今年はベルリンの壁崩壊からちょうど20年。世界の人々の心を揺さぶり、冷戦の終結をもたらした1989年の出来事を振り返るべく、ベルリンではさまざまなイベントが開催中だ。その最大の山場は11月9日の「自由の祭典」。約30年間に及んだ分断時代はベルリンに何をもたらしたのか。実際の壁はもうほとんど残っていないが、幸いそれを知るための機会は豊富に用意されている。過去と未来が出会うエキサイティングな町。今年の秋はベルリンに行こう!
(文・写真:中村真人)
壁の歴史
第2次世界大戦が終結し、米ソ冷戦時代に突入。敗戦国ドイツは米英仏ソの4カ国に分割統治され、首都ベルリンもその潜在能力ゆえ、同様に分割されていた。西ベルリンは東ドイツの中にぽっかりと浮かぶ陸の孤島だったが、東西の経済格差が明らかになるにつれ、自由を求めて西ベルリンを経由して西側に亡命する東ドイツ市民(多くは若者)の数が激増。1961年8月13日未明、国家存続の危機を感じ、秘密裏のうちに壁建設の計画を進めていた東ドイツ政府は、ついにそれを実行したのである。
壁建設以降
壁で東西ベルリンが隔てられた後も、人々の西側への逃亡が止むことはなかった。
最初の逃亡人民兵コンラート・シューマン
1961年8月15日、東ドイツの人民兵コンラート・シューマンがベルナウアー通りBernauer Str.の有刺鉄線を越えて西側に逃げた。その瞬間をとらえた写真はあまりに有名だ。写真家ペーター・ライビングは、「ここで何かが起こる」と予感し、数日前から現場に張っていたという。そのベルナウアー通りとルッピナー通りRuppiner Str.との交差点近くの空き地には、実物のシューマンをかたどった記念碑「壁を越える人」がこの秋まで展示されている。
ギュンター・リトフィンの記念碑
インヴァリーデン通りInvalidenstr. の橋のたもとに、1961年8月24日、川を越えて西側に逃げようとした際に射殺された、当時24歳のギュンター・リトフィンの案内板と記念碑が立っている。近くにはギュンター・リトフィン記念館 Gedenkstätte Günter Litfinもある。彼が壁の最初の犠牲者だが、正確な犠牲者の数はいまだにわかっていない。
写真)ギュンター・リトフィン 61年8月24日、国境の川沿いで射殺された24歳のリトフィンは、壁の最初の犠牲者。
逃亡トンネルの現場
1964年10月、東から西ベルリンに亡命した学生によって掘られた140メートルの地下トンネルをくぐり、57人の東ベルリン市民が脱出に成功。この、通称「トンネル57」の終着点となったベルナウアー通りとシュトレーリッツァー通り Strelitzer Str.の角にプレートが立っている。同じ通りには「トンネル29」のプレートもある。
激動の1989年
この年の5月、ハンガリー・オーストリア国境の鉄条網が撤去され始めたのを機に、東ドイツの人々が兄弟国ハンガリーに「休暇」として出かけ、そこから西へ亡命する大移動の波が起こった。秋になると、プラハやワルシャワの西ドイツ大使館に多くの人々が逃げ込み、またライプチヒやベルリンでは民主化を求める大規模なデモが続いた。このような状況下、ついに最高指導者のホーネッカーが退陣。
外国人記者会見場(現連邦法務省)
11月9日、旅行自由化に関する歴史的な記者会見がモーレン通りMohrenstr. の38番地で行われた。会見に臨んだ東ドイツ社会主義統一党のギュンター・シャボウスキーは、「その政令はいつから有効か」という外国人記者の質問に対して、うっかり「今すぐ」と答えた。この会見が行われた部屋は現存しないが、「旅行自由化の公布」という名のインスタレーションが法務省の建物内にあり、道路側からのぞけるようになっている。
www.bmj.bund.de/reise/index.htm
ボルンホルマー検問所
テレビで記者会見を見ていた人々は半信半疑のまま検問所付近に集まりだし、状況を知らされていない警備兵との間に食い違いが生まれた。やがて「門を開けろ!」の大合唱が起こり、9日23時半頃、ボルンホルマー検問所を皮切りに、ベルリンのほかの検問所もついに開放されたのである。
写真)ボルンホルマー検問所跡
89年11月9日、現場の判断でこの検問所が開放された。歴史が書き換えられた瞬間。
壁のことを知り、あの時代を追体験するにはどこに行けば良いのか?ここでは広く知られているものから、今年オープンした最新スポットまでをご紹介しよう。記念年ならではのイベントも、忘れられない体験になるはずだ。
イーストサイド・ギャラリー
East Side Gallery, Mühlenstr. 1
オーバーバウム橋から東駅まで続く全長1300 メートルの壁に、21カ国118人のアーティストが絵を描いた世界最長のオープンギャラリー。今年すべての絵が描き直され、美しくよみがえった。11月10日にはオープニング式典が行われる。
www.eastsidegallery.com
DDR博物館
DDR Museum, Karl-Liebknecht- Str. 1
東ドイツの日常生活をリアルに垣間見られるミュージアム。オリジナルのトラバントによるシミュレーション体験ができるほか、当時の調度品で再現したリビングルームなどを実際に触れ ながら体感することもできる。
www.ddr-museum.de
シュレジア灌木の監視塔
Schlesier Wachturm, an der Puschkinallee
壁と並んで、冷戦下のベルリンを象徴していた国境の監視塔も、そのごく一部が残されている。中でもここは1992年に文化財に指定されており、現在は内部見学が可能。
シュタージ博物館
Stasimuseum, Ruschestr. 103, Haus 1
かつての国家保安省(通称シュタージ)の本部が博物館として公開されている。秘密情報機関として特に反体制の人々を監視・抑圧していた現実には身震いするだろう。盗撮に使われていた超小型カメラなどのほか、シュタージのトップにいたエーリヒ・ミールケの執務室が当時のまま残されている。
www.stasimuseum.de
地下鉄U55 ブランデンブルク門駅
Bahnhof Brandenburger Tor
今年8月にオープンしたばかりのブランデンブルク門駅は、分断の象徴ともいえる場所。構内に壁の展示があり、「マウアー・ガイド」もここで借りられる。地下へ降りるエレベーターの壁には、政治家の壁にまつわる発言がちりばめられていて、この場所が持つ意味の重さを実感できるはずだ。
チェックポイント・チャーリーの壁博物館
Das Museum Haus am Checkpoint Charlie,
Friedrichstr. 43-45
かつて外国人専用の検問所だったチェックポイント・チャーリーに面した壁博物館は、1963年設立と古い歴史を持つ。数々の写真や資料のほか、西側への脱出に使われた車や気球、ボートなどの展示物が充実している。検問所 の敷地には壁に関する野外展示もあり、ここを観るだけでも十分多くのことを学べる。
www.mauer-museum.com
壁公園
Mauerpark, Am Falkplatz 1
かつての壁の緩衝地帯に作られた広々とした公園で、毎週日曜日に開かれる蚤の市は有名。天気の良い日には、ベルリン内外からの人で賑わう。
北駅の公園
Park am Nordbahnhof
今年5月にオープンした新しい公園。戦前は鉄道のターミナル、戦後は壁の緩衝地帯だった細長いスペースに作られている。当時の壁が残り、注意して歩くと昔の線路が埋め込まれていることもわかる。奥に進むと遊び場が見えてくる。ベルリンらしい不思議な雰囲気の公園だ。
マリーエンフェルデの臨時収容施設跡
Erinnerungsstätte Notaufnahmelager Marienfelde, Marienfelder Allee 66/80
東から西に亡命した人々が最初に向かったのがこの施設で、現在は博物館として公開されている。彼らはどのような気持ちで、またどのような手続きを経て、新天地でスタートを切ったのだろうか。収容者が一時的に生活していた 部屋も見学できる。2010年1月31日ま で、「分断時代のSバーン」というテーマ で特別展も開催中。
www.notaufnahmelager-berlin.de
ベルナウアー通りの壁記録センター
Dokumentationszentrum Berliner Mauer, Bernauer Str. 111
アパートの中は東側、前の通りは西側というこのベルナウアー通りで当時、何が起きたのか。コンパクトな展示スペースながら、その内容は充実している。建物の向かいには当時の壁が再現され、屋上からその様子を見渡すことができる。壁が実際どういう構造になっていたのか、よくわかるだろう。
www.berliner-mauerdokumentationszentrum.de
プレンツラウアー・ベルクのゲッセマネ教会
Gethsemanekirche, Stargarder Str. 77
ミッテのシオン教会Zionskircheと並び、東ベルリンの民主化運動の先導的役割を果たしたのがこの教会だった。非暴力を求める集会や礼拝が何度も行われ、多くの市民が参加した。この秋には壁関連イベントも開催される。
www.gethsemanekirche.de
新しいインフォ・パビリオン
Informationspavillon Berliner Mauer,
Bernauer Str. 119
ベルナウアー通りの壁があった敷地は長らく空き地になっていたが、記憶を留める場所として、壁建設50周年の2011年までに生まれ変わる予定。その第1弾として、赤色の新しいインフォメーション・パビリオンが11月9日にオープンする。
フリードリヒ通り駅
涙の宮殿の異名を持つ出国所。
悲しい別れの場となったことから人々にこう呼ばれた。
白い十字架
ライヒスタークの裏手の川沿いに、壁による犠牲者を追悼する十字架が立っている。
ヴァルデマー通り
映画『ベルリン・天使の詩』で、天使が人間に生まれ変わるシーンが撮影された場所。
演劇スペクタクル
Die Riesen kommen
南仏の有名な大道芸劇団「ロワイヤル・ド・ リュクス」が、巨大な人形を従えてベルリンに登場!いくつもの通りや広場を舞台に、89年秋の出来事が1つのメルヘンとして描かれる。
www.riesen-in-berlin.de
入場無料。10月1日~ 4日
アレクサンダー広場の平和革命展
Friedliche Revolution 1989/90
壁を崩壊にまで導いた東ドイツ市民主導の非暴力革命を、700点もの写真と映像・音声で振り返る大規模な野外展示。
24時間入場無料。11月14日まで
11月9日 壁崩壊記念
自由の祭典 Fest der Freiheit
(ブランデンブルク門前)
バレンボイム指揮、シュターツカペレ・ベルリンの野外コンサートで幕を開けた後、さまざまな人が描いた巨大ドミノ倒しによって壁崩壊をシンボリックに表現。ヨーロッパの現首脳のほか、ゲンシャー元西独外務大臣、アナン元国連事務総長、ゴルバチョフ元ソ連大統領らも参加予定。アメリカからはクリントン元大統領の参加が有望だ。
www.mauerfall09.de/dominoaktion
トラビ・サファリ
東ドイツの国産車「トラバント」を運転できるツアー。色とりどりのトラビの中から好きな車を選び、簡単な手ほどきを受けてからいざ出発。旧東ベルリンをメインにしたコースと東西の両方を巡る、それぞれ約1時間のコースから選べる。
www.trabi-safari.de
マウアー・ガイド
壁の跡に沿って自分で歩く時に便利。チェックポイント・チャーリーなどのスタンドで貸し出されるオーディオガイドはGPSを搭載し、現在地を探知しながら壁に関するさまざまな情報を教えてくれる。
www.mauerguide.com
ベルリンの地下世界
東西分断時代の核シェルター、Sバーンの「幽霊駅」、幻の都市計画など、知られざるベルリンの地下世界を豊富なコースから選んで回ることができるガイドツアー。
http://berliner-unterwelten.de
その他、壁イヤーならではの興味深いツアーがたくさん開催されている。詳細はwww.mauerfall09.de参照
ジョン・F・ケネディ米大統領
63年6月26日、シェーネベルク市庁舎前にて
"All free men, wherever they may live, are citizens of Berlin, and, therefore, as a free man, I take pride in the words, Ich bin ein Berliner‘! "
「すべての自由な人間は、どこに住んでいようと、ベルリン市民なのです。それゆえ、私は自由な人間として誇りを持ってこう言いましょう。(ドイツ語で)『私もベルリン市民です!』」
ロナルド・レーガン米大統領
87年6月12日、ブランデンブルク門の前で
"Mr. Gorbachev, open this gate! Mr. Gorbachev, tear down this wall! “
「ゴルバチョフさん、この門を開けてください!ゴルバチョフさん、この壁を壊してください!」
ハンス・ディートリッヒ・ゲンシャー西独外相
89年9月30日、プラハの西独大使館のバルコニーにて。亡命を希望して逃げ込んだ東ドイツ市民を前に
"Wir sind zu Ihnen gekommen, um Ihnen mitzuteilen, dass heute Ihre Ausreise…"
「私たちは皆さんに以下のことを伝えるためにやって来ました。今日皆さんの出国が……」(「西ドイツへの出国が可能になりました」という台詞が後に続くが、人々の大歓声にかき消されてしまう)
ミハイル・ゴルバチョフソ連書記長
89年10月6日、東ベルリンにて。ジャーナリストを前に旧態依然の東ドイツ政府を暗に批判した
"Gefahren lauern auf diejenigen, die nicht auf das Leben reagieren.“
「危険は、人生に対して反応しない人たちに待ち構えているのです」
ヴィリー・ブラント元西独首相
89年11月10日、シェーネベルク市庁舎前にて
"Meine Überzeugung war es immer, daß die betonierte Teilung und daß die Teilung durch Stacheldraht und Todesstreifen gegen den Strom der Geschichte standen. Und ich habe es noch in diesem Sommer erneut zu Papier gebracht: Berlin wird leben, und die Mauer wird fallen."
「コンクリートによる分断、鉄条網と死の立ち入り禁止地帯による分断は、歴史の流れに反するものであると、私は常に確信していました。この夏、私は改めて書き記しました。すなわち、『ベルリンは生き、壁は崩れるだろう』と」



インベスト・イン・ババリア
スケッチブック






世界中で爆発的な大ヒットを記録した「ダ・ヴィンチ・コード」の著者ダン・ブラウンが贈る待望の最新作。今回の物語は、12時間というタイム・スパンの中で進行する。著者が5年の歳月をかけて練ったアイデアのすべてがそこに集約され、宗教象徴学者ロバート・ランドンが、再び読者を歴史、暗号、陰謀が交差する世界へと誘う。
共産主義者として知られたスウェーデン人作家スティーグ・ラーソンの遺作で、邦題は「ミレニアム3 眠れる女と狂卓の騎士」。同書と「Verblendung(ミレニアム1 ドラゴン・タトゥーの女)」「Verdammnis(ミレニアム2 火と戯れる女)」のミレニアム・シリーズは、ドイツでは発売当初、反ファシズム的な描写があるとされ、専門家の間では物議を醸した。
若きキャリア・ウーマン、ケイト・ポーウェルの人生は順風満帆。ある1つの切なる願いを除いては──。それは子ども。もちろん、相手は誰でも良いというわけにはいかない。そこでケイトは、父親募集の告知を出すことに。そして完璧なパートナーが現れたかと思われたが……。現在人気上昇中の英国人作家サイモン・ベケットの新作。

日本人の珍行動にツッコミ!
トイレに入るときはスリッパを履き替える、プールではみんな同時に休憩を取る──それって何のため?日本人は当たり前だ と思っていることも、ドイツ人の目には日本の「奇妙な慣習」と映ることが多々あるようだ。1995年から日本に滞在し、TBSの人気番組「ここがヘンだよ日本人」にも出演していた著者クリストフ・ノイマンによる爆笑の日本人観察記。
通勤・通学電車の中でコックリ、国会や重要な会議の最中にもウトウト……と、どこでも居眠りしてしまう日本人。働き者の日 本人の疲労はピークに達しているのだろうか。それともこれは、日本人ならではの得意技なのか。100年以上の伝統を持つと言われる日本人特有の「イネムリ」現象の謎に、日本学研究者ブリギッテ・シュテーガーが迫る。
太りすぎの人はめったにおらず、世界で最も長い寿命を誇る日本人女性。彼女たちの成功の秘訣とは?答えは簡単。栄養バランスのとれた日本食こそが、心身ともに健康で幸せに過ごすための鍵なのだ。ニューヨークでコンサルティング会社を経営する著者が、今、世界中から注目を集める日本人女性の食生活を紹介。
有能な弁護士キャシーは、「提供者」と呼ばれる人々の世話をしている。昔、寄宿学校で生活を共にした親友のルースとトミーもそこにいた。彼らの世話をする中でキャシーは、寄宿舎時代の奇妙な日々を回顧する。そして明かされていく真実。彼らは一体、何の提供者なのか──。日本生まれの英国人作家カズオ・イシグロによる、読み手の魂を揺さぶる感動大作。
主人公の「僕」が乗る飛行機がハンブルクの空港に着陸すると、天井のスピーカーからビートルズの「ノルウェーの森」が流れてくるという場面から始まる村上春樹の代表作。近年、村上作品はドイツでも絶大な人気を誇っている。ドイツにいるならぜひ一度、ドイツ語で村上ワールドを味わってみては?日本語とはひと味違う読み方ができるかもしれない。
美味しいドイツを発見
ソーセージにジャガイモにザウアークラウト、ボリュームもカロリーもたっぷりで重た~い……そんなドイツ料理のネガティブ なイメージを払拭する1冊がここに。舌の上でとろけるほどじっくり煮込んだアイスバインから白ワインと良く合う歯ごたえ絶妙 の白アスパラまで、在独25年の著者がナビゲートする、地方色豊かなドイツ料理の探求紀行。
最愛の妻を亡くした後、見知らぬ男から妻に届いた不審な手紙の謎を探る「もう1人の男」や、ドイツ人青年とユダヤ系アメリカ人女性の恋を描いた「割礼」など、様々な恋愛模様を描いた7つの物語。世界中で大絶賛され、映画化も実現したベストセラー小説「朗読者」でお馴染みの作家ベルンハルト・シュリンクの新境地が垣間見られる短編集。
清潔好きで知られるドイツ人宅に招待されるとまず目にするのは、決まってピカピカに磨かれたリビングやキッチン、バスルー ム。「その習慣、ぜひ見倣いたい!」と思う人も多いはず。本書には、著者がドイツで学んだ時間も手間もかけない合理的でシンプルな掃除術が満載。ドイツの暮らしの節約術やキッチン整理術など、ほかの「ドイツ流」シリーズもお試しあれ。
ドイツでは、ビールはみんなが集まる場所には欠かせない名脇役。いよいよオクトーバーフェストの季節を迎え、人々のビール 欲もますます高まっている。しかし、ただ飲むだけではもったいない。ビールの種類から基礎知識、ヨーロッパ各地の醸造所探訪まで、奥深いビールの世界がぎゅっと詰まったこの1冊を読めば、もっと美味しく飲める!
ベルリン在住の作家、多和田葉子が2005~06年に訪れた世界の街について綴ったエッセイ集。著者自身が実際に見て、聞いて、触れて、感じた街の様子が、独特の文体で描写されている。すでに行ったことのあるドイツの街も、作家の目を通せばまた違った 一面を見せる。著者が歩いた同じ道を1人歩きしてみたくなるような、旅心をくすぐる1冊。

Oh, wie schön ist Panama
昔、ある川沿いに小さなクマと小さなトラが仲良く暮らしていました。ある日、クマが川で「パナマ」と書かれた箱を発見。そ の箱からは、バナナの甘い香りが。クマがトラにそのことを話すと、2匹は「上から下までバナナの香りがする夢の国パナマへ行 こう!」と思い立ちます。さあ、冒険の始まり!
オレンジ色の体にちょっとうなだれた感じの目と大きな耳が特徴の“マウス”。1971年、公共放送WDR の教育番組「Die Sendung mit der Maus」から生まれたこの愛らしいキャラクターは、仲間のゾウ“エレファント”やアヒル“エンテ”とともに、今やすっかりお茶の間の人気者として定着している。
Starke Stimmen
唯一の肉親であった祖母の亡き後、祖母と仲の良かった雄一とその母親(実は父親)の元で暮らすことになった少女みかげ。奇妙な3人の同居生活の中で彼女は、心の落ち着きを取り戻していくのだが……。若者の心情を繊細なタッチで綴った吉本ばななの傑作「キッチン」を、VIVA局の人気キャスター、イェシカ・シュヴァルツが朗読する。
ヘクターは患者思いの優しい精神科医。ただ、彼にもどうしても救えない患者がいる。そこで彼は、「何が人を幸せにするのか?」という問いへの答えを探すため、世界中を旅することに。そして旅先で出会った人の話や出来事から、幸せのヒントを見つけていく。 
[タウン情報]
エンターテイメントやレストランなど、自分が住む地域の情報が欲しいと思ったときに役立つのがタウン情報誌だ。写真の「Düsseldorf geht aus!」は、デュッセルドルフ市内、近郊のレストラン300店以上が網羅されたレストラン・ガイド。店舗ごとに場所、雰囲気、メニュー、値段など詳細な情報が載っているのが嬉しい。このシリーズには、ほかにミュンヘンやハンブルク、ジュルト、エッセン、マヨルカなどの地域版があり、ショッピング・スポットを紹介するバージョンもある。
昨今の日本食ブームに乗って、ドイツの書店にも日本食レシピの本が並ぶようになってきている。中でも、日本の人気料理研究家、栗原はるみのレシピ本のドイツ語版は、日本食レシピ・コーナーの一番目立つ場所に山積みにされているほどの売れ筋という。ドイツでも比較的手に入りやすい食材を使った料理を紹介しているこのレシピ本なら、日本食が食べたくなったときに役立つ上、ドイツ人と一緒に日本食を作るときにも大活躍だ。
言葉も慣習も分からない土地で始めるドイツ生活では、不安を抱えたり、壁にぶつかったりするのも当然だろう。しかし、本書があればもう恐いものなし!文化、宗教、 歴史、政治などドイツの国の概要から、滞在手続き、場面ごとに使えるドイツ語、日常生活での注意事項までが網羅されている生活案内書。著者の体験がふんだんに盛りこまれたアドバイスを読めば、すっと肩の力が抜けて、ドイツ生活を今より前向きに楽しみたくなるはずだ。
米国のSF作家ロバート・A・ハインラインの名作。1970年、仕事のパートナーと婚約者に裏切られ、失意の中で冷凍睡眠に入り、30年後の2000年に目覚めたダン。タイムマシンで再び過去に戻り、愛猫ピートと一緒に自分を陥れた2人に復讐を遂げるという話なのだが、このダンとピートの息の合った復讐劇が実にスリリング。そのハラハラ・ドキドキ感と読後の爽快感は、1度読んだら病みつきに!
ドイツ語を読んで爆笑したのは、この本が初めて。尖端恐怖症のヤクザ、跳べなくなったサーカスの空中ブランコ乗り……伊良部総合病院地下の神経科には、毎日様々な症状の患者がやってくる。ところが、伊良部医師の診察室にはソファーすらなく、受けられるのはとんでもないアドバイスばかり。ヤブ医者か?と思いきや、いつの間にか症状は改善に向かっていくのだ。型破りな伊良部医師の療法、1度受けてみたいかも!?






とても大変です。期間中はいつでもほぼ満席状態。とはいえ、平日の昼間や日曜の夜は比較的すいている。また、席を予約しておけば、空席を探さなくて良いので安心。この予約サービスは、月曜から金曜の間、全席の3分の1について行われる。ただし、土日と最終日前夜は予約を受け付けていないので注意。会場には大きなビールテントと小さなビールテントがある。家族経営の醸造所が運営する小さなビールテントは、実は狙い目。家族連れやのんびり楽しみたい人にぴったりのアットホームな雰囲気だ。天気が良ければ野外席も最高。
Steinkrug Oktoberfest 2009 1 Liter
Klassischer Filzhut
Freundschaftsring
Bayern-Schürze


ベルリンVHSの申し込み用紙
土15:00 ~ 18:00
月18:00 ~金16:00
※初回10月31日(土)は14:00 ~ 18:00
Gemeinschaftliches Leben


日独を繋ぐ信頼と実績
1994年に開校以来、多くの外国人に向けた質の高い日本語講座と同時に、日本人向けの講座も多数提供している。ドイツ語初級・入門コースは、日本人講師による文法解説とドイツ人講師による会話レッスンという2人体制の指導で、基礎固めに効率的。ドイツ人講師によるバラエティー豊かなカルチャー講座(日本語通訳付)も人気だ。小さなお子さま連れの生徒さんに嬉しいベビーシッター・サービスや、今夏改装されたばかりの快適な受講環境も同校の魅力。
ドイツに暮らす日本人家族の強い味方
アットホームな雰囲気ときめ細かな指導が人気。ケンブリッジヤングラーナーズ英語検定の試験会場校でもあり、経験豊富なネイティブスピーカー講師による少人数制クラスが徹底されている。「フランクフルト主婦向けドイツ語講座」では、お店や病院での会話や習慣の違いなど、すぐに役立つ生活情報とドイツ語が同時に学べると好評。ベビーシッター付の遊戯施設(別途料金)もあり、小さなお子さま連れでも安心。ヒップホップやクラフト、ヨガ教室など語学を使ったレッスンも充実。
創立20年。日本語を話し、日本人への教授経験豊富なネイティブ講師が、生活やビジネスの場面で、実際に「使えるドイツ語」を徹底指導。ドイツ生活を始めたばかりの方には生活情報満載の「デュッセル生活スタート」を、ビジネスマンには朝8時から夜9時までプライベート/グループレッスンを提供している。料理&暮らしのコースも充実。秋からは「ドイツで作るおいしい和食」や手作りパンのコースも計画中。リースや季節のお菓子を作るドイツのクリスマスコースも例年大人気だ。
ネイティブスピーカー による最適指導
ena デュッセルドルフ
ena フランクフルト


通常カジノは、ブラック・ジャックやポーカー、ルーレットなどディーラーがいるテーブルゲーム(KLASSISCHE SPIELE)が行われる場所と、マシンが設置されている場所に分かれていてる。テーブルゲームの醍醐味はやはり、ディーラーや隣に居合わせたプレーヤーとのハラハラ・ドキドキの駆け引きだろう。一方マシンのコーナーでは、昔ながらのスロットから最新の映像技術を駆使したタッチスクリーン式のゲームまでが並ぶ。
カラカラ浴場で有名なドイツ屈指の温泉街バーデン・バーデンの豪華絢爛なクアハウスの中に、18世紀にパリの宮廷建築家エドゥアール・ベナゼが手掛けた4つのカジノ・ホールがある。貴族の館を彷彿とさせる擬古典主義様式の建築は、その格式の高さで群を抜き、往年の名女優マレーネ・ディートリヒも「世界で最も美しいカジノ」と絶賛したほど。上流階級の社交場の雰囲気をそのままに遺す華やかなホールで夜中まで運だめしに興じてみよう。
9世紀初頭にフランク王国の国王に君臨したカール大帝がこよなく愛した温泉街アーヘンのカジノは、1976年のオープン以来、900万人以上の来場者を数える人気スポット。リピーターには特にポーカーやブラックジャックなどの古典的なゲームをする人が多く、あるスコットランド人のプレーヤーは4日間ここでルーレットに興じ、90万ユーロを勝ち取ったという。同系列のカジノがベルリンやブ レーメン、ドルトムント(写真)など国内各地にある。
クアハウスと結び付けられることが多いドイツのカジノだが、夜のゲームに熱狂できる場所は大都市の真ん中にもある。ハンブルクのカジノは、歓楽街レーパーバーンをはじめ、市内4カ所にあり、ここではスロットなどのマシン・ゲームが5セントから、ルーレットも2ユーロからと、お手頃な予算で気軽にプレーできるのが嬉しい。カジノの本場ラスベガスの雰囲気を演出する音楽ライブやトークショーなどのエンターテイメントも豊富。
プロイセン皇帝ヴィルヘルム2世の要請により1907年に建てられたカジノ。上質の木材や金タイルを用いた端麗な細工が、新古典主義の骨頂とも言える高貴な空間を生み出している。米国のキング・オブ・ロック、エルビス・プレスリーもここでプレーした経験があるとか。カジノ初心者のために、毎週金・土曜の20:00から1時間の体験コースが開かれている。プレーをしなくても、バーで飲みながらカジノの場の高揚感を味わうだけでもOK。








