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CDU/CSUが軌道修正を模索 AfDの躍進受け

(デュッセルドルフ 10月5日)キリスト教民主同盟(CDU)幹部のイェンス・シュパーン財務相事務官とキリスト教社会同盟(CSU)のマンフレート・ヴェーバー副代表が、ヴェルト紙に対し2017年の連邦議会選挙に向けた新たな戦略の必要性を語った。「CDUが正しい役割を果たすことで、AfDは不要の党となる」とのコメントも。

CDUはメクレンブルク=フォアポンメルン州議会選挙に続き、9月18日のベルリン市議会選挙でも大きく得票数を減らし、右派ポピュリスト政党ドイツのための選択肢(AfD)の躍進を許した。これらの選挙結果を受けてメルケル首相(CDU)は、「時間を戻せるものなら、数年巻き戻したい」と発言。批判の的となった難民政策の失敗を認めた。

シュパーン氏は、「大勢の難民を受け入れた『歓迎文化』の一方で、誰もが持っていた疑問や心配に対して、十分な議論がなされていなかった」と指摘。「増加する犯罪率、ドイツ社会に統合しようとしない移民が独自の移民社会を形成することや、イスラム過激派問題など、政治的グレーゾーンにある問題について、CDUが明確な態度を示していかなければならない。そうしなければ、排外的な文脈でポピュリストがそのテーマを語るようになる」と述べた。また、「右派ポピュリスト政党が存在することは、欧州で普通のことだと考える人は、あきらめが早いと言わざるを得ない」として、「CDUが正しい役割を果たすことで、AfDは不要の党となる」とコメントした。

またヴェーバー氏は、「人々は今、明確な方向性と安全を求めている」として、「ポピュリストに勝利するためには、具体的な答えを示す必要がある」として、CDU/CSUが「国民政党」としての役割を担うべきであると主張。CDU/CSU間の不和を解決して、共闘することの重要性を指摘した。

一方で、難民政策に対してCSUが提案している難民受け入れ数の「上限設定」に対して、メルケル首相は具体的な回答をしておらず、CDU/CSU間の政策における不一致は続いている。10月3日にドレスデンで開催されたドイツ統一記念式典では、メルケル首相の政策に反対する数百人が結集して罵声を浴びせる事態となり、不穏な中での記念式典となった。
 
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