Hanacell
ヨーロッパ三面記事


新番組「第2のユリ・ゲラーを探せ!」がスタート from Germany

1980年代後半、スプーン曲げで日本に超能力ブームを巻き起こしたイスラエル出身のユリ・ゲラーさんも、いまや61歳。世界のトップスターの座から離れて久しいが、このほどプロ・ジーベン局で、第2のユリ・ゲラ

といってもこの番組、実はなんら新しいものではなく、本場イスラエルで放映された番組「The Successor」のドイツ版。イスラエル版は大成功したが、ゲラーさんがコンパスを動かすという念力を披露する際、耳の後ろから何か(磁石!?)を取り出し、左手の親指に付けた様子がしっかりと映像に収められ、全世界から再び「ペテン師」の非難を浴びる結果にもなっている。20~30年前には考えられなかったことだが、今はインターネットで動画を共有するサービスYouTubeがあるおかげで、世界中の人がこの映像を見ることができたのだ。

そんな中でスタートを切ることになったドイツ版だが、同局は「観客がスプーン曲げに夢中になるのは、今も昔も同じ」と自信たっぷり。当のゲラーさんも「私の登場で、視聴者宅でもスプーンが曲がったり、壊れた時計が再び時を刻んだりするだろう」とのたまっている。実際、初回は20.1%(14~49歳対象)という高視聴率を記録した。

番組の内容はというと、透視やテレパシー、念力、予知能力、はたまた30秒間心臓を停止させるなど、超自然的な力を持つという候補者10人が、生放送でそれぞれの力を示すというもの。毎回視聴者と審査員から選ばれなかった人が落選していき、最終的に残った人が「第2のユリ・ゲラー」となる。でもゲラーさんが引退するわけではないのだとか。

初回で落選したのは、中国人の両親を持ち、精神を鍛えるため日本で何年か修行を積んだという、英語なまりのドイツ語を操る「ザ・サムライ」こと、ハヤシ氏(34)。個人的には参加者の皆が皆、リアクション過多な「マジシャン」という感が否めなかったが……。さてあなたの判断は?

「Spiegel Online」ほか "Deutschlands nachster Loffelbieger"

最終更新 Mittwoch, 19 April 2017 15:05
 

タバコの煙は恋の予感!? from France

タバコの煙は恋の予感!?
 テラスは愛煙家に残された
 最後のパラダイス
フランスでは昨年2月以降、職場や公共施設における喫煙が禁じられていたが、今年の1月からバーやレストランの店内でも禁煙となった。批判精神旺盛なフランス国民のこと、規則がきちんと守られるかどうか半信半疑だったが、意外や意外、大半のフランス人はこの新しい法律に順応しているようだ。顧客の確保のために、喫煙が認められているテラスを大幅に改造して新年を迎えたバーやカフェも多かったためか、今のところ、大きな混乱もなくこの新法は受け入れられている。

フランスは伝統的に個人の自由が優先されてきた国だ。だが近年では女性誌などの影響で心身の健康に気を使う人が増えており、そんなことも今回の法律が認められていることの一因のよう。2000年にも飲酒運転を厳罰化する新交通法が定められたが、この頃からフランス人は「安全」や「長寿」のために「自由」を手放す覚悟が出来てきたのかもしれない。

そんな中、唯一抗議の声を上げているのが、一部のタバコ屋の経営者たち。彼らは06年に当時内務大臣だったサルコジ大統領が「タバコを販売している場所で喫煙を禁止するというのは、おかしなことだ」と発言したことを利用しようとしていたが、やはり時代の波には勝てない。新たに飲み物の自動販売機を設けたり、サンドイッチを販売したりと、生き残りをかけて懸命に新たなサービスに取り組み始めている。

一方、賛成派のあるバーの経営者は「もう灰皿を集めたり洗ったりしなくてすむし、床に落ちた吸殻を掃く手間も省ける」という現実的な理由でニンマリ。そのほか、いかにもフランス人らしいロマンチックな意見も。あるパリジェンヌは「私はタバコを吸って彼氏をつくるわ」とウインク。なんでもバーなどを出て歩道でタバコを吸っていると、同じ境遇の愛煙家の男性に声をかけられるパターンが多いらしい。また、とあるレストランの経営者に言わせると、「タバコがなくなったおかげで、女性が入ってくるときにほのかに漂う香水の匂いが戻ってきた」のだとか。喫煙者の自由を妨げる禁煙法。だがほんのちょっと見方を変えれば、別の一面が見えてくるのかもしれない。

「Le Parisien」紙 "La fin de la cigarette" ほか



最終更新 Mittwoch, 20 Februar 2008 13:43
 

結婚相手は双子の片割れ! from UK

結婚相手は双子の片割れ!
 なにが愛でなにが罪なのか……
結婚相手が生き別れた双子の片割れだった……。つい最近、こんなショッキングなニュースが英国を駆け巡った。

この2人の詳細は明らかにされていないが、生後まもなく別々の家庭に引き取られた男女の双子が成人して恋愛結婚。しかしその後、双子の兄妹であることが判明し、裁判所から「近親婚」にあたると婚姻を無効とされた事実が上院の審議で報告されたというのだ。

この双子カップルがどのくらいの期間結婚していたのか、はたまた子供がいたのか、どのようにして事実が判明したのかなどといった詳細はすべてベールに包まれたままだが、愛し合って結婚した者同士、お似合いのカップルであったことは容易に想像できる。この事実が判明するまで双子として生まれたということを全く知らされていなかったという2人、事実を知った時の衝撃たるや……。専門家の話によると、血がつながっていることを認識している場合には強いタブー意識が働くが、血縁関係を知らなければ、逆に自分に似た血縁者に惹かれることはごくごく自然なことなのだという。

近年、英国では他人の精子や卵子を用いた人口受精が増えているが、この悲劇のニュースを受けて、生物学的両親を子供にあらかじめ知らせておくための法整備が急ピッチで進められることになりそうだ。

さて、この双子は兄妹だと知らずに恋に落ちたケースだが、海を渡ったドイツでは、兄妹だと知りながら恋に落ちたカップルの例が報告されている。

ライプツィヒ在住のパトリックさんとスーザンさんのカップルがそれだ。この2人の場合もパトリックさんが養子に出されていたため別々に育てられたそうだが、兄妹として再会。母親が亡くなった後に2人は恋愛関係になり、結婚こそしていないものの、今までに4人の子供をもうけている。しかし、ドイツで近親姦は違法とされており、パトリックさんは2年の受刑期間を経て出所したところだという。「私たちは何も悪いことをしていない。法律が変わることを望むわ」というスーザンさん。ここまでいくと、近親姦がなぜ罪なのかという根本的な部分まで分からなくなりそうだ……。

「BBC Online」ほか "Parted-at-birth twins 'married'"



最終更新 Mittwoch, 20 Februar 2008 13:42
 

農家の嫁探し番組が大人気 from Germany

農家の嫁探し番組が大人気
 期待を胸に農家の独身男性が勢揃い ©RTL
クイズやドラマ、過激なショー。ありとあらゆる番組がひしめくドイツのテレビ事情。もううんざりだとドイツ人が思っているのかどうかは定かでないが、そんな飽和状態となっているドイツのお茶の間を釘付けにする番組が登場した。そのタイトルは、ズバリ「農家の嫁探し」。2005年の第1シリーズからぐんぐんと視聴率を伸ばし、今秋スタートした第3シリーズで、とうとう月曜日の21時15分という超ゴールデンタイムに進出した。

この番組ではまず、「女性と知り合う機会がない」「付き合った女性にはことごとく農家の生活にしり込みをされた」などという女運にからきし恵まれない農家の独身男性が、番組で「ヨメに来ませんか」と呼びかける。応募してきた女性がその男性の家で実験的に農家の暮らしを体験するなかで、互いに相性を確かめていくというものだ。

30歳過ぎても女性(母親除く)の手を握るどころか、近くにすら寄ったことがないという「心優しいフルティ」や、2人の女性から求愛される「モテモテ酪農家のミヒャエル」「がさつなベルンハルト」「愛すべきバイエルン男のブルーノ」など、あらゆるタイプの「役者」が勢揃いして番組を盛り上げている。番組の司会者インカさんは「どう行動しろとか、ましてや誰と恋愛しろなど、テレビ局は一切の演出をしていません。彼らのありのままの姿を映し出しているだけです」と強調する。

既にこの番組で誕生した2組のカップルが、めでたくゴールインした。その一方で、のんびりとした田舎暮らしどころではなく、朝早く起きて牛や豚の糞にまみれる現実に幻滅して、ほうほうのていで逃げ出す女性がいたり、思いを寄せた女性に果敢にアタックするもあえなく振られ、わびしい独り身の生活に戻っていく男性の悲哀も存分に映し出される。

なんでも20%を超えるこの番組の高視聴率を支えているのは、旧東ドイツ地域の農村部なのだそう。場所を問わずパートナー探しは人生の一大イベント、ましてや農家の嫁不足は深刻な問題だが、明日はわが身、あるいはわが息子の身と思う人たちが農夫の果敢なチャレンジぶりを祈る思いで見守っているのかもしれない。

「Focus」紙 "Manner im Streichel-Zoo" ほか



最終更新 Mittwoch, 09 Januar 2008 14:29
 

社長が社員をお出迎え!? from France

社長が社員をお出迎え!?
 東京並みの混雑振りを見せたスト中の駅構内
 © REMY DE LA MAUVINIERE/AP/PA Photos
フランスでは10月11月と、年金の特別制度見直し案に反対するストライキのため、市民の足であるメトロもRER(高速電車)も麻痺状態になってしまった。

今回のストでは、50万人と言われる政府職員の特別年金が焦点に。今までは37.5年だった年金納入期間を他の一般企業と同じ40年にするという今回の改革に、公共交通機関や電気・ガス関連の労働組合は大反対。10月に行われた小規模なストに続き、11月には9日間にわたってストが実施され、さらに交渉次第では12月にも再開される可能性があるという。

政府は「社会的公正の観点から」年金改革を推し進めようとしているが、鉄道員たちは、第二次世界大戦後から存在する特別年金制度を守ろうと必死だ。確かに、不規則な時間割で働かざるを得ない鉄道員の労働条件は厳しいし、彼らの平均寿命がフランス人の平均寿命と比べて短いことなどを考えると、ストを起こしたくなる気持ちも分からなくはない。

とはいっても通勤や通学、また大事なヴァカンスのために交通機関を利用する乗客にとって今回の一連のストは頭の痛い問題。当然、世論調査の結果もストが長引くにつれて政府支持に傾くが、交渉はそんな簡単に終わるようなものではないようだ。

そんななか、パリ郊外で人材派遣会社を営むある社長は、10月のスト中に人員不足で四苦八苦した経験を踏まえ、11月のストでは何が起ころうとも営業に支障が出ないよう、驚きの解決策を編み出した。1週間ミニバスをチャーターして、パリ郊外各地に住む派遣員をピックアップ。初めの社員を朝5時に拾い、合計30名の通勤を助けたというからスゴイ。2004年に会社を立ち上げたばかりでやる気に満ち満ちている社長にとって、早朝からドライバーとして働くことなんてまさに朝飯前。「この方法はWin-Winシステム。従業員は給料を満額受け取れるし、私は売り上げを保つことができる。それに何より、我が社のイメージを下げなくてすみますからね」と意気揚々だ。

それにしても、ストにかまけて朝寝坊を決め込む不謹慎な輩もいるなか、早くは朝の5時から通勤しなければならない社員たちの心中は複雑かも!?

「Parisien」紙 "Un patron affrete un minibus pour ses salaries Laure Parny"



最終更新 Mittwoch, 09 Januar 2008 14:30
 

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