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ニュースのかお


ザンドラ・ナウヨクス

ザンドラ・ナウヨクス Sandra Naujoks
1981年7月11日デッサウ生まれ。現住所はベルリン。プロのポーカー・プレーヤー。
©Westdeutsche Spielbanken

2008年10月にオーストリアのカジノ・バーデンで開かれたポーカー欧州選手権(テキサス・ホールデム・ゲーム)で初優勝。欧州ポーカー・トーナメント(EPT)が主催する今年3月のジャーマン・オープンでも優勝し、男のゲームと言われるポーカー界に旋風を巻き起こしている。

ドイツ文学と歴史の教職課程を8学期で中退し、グラフィック・デザインの仕事をしていた時に偶然入ったカジノでポーカーを覚えた。インターネットで自主トレをし、ビギナーながらプロ宣言。08年末までに成功しなかったら諦めることを父親に約束して、賛同を得た。

黒尽くめの服、黒く染めた髪、冷たく澄んだ青い瞳。そこに葉巻をくわえ、黒いカウボーイハットを被って登場する。ニックネームは“ブラックマンバ(黒い毒ヘビ)”だ。なにせプロのギャンブラーはアマチュアの小魚を食べつくす鮫。スポンサーからBuy-In(参加費)を払ってもらう立場としては、強いインパクトを与えるショーも必要になる。

「男性プレイヤーは女性が相手だと特に力んでくるので、女性プレイヤーにとっては有利だ」と言う。しかし世界各地のトーナメントを移動する生活になるため、ポーカー人口に占める女性の割合はわずか4%。その1人である自分をポーカー遊民と呼ぶ。

手にした賞金の一部は、カンボジアに学校と孤児院を建てるための活動資金にする。そのためにも7月のポーカー世界選手権でファイナルに残りたい。開催地はもちろんラスベガスだ。

最終更新 Freitag, 02 September 2011 11:15
 

マティアス・シュタイナー

マティアス・シュタイナー Matthias Steiner
1982年8月25日ウィーン生まれ。重量挙げ選手。バーデン=ヴュルテンベルク州ライメン在住。
©SWR/Alexander Kluge

昨年の北京オリンピック男子重量挙げスーパーヘビー級で、合計挙上重量461キロの自己ベストを達成し、金メダルに輝いた。優勝が決まった瞬間の雄叫びと、表彰台で亡き妻の写真を掲げたその雄姿に国民は胸を打たれ、2008年のスポーツマン・オブ・ザ・イヤーにも輝いた。そして今年、人生の新しいパートナーを見つけたと発表。お相手であるn-tvとkabel einsのニュースキャスター、インゲ・ポスミクさん(39)とともにこのほど、ガラ誌が選ぶ7回目のカップル・オブ・ザ・イヤーに選ばれ、大きな祝福を受けている。

ドイツ国籍を得たのは08年の初頭。それまではオーストリア重量挙げの若きホープだった。02年のジュニア選手権では、欧州と世界の双方で銅メダルを獲得している。しかし05年、同国重量挙げ連盟と衝突。新妻スーザンの故郷ザクセン州ケムニッツへ転入し、ドイツへの帰化を申請したが、その受理を待たず07年7月、車を運転していた妻は猛スピードで対向車線を越えてきた車に正面衝突され、帰らぬ人となった。

18才から患っている糖尿病のため、現在は1日に15回ほどインシュリン値を測定し、食事前には必ずインシュリンを注射する。そこに、毎時間ごとにアンチ・ドーピング局Nadaに対し居場所をネットで報告する義務が重なる。「電子手錠をかけられた囚人のようだ」と皮肉るが、「クリーンさを証明できるこの方法は好きだ」とも。腹筋手術を終え、これから復帰トレーニングに入る。新しい国民的スターが登場した。

最終更新 Freitag, 02 September 2011 11:16
 

バーシャ・ミカ

バーシャ・ミカ Bascha Mika
1954年1月17日ポーランドのオポーレ県生まれ。「taz」紙編集長。ベルリン芸術大学名誉教授。
©Agentur Bildchör

ベルリンの「taz」といえば自由派知識人に好まれる日刊全国紙。その定期刊行30周年を迎えた4月17日に、FCバイエルン・ミュンヘンのユルゲン・クリンスマン監督から名誉毀損で訴えられ、同紙の編集長として取材される側に立っている。

訴訟の理由は、復活祭の月曜日に紙面を飾ったキリスト磔刑の風刺イラスト。前週8日に行われたUEFAチャンピオンズリーグの対バルセロナ戦で、同監督率いるバイエルンが0−4と完敗したことを受け、苦境に陥った監督の顔が十字架上のイエスに置き換えられていた。吹き出しの言葉は「Always Look on the Bright Side of Life」。陽光あふれる米ロサンゼルスでの暮らしを楽しむカトリック教徒の監督には、きつすぎるジョークだったようだ。

ドイツの全国メディアで唯一の女性編集長である。残留ドイツ人を親にポーランドで生まれ、5歳のときに西ドイツのアーヘンに移入してきた。アビトゥーアを取得後、3年間ドイチェ・バンクで働き、大学で哲学とドイツ文学を履修。1988年「taz」に入社し、99年からは編集長として批判報道を展開してきた。例えば06年には、双子で大統領と首相に就任したポーランドのカチンスキー兄弟をジャガイモ2個と並べ、「ポーランドの新ジャガ」と挑発。同兄弟から訴えられ、同国のメディアと戦端を開いたこともある。

今回のことでも「ジョークに対するクリンスマン氏の許容力を過大視していた」と語りはしても、動じる気配はない。ドイツの司法は果たしてどう出るだろうか。

最終更新 Freitag, 02 September 2011 11:16
 

ティム・メルツァー

ティム・メルツァー Tim Mälzer
1971年1月22日ハンブルク近郊エルムスホーン生まれ。コック。ライター。
©DREYSSE

プロの料理人として調理を披露するテレビ番組『Schmeckt nicht, gibt’s nicht(まずいのは無しさ)』を2003年からVOX局で担当し、ドイツのTVクッキング・ブームに火を点けた。素人の腕自慢、アマチュア対プロ、プロ総出演のショーなど、様々な料理番組が誕生し、「自分もその渦中で浮かれていた」。しかし06年にバーンアウト。「ドイツの食文化になんの変化ももたらさなかったブームは失敗だった」と自戒する。そしてこの4月18日、第1公共放送(ARD)から「調理をゆっくり見せる」25分番組シリーズをスタート。アイドルシェフのカムバックに大きな注目が集まっている。

アビトゥーアを取得し、兵役代替で病院のヘルパーの仕事をした後、コックの修行をした。両親は賛成してくれたが、学友の母親に話すと「馬鹿にされたので、ヤツの結婚式の料理を担当したときは請求書に少しばかり慰謝料を上乗せしたよ」と笑う。ハンブルクとロンドンで修行し、ロンドン時代には後の人気料理人ジェイミー・オリバーとも一緒に働いた。02年にシェフ仲間のクリスティアン・ゼンケルと共同で、ハンブルクにレストランDas Weiße Hausをオープン。07年に離れ、現在は自身のレストランBullereiの開店準備に追われる。

アンケート調査によると、ドイツでは40才以下の男女の40%が1度も調理をしたことがない。新シリーズの料理番組では「美しい料理を見せる」と言うが、それでドイツの台所が変わるか。それより基本を教える必要があると思うのだが……。

最終更新 Freitag, 02 September 2011 11:16
 

エッカート・フォン・ヒルシュハウゼン

エッカート・フォン・ヒルシュハウゼン Dr. MED. Eckart von Hirschhausen
1967年8月25日フランクフルト生まれ、西ベルリン育ち。医師、コメディアン、ライター。
©Frank Eidel

コメディアンとして年に120回以上のショーをこなす。テーマは予防医療と幸福について。なにせ1995年までは小児神経科の医者だった。文才もあり、07年に出版した『医者用語辞典(Arzt-Deutsch/Deutsch-Arzt)』、08年の『肝臓肥大は任務次第(Die Leber wächst mit ihren Aufgaben)』は、ともにベストセラーのトップに長く君臨。そして今年3月、俗に言う“不幸は重なるもの”を逆手に取って出版した人生読本『幸福は重なるもの(Glück kommt selten allein…)』もいきなり売上1位に立つなど、現代の啓蒙家ぶりを発揮している。

白衣の時代から“笑わせる心理療法”で患者に接してきたが、それを本業にしたのは「舞台なら医療の説明を一晩で大勢に対してできる」から。もちろんユーモアの才能を生かす喜びもある。病院を辞職した後ジャーナリズムを学び、数々の活字メディアに医療コラムを発表。1998年からはテレビにも進出し、ヘッセン公共放送(hr)の健康番組、第1公共放送(ARD)の豆知識番組を司会した。現在は、お笑いタレントのハラルド・シュミットとオリバー・ポッヒャーが司会を務めるARDの木曜番組で、医療コメディを披露している。

活動プログラムを“Sprechstunde(診察時間)”と“Glücksbringer(幸福の使者)”の2種に大別し、台本をすべて自分で書く。幸福を「有意義な人生の脇役」と定義し、新作の著書では幸せを感じるための3つの方法をアドバイス。それは並んで歩ける人間関係を築き、甘い物を食べ、頑張ることとか。文句屋が多いドイツ国民にお薦めの1冊だろう。

最終更新 Mittwoch, 14 September 2011 19:06
 

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