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世界一蹴の旅 サッカーワールドカップ出場32カ国周遊記

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サッカーワールドカップ出場32カ国周遊記
村上 敦伺 / 四方 健太郎(著)

双葉社 ISBN: 978-4575302264

ドイツで開催された第6回女子サッカーワールドカップ(W杯)。7月17日にフランクフルトで行われた最終決戦には、たくさんの日本人サポーターが駆けつけた。決勝戦に勝ち進んだ祖国に対する誇りを胸に、試合前からみんな本当に良い顔をしていた。と、その中でも特に異彩を放つ集団を発見。格好が派手なことを差し引いても、なんだかすっごく熱~く、楽しそうで、目が離せない。

それもそのはず、その集団の先頭に立ち、日本代表のメインカラー「青」を用いたオリジナルの鎧をまとった彼は、サッカー観戦を楽しむプロだったのだ。どういうことかというと、今回ご紹介する「世界一蹴の旅」にその答えがある。

同書は、女子W杯で青きサムライに扮していた「アシシ」こと村上敦伺さんと、相方の「ヨモケン」こと四方健太郎さん、この2人のユニット「Libero」の旅の記録。しかし、ただの旅じゃございません。

旅のテーマは「2010年W杯南アフリカ大会」。各地の予選を勝ち抜いて、W杯南アフリカ大会の出場を決めた全32カ国。サッカーの世界一を決める大舞台に立つこれらの国々をW杯本戦開始前の1年間ですべて巡り、自分たちの目で見て、空気を吸って、現地の人々と触れ合う。そして、その経験を経て試合を観るという、とてつもなく壮大で贅沢なW杯観戦計画を実現。当時、現地からの様子をリアルタイムで記録していたブログ「世界一蹴の旅」を書籍化したのが本書だ。

スポンサーなし、サッカーと旅が好きな30代のサラリーマン2人が、W杯という世界的なお祭りに乗じ、自力で資金を貯めて一世一代の旅に出た。そこには、予期せぬ感動や笑い、リアルな涙がある。現地での観戦レポートから、各国のサッカー協会への突撃訪問、代表選手への突撃取材など、2人の体当たりな行動から繰り広げられる32カ国それぞれのドラマは、読者の心の中にくすぶっている「挑戦する心」を刺激する。

一度きりの人生、どう生きるの? どう楽しむの?! サッカーを軸に世界を巡る彼らの旅は、現代を生きる私たちに人生の本質を問いかける。(高)



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最終更新 Donnerstag, 23 Mai 2019 17:31
 

街歩きのドイツ語 - Stadtbummel auf Deutsch

街歩きのドイツ語街歩きのドイツ語 Stadtbummel auf Deutsch
中村 真人(著)

三修社 ISBN: 978-4-384-05662-4

あれは、大学2年の夏。私にとっての初渡独は、1カ月の語学研修を兼ねた旅行だった。大学の授業で学んだドイツ語力を(頼りないながら)武器に、ホームステイ先のご家族にはりきってご挨拶。"Ich freue mich, Sie kennenzulernen(はじめまして)!!"

ドイツ人家族はみんなニコニコ顔で受け入れてくれ、順調な滑り出し。言葉が分からないなりにも、通じ合えたあの夏の思いでは、今でも心の奥に……と、ちょっと待って。ドイツに暮らしてかれこれ数年が経つが、今までに一度も"Ichfreue mich, Sie kennenzulernen." っていう言葉を、ドイツ人の口から聞いたことがない!!

中学校の英語の授業で習う"This is a pen.(これはペンです)" のように、実生活ではなかなか使われないフレーズを必死に覚えちゃったりする語学勉強。で も、旅は待ったなしで現実を突き付けてくる。あなたの持っている会話集は、いざと言うとき共に苦境を乗り越える戦力となりうるか?!

今回ご紹介するのは、本誌の月1コラム「ベルリン 発掘の散歩術」を担当する中村真人さんが執筆したドイツ語会話集。これ、かなりの即戦力。

「街歩きの~」というくらいだから、空港でのシチュエーションなどはすっ飛ばし(空港には英語の表記もあるし、案外ドイツ語なしでクリアできるはず)、街の中心地に降り立ってから、ストーリーは展開する。地図を広げ、目的を定め、バスやトラムを駆使して街を縦横無尽に巡るこの会話集は、旅慣れた人向けという感じだが、ドイツ生活を始めたばかりのドイツ語初級者にとっても心強い味方になってくれそう。

カフェで、スーパーマーケットで、必須のフレーズが盛りだくさん。見たまま、聞いたままのドイツ語とドイツの日常が凝縮されている。

さすがは中村さん、と感じ入ったのは本書の第3章。歴史や文化の片鱗を見せるドイツの街並みを堪能するためのヒントと単語集に、街歩きの達人(中村さん)の情熱を垣間見た!!(高)

中村真人さんによるコラム


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最終更新 Donnerstag, 23 Mai 2019 17:31
 

かもめ食堂

かもめ食堂かもめ食堂
群ようこ(著)

幻冬舎 ISBN: 978-4344411821

例えば、「宝くじで1億円が当たったら、どんな生活を送りたい?」こんな、妄想的な問いかけに自分なら何と答えるだろう?本書に描かれているのは、その問いに対する主人公サチエの答えとも言えるかもしれない。しかし、勘違いなさらぬように。一攫千金を狙うギラギラした物語ではありません。

小説「かもめ食堂」は、フィンランドのヘルシンキが舞台。そこに小さな食堂(かもめ食堂)を構えるサチエ、ふとした縁から食堂で働くことになった2人の日本人女性、そして食堂に通う地元のお客さんたち……と、個性的でわけありな人物が多数登場するが、あくまでゆったり、そして淡々とストーリーは展開する。「人はみんな変わっていくものですから」とは、サチエの言葉。日常の中にある大なり小なりの波を乗り越え、それぞれがまっすぐに自分を見つめ直していく。

その中心にあるのは、日本のソウルフード「おにぎり」。かもめ食堂のイチオシメニューであるそれは、実家の食卓で味わう「いつもの味」に感じるような幸福感を象徴している。そして、1つ1つ心を込めて「おにぎり」を握る様子は、日々のささやかな幸せを見落とさないように、丁寧に人生を生きることと似ている。そんな、静かな幸せと、日々をしなやかに生きる凛とした強さを感じさせる本書に、読後ぐっと感じ入るものがあった。

もともと映画のために書き下ろされた作品とあって、小説を読んだなら、映画も鑑賞することをオススメする。小説には、それぞれの登場人物が抱える過去や想いが細かに描かれているが、映画の中に映し出されるヘルシンキの街の雰囲気、会話のテンポが物語をより魅力的に、立体的に見せてくれる。

実際にヘルシンキを旅する機会があったら、映画のロケに使われたカフェ(下記参照)にも立ち寄ってみたいな。(高)

「かもめ食堂」のロケ地
Kahvila Suomi(カフェ・スオミ)
住所: Pursimiehenkatu 12, 00150 Helsinki, Finland
www.kahvilasuomi.fi


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最終更新 Donnerstag, 23 Mai 2019 17:32
 

その日本語、伝わっていますか?

その日本語、伝わっていますか?その日本語、伝わっていますか?
池上 彰(著)

講談社
ISBN:978-4-06-281416-4

「その日本語、伝わっていますか?」というタイトルに、ドキリ。正しく、分か りやすい表現を追及することが編集者の日々の仕事だけれど、日本語表現というものは、なかなかに手ごわい。読者の皆様から寄せられるお問い合わせの中には、表現の仕方次第ではご質問をいただくまでもなかっただろうと思うものもある。そんな夜は1人、反省にふけることになるのだが。

年がら年中、言葉に敏感な職業と言えば、ニュースキャスターもその1つ。本書の著者は、元NHK、現在はフリーの人気キャスターである池上彰さん。複雑な国際情勢や歴史の話も、「池上さんが解説すると分かりやすい」と好評だ。

本書では、池上さんの言葉を支える「相手にとどく日本語力」の一部を紹介。自身の放送現場での実体験を交えながら、日本語の特徴や面白さを説明する。「固執」なら、「こしゅう」から「こしつ」へ、間違った読み方が定着した漢字や、本来の意味とは正反対の意味で使われている言葉が多数あり、日本語が時代とともにダイナミックに変化している言葉だと分かる。正しい日本語とは何か? そのことにばかり気をとられていては、「生きている言葉」に取り残されてしまいそうだ。

当時、『週間こどもニュース』でお父さん役を務めていた池上さんは、それから私の先生になった。番組自体は昨年、惜しまれつつ終了したが、その理由は「(視聴者が)子どもより高齢者の方が圧倒的に多かった」から。専門用語やカタカナ用語、アルファベット文字が並ぶ報道を苦にするのは、子どもばかりじゃないという証拠だろう。ニュースダイジェストも「伝わる表現」を信条に。(高)


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最終更新 Donnerstag, 23 Mai 2019 17:32
 

お金がなくても平気なフランス人 お金があっても不安な日本人

お金がなくても平気なフランス人 お金があっても不安な日本人 お金がなくても平気なフランス人
お金があっても不安な日本人
吉村 葉子(著)
講談社

ISBN: 978-4-06-275632-7

最近、映画「ALWAYS 三丁目の夕日」(2005)のDVDを観た。元首相の安倍晋三氏も絶賛した、心温まる作品という前触れ。

昭和33年、東京タワー建設中の古き良き東京が舞台。昭和50年代生まれ、東北育ちの私にその風景が懐かしいはずはないのだが、ふとデジャヴに襲われた。なぜ? じーっと街並みに目を凝らす。すると、ガタンゴトンとやってきた路面電車。

あ、ドイツだ! 旧式の路面電車が行き交うデュッセルドルフの街並みと見事にリンクしたのだ。どっしりと構えた西洋風の建築物もガス灯も、旧市街の雰囲気を彷彿とさせる。日本は変わったんだ。一方、ドイツは・・・・・・?

そんなことを考えていた矢先に、本書と巡り合った。隣国フランスとドイツの国民性が酷似しているとは言い難いが、変わり行く日本と変わらない欧州の街並み、この違いを探るヒントが隠されているかもしれない。

予感は的中。フランス人を「しまり屋」と称し、その節約主義と合理主義にうなり、彼らの人生を豊かにする発想の転換法から大いに学んだ著者は、パリに20年間も暮らしていたベテラン主婦。彼女の目線で語られるパリは、同じくケチ・・・・・・失礼。「しまり屋」なドイツ人とも通じるところがある。家族と過ごす時間やバカンスに生きる喜びを見出し、自信満々に生きる彼らの姿は、学歴も収入も申し分ないはずなのに、常に不満や不安が絶えない日本人とは好対照。

いやいや、前述の映画の中では「お金では買えないもの」を大切にする下町の庶民が主人公。日本にだってそういう時代があったし、そういう価値観を持っている人が現代にも少なからずいるはずだ。「日本人好きの日本嫌い」を自認する著者が、便利過ぎる日本と真面目過ぎる日本人に警鐘を鳴らす本書からは、フランス人の生活の知恵と「もっと肩の力を抜いたら?」というやさしいメッセージが伝わってきた。

ちなみに、結局この映画に大号泣した私は、続編「ALWAYS 続・三丁目の夕日」(2006)もしっかり鑑賞。2012年にはさらなる続編が3D映画として(?!)公開されるそうだ。(高)


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最終更新 Donnerstag, 23 Mai 2019 17:32
 

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