていますが、高級レストランの数は減少しています。ポール・ボキューズが、なぜ複数のビストロを出したか。レオン・ド・リヨンが、なぜ2つ星をやめてブラッスリーに走ったのか。昔のブルジョワの人たちと今の人とでは、楽しみ方が違ってきているのです。ガストロノミーを楽しむ人がいなくなってきているわけですよ。昔に比べて娯楽に使う金は増えたと思いますが、使う先は車、住居、家具など。それにみんなで食事に行く機会も減っていると思います。昔は週末に家族で食事を取るという習慣がありましたが、今はそれも少なくなってきている。肉屋も大きな固まりの肉を買う人が減ったと言っています。
寒く、暗く、どんよりとした日々が続く英国の冬。
クリスマス・マーケットの本場であるドイツ西部フランクフルトに拠点を置く業者たちが開く市。英国では滅多にお目にかかれないボリュームたっぷりのソーセージに、ドイツ産ビールやグリュー・ワインを合わせるというのが風流な楽しみ。
古くは市場として賑わっていたという大聖堂前広場には、トナカイやソリ道具、大道芸人からフェイス・ペインティングまでがそろっていて、家族で楽しむには最適の場所。冬空の下で行われる提灯行列も必見。
クリスマス・マーケットを街の名物とするイングランド中部の街、ヨーク。最大規模の聖ニコラス祭に続いて開かれるマーケットがこれ。石畳の敷かれた狭い小道が入り組んだこの街には、クリスマス・マーケットの雰囲気がよく似合う。
ドイツ、フランスさらにはそのほかの世界各地の名産品を集めたマーケットが、市内8カ所で開催されるという、まさにクリスマス・マーケットづくしの催し。工業都市マンチェスターに温かみを添える、木組みの小屋が街に彩りを与えている。
ドイツにある姉妹都市ノイシュタットを視察した地元議員の発案によって始められた、たった11店舗のみのマーケットが、現在では240店舗にまで拡大。そんな逸話そのものがおとぎ話のような魅力を持つクリスマス・マーケットだ。
長さ約1キロの距離に193店舗がひしめくという大規模なクリスマス・マーケット。さらにその奥には、地元の職人たちが精魂込めて作り上げたという手工芸品を集めた市場が隣接している。木〜日はバンドによる生演奏も行われる。
1世紀半ばから建設されたというカーディフ城前ほか、市内中心部の数カ所で開かれるマーケット。また市庁舎前にアイススケート場や子供たちが大好きな乗り物が用意された遊園地施設「ウインターランド」は、1月2日まで開催。
英語の「お風呂」の語源となったと言われるローマ浴場跡を持つバース。時間が許せば1泊して、マーケット巡りに加えて、同地のもう一つの観光名所であるスパ施設でもゆったりすれば、文字通り身体の芯から温まることができるはず。
街の中心に立つオックスフォード城の前で開催される。英国を代表する聖歌隊を持つオックスフォード大学を内包するこの街は、クリスマスとなると独特の静謐さを醸し出すようになる。クリスマス・マーケットでは、地元の聖歌隊が合唱を披露。
ご存知ハイド・パークが、巨大な冬のエンターテイメント施設に様変わりする。園内に観覧車やアイススケート・リンクが出現。休憩所で、生演奏に合わせてワイン片手に踊る来場者たちの姿を目にすれば、幸せな気持ちになること請け合い。
歴史的建造物に囲まれた街、ウィンチェスター。この街のランドマークとなっているウィンチェスター大聖堂の前で、今年も毎年恒例のクリスマス・マーケットが開かれる。ライトアップされた大聖堂前の広場の雰囲気は格別。
アルペン小屋に、雪景色をイメージした飾り付け。ドイツ山間部のクリスマスを再現した風景の中に、炭火で焼いたソーセージ、巨大なステーキからナッツまで本格的な食の屋台が並ぶ。また、教会の楽隊も演奏で冬の夜を盛り上げる。
英国の伝統文化の一つ、狩猟。その対象はカモやキジ、ヤマシギといった鳥類から、ウサギ、シカなど獣類まで幅広い。そうして捕れた肉を使った料理を、英国では「ゲーム料理」と呼ぶのをご存じだろうか。希少価値が高くそれなりに値も張るが、独特の風味に魅せられたファンたちが、毎年、市場に出回る季節を心待ちにしている。冬に備えて脂肪を蓄える野生の鳥獣は、秋が食べごろ。今しか頂けない貴重な一品を、いざ、食しに。








