地域ごとにバラエティに富んだ食文化を持つドイツ。
フランス料理やイタリア料理のような華やかさはないかもしれないが、
地産地消を基本としたこだわりの味はその土地でしか出会えない宝物。
さて、どこでどんな味が待ち受けているのか、地図を頼りに進んでみよう。
今回のテーマは、国内だけでも1500種以上のバリエーションがあるという
「Wust(ソーセージ)」。
(編集部:高橋 萌)
加熱ソーセージ Brühwurst
日本でソーセージというと、「アルトバイエルン」や「シャウエッセン」がその代表格だが、皮はパリッと、中はジューシーな美味しさが魅力のこの種のソーセージを「Brühwurst」と呼ぶ。腸詰にしたソーセージを茹でる(brühen)製法を取っているため、こう呼ばれる。
フランクフルター
Frankfurter Würstchen
日本人にとって一番馴染み深いソーセージ。ウィンナー(Wiener)と言ったほうが、ピンとくるかもしれない。13世紀にフランクフルトで生み出さたこの伝統の味を、19世紀初期にフランクフルトで修行したウィーン人の職人が故郷に伝えたことから、すっかりウィーンに定着。そこから世界に向けて発信された。基本的には同じ製法だが、見分け方はフランクフルターの方が長いということ。少し塩を入れた熱いお湯でボイルして食べる。
ボックヴルスト
Bockwurst
ボックヴルストという名前に、ビール好きは「ボックビール(Bockbier)」を連想するはず。そう、何を隠そうこのソーセージはボックビールと一緒に食すために作られたもの。キリスト教徒の断食期間中の大切な栄養源であるアルコール度数高めのボックビールに負けじと、粗挽きの肉が存在を主張する。フランクフルターよりも皮のパリッと感は控えめ、調理法は、こちらも食前にボイルして。地方によっては、Knobländer、Rote、Rote Wurstなどとも呼ばれる。
ヴァイスヴルスト
Weißwurst
ミュンヘン名物として有名な白いソーセージ。「ヴァイスヴルストに12時の鐘の音を聞かせるな」と言われるように、午前中に食すのが良いとされる鮮度命の一品。甘いマスタード、ブレーツン(バイエルン方言でプレッツェルのこと)、ヴァイスビア(小麦ビール)がヴァイスブルストの三種の神器。皮をつるっと剥いて食べる。ミュンヘンっ子の大好物だが、ほかの地方のドイツ人は苦手意識を持っている人も多いとか。同種のソーセージに、WollwurstやStockwurstがある。
ビアヴルスト
Bierwurst
ビールが一滴も入っていないのに、「ビア」ヴルストと呼ばれるソーセージ。名前の由来は、スパイシーでビールに良く合うから・・・・・・とのこと。細かく切った肉に、脂肪や芥子の種、ナツメグ、ガーリックなどを練りこんで、サラミのような断面に。お肉屋さんでは、ハムのように薄切りで売られていることが多い。ビアシンケン(Bierschinken)は、ハム(Schinken)と呼ばれるているが、ソーセージの一種、。こちらもビールのつまみに最適との理由から名付けられた。
レバーケーゼ
Leberkäse
腸詰ではないが(北部では腸詰めのものもある)、ソーセージの一種。レバーもチーズ(Käse)も入っていないのに、レバーケーゼというこの名前。元来のレシピによると、レバーを加えることになっていたのだが、だんだんと現在のレバーの入っていないものが多勢を占めるようになったそう。それゆえFleischkäseと呼ばれることも。チーズとの関連はその形状。四角い型にペースト状の肉を入れて焼いたレバーケーゼは、チーズの塊に似ているとも。厚切りにして、マスタードを添えて食べる。
ドライソーセージ Rohwurst
腸詰にした肉を冷燻して、乾燥させたもの。サラミを生んだイタリアから伝来した調理法で、加熱調理していないことから、生(Roh)と表現されるが、これは生ハムと同じ感覚。ドイツのドライソーセージとしては右記のほかに、Zervelatwurstや、Knacker(Knackwurst)などが有名。
ラントイェーガー
Landjäger
角ばった形に加圧し、平たく伸ばされたドライソーセージ。1日かけて冷燻し、よく乾燥させたラントイェーガーは、かなり歯ごたえがある。農作業や狩猟の合間の栄養源として、農民や狩人が持ち歩いていたものということで、ラント(耕地)イェーガー(狩)の名を持つ。2つのソーセージがつながった形で売られている。Peitschenstecken(鞭棒)、Bauraseufzer(農夫のため息)、Unteruhlbacher(シュトゥットガルト近郊の街に由来)とも呼ばれる。
メットヴルスト
Mettwurst
脂肪を含まない豚のひき肉(Mett)を使用したもの。メットヴルストと一口に言っても地方によって千差万別なのが、その硬さ。北部では硬く、サラミに近いものを指し、南部やオーストリアでは、StreichmettwurstやZwiebelmettwurstのような柔らかいものを指すことが多い。パンと一緒に食べるのが一般的。柔らかいメットヴルストをパンに塗って、タマネギを散らした様子は一見、ネギトロのよう。似たようなソーセージにテーヴルスト(Teewurst)もある。
調理ソーセージ Kochwurst
生肉を腸詰にするのではなく、内臓や肉、その他の材料を調理してから腸、または人工の皮に詰め、その後、加熱したり、燻製にしたりして作るソーセージ。レバーなどの内臓や血、脂身、ゼリーなどが材料となり、その種類は豊富。
レバーヴルスト
Leberwurst
レバーペーストと言えば、イメージしやすいかもしれない。フォアグラほどの繊細さはないが、パンによく合う食卓の人気者。香草や野菜、ベーコンなどを加えることにより、多数のバリエーションが生まれる。レバー特有の風味が気になる場合は、プレーンのレバーヴルストより香草がたっぷり入ったものを選びたい。
ブルートヴルスト
Blutwurst
血のソーセージはドイツ最古のソーセージの1つ。血・・・・・・と苦手意識を持つ人も多いが、濃厚な旨みがある(思ったほど血生臭くもない)。地域によってRotwurst、Blunzn、Flönzと名前を変える。肉の代わりにタン(Zunge)を使うと、Zungenwurstに。冷たいブルートヴルストにタマネギの輪切りを添えて食したり、グリルで焼いて食べる。
ズルツェ
Sülze
脂肪分や軟骨のゼラチン質を利用した煮こごり。スープを固めたものと思って、塩気の強い風味を期待すると予想以上の酸味と出会い、驚くかもしれない。しっかりとした味付けで、ビールのお供としては申し分なし。肉をメインにしたもののみならず、野菜や卵をゼラチンで固めたものなど、バリエーション多数。冷たいままでいただく。
焼きソーセージ Bratwust
ブラートヴルストは、フライパンや炭火で焼いて食べるソーセージの総称。フランケン地方やテューリンゲン地方には伝統的にブラートヴルストが強く根付いている。パンにはさんで食べるファストフードとしても人気。
テューリンガー
Thüringer Rostbratwurst
焼きソーセージといえば、テューリンゲンのソーセージ! とその名をドイツ全国に知らしめている。炭火でグリルするのが正統派の食べ方。「テューリンガー」と名乗るためには、テューリンゲンで作られ、規定の原料を使用している必要があり、どこの地域でも易々と名乗れる名称ではない。本物をお求めの際は、テューリンゲン風(Thüringer Art)の表記に惑わされぬようご注意を。
ニュルンベルガー
Nürnberger Rostbratwurst
言わずと知れたニュルンベルクの名物料理。ほかのブラートヴルストと比べて小ぶりなニュルンベルガーには、西洋ワサビ(Meerrettich)がよく合う。テューリンゲン同様、当地でも「ニュルンベルガー」の品質と伝統を守るため、ニュルンベルク市内で正しく製造されたソーセージのみがその名を名乗れる。考えてみれは当然のことだが、レシピを真似て名を騙るお店がでるほど人気の高いソーセージということだろう。
お肉屋さん
美味しさの秘訣は?「秘密がないこと」と教えてくれたのは、DLG(ドイツ農業協会)の品評会などで数々の賞を受賞しているデュッセルドルフのお肉屋さんMetzgerei Schlösserの食肉製造マイスター、イェルク・シュレッサーさん。信頼を置く地元の農家と契約し、毎日新鮮な肉を届けてもらう。その後の加工の過程で使用するスパイスや副原料などはすべて無添加。100年の歴史を誇るお肉屋さんならではの、伝統のレシピで作るレバー
ヴルストやヴルートヴルストが自慢だ。ドイツの食肉文化を守る者として、「ドイツ人にとって、ソーセージは職人の技術と情熱が作り出す文化。美味しくないわけがない」と胸を張る。
Metzgerei Schlösser
Oststraße 154, 40210 Düsseldorf
TEL: 0211-362787
白ソーセージが自慢。ミュンヘンでの品評会で金賞受賞の店
Gaßner der Metzger -u. Gastromarkt
Zenettistraße 11, 80337 München
TEL: 089-7461410
www.metzgerei-gassner.de
フランクフルターが美味しいお店
Metzgerei Bode
Taunusstraße 16, 63225 Langen
TEL: 06103-21579
www.metzgerei-bode.de
IFFA2010、DLGで金賞多数
Fachfleischerei During
Rothenburger Straße 5, 01099 Dresden
TEL: 0351-8043602
www.fachfleischerei-during.de
業界で話題の名店、ブランデンブルクの穴場お肉屋さん
Privat-Fleischerei Gebr. Arnold
Saathainer Straße 9 04910 Elsterwerda
TEL: 03533-6228
www.privatfleischerei-arnold.de
血のソーセージなどケルン伝統の味がずらり
Metzgerei Stürmer
Severinstraße 103, 50678 Köln
TEL: 0221-706931
www.metzgerei-stuermer.com
手作りの味にこだわるハンブルクのお肉屋さん
Genuss-Factory
Borsteler Bogen 1, 22453 Hamburg
TEL: 040-5537309
www.genuss-factory.de
レストラン
ソーセージに合うビールは?と聞くと、困った子を見るような眼差しを向けられた。「ソーセージはビールを選ばないし、ビールもソーセージを選ばない。最高のお供だよ」と言う
のは、自身も週に3~4日はソーセージを食べると言うアルトビール醸造所シューマッハーのウェイターの皆さん。「ドイツ人のソーセージ好きは、もう疑問の余地がない」と締めくくる。
Brauerei Schumacher
Oststraße 123, 40210 Düsseldorf
TEL: 0211-8289020
www.schumacher-alt.de
炭火焼の香りに誘われて
ニュルンベルガーをがぶり
Bratwursthäusle
Rathausplatz 1, 90403 Nürnberg
TEL: 0911-227695
www.bratwursthaeusle.de
カリーヴルストの専門店
CURRY.
・Moltkestraße 115, 40479 Düsseldorf
TEL: 0211-5143256
・Hammer Straße 2, 40219 Düsseldorf
TEL: 0211-3032857
・Fraunhoferstraße 11, 80469 München
www.curry-deutschland.de
マスタード
ソーセージの味を引き出す調味料は西洋ワサビやケチャップなど色々あるけれど、日本では考えられないくらい多くの種類を擁するマスタードにこだわりたいなら、専門店へ行ってみよう。
デュッセルドルフ名物のマスタードがずらり
Düsseldorfer Löwensenf
Berger Straße 29, 40213 Düsseldorf 0211-8368049
www.loewensenf.de
家族経営で最高のマスタードを目指す
Senfmühle Thomas Weber
Kirchfeldstraße 2, 94486 Osterhofen/Galgweis
TEL: 08547-9152205
www.weber-senf.de
素朴な店構え、ランチで味見もできる
Bautzener Senfstube
Schloßstraße 3, 02625 Bautzen
TEL: 03591-598015
www.senf-stube.de
カルチャー
ベルリン発祥のカリーヴルストの
すべてがここに
Deutsches Currywurst Museum Berlin
10:00〜22:00
Schützenstraße 70, 10117 Berlin
TEL: 030-88718647
www.currywurstmuseum.de
コンテストなどイベント盛りだくさんの
食肉の見本市
SÜFFA Die Fachmesse für die Fleischbranche
10月2日(日)〜4日 9:00〜18:00
Messe Stuttgart
Messepiazza 1 70629 Stuttgart
www.messe-stuttgart.de/cms/sueffa11_aussteller_messe0.0.html



インベスト・イン・ババリア
スケッチブック



この音楽祭の支配人を務めるマーク・マスト氏は「インターバル」をコンセプトに掲げ、個性ある2つの音色が重なり合うとき、そこに全く新しい音が誕生するという「音の共鳴」に注目する。同コンセプトに基づき、音楽祭も2回に分けて開催される。目玉は、同音楽祭が独自に主催する「特別賞」で、今年その栄誉に輝いたフランスの新星チェリスト、トリスタン・コルヌ。
バロック時代の絢爛豪華な宮廷祝賀の息吹が今なお感じられるダルムシュタット城で、当時の賑わいさながらの音楽祭を開こうと、2001年に市民が立ち上がった。以降、毎年開催されている音楽祭は今年でちょうど10周年。宮殿での艶やかな音楽祭を締めくくるのは、ドイツ・オペラ界を代表するテノール歌手ルネ・コロによるワーグナーの「タンホイザー」。
ウィンタースポーツのメッカ、リゾート地として知られるアルゴイ地方の山々に、美しいクラシックの音色が響き渡る。この音楽祭のハイライトは、標高2000メートルのネーベルホルンで聴く山頂コンサート。アルプスの大自然の空気と一流音楽家が奏でる豊かな音色を全身で感じよう。今回は、オーボエやフルート、クラリネットなどの木管楽器に焦点を当てる。
ブレーメン市内とその近郊29カ所で、宗教曲から交響曲、室内楽まで全40のコンサートが繰り広げられる。8月27日、オープニングの夜はイルミネーションで飾られたブレーメンの中央広場の舞台に、ソウル・フィルらビッグ・ゲストが登場。クラシックのほかにも、ジャズやワールド・ミュージック、パーカッションなど、贅沢なプログラムが組まれる。
修道院の廃墟やルートヴィヒ1世の夏の別荘、バイエルン王朝時代に建てられた要塞など、プファルツ地方の歴史的建造群を巡りながら、約3カ月間にわたり繰り広げられる祭典。欧州各地のスター奏者たちが、即興を交えながらジャズの多様性を紹介する。現代パーカッショニストの最高峰トリロク・グルトゥによる、息を呑むほどに美しい演奏も逃せない!
参加アーティスト数約500人、観客動員数約30万人で国内最大規模を誇る毎年恒例のジャズ・イベントが、今年も街中をしっとりとジャズの音色に包み込む。ジャズ以外にも、ファンクやソウル、ブルース、ロックといった幅広いジャンルの音楽が披露されるこの祭りの今回のイチオシは、ハスキーボイスと甘い歌詞で聴衆を酔わせる人気シンガー、クルーゾ。
「ピアノ・ピアノ ── エスビョルンを偲ぶ」をモットーに、キール、フズム、ザルツァウの3都市で開かれるジャズ祭り。ザルツァウで旗揚げし、世界的名声を博したスウェーデンの偉才ジャズピアニスト、エスビョルン・スヴェンセン。3年前に事故で急死した彼へのオマージュとして、2003年に彼と共演した米国人ギターリスト、パット・メセニーが再び舞台に立つ。
“open”というタイトルが示す通り、1994年の初開催以来、同フェスティバルはあらゆる観客が音楽に親しめることをモットーに続けれられてきた。そのためプログラムも、ジャズに主軸を置きながらも、国境や音楽のジャンルの垣根を超えた多種多様な内容となっている。最終日には、ビッグ・アーティストらによる子どもたちのためのジャズ教室も開催。
クラシックやジャズ、ロック、ポップなどの音楽はもちろん、スポーツやダンス、コメディー・ショーまで、あらゆるエンターテイメントがフライブルクに大集結。舞台は巨大なテントの中に設置されているから雨が降っても安心、日焼けの心配もない。メジャー・デビューへの登竜門とされるこの野外フェスで、今年はどんなニューカマーが発掘されるのか!?
デュイスブルクの工業団地跡に造られた公園。その昔は高価な銑鉄が集められていた場所に、今は明日を夢見る音楽の“原石”たちがやって来る。今回はスコットランドのポストロックバンド、モグワイが出演するほか、テーマ国をミャンマーとし、バラエティー豊かな同国の音楽を紹介する。期間中、ぶっ通しで音楽に浸りたい人は、会場近くのキャンプ場を利用し、泊り込みで楽しもう。
貴族が栄華を誇ったルネサンス期に、地位、名誉、そして絶世の美女アナ妃を勝ち取ったバイエルン公アルブレヒト5世の祝賀の模様が、ミュンヘンのレジデンツを舞台に綴られる。道化あり、ムーア人のアクロバティックダンスあり、ルネサンス音楽や宮廷舞踊ありと、ドイツ語が分からなくても十分に華やかな宮廷の雰囲気を楽しめる内容となっている。会場では、小物や雑貨を販売するルネサンス・マルクトも開催。



「日独交流の歴史、


展示会場の中央にある「タッチセンサー型 情報テーブル」には、年代、ジャンル、企業別に日本の文化や日独交流の歴史に関する情報が網羅されていてる。上面がタッチセンサーパネルになっているから、指で触れて、情報をまさに手繰り寄せる感覚。表示される映像や情報は、テーブル上だけでなく、左右に設置されたスクリーンにも映し出される。展示品を見ながら疑問に思ったこと、気になることが出てきたら、すぐにこの情報テーブルにタッチ!




















