「メイド・イン・ジャパン」がある意味、ハイテクノロジーや精密性の代名詞だとしたら、「メイド・イン・UK」が物語る特徴って一体何だろう?そんな素朴な疑問と向き合いつつ、キッチン用品、コスメ、日用品の3つのカテゴリーの中から今、注目のアイテムをピックアップ。英国生まれのプロダクトならではの魅力を探ってみた。(黒澤里吏)
一生使える優れもの
Dualitのトースター
1946年創業の電気調理器具メーカー、Dualitを代表する製品といえば、なんといってもトースター。外はパリッと、中はモチモチのおいしいトーストが焼けると評判の逸品だ。存在感溢れるまろやかなフォルムはハンドメイドならではの美しさで、まさに不朽のデザイン。発売から60年以上を経た今も変わらぬ人気を誇っている。シンプルで機能的かつ頑丈なつくりであるうえに、万が一故障しても部品交換が可能なため、半永久的に使えるのも魅力。多少お値段が張るとはいえ、長い目で見ればリーズナブルといえるだろう。
振るだけで簡単、香味料マジック!
Jamie Oliverのフレーバー・シェイカー
「すりこぎを使っているときにふと思ったんだ。もっと手早く簡単にハーブやスパイスを砕いて混ぜ合わせる器具があってもいいんじゃないかって。以来、ドレッシングやマリネをつくるたびにその思いにとらわれるようになってね」。それから約4年近く、セレブ・シェフのジェイミー・オリバー自ら試行錯誤を重ねた末に完成したのがこの一品。使い方は至って簡単、スパイスやハーブ、ガーリック、ナッツなど好みの材料を入れてシャカシャカ振るだけ。セラミックのボールが中で跳ね回り、材料を細かく砕いてくれるのだ。オイルやクリームなどの液体を入れてドレッシングを簡単につくることもできる。
これぞリサイクルの理想形
Jorre Van Astのジャー・トップ
母国オランダおよび英国の美術系大学院RCAでプロダクト・デザインを学んだ後、ロンドンを拠点に活躍中の新鋭デザイナーによるプラスチック製ジャー・トップの5点セットは、NY現代美術館のコレクションにも登録されている秀逸アイデア・グッズ。使い切ったパスタ・ソースの瓶をリサイクルごみとして捨てるのももちろんエコだけど、瓶にこのジャー・トップを付ければオリーブ・オイルや砂糖入れとして再利用できるのだからスゴイ。ちなみに瓶詰め食品に使われている瓶の直径は、世界的にみても約75%が同じ大きさなのだとか。つまり、どこの国の瓶にも大抵フィットするというわけだ。
「切る」と「洗う」を一度に済ませる
Joseph Josephのまな板
双子の兄弟、アントニー & リチャード・ジョセフが2002年に創業したキッチン用品 & テーブル・ウエアのブランド、Joseph Joseph。カラフルな色使いで料理が楽しくなりそうなキッチン用品は、どれも実用性を重視した革新的な設計だ。本体をラインに沿って折り曲げることで、切った食材を簡単に鍋に入れることができるまな板「Chop to Pot」をさらに進化させたこの「Rinse & Chop」は、野菜の下ごしらえに便利な、まな板と水切りを一体化させたデザイン。アウトラインにサーマル・プラスチック・ラバーが配されているので、水回りでも滑りにくい。お手頃価格で、ちょっとしたギフトにも最適な一品だ。
目指すはナチュラル・グラマー
Figs and Rougeの「100% Organic Balm」
アール・ヌーボー調のレトロでスタイリッシュなパッケージが目を引くナチュラル・コスメ。なかでも一押しなのが、2009年に「ナチュラル・ヘルス・マガジン」のビューティー・アワーズに輝いた100%オーガニックのバーム。保湿効果抜群で、リップやフェイスはもちろん、全身に使える。また、オーガニック・エッセンシャル・オイルと植物成分を配合した、なめらかなテクスチャーのバス & ボディー・ケア製品は、華やかなバラの香りに包まれる「ランブリング・ローズ」と、リラックス系の「スウィート・ゼラニウム」の2種類を揃えている。
毎日の使用で効果は絶大!
Balance Meの「Super Oil」
ヨガやリフレクソロジーなどを通してヘルシーなライフ・スタイルを提案する「Balance Being」主宰のレベッカ & クレア・ホプキンス姉妹が手掛けるブランド。日々の生活にヘルシーでラグジュアリーな感覚をもたらすピュア・エッセンシャル・オイルを配合したナチュラル・アロマセラピー・コスメは、働く女性を中心に人気だ。ジュニパー、ベルガモット、ゼラニウムなどを配合し、つややかでハリのある肌を保つと評判のマッサージ・オイル「Super Oil」は「ヴォーグ」を始め有力各誌の美容エディターも絶賛の逸品で、数々の賞に輝いている。
吹き出物などのトラブル肌に
Tisserandの「Daily Oil Control Gel」
マッサージ・セラピストでヒーラーのロバート・ティスランドが、1974年に始めたアロマ・オイル会社を下敷きに、85年に創業したナチュラル・スキンケア & ヘアケア・ブランド。吹き出物に悩まされている人は、ティーツリー・オイルやアロエなどを 配合した「Daily Oil Control Gel」を試してみて。オイル・バランスを整えるジェルで、殺菌効果の高いティーツリーが爽快感をもたらすとともに、肌を清潔に保ってくれる。美容系ウェブサイトbeautybible.comのビューティー・バイブル・アワードを獲得したハンドクリームも保湿効果が高くてお勧め。
眠気に襲われたらシュッと一吹き
Neal’s Yard Remediesの「Spritzer」
仕事で煮詰まったときや、なんだかイライラしてしまうとき、顔に一吹きするだけで瞬時にリフレッシュできるスプレー「Zest Spritzer」。レモン、ベルガモット、ヴェティヴァー、ガーデン・ミントなどのエッセンシャル・オイルと、ブッシュ・フラワーなどのエッセンスが配合されているうえ、爽快なシトラスの香りでアップリフティング効果抜群だ。一方、就寝前などのリラックス・タイムや、乾燥肌の水分補給には、アロエヴェラ配合でリラックス効果の高い「Calm Spritzer」を。ルーム・フレッシュナーとしても活用できる。
消費電力が一目で分かる
DIY Kyotoの「Wattson」
「京都議定書」からその名を取ったというエコ志向のデザイン・チーム、DIY Kyotoが提案するポータブル & ワイヤレスの消費電力測定器「Wattson」。付属のセンサー・クリップをメーター・ボックスのケーブルに装着すれば、室内のどこにでも簡単に設置できて、消費している電力とそのコストをデジタル表示で知らせてくれる。電力消費が少ないときはブルー、平均的なときはパープル、普段より使用量が多いときはレッドと、色別で表示されるのもポイント。年間に最大25%の電力を節約できるというから利用価値大だ。スマートなデザインで部屋のインテリアに馴染みやすいのもうれしい。
扇風機の概念を根本から覆す
Dysonの「Air Multiplier」
サイクロン式の強力な掃除機であまりにも有名なDysonから、目からウロコの新型扇風機が登場。虫メガネを大きくしたようなフォルムが印象的なこの扇風機、なんと羽根がないのである。土台から吸い込んだ空気がリング状の部分を通過することで気流を生み、15倍の風量となって外に出ていくという仕組みで、従来の扇風機とは異なる、ムラのない心地良い風を生み出す。羽根がないから掃除がしやすく、お手入れが簡単なのも大きな特長。開発に4年の歳月をかけたというだけあって、まさにいいこと尽くしのDysonの自信作なのである。
雨の日が待ち遠しくなる
London Undercoverのオシャレ傘
英国生活の必需品といえば、やっぱり傘。どうせ持つならデザインにもこだわって、雨の日を楽しみたいもの。そこでお勧めなのが2008年に創設されたばかりの傘ブランド、London Undercoverである。 紳士用の「クラシック」は、柄からハンドルまで木造りの一体型になっており、クラフトマンシップを感じさせるつくり。一方、レディス用の「スリム・ウォーカー」はイングリッシュ・ブレックファーストやフィッシュ & チップスのプリントをキャンバスの内側に大胆にあしらうなど、英国らしい個性が際立つ。布地からフレームに至るまでリサイクル素材を使用するなど、環境への配慮も忘れていない。
通勤から長旅までOKの本格派
Alex Moultonの自転車
ロンドンの交通事情にストレスを感じ、移動手段を自転車に変えようかと検討中のアナタ。どうせなら英国が世界に誇るAlex Moultonを手に入れてはいかがだろう。大英帝国勲章を受勲しているエンジニアで発明家のアレックス・モールトン氏が、数十年にわたる研究と改良の末に生み出した専用サスペンション搭載の自転車は、機能美を追求した究極のデザイン。特徴的な小径ホイールが接地抵抗や空気抵抗を軽減し、加速性能やハンドリングを向上、走行時の安定性も抜群だ。レーシング・バイクとして数多くの記録を打ち立てていることからも、その実力は明白といえよう。
英国王室ご用達の長靴
Hunterのウェリントン・ブーツ
公園散歩からガーデニングまで、英国生活には何かと欠かせない長靴。1856年創業の老舗、Hunterのウェリントン・ブーツは、今や日本でもファッション・アイテムとして若者に人気だが、長い歴史をもつその他の老舗長靴ブランドの類にもれず、もとは悪天候による過酷な環境下でも耐えうる頑丈なブーツをつくるという目的のもとに生まれた。それだけに耐久性、機能性に優れているのは言うまでもない。天然ゴムを使用したハンドメイドの長靴は、整形外科学に基づいたつくりで、28ものパーツから成り、この上ないフィット感と抜群の履き心地を実現。 カラー & デザイン・バリエーションも豊富だ。
使い方はお好み次第
多目的カゴ型バケツ「Tubtrugs」
室内からガーデンまわり、はたまたビーチや農場など、あらゆるシーンにおいてあらゆる用途に使える、まさにフレキシブルなカゴ型バケツ。凍結 & UV防止の丈夫で柔軟なラバー素材を使用しているから、どんな天候下でも安心。ビルダーや庭師、漁師を始めとする様々な職業の人々が、作業現場で愛用している。家庭内で洗濯物カゴとして、ペットのエサ入れとして、またワインラックやマガジンラックとして使うのもいいだろう。カラーは14種類、サイズは6種類とバリエーションも豊富で、いくつあっても重宝しそうだ。
※本記事における「メイド・イン・UK」の定義は、英国に拠点を置く企業、ブランドによる企画およびデザインの観点に依るもので、実際の商品の製作は英国以外で行われている場合があります。
─ ズバリ、UKプロダクトの特徴を一言で言い表すとしたら、何でしょう。
石川:革新性じゃないですかね。
沖:他の欧米諸国と比較すると、やっぱり革新的ですよね。基本的にパンク精神に溢れているというか。
─ 英国は全体的に保守的というイメージもありますが……。
沖:保守性と革新性の振り幅が大きいような気がします。あと、UK発のプロダクトって、デザインというより発明っぽいものが多い。
─ 産業革命の国ですからね。
石川:それはやはり、ユーザーの生活に密着したものづくりをしているからだと思いますね。例えば大規模なメーカーは、そのビジネス・スケールから既存のデザインを「改良する」という方法論を取ることが圧倒的に多いと思うんだけど、概して英国の中小企業ではよりリサーチや分析に時間と手間をかけて生活の中で必要とされているものを探り、「こんなものがあったらいいな」というユーザーの目線でデザインしていると思うんです。Dysonなんかはその良い例だと思います。日本でも戦後、ソニーとか、そういう視点でデザインする傾向にあったんですけどね。
沖:そうそう、UKデザインの特徴としてもう一つ、「愛されキャラ」であるということが挙げられると思うんです。
石川:それはそうだね。ドイツの実用性を追求した隙のないデザインなんかに比べたら、断然愛嬌がある。Dualitのトースターとか、どっしりしているんだけど柔らかいフォルムで、フレンドリーなんだよね。
沖:実はこちらでデザインを学んでいるときに、先生から「もちろん機能は重要だが、ちょっと不便でもデザインが良ければ人は買うから、キャラを重視しろ」みたいなことを言われたんです。最初はちょっとビックリしたけど、後でなるほどなあと思いました。
─ 確かに、見て、使って、楽しい気分になるものって欲しくなりますよね。
沖:パーフェクトじゃなくても愛すべき存在、つまり家族の一員のような感じで家庭内に収まるものっていうのかな。作り手が見えるようなものも好きですね。「これはきっと作家が盛り上がって作ったんだろうなあ」と思えるものって楽しい。
石川:それってマーケットでガラクタみたいな古道具を発見して、妙にそのデザインが気に入って買う感覚に近いような気がする。結局そういうものって実用性は低くても、新品にはない味わいがあるため、どこにも捨てられず、いろんな人の手を渡った末にそこに行き着いたものだったりするわけでさ。
─ 英国は特に、ヴィンテージものなど、古いものを普通に日常的に取り入れてずっと使いますよね。日本だとヴィンテージというと、飾って眺めるもの、みたいになってしまいますが。
沖:そう、日本だと守るべき伝統とか、そういう思考にいってしまって、モノが家の中でお客さんのようになってしまいがちですよね。繰り返すようですがその点、英国では愛すべき家族の一員として扱われているように思いますね。
石川 俊祐
英大学を卒業後、日本の大手電機メーカーでデザイナーとして約6年間勤務。同社を退社後、ロンドンの産業デザイン・コンサルタント会社PDDにシニア・デザイン・コンサルタントとして就職、現在に至る。食品パッケージのデザイン・ブランディングから家電、医療機器のデザインまで幅広く手掛ける。本業の傍ら、個人プロジェクトなども進める多忙な毎日を送る。www.pdd.co.uk
写真右:展示会用に制作して話題を呼んだ、環境に優しいシャンプー・ボトル
沖 恵美子
食器のデザインを主に行っている、ロンドン在住のプロダクト・デザイナー。英国の大学で学んだ後、各国で展示会を開催しながら、セルフ・プロデュースによりオンラインなどで作品を販売。現在は、デザインから各種コーディネートまで幅広く手掛けている。昨年5月にSuck UKから発売されたユニークなマグカップのシリーズのうち、灰皿のデザインを担当 。www.emikooki.com
写真右:カップや小皿など7つの食器から成る「トロフィー・テーブルウェア」
*掲載当時の情報です



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聖なる日を迎えるのに欠かせない英国伝統のスイーツと言えば、クリスマス・プディングに加え、こちらミンス・パイ。クリスマスに、このミンス・パイを食べることを禁じられるとは、例えれば、日本で「正月に雑煮を食べるべからず」というほど理不尽なことなのだ。この法律を生み出したのは、清教徒革命の指導者であったオリバー・クロムウェル(1599〜1658)。クロムウェルは、神聖な日であるべきクリスマスに、祝宴などのお祭り騒ぎを行うことは道徳に反すると考え、1647年にクリスマスを祝うことを違法とする法律を可決してしまった。清教徒が権力を失う1660年頃までは、クリスマスにミンス・パイを食べているところが見付かれば、「クリスマスを祝福している」として逮捕されていたのだそう。
ロングボウとは、主に13〜14世紀のイングランドで使われた長弓(ちょうきゅう)のことだ。射程距離が500メートルを超える優れた武器だったが、弓を引くにはかなりの力が必要。また、習得が困難であったがために17世紀以降には廃れてしまった。戦力を保つために中世に制定されたこの法律が、いつ頃から守られなくなったのかは不明だが、現代社会で長弓の練習などされたら、おちおち道も歩けない。イングランドに住む男性諸君、毎日、法を破ってくれてありがとう。
現代社会では、何を持ってして「レディー」と見なすか微妙なところ。女性陣にとっては、「じゃあ地下鉄内でステーキはありか」「私はレディーとちゃう、ただのオバハンや」など疑問点が多いのでは。元々は淑女の風紀を取り締まるために作られたはずだが、「レディーは公共の乗り物内では飲食禁止」としなかったところにジェントルマンの優しさが感じられる……?
20世紀初頭に制定されたこちらは、現在では80ポンドの罰金が科せられることもある(イングランドとウェールズのみ)、現在進行形の法律だ。とはいえ、ただ陽気に酔っ払うだけで問題になることはなく、酔って「治安を乱す行為」をした人や、自分で自分の面倒を見られなくなるほどヘベレケになった際にご法度となるのだそう。これから迎える年末年始の暴飲シーズン、これは肝に銘じておいたほうが◎。



世界で最初に切手を発行した国である英国では、世界で唯一、国名の代わりに女王(国王が在位中の場合は国王)の肖像を切手に記している国でもある。普段何気なく使用している切手だが、やはり女王は国の君主。上下逆さまに貼ろうものなら反逆罪に問われるという。ちなみに、女王の肖像に落書きすることも禁じられているので、顔の上にヒゲやメガネを描いたりするのもご法度だ。とはいえ、この法は現在、あってないような存在なのだそう。
1984年に公衆衛生法で制定されたこの法によると、タクシーの運転手は天然痘などの疫病を患っていないかどうか、客を乗せる前に聞かなくてはいけないそうだ。「疫病」と言えばペストや黒死病など大げさなものを想像しがちだが、新型インフルエンザも伝染症の一種。もし今後、新型インフルがこの法の対象となれば、感染者がタクシーを緊急時などに利用することが違法行為と見なされる可能性も出てくる。
首都警察が管轄する区域とは、シティーを除くグレーター・ロンドン全域を指す。この法律は、1847年に定められた、一般道路での様々な禁止事項のうちの1つだ。こちらの「道でのカーペット類叩き禁止令」は時代を重ねるごとに改定されていて、現在では破ると200ポンドの罰金が課される。同様の法律では、道での凧あげや洗濯物干しも違法とされている。
分かるような分からないような、非常に回りくどいこの法律は、租税回避行為への対策として2006年に制定されたもの。「知られても構わない」と言われたところで、どこまで各自の基準で判断して良いものなのか、さっぱり分からない。では、ジャッキー・スミス内相を例に挙げてみよう。同内相の夫が「経費でポルノ映画を視聴した」のは知られたくなかったようなので教えて正解だったが、もし彼女が腹をくくっていて「別に、誰に知られても構いません」と思っていたとすれば、教える必要はなかったということだろうか……。

現在では守られていないようだが、スコットランド人の人柄や制定された当時のスコットランドの治安の良さが滲み出た法律だ。ノックしたのが、たとえストーカーでも強盗でも家の扉を開けなくてはいけないのであれば、この法は現代社会では守るほうが危ないはずだ。でも、もしスコットランドを旅していてどうしてもトイレが見付からないときは、そっとドアをノックしてみては。
このような法律が生まれたということは、当時はよほど狂犬病にかかった犬か、遺体を運ぶタクシーが多かったということだろうか。もし、病院に向かうタクシーの中で乗客が亡くなったら、それも違法と見なされるのか。そして、シティー以外の地域では、上記の2つを運んでもまったく問題ないのか……。疑問ばかりが残る法律である。
妊娠中は好もうが好むまいが、トイレが近くなるもの。ママになる女性の重荷を少しでも軽減するようにとの配慮から生まれた、「どうぞどうぞ、お好きなところで」という温かい気遣い溢れる法律。だが、「お好きなところ」を強調するために警官のヘルメットを例に出すとは、法案者が警察に何か恨みを持っていたとしか思えない。ただ、この法律が「警察官にとって侮辱的だ」との意見から、法を改定するよう申し立てが行われているそうだ。







