Hanacell
ニュースのかお


ヴォルフガング・ボスバッハ

ヴォルフガング・ボスバッハWolfgang Bosbach
1952年6月11日ベルギッシュ・グラットバッハ生まれ。弁護士。CDUの政治家。
©RTL / Frank Hempel

民放RTL局が制作するクイズショー『Wer wird Millionär?』(日本版『クイズ$ミリオネア』)の有名人特番に出演し、テレフォンジョーカーの候補になかったメルケル首相に電話。局がその顛末の一部を放送前に宣伝しないはずはなく、放送当日の6月2日には760万人の視聴者がテレビの前に釘付けになった。

1994年から6期連続、選挙区からの直接票で連邦議会議員に選ばれている。2005年改選時の得票率は49.3%、09年50%、13年58.5%と圧倒的だ。連邦議会内務委員会の委員長として、テロ対策や外国人査証のデータ管理強化を推進。心臓にペースメーカーを入れ、2010年に進行性の前立腺がんを患っていることを公表してからも、「政治は喜びだから」と仕事量を減らす気配はない。

募金活動の一環として出演した今回のクイズショーでは、賞金50万ユーロの質問に旧東ドイツの洗濯機が登場したため、「(東独出身の)メルケル首相なら分かるかも」と始まった予定外のハプニング。しかし首相は留守電設定で登場せず、最終的には質問から降りることで賞金12万5000ユーロを獲得できた。

その後、「自己PRの演出がむごい」との批判には「質問が東独関連だったから思い付いただけ。首相は後で電話に気付いて不快になったかも。申し訳なかった」と神妙ではある。しかし、「残された時間を精一杯生きたい。人間、変えられないことに腹を立ててはいけないんだ」と。心の支えは妻と3人の娘。良き夫、良き父、カトリック保守の良き政治家として人生を全うするつもりだ。

最終更新 Donnerstag, 03 Juli 2014 10:18
 

トム・シリング

トム・シリングTom Schilling
1982年2月10日、東ベルリン生まれ。俳優。
©Gero Breloer/AP/Press Association Images

主役を演じたヤン・オーレ・ゲルスター監督のデビュー作品『Oh Boy』が、2013年のドイツ・アカデミー賞で作品賞、監督賞、主演男優賞など6部門を制覇。日本でも今春から『コーヒーをめぐる冒険』の邦題で全国順次公開が始まり、注目を集めている。

スカウトされてベルリーナー・アンサンブル劇場の舞台に立ったのは、ギムナジウムの生徒だった12歳のとき。実は、6歳のときにも旧東独の映画にスカウトされて出演し、一言だけ台詞を言ったことがあったので、演技の世界には縁があったようだ。17歳でテレビシリーズ『Tatortベルリン』に出演し、翌年に映画『Crazy』でバイエルン映画賞のヤング賞を受賞。以後、『Elementarteilchen(素粒子)』、『Der Baader Meinhof Komplex(バーダー・マインホフ理想の果てに)』など40本近いドラマに出演してきた。

役柄に応じてカメレオンのように顔を作れる。『Mein Kampf(我が闘争)』ではウィーン時代のヒトラーを、TV長編ドラマ『Unsere Mütter, unsere Väter(我々の母たち、我々の父たち)』では追い込まれて銃を取るセンシブルな若い兵士を、ゲオルク・ビューヒナーの戯曲をドラマ化した新作『Woyzeck(ヴォイツェック)』では殺人者を演じた。

『コーヒーをめぐる冒険』で演じたのは、「周りが変に見えることってあるだろ? でも、よくよく考えると自分が変なんだ」と独白するモラトリアム青年ニコの、最高についていない1日。本人はヘビーメタルバンド、ラムシュタインを聴いて「自分にはない強烈さ」に酔いしれている。

最終更新 Donnerstag, 19 Juni 2014 15:11
 

ヨーラン・シュタインハウアー

ヨーラン・シュタインハウアーJöran Steinhauer
1986年ヴィッテン生まれ、ボーフム育ちのドイツ人。ラトビア在住。フォーク歌手。
バンドAarzemnieki(=外国人)のリーダー。
©Linda Rutule/DPA/Press Association Images

先月コペンハーゲンで開催された第59回ユーロビジョン・ソング・コンテスト(以下ESC)に、ラトビア代表として出場。決勝進出には至らなかったが、国境を軽々と超えるフットワークと明るい歌声に注目が集まった。

ラトビアとの馴れ初めも実はESC。14年前の2000年5月、ESC初参加で3位に輝いたラトビア代表バンドBrainstormの『My Star』を聴いて大好きになり、バルト海に面する小国ラトビアの言語と文化に興味を持ったのだ。

そこで、ギムナジウム生だった05年に交換留学でラトビアへ、卒業後の非軍事役務でもラトビアへ。ブレーメン大学で欧州学を専攻してからも毎年のように同国を訪れ、08年にはEU危機を嘆く自作の曲でESCのラトビア国内予選に参加してしまう熱中ぶり。そして昨年末、ユーロ通貨導入によって14年1月1日に消えるラトビア通貨Latsへの惜別歌『Paldies Latinam(ありがとう、可愛いラッツ)』を作詞作曲。YouTubeにアップしたところ一夜にしてヒット曲となり、以降リガに定住する“ラトビア語ぺらぺらの外国人ストリートミュージシャン”になった。

今年度、ESCのラトビア代表曲に選ばれた『Cake To Bake』は、何でも自力でやりたがるがために失敗する、“アドバイスを求められない人”へのメッセージ。「質問することを恐れるな、力を合わせよう」と歌う単純なフォークソングには、牧師の息子たる善良なモラルも読み取れる。実のところ、「自分もこれからどうしていいか分からないんだ」そう。これが悩める外国人の本音だろうか。

最終更新 Donnerstag, 05 Juni 2014 10:22
 

モー・アズマング

モー・アズマングMo Asumang (Monika Asumang)
1963年6月13日カッセル生まれ。ベルリン在住。
TVキャスター、声優、映像監督。
©Frederic/Geisler-Fotopress/DPA/Press Association Images

“性”をテーマに1993年から7年間放送されたテレビ番組『Liebe Sünde(親愛なる原罪殿)』でキャスターを務め、SFドラマ『スタートレック:ヴォイジャー』(1995~2001年)のドイツ語放送ではカーデシア人セスカの声を担当した。ドキュメンタリー映画の監督も手掛ける。先頃、その2作目になる『Die Arier(アーリア人)』を発表。映画祭やテレビでの上映が始まり、高い評価を得ている。

父はガーナ人、母はドイツ人。家族に支えられ、友人、仕事にも恵まれている。ドキュメンタリーの制作は、10年前にネオナチバンド“White Aryan Rebels”の歌を聴いて始めた。その歌詞には「銃弾を見舞ってやるからな、モー・アズマング!」と殺人予告が入っていた。

ショックと恐怖で茫然としたが、怖気づいたままではいられない。彼らは何者なのか。極右政党NPDの指導者ユルゲン・リーガー(09年没)にインタビューし、母方と父方それぞれの先祖を調べ始める。出来上がったドキュメンタリー映画『Roots Germania』(07年)は、“アフロジャーマン”たる自分のアイデンティティーを探す旅でもあった。

その続編とも言える今回の作品では、ドイツのネオナチのほか、米国のクー・クラックス・クランにも接触。白人至上主義のために拡大解釈された“アーリア人”の虚偽を暴き、現存する祖先アーリア人の末裔を探してイランを訪問する。自分を慈しみ、育ててくれた母方の祖母はかつてヒトラーの信奉者であったと語るときの表情がやさしい。ネオナチ脱会者と語り合うラストシーンには、大きな仕事を成し遂げた満足感が溢れていた。

最終更新 Mittwoch, 21 Mai 2014 15:11
 

ダニエラ・カッツェンベルガー

ダニエラ・カッツェンベルガーDaniela Katzenberger
1986年10月1日ラインラント=プファルツ州ルートヴィヒスハーフェン生まれ。
リアリティー番組参加から芸能タレントへ。
©Robert Schlesinger/DPA/Press Association Images

リアリティー番組で人気を博し、現在はスペイン・マヨルカ島でカフェを経営するほか、モデルや司会者としても活躍する芸能タレントだ。このほど、公共放送ARDのテレビドラマに初めて女優として出演し、自然な演技力に注目が集まっている。

芸能プロによるリアリティー番組に参加応募したのは2008年。民放VOXの『Auf und davon – mein Auslandstagebuch(Up and away – 私の外国滞在記)』への出演が決まり、米レストランチェーンHOOTERSのウェイトレスやPLAYBOY誌のヌードモデルになろうと奮闘する様子が09年4月に放送されるや、「セクシー・ブロンド娘」と評判になった。

そして、10年1月からは『Goodbye Deutschland! Die Auswanderer』(さよならドイツ! 国外移住者)にも登場し、マヨルカ島でCafé Katzenbergerをオープンするまでの日々を披露。開店の様子を映した回では視聴率11.3%を叩き出し、「特別な能力がなくてもキャリアを築けるケース」として若い女性たちから理想視されるに至り、当初は「巨乳の低俗女」と小ばかにしていたメディアも、「カッツェンベルガー現象」と認めるようになった。

4月10日に初演技を披露した推理ドラマ『Frauchen und die Deiwelsmilch』では、愛犬をフラウヒェン(女性飼い主)と呼ぶ計算力抜群のオトボケ銀行員を演じ、ダイヴェルスミルヒ銘柄ワインの産地で起こる殺人事件を解決。「ドイツ版ミス・マープルが登場した」と好評を得て、ARDは続編を計画。有望な女優が誕生したのかもしれない。

最終更新 Donnerstag, 01 Mai 2014 13:32
 

<< 最初 < 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 > 最後 >>
7 / 43 ページ
  • このエントリーをはてなブックマークに追加


Nippon Express SWISS ドイツ・デュッセルドルフのオートジャパン 車のことなら任せて安心 習い事&スクールガイド

デザイン制作
ウェブ制作