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ニュースのかお


ラルフ・シュノール

ラルフ・シュノール Ralf Schnoor
ハノーファーで喫茶店Café Kを経営。RTL局のクイズ番組でミリオネアに。
©RTL / Gordon Muehle

11月26日に放映されたRTL局のクイズ番組『Wer wird Millionär?』(日本版『クイズ$ミリオネア』)で、100万ユーロを賭けた15問目『ドイツ諸領域で初めて1849年にバイエルンから発行された切手の通称は、A)黒い1、B)赤い2、C)黄色い3、D)青い4、のどれ?』に、司会者ギュンター・ヤオホ氏の顔を立ててテレフォンジョーカーを使っても、「Aだって知ってるんだ」とただおしゃべり。見事正解して歴代7人目のミリオネアに輝き、その気軽で自然なスタイルに人気が沸騰している。

ハノーファーでCafé Kを営業して25年。鹿肉シチューやポテトの煮込みをメニューにする、ドイツの一般的なカフェレストランだ。特色と言えば客側、店側ともに外国人の出入りが多いこと。例えば妻のサラーはイラン人、右腕のマネージャーはロシア人、ウェイターの1人はモロッコ人。そして店主自身がケーキを焼き、トイレを掃除する。

しかし「賞金で3室の住宅を買って妻とオーストラリアに大旅行をし、従業員22人の給料をアップする」以外は、「今の生活が気に入っているので変えるつもりはない」。もちろん店のアトラクションである客参加の“テーブルクイズ”は「これからも続ける」。

“鴨料理5人分と赤ワイン”などの景品を付けた自称テーブルクイズのために、店主が自ら考えた質問は6年間で6000問。ミリオネアへの予行演習には十分だったろう。

放送までの3週間は秘密厳守と言われ、「負けた振りをするのって意地悪な快感だよね」と告白。通りや地下鉄で見知らぬ人からも祝福されている。

最終更新 Mittwoch, 16 November 2011 18:25
 

クリスティーナ・シュレーダー

クリスティーナ・シュレーダー Dr. Kristina Schröder
1977年8月3日ヴィースバーデン生まれ。CDUの政治家。第2期メルケル政権の家庭相。
©Gero Breloer/AP/Press Association Images

連邦政治の表舞台に彗星のごとく登場したのは昨年11月。第2期メルケル政権発足直後の改造で、家庭相に抜擢されたのだ。すると「現政治は男性支援をないがしろにしている」と批判。まず、シングルマザーの子どもたちに日常レベルで父性の存在が欠けているのは問題だとし、男性保育士を増やすプロジェクトを開始。10月には「ドイツ人敵視も人種差別の一種」と発言し、学校現場などで移民系が取る反ドイツ的言動に注意を促した。

そして先頃、姉妹党CSUが執行人事に女性の起用割当てを決めると、「割当てはどの分野においても降服でしかない」と反対を表明。さらにシモーヌ・ド・ボーヴォワールの『第二の性』やドイツ女性解放運動家アリス・シュヴァルツァーの著書に反論し、「男女には生物的な違いがある」と主張したため、現在最も注目を集める政治家となっている。

可憐な外見から、初心な政治家を想像すると大間違い。16歳でCDU青年部に入り、党のキャリアを積んできている。連邦議会に初当選したのは25歳。平行して大学で政治学を修め、今年2月に内務省政務次官と結婚、Köhler姓を捨てて夫のSchröder姓を選択した。

この改姓がフェミニズムから批判の的に なっているのは知っている。が、弁明はせず、家庭相でありながら私生活も公開しない。ただし、料理が大好きで毎日キッチンに立つこと、ドイツ統一を成し遂げたヘルムート・コール元首相を尊敬していることは明かした。ベルリンの壁崩壊のシーンに興奮した12歳のときから、政治家になると決めていたのだ。

最終更新 Mittwoch, 16 November 2011 18:26
 

ハリス

ハリス Harris (Oliver Harris)
1976年西ベルリン・クロイツベルク区生まれ。ラッパー。DJ。ドイツ・インテグレーション財団から選ばれた統合大使の1人。

外国人論争が再燃する中、「行き場のない人間は山のようにいる、ここに居られるお前は運がいいんだ、襟を正せ、仕事をしろ、成長するんだ、駄々をこねるな……」とラップする新曲『Nur ein Augenblick』をリリース。先頃、ドイツ・インテグレーション財団のドイツ語修得キャンペーンから、サッカー選手ジェローム・ボアテンク、体操選手マグダレーナ・ブルツェスカ、モデルのヤナ・イナらと共に新しい統合大使11人のうちの1人に選ばれた。

父は黒人米兵、母はドイツ人。歌詞にある「若くて黒髪、茶色い目、浅黒い肌」がたむろするクロイツベルクで育った。14歳のとき、同年のディーン・ドーソンとヒップホップのグループSpezializtzを結成。「音楽のおかげで犯罪に手を染めないで済んだ」。ラップ仲間のSidoとライブ・デュオを組んだのは2005年。DJ Binichnichという名のディスクジョッキーとしても活躍している。

「自分の怠惰を棚に上げてドイツを悪者にする移民の自己憐憫にうんざり」して、1年前にこの歌を書いた。しかしキワモノなので事前に友人に見せると、反応は「まさに!」今では移民系からも、「カミングアウトしたよう」に好意的なファンレターが来る。

「俺だって知ってる、“カナッケの糞野郎”の視線(Du scheiß Kanacke-Blick)、だけどそれはドイツじゃない、一部の眼差し(nur ein Augenblick)」と言葉で遊ぶ。連邦議会のプレス会場で鷲の紋章の前に立ったとき、最高に誇れる気分だった。

最終更新 Sonntag, 16 September 2012 00:53
 

シュテファニー・ツー・グッテンベルク

シュテファニー・ツー・グッテンベルク Stephanie zu Guttenberg
1976年11月24日ミュンヘン生まれ。ユネスコのNPO 法人Innocence in Dangerドイツ支部長。
Foto: ©RTL2

2006年からユネスコのNPO法人イノセンス・イン・デンジャーに加わり、09年からはドイツ支部長として、児童ポルノなど子どもの性的搾取に反対する活動を行っている。今年9月に『Schaut nicht weg(目をそらさないで)』を出版し、10月7日には民放RTL2の番組『Tatort Internet(事件現場インターネット)』に自ら司会者として出演。サイバースペースで子どもたちに接近してくる男性を隠しカメラで追跡し、世論に注意を呼びかけた。するとタイムリーにも、全国メディアが夫の国防相カール=テオドール・ツー・グッテンベルクを「未来の首相か?」と騒ぎ始めたため、現在は夫婦そろって脚光を浴びている。

旧姓はフォン・ビスマルク=シェーンハウゼン。先祖は13世紀のユンカー(地主貴族)にまで遡り、19世紀に伯爵の称号の世襲を許された上流貴族に属する。一族の最有名人といえば、鉄血宰相オットー・フォン・ビスマルク。曾々祖父だ。

夫とは1995年、18歳のときにベルリンのラブ・パレードで出会い、5年後に結婚した。ツー・グッテンベルク男爵家も先祖は12世紀に遡り、居城を持って政治家を輩出した上流貴族。2人の結婚は、ブルーブラッドの結束強化に最適のプロジェクトだったようだ。

母親の母国語であるスウェーデン語を含め、5カ国語を話す能力も、世界に展開する貴族社会には欠かせない。しかし今回のテレビ出演では「なぜ低俗なあの局を」と批判され、「ほかの放送局が断ってきた中で、唯一実行してくれたRTL2には勇気があります」とすかさず反撃。さすがオットーの玄孫である。


最終更新 Sonntag, 16 September 2012 00:52
 

ハイナー・ガイスラー

ハイナー・ガイスラー Dr. Heiner Geißler
1930年3月3日バーデン=ヴュルテンベルク州オーベルンドルフ生まれ。CDU所属。政治家。attacメンバー。
Foto: www.bilder.cdu.de

シュトゥットガルト中央駅周辺の都市開発計画「シュトゥットガルト21」に反対する市民デモの広がりを受け、バーデン=ヴュルテンベルク州マップス首相(CDU)からの要請で、プロジェクト側と反対派間の調停役に就任。「最高の人選」と反対派からも歓迎され、早速10月22日からの毎週金曜日に情報開示と討議を行うことで、両者の合意を引き出した。

アビトゥア取得後にイエズス会の修練士になったが、「誓願にある清貧、純潔、従順のうちの清貧以外は守れそうにない」と悟って4年後に還俗。哲学と法学を修め、1962年にシュトゥットガルトの判事に任官後、州の労働社会大臣室長へと抜擢されて政界に入った。

67年からラインランド=プファルツ州の社会青少年保健相として、全国初の幼稚園法、病院改正法、スポーツ推進法を施行し、82年から3年間はコール連邦政権で青少年家庭保健相として活躍。2002年に連邦議員を引退した後も、数々の労働協約で調停役をこなした。

さらに07年からは、トービン税導入を目指す「attacもうひとつのグローバリゼーション」に参加。パブリック・アイ会議や世界社会フォーラムなどで「現在の経済システムは無責任。新しい経済秩序を求める」と主張し、闘うカトリック左派の存在を示している。

プロジェクト側にドイチェ・バーン、国、州、市が、反対派に自然保護団体、緑の党、鉄道利用者、市民グループが立つ「シュトゥットガルト21」。その調停に、彼のキャリアはどのような結果をもたらすだろうか。

最終更新 Sonntag, 16 September 2012 00:51
 

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