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NPD、大統領を憲法裁に告訴
連邦議会選挙前に「侮辱発言」

極右政党・国家民主党(NPD)がガウク大統領を連邦憲法裁判所に告訴した件で2月25日、第1回公判が開かれた。

昨年8月、ガウク大統領は数百人の学校生徒を前に話をした際、厳しい言葉を用いて極右勢力を批判し、「道に出て、頭のおかしい連中をこの国から決然と追い出す市民が我々には必要だ」と述べた。これに対してNPDは、大統領の発言が侮辱的で、選挙に大きく影響したとして訴えた。歴代大統領が憲法裁に訴えられるのは初めて。

憲法裁のミュラー判事はガウク大統領の発言について、大統領がベルリンで起こった難民居住施設をめぐる一連の不穏な動きを指して言ったものと指摘した。

 

ヴルフ前大統領に無罪判決
ハノーファー地裁、証拠不十分で

ハノーファー地方裁判所は2月27日、ニーダーザクセン州首相時代(2003~10年)の収賄罪に問われていたクリスチャン・ヴルフ前大統領(54)に対し、無罪判決を言い渡した。ヴェルト紙が伝えた。

ヴルフ前大統領はニーダーザクセン州首相を務めていた08年、友人の映画制作者ダヴィット・グレーネヴォルト氏からミュンヘンのオクトーバーフェストに招待され、720ユーロ相当のホテル宿泊費と食事の接待を受けた見返りとして、グレーネヴォルト氏の映画制作に便宜を図ったとされ、このことが起訴理由となっていた。

ハノーファー地裁のローゼナウ裁判長は裁判で、「決定的な証拠が見当たらない」として無罪を言い渡した。検察側はこの判決を受け、「判決内容を検討したい」としている。裁判内容に問題点があったと証明されれば上告となるが、この場合、連邦裁判所がやり直し裁判の是非を判断することになる。今回、接待した容疑に問われていたグレーネヴォルト氏も同件に関して無罪との判決を受けた。

無罪判決を受けてヴルフ氏は、「正義が勝利した」とコメント。「これで新たな将来設計が立てられる」と述べた。同判決により同氏は、家宅捜索および裁判における費用の弁償を求めることができる。ヴルフ氏は3月からハンブルクに新しく弁護士事務所を開業。また、歴代の大統領と同様に連邦議会内に事務所を持つことができるため、週に1回はベルリンに通うとしている。

ヴルフ氏の弁護人は、「判決はヴルフ氏の名誉回復を意味する」とコメント。また、トルコ移民問題に対して積極的に取り組んできたヴルフ氏についてドイツ・トルコ人協会のケナン・コラート会長は、「無罪を信じていた。トルコ人にとって、ヴルフ氏は大統領であり続ける」と、判決を歓迎するコメントを発表した。

ヴルフ氏は2010年に大統領に就任したが、ニーダ―ザクセン州首相時代に自宅を購入した際、友人から50万ユーロの個人融資を受けていたことなど、様々な便宜供与疑惑が浮上。さらに同疑惑を報道したビルト紙に対し、記事の掲載中止を求める圧力を掛けたことなども問題となり、2012年に大統領を辞任した。

 

フリードリヒ農相が辞任
SPD元議員の児童ポルノ・スキャンダル受け

児童ポルノのデータを購入していたゼバスティアン・エダティー連邦議会議員(社会民主党=SPD)が捜査対象になっているとの情報を、内相だった当時、SPD幹部にもらしていた事実が発覚したハンス・ペーター=フリードリヒ農相(キリスト教社会同盟=CSU)が14日、辞任を発表した。ヴェルト紙が伝えた。

エダティー議員は2005年10月~10年6月の間に、9回にわたってカナダのオンラインショップで合計31点の児童ポルノの映像と写真データを購入。これらすべてに9~14歳の裸の少年が写っており、同議員は連邦議会のサーバーを使用してデータを入手していたとみられている。

同件に関しては、カナダの警察当局から独連邦刑事局に通報があったが、昨年10月の時点で当時の連邦政府およびSPD上層部に情報が伝わっていたといい、検察は「言葉を失っている」とコメントした。

検察局は、今月6日にランメルト連邦議会議長(キリスト教民主同盟=CDU)宛てにエダティー議員の訴追手続き開始の告知を提出。その2日後の8日に同議員は、健康上の理由から数日前に連邦議会議員の職を退いたことを発表した。ハノーファー検察局はエダティー氏の自宅を家宅捜索した際、容疑を実証する証拠となるものを押収できなかったとしており、事前に同氏に情報が伝わり、証拠隠滅が行われた可能性があるとしている。

フリードリヒ農相は辞任会見で、「私は当時、SPDのガブリエル党首に情報を伝えたが、政治的にも法的にも正しい行動を取ったと確信している」として、「私はまた戻ってくるだろう」と述べた。これに対し、大連立政権内では、SPDのオッペルマン院内総務に対しても同件の責任を問う声が強まっているが、同氏は「当時私が伝え聞いた情報では、データの中身は法律に抵触するものではないとの理解だった」と釈明している。

フリードリヒ農相の辞任を受け、CSUのウール内政担当議員は、「内相はSPDのために責任を取って辞任した。検察の怠惰でエダティー氏が無罪になるようなことがあれば、これほどばかげたことはない」と発言。大連立政権内での不協和音が高まっている。

 

北から南への送電網設置プロジェクトに暗雲
バイエルン首相が計画の凍結を主張

バイエルン州のゼーホーファー首相(キリスト教社会同盟=CSU)が、北部と南部を結ぶ800キロメートルの送電線を敷設する送電網プロジェクトをいったん凍結すべきと主張し、物議を醸している。6日付のヴェルト紙が伝えた。

同プロジェクトは、原子力発電に代わる再生可能エネルギーとしてシュレスヴィヒ=ホルシュタイン州で生産された風力発電エネルギーについて、ニーダーザクセン州、ノルトライン=ヴェストファーレン州、ヘッセン州を通ってバイエルン州まで送電線を敷設し、2022年から供給を開始するというもの。16年に着工予定で、建設費として数十億ユーロが見込まれている。しかし、これに対して市民から「景観を損なう」などとして根強い反対の声が上がり、このたびバイエルン州首相が計画凍結を訴えた。

バイエルン州では、3月に地方自治体選挙を控えており、ゼーホーファー氏の反対表明も、選挙戦を睨んで行われたものとみられている。これに対し、欧州委員会のエッティンガー・エネルギー担当委員は同州政府を批判。「送電線は早急に必要不可欠のもの」と強調している。

 

仕事を持つ親は不健康?
子どもの有無が運動や睡眠に影響

被雇用者健康保険DAKが13日発表した健康リポート2013によると、フルタイムで働く人のうち、子どもを持たない人の方が、子どものいる人よりも自身の健康に配慮していることが明らかになった。ヴェルト紙が伝えた。

リポートによると、十分に運動をしている女性の割合は、子どものいる人で17%だったのに対し、子どものいない人では30%。休息や睡眠をしっかり取っているのは、母親で48%、子どものいない女性では61%。健康な食事を心掛けている母親は50.8%、子どものいない女性では54.5%だった。さらに、アルコールやタバコの摂取量は、父親の方が子どものいない男性よりも多いことがわかった。

 

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