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特集


日本のスポーツ鍼灸の力を欧州に広める

日本のスポーツ鍼灸の力を欧州に広める

小谷泰介さん

サッカー・ブンデスリーガ1部に10人以上の選手が所属するなど、
今や日本人選手のドイツでの活躍が報じられない日はない。
一方で、選手の身体とパフォーマンスを支える分野でも
日本人の挑戦が始まっている。
日本のスポーツ鍼灸の技術を欧州に伝えるべく
奔走している小谷泰介さんに、その経緯について伺った。
そこから見えてきたのは、無限に広がる可能性。
欧州は、挑戦するスポーツ鍼灸師のフロンティアだ。
(編集部:高橋 萌)

小谷泰介さんTAISUKE KOTANI
1955年、父親の赴任先であったタイで出生。フットボール・ジャーナリスト、コメンテーター。その他、ドイツのプロサッカークラブ、ヴェルダー・ブレーメンとの提携における各種事業、欧州へのスポーツ鍼灸の普及など、様々な企画に携わっている。
ブログ:www.actiblog.com/kotani

針でも釘でも……

スポーツ選手にとって、体はまさに資本。どれほど偉大な選手でも、けがをしてしまえばただの人。いや、それどころか、給料泥棒という不名誉なレッテルを貼られ、強烈な復帰へのプレッシャーに晒される。負傷した選手の身体の回復を促し、痛みを和らげる、そんな魔法のような方法があるならば、「針でも釘でも、治るものなら何でも打ってくれ!」、そういう切実な心境に、選手達は置かれていると言う。現在、日本が誇るスポーツ鍼灸の技術を本場欧州のプロスポーツ界において普及、発展させることを目指して活動している小谷泰介さんが、スポーツ鍼灸師と出会ったのは、今から5年程前のことだった。

JリーグのクラブでトレーナーをしていたKさんが、「欧州では鍼灸が浸透していないから、ぜひ挑戦してみたい」「どこかチャレンジできそうなクラブがあれば紹介してほしい」と私に依頼してきたとき、すぐにコンタクトを取れるのが、スペインかドイツだったんですが、やはり一番最初にヴェルダー・ブレーメンのシャーフに連絡しました。

小谷さんとヴェルダー・ブレーメンとの関係は長く、トーマス・シャーフ監督とは27年来の友人という関係。ブンデスリーガの先駆者として知られる奥寺康彦氏(1981-86年ヴェルダー・ブレーメン所属)を介して、1986年のキリンカップサッカーに参加するため来日していたブレーメンの選手たちと出会い、その中に当時は選手だったシャーフ監督(2012/13年シーズン限りで退任)、トーマス・ヴォルター2軍監督らがいたのだ。

シャーフに「ハリって知ってる?」と聞くと、一応は知っていると。そこで、「鍼灸師によるデモンストレーションがしたいんだけど、ギャラも要らないし、どう?」なんていうやりとりがあって、2007年の秋に実現したんです。僕はそれまでハリの「ハ」の字も知らなかったんですが、やっぱりこう、効くんですよね。当時はまだジエゴがいて、膝が痛いと言っていたのが全然痛くなくなったとか、選手達が口を揃えて調子が良くなったと言うくらいの好評ぶり。Kさんが「とにかく打たせてさえもらえれば、結果は出せるから」と言って、挑戦したわけですが、まさにその通りでした。当時のGMクラウス・アロフス(現ヴォルフスブルクGM)とシャーフ、その2人が我々のために席を設けるという、今考えてみれば貴重な場で、「(スポーツ鍼灸が)非常に良いものだということを認識したから、契約の話をしたい」と言ってくれたんです!

結局、ベテラン鍼灸師のK氏は、2007、09年と2度ブレーメンで挑戦する機会を得て、どちらも大好評だったものの、チームの事情や条件面での調整が付かず、やむなく断念。しかし、この活動を小谷さんがブログで発信していたことから、日本の鍼灸学校など多方面から反響があり、その後も何人かの鍼灸師と共に欧州を目指すことになる。ドイツのみならず、スペインのレアル・マドリードなどの名門クラブでデモンストレーションを行い、欧州ではまだ知られていなかったスポーツ鍼灸の良さを選手たちに体で実感してもらうことから再スタートを切った。

日本の鍼灸師を取り巻く状況

日本で言う鍼灸師とは、基本的にはり師ときゅう師の国家資格を保有する者を指す。鍼灸の学校は日本全国にあり、昨年度の試験では4000人以上が合格している。しかし、その後の進路については飽和状態で、希望の職どころか、鍼灸とはまったく別の職に就いている者も多く存在するという。

スポーツ鍼灸を志している若者だけでも、数百人単位でいると思うんです。でも、日本のプロスポーツ界では需要に限りがあって、さらにそのポジションに空きが出ない限り可能性が開けない。野球やサッカー、バスケットボール、アイスホッケー、そういうプロのチームに平均2人の鍼灸師がいたとしても、日本国内には総数として200人分くらいしかないポジションじゃないかと思います。そうすると、空きが年間5~6人とか、そういう感じなんじゃないでしょうか。ほとんどの人が希望の職に就けない状況です。

ところが欧州に目を転じてみると、まだプロスポーツ界に鍼灸師がほとんどいないわけですよ。ということは、例えばドイツを例に挙げると、3部リーグまでをプロとして、約60チームという数の未開の原野が広がっていると言えます。さらに、欧州各国のリーグ×60チームと想定すると、サッカーだけでも数百の単位で就職口があるわけです。まぁ、そんなに上手く行くわけはないでしょうけど、空きという意味ではありますよね。さらに、バスケットボールやバレーボールなどのプロスポーツにまで広げれば、数千単位の就職口が眠っているようなものです。

欧州でも、スポーツ鍼灸を取り入れている日本人が全くいないわけではない。ACミランでトレーナーとして所属している遠藤友則さんは、10年以上も前から欧州の地で腕を振るっている。その他にも、小谷さんが知る限り、プレミアリーグに2人。それぞれ独自のルートで、トレーナーとしてのポジションを得ている。

日本のスポーツ鍼灸を欧州へ

ただし、アキュパンチャリスト(鍼灸師)としてチームに登録されているのは、鈴木友規さんが初めてじゃないかな。

2012/13年シーズン、ドイツ・サッカー界で初の鍼灸師が誕生した。5年に及ぶ小谷さんの欧州でのスポーツ鍼灸の普及活動がついに、ヴェルダー・ブレーメンとの契約という形で結実したのだ。

鍼灸学校の先生からの紹介で鈴木さんと出会い、彼の情熱に心打たれました。「一緒にブレーメンに行って、その次にスペインのスポルティング・ヒボンに行こう」ということで、動き出したのが2012年3月。まずはブレーメンに行ったわけですが、技術的には何の問題もなく、選手たちからも受け入れられていました。すると、「小谷さん、このヴェーザー川のそばに建つスタジアムや練習環境、アットホームなチームの雰囲気、すべてが素晴らしいです。もうスペインには行かなくて良いので、ここにいさせてください!」って彼が言い出して。それで、シーズンが終わるまでブレーメンでデモンストレーションを行いました。

若き挑戦者である鈴木さんは、何より経験を積むことを重視。まずはチームの一員となって、自分を成長させたい。そういう志を持ち、クラブとの交渉も小谷さんに一任。結果、念願の「契約」を勝ち取った。

やっぱり縁もあったのかな。もちろん、一番は技術ですけどね。とは言え、「医は仁術」と言われるように、一緒に働きたいと思わせる人としての素養が彼にはあったんだとは思います。

日本人は繊細で、手先が器用。同じ針を打つにしても、日本人は優秀だと思います。セイリンなど、素晴らしいメーカーも揃っています。だからこそ、欧州ではまだ未開のスポーツ鍼灸という部分では、日本がイニシアチブを取って、欧州に広めていきたいというのがこのプロジェクトの趣旨です。そして、いずれは「アニメと言えば日本」というイメージがあるように、「スポーツ鍼灸と言えば日本」というような、日本人の誇れる産業として、あらゆる分野で活躍できるようになればと思っています。

「スポーツ鍼灸」という言葉が日本で誕生して、約20年。奇しくもJリーグ誕生とほぼ時を同じくして発展してきたことを考えると、海外で活躍するサッカー選手たちのように、スポーツ鍼灸師が世界へ羽ばたくタイミングとして、早過ぎるということはないように思う。今後、スポーツ鍼灸が欧州の地でどんな発展を遂げるのか、見守っていきたい。

ブンデスリーガ初の日本人鍼灸師 鈴木 友規さん

鈴木友規さんTOMOKI SUZUKI
専門学校でアスレティック・トレーナーの資格を取得した後、川崎フロンターレの育成部のトレーナーとして働きながら鍼灸の資格を取得。2012/13年シーズンから、ヴェルダー・ブレーメンに鍼灸トレーナーとして所属。

日本からドイツへ、鍼灸師としての挑戦を支える想い

海外で挑戦しようと思った理由は大きく2つあります。1つは「自分を大きく成長させるため」。トレーナーという仕事は特に、自分が成長することでそれが相手にとってもプラスになる仕事です。相手を良い方向へ導くためには、知識、技術だけでない大きな何かが関わってくると思います。それを磨きに来ました。また、自分が一流になるためには大きなチャレンジが必要と、そんな気持ちから出た一歩でした。  

もう1つの理由は「本場欧州のフットボール世界を体感すること」。Jリーグの下部組織でトレーナーをしていた際に、スタッフミーティングで「世界に通用する選手を」というキーワードがよく出ていました。その意味を自分なりに考えていましたが、実際に自分の目で見たり、肌で感じないと納得しない性格なので、「ならば行こう」と思いました。ただ、決して勉強するためだけに来たわけではなく、契約する前にデモンストレーションをさせてもらったときに、今の自分でも貢献できる、通用すると確信したからこそ、目標を「契約」へと定められました。  

今回のチャレンジが自分のためだけのものでないことも充分理解しています。まず、間違いなく自分1人の力では来られませんでした。先駆者として飛び込んで下さった方、関わってくれた様々な人達に本当に感謝したいです。そして、色々なタイミングが重なって今自分はここに立っているが、それも自分の役割の1つと、最近思うようになりました。

広がる夢の選択肢

今、多くの日本人選手が欧州の舞台で活躍しています。長年、日本サッカー界を支え、挑戦してきた方、そして現役選手達の頑張りで今があります。そして、日本のサッカー少年達の夢は、「Jリーガーになりたい!」だけでなく「ブンデスリーガでプレーしたい!」「チャンピオンズリーグに出たい!」と、どんどん広がっています。いずれ自分もサッカーのトレーナーを目指す人たちにとって、そんな夢を与えるきっかけの1人になれるよう、今を頑張りたいと思います。

それぞれの選手に合った処置ドイツ語も英語も話せない中、一から選手たちとの信頼関係を築いて行った鈴木さん。小谷泰介さんの息子で、ヴェルダー・ブレーメンU13のコーチを務める小谷周人さんにも言葉の面で支えられながら、それぞれの選手に合った処置を施していく。

ヴェルダー・ブレーメンのシャーフ監督(左)と鈴木さんヴェルダー・ブレーメンのシャーフ監督(左)と鈴木さん。今季限りでの退任が決まっているが、シャーフ監督は14シーズンにわたってチームを率い、選手時代も合わせて41年間、ブレーメンを支えてきた人物。シャーフ監督の鍼灸治療に対する理解が鈴木さんとの契約を決定的なものにしたことは確かだろう。

はりでの治療を怖がり、拒否する選手も中にはいるはりでの治療を怖がり、拒否する選手も中にはいる。鍼灸師が使用するはりを見たことがない選手は注射針のようなイメージを持つそうで、痛い治療はイヤと……。しかし、1度その治療を体験すると、はり治療にさほど痛みを伴わず、しっかりその効果を実感できることに気付くと言う。

最終更新 Freitag, 12 Juli 2019 17:17
 

ドイツ街めぐり7 エコ&社会派をキーワードにめぐるデュッセルドルフ

ドイツの街めぐり エコ&社会はをキーワードにめぐるデュッセルドルフ

「エコ」や「社会性」が日常に根付くドイツ。
この国で暮らしていると、衣・食・住という人間の基本的な営みの中に、
自然や環境、健康、持続可能性を意識したモノが溢れていることに気付く。
ただ、それらの概念を意識するのは、
当地の人々にとっては流行の波に乗ることでも、
社会への関心の高さをアピールすることでもない。
あえて強調されることなく、ごくシンプルに、
さりげなく存在するエコや社会性。
それをデュッセルドルフの街中で探してみた。
(編集部:林 康子)

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食品 Lebensmittel

1.  手造りの全粒パン
Hercules Bäckerei Hercules Bäckerei

ドイツのパン業界に機械化、チェーン店化の波が押し寄せ る中、製粉から焼き上げまで、機械の使用を最小限に抑え、徹底して手造りにこだわるパン屋さん。主原料をライ麦、 小麦、ディンケル小麦に絞り、全粒穀物使用のパンのみを販売している。腕利きのパン職人たちが日によって異なる 穀物の状態を把握し、余計な添加物を入れず、手だけを頼りにいたわるように仕上げるパンは、素朴でやさしい味わい。同店のウェブサイトでは、取り扱っているパンの詳細な情報が網羅されているので、そこで自分が買ったパンについて知るもよし、調べてから買いに行くもよし。

7:00-18:00 土7:00-13:00 ※日曜休み
Ulmenstr. 120, 40476 Düsseldorf
最寄駅:Tannnenstr. (トラム707、715)
Tel: 0211-450796
www.hercules-brot.de

Apfelgalerie2.  地元密着型の食料品店
Hof und Feld – Der Bauernladen

ペンペルフォルト地区の人気ストリート、ノルト通りに、1年余り前にオープンした食料品店。店内に並ぶ野菜や肉類、乳製品、ジャム、ジュース、花などは、どれもオーナーのザビーネ・シュトゥルさんが毎日早朝から近郊の提携農家へ赴き、仕入れている新鮮なものばかりだ。地元に根付いた「Tante-Emma-Laden」と呼ばれる昔ながらの商店を目指すザビーネさんは、ビオ・ブームの世の中、あえてその潮流に逆らうように地元産の食材に目を付けたそう。彼女が選んだ確かな食材と丁寧な食に関するアドバイスを求める地元っ子たちで、店内は連日賑わっている。

9:00-19:00 土9:00-16:00 ※日曜休み
Nordstr. 21, 40477 Düsseldorf
最寄駅:Nordstr. (U)
Tel: 0211-15941531


Vergissmeinnicht3. ビオのお肉屋さん
  Metzgerei Sassen

後期バロック様式の外観が美しいベンラート城の側、ベンラート 地区の商店街に、創業1850年のお肉屋さん「ザッセン」がある。1998年に経営を受け継いだ6代目のウド&デリア・ザッセン夫妻は、顧客のニーズに合わせて2000年、品揃えをすべて有機農法によるものへと切り替えた。ビオ食品業界において特に厳しい管理基準で知られるビオ団体「Bioland」に所属し、牛、豚、鶏、ラム肉に加え、サイド商品のチーズも、抗生物質や成長促進剤等を 使わず、飼育法にも留意した商品のみを厳選販売。カールシュタット地区のカールスプラッツの市場にも出店している。

8:00-18:30 土8:00-13:30 ※日曜休み
Hauptstr. 15, 40597 Düsseldorf
最寄駅:Urdenbacher Allee (U)
Tel. 0211-716959
www.biofleisch-duesseldorf.de

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カフェ&レストラン Cafés & Restaurants

Florabar4. 公衆トイレを改造したカフェ
  Florabar

ビルク地区の住民たちの憩いの場となっている 「フローラ公園(Floragarten)」。その昔は様々 な花木が咲き乱れ、華やいでいた公園も、現代に入って市民の足は遠のき、手入れが行き届いていなかったそう。そこで、ベルリン出身のマテリアス・ベットガーさんが昔の美しさを復活させるべく、アーティストのベン・マティスさんと組んで2007年、公園内の汚れた公衆トイレを改造し、ビオのカフェをオープンした。マティスさんの手によってカラフルな建物に生まれ変わった“元トイレ”。周囲は花に囲まれ、幼い子ども向けの遊具も置かれていて、親子連れにもってこいの散歩コースとなっている。同地区内に、第2号店カフェ「Sternwarte」がある。

10:30-19:00
Kronenstr. 65 im Floragarten, 40217 Düsseldorf
最寄駅:Bilk (S)
Tel: 0211-30039090
www.florabar.de

5. お腹が満たされるベジタリアン・レストラン
  sattgrün

Frittiersalon

ベジタリアンと言えば、サラダばかり食べているイメージで、お腹が満たされていないのでは?なんて思うのは大間違い。「Grün(=緑、野菜)」だけでも 「Satt(=満腹)」になれる!という発想で、実にバラエティー豊かなベジタリアン料理を提供している のが「Sattgrün」だ。ビュッフェ形式のメニューには、スープやサラダに加え、季節ごとに変わる色とりどりのメイン料理(ランチは小皿5.90ユーロ、大皿7.90ユーロ、ディナーは小皿8.90ユーロ、大皿12.90ユーロ)がずらり10種類以上。しかも食材もドリンクもビオのもののみと徹底している。てんこ盛りにしても、カロリーを気にせずがっつり食べられるのが嬉しい。ミッテ地区にもお店がある。

12:00-24:00 ※日曜休み
Hoffeldstr. 18, 40235 Düsseldorf
最寄駅:Lindenstr. (トラム706)
Tel: 0211-68874080
http://sattgruen.de

Café Südpark6. 障がい者の雇用促進を
目的としたカフェ
 Café Südpark

市内南部に広がる公園「Südpark」内のカ フェは、障がい者の社会的適応、統合を支援する民間団体「Werkstatt für angepasste Arbeit(wfaa)」によって運営されている。親切で心温まるサービスが、常連客や散歩がてら立ち寄る人々の心を癒し、公園内の豊かな自然と相まって周囲は何とも長閑な雰囲気。カフェとはいえ、ドリンクや自家製ケーキだけでなく、旬の食材を使った料理も充実しており、オープンエア・レストランといった趣きだ。カフェの隣には、ミニゴルフ場と、食料品やwfaaの工房で作られた木工製品などを販売する「Hofladen」がある。

4~10月10:00-19:00 
11~3月10:00-18:00
In den Großen Banden 58, 40225 Düsseldorf
最寄駅:Südpark (U)
Tel: 0211-8825844064
www.wfaa.de

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ショップ Shops

Buchbinderei Mergemeier7. 熟練した手作業が評判の製本所
 Buchbinderei Mergemeier

くたびれた愛読書を修復したい、子どもの成長を記録するフォトアルバムを作りたい、立派な会社の年次報告書を作りたい・・・・・・ メルゲマイアー製本所が引き受ける仕事は実に様々。それもその はず。社長のレナーテさんが先代の父から受け継いだ熟練の技は、街中の依頼人から絶大な信頼を得ているのだ。この製本所の特徴は、今では珍しくなった手作業で1冊1冊丁寧に製本していること。日本の糸かがり製本をはじめ、世界各地の伝統的な製本技術、布カバーなどを用いた書籍は、まさに芸術品だ。工房の一角では、度々アート展覧会も開いており、来る11月には1960年代に生まれた前衛芸術活動「フルクサス」のアーティスト、斎藤陽子氏の個展も開催予定。

9:00-16:30 ※土日休み
Luisenstr. 7, 40215 Düsseldorf
最寄駅:Graf-Adolf-Platz
(トラム703、704、706など)
Tel: 0211-374396
www.mergemeier.net

Koppel 668. 豊富な品揃えの
フェアトレード・ショップ
 el martin

ドイツでは近年、フェアトレードのお店が増えているが、ここ「el martin」はデュッセルドルフにおけるその先駆者的存在。2005年にマルティン・レッシングさんが開店した同店には、アジアやアフリカ地域 を中心に、世界70カ国以上から取り揃えた食品や雑貨、衣類など、約1000にも及ぶ品々が並ぶ。中でも高品質なコーヒーやお茶類の品揃えはピカイチ。さらに、日本でも人気の高いチョコレート「Zotter」の種類は市内最多なのだとか。デュッセルドルフの著名なアーティスト、ジャック・ティリーが街のシンボルをモチーフにパッケージのイラストを手掛けたZotterのデュッセルドルフ版は、同店だけのオリジナル。日本帰国の際のお土産にもぴったりだ。

10:00-19:00 土10:00-16:00 ※日曜休み
Nordstr. 94, 40477 Düsseldorf
最寄駅:Nordstr. (U)
Tel: 0211-9894500
www.elmartin.de

YAVANA Naturmode9. おしゃれなエコ・ファッション
 YAVANA Naturmode
– organisch und fair

「エコ素材の服だって格好良く着飾れるのよ!」と自信を持って語るオーナーのマルガレーテ・リーマーさん。店内を見渡すと、なるほどフォーマルからカジュアルまで、流行を意識した服が所狭しと並んでいる。おしゃれとは縁遠いと思われがちなエコ・ファッションのイメージを覆すべく、このお店ではドイツ国内をはじめ、欧州やアジアから素材、着心地の良さ、見た目にこだわった約20のレーベルを取り揃えている。リーマーさんのアドバイスに従えば、あまり格好にこだわらないという人でも、ファッションへの興味が呼び覚まされること間違いなしだ。

12:00-19:00 土12:00-16:00 ※日月休み
Brunnenstr. 32, 40223 Düsseldorf
最寄駅: Bilk (S)
Tel: 0211-73107890
www.yavana.de


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より大きな地図で エコ&社会派のデュッセルドルフ を表示
最終更新 Freitag, 21 Juni 2013 12:27
 

ドイツから行く夏のおすすめ旅行プラン

夏の休暇はどこへ行く?この夏熱〜い旅行プラン

今年、特に長かった冬がようやく明け、明るい日差しに春の到来を喜ぶ笑顔が増える。
ところで、もうすぐそこまで迫っている夏の休暇のプランはお決まりですか?
日本からは、なかなか行きにくい国も、欧州のど真ん中に位置するドイツからはひとっ飛び!
今号では、旅のプロのイチオシの旅先をご紹介します。
(編集部:高橋 萌)

スロベニア&クロアチア地図アドリア海と雄大な自然に抱かれた中欧の古都を巡る
クロアチア & スロベニア

日本では、穴場として近年人気が集まっているクロアチアとスロベニアですが、欧州では古くから観光客を魅了して止まない定番の観光地。クロアチアの魅力の一部は、皆さんも宮崎駿のアニメ「魔女の宅急便」や「紅の豚」に描かれている街並みとして、すでに目にしているのではないでしょうか。「アドリア海の真珠」と称えられるドブロブニクは、宮崎監督が前述のアニメのモデルにした街。ほかにも、ローマ皇帝の宮殿が残るスプリット、「西の九寨溝」の異名を持つプリトヴィツェ湖群国立公園など、見どころが盛りだくさん。また、クロアチアの北に位置するスロベニアは、一生に一度は見ておきたい、自然が生み出す芸術の宝庫。「アルプスの瞳」とも称されるブレッド湖、欧州最大規模のポストイナ鍾乳洞などの大自然が織り成す景観に圧倒されます。海沿いでは、新鮮なシーフードが楽しめるのも魅力。

インフォメーション

8月の平均最高気温(ザグレブ):26.2℃
通貨:クロアチアはクーナ(Kuna, Kn)、スロベニアはユーロ(Euro, Eur)
ドイツ(フランクフルト)からのフライト時間:約1時間半

ドブロヴニク(クロアチア) ドブロヴニク(クロアチア)スプリット(クロアチア) ブレッド湖(スロベニア) プリトヴィツェ湖群国立公園(クロアチア)

中世の面影を残す美しい街並みや世界遺産、大自然の美しさが魅力です。プリトヴィツェ湖群国立公園のエメラルドグリーンに輝く湖面は、ため息の出る美しさです。また、ユルアン・アルプスの山裾に佇むブレッド湖に浮かぶ、ボートで訪れる島には、かわいらしい聖マリア教会があります。

JTB フランクフルト支店アウトバウンド   www.jtbgermany.com
アシスタントマネージャー 渡邉祐子

1998年入社。趣味はテニス、ゴルフ、料理。故郷・仙台での中学時代に始めたテニスは、ドイツ全国区リーグで活躍するほどの腕前。ゴルフは2000年から始め、現在ハンディ13。気分転換はお菓子作り。

ポット旅の必需品
携帯用の小型湯沸かし器

インスタントラーメンやお味噌汁などが
食べたくなったときに重宝します。

もっと快適に、もっと欲張りに、旅のすべてを楽しむ
クルーズの旅

巨大なエンターテインメントプレイスであるクルーズ船で巡る旅では、贅沢な時間を過ごせます。この旅に「移動時間」という観念は無用。船内ではスポーツやショー、カジノなど様々なイベントが開催され、ジムやスパ施設も充実しており、乗客を決して飽きさせません。そして、ホテルのような寝室で寝ている間に、目的地に到着。1回の旅行で複数の国や観光地を訪れる、欲張りな旅が体力のゆとりを持って実現します。そんな至れり尽くせりの豪華クルーズ船での旅、実は18歳以下のお子様は無料と、家族に優しい価格設定となっているものも。「高価で手の届かない旅」から、移動費&船内食事付きのリーズナブルでお得な旅へと進化を遂げるクルーズ旅行に今、注目が集まっています。地中海沿いや北欧など、主要観光地にスポットを当てたルートで、欧州の夏を目一杯楽しみましょう。

インフォメーション

【ルート例】
東地中海:ヴェネチア→バリ→サントリーニ→アテネ→カタコロン→ドブロヴニク→ヴェネチア西地中海:ジェノア→マルセイユ→バルセ ロナ→ヴァレンシア→パレルモ→ローマ→ジェノア
*船上でのイベントや船内施設はクルーズ会社、クルーズ船の種類により異なります。

クルーズの旅の豪華客船/外観 船上でロッククライミングクルーズ船の上でサッカーを楽しむ 豪華客船/内観 スポーツ観戦さながら、のんびる眺める乗客

2~3年の予定でドイツに暮らす皆さんにとって、夏休みはとても貴重なシーズン。憧れの欧州の観光地を1回のご旅行で数カ国廻れるクルーズは、そんな皆さんに特にオススメです!ロマンチックでエレガントなクルーズの旅を、ぜひお楽しみください。ハイシーズンのご予約はお早めに。弊社では主にMSCクルーズとCOSTAクルーズを取り扱っております。

Jalpak International GmbH   www.jalpak.de/jp/cruise.html
加藤康人

サッカースクールで指導者としても活動するスポーティーな社員。旅のモットーは、「美しき海を求めて」。 モルディブやカリブ海、地中海の美しい海についてはお任せください。

カードホルダー旅の必需品
カードホルダー

クルーズの旅には、「SHIPCARD」を入れる
カードホルダーがあると便利です。

ギリシャ地図紺碧のエーゲ海クルーズと神話の故郷アテネを巡る
ギリシャ

ドイツの短く、涼しい夏から脱出したいという方は、一気に南下してみましょう。例えば、ギリシア神話の息吹が感じられるギリシャ・アテネまで。アクロポリスの丘にはパルテノン神殿や古代の遺構が、ありし日の栄光を今に伝えています。豊 かな古代文明の発展と衰退を見守ってきた深い蒼色に輝くエーゲ海は、夏の日差しを受けてその魅力を存分に発揮。ドイツでは決して味わえない、容赦ない太陽の熱を全身に浴びて、夏のバカンスのテンションは最高潮に。魅力溢れるエーゲ海の島々を巡るクルーズでは、サントリーニ島から眺める夕日をはじめ、異国情緒溢れるロマンチックな光景が感動を与えてくれること間違いなし!美しいビーチ沿いで味わうリゾート気分も、見どころたっぷりの遺跡巡りや観光も、どちらも楽しみたい旅人にぴったりの場所です。

インフォメーション

8月の平均最高気温(アテネ):32℃
通貨:ユーロ(Euro, Eur)
ドイツ(フランクフルト)からのフライト時間:約3時間

ギリシャ/サントリーニ島の遠景ギリシャ/サントリーニ島エーゲ海を行き交うクルーズ船サントリーニ島から眺める夕日ギリシャ/アテネのパルテノン神殿

魅力溢れるエーゲ海の島々を巡るクルーズでは、紺碧の海と白壁の家々のコントラストが非現実的な別世界に入ったような感動を与えてくれることでしょう。島でゆ~っくり過ごしたいという方には、「エーゲ海の宝石ミコノス島とアテネ7日間」がオススメです。

TOP SERVICE REISEBÜRO  www.topservice.de
伊藤 志穂

プライベートでは「1カ月1回旅計画」で、リゾートから周遊、バックパッカーまで、旅なら何でも!最近は旅の写真をフォトブックにして本棚に並べるのが楽しみの1つ。誰かに話したくなるような旅が好き。

RIMOWA旅の必需品
RIMOWA「Salsa Deluxe Hybrid」

3~4日の旅行の荷物は十分入ります。
外ポケットはPCを保護できる素材でカバ-されており、
小さめのPCなどを収納できます。

ノルウェー地図フィヨルド観光で、自然が織り成す大パノラマに息を呑む
ノルウェー

夏はフィヨルド観光に適したシーズン!地理の授業で習った複雑な地形がどのような景観を生み出すのか、自分の目で確かめに行ってみませんか?ノルウェーには、世界遺産にも登録されている世界最大規模のソグネフィヨルドがあり、遊覧船で行く「フィヨルドクルーズ」に参加すれば、切り立った山々が両サイドに連なる壮大なパノラマを目の当たりにすることができます。雄大な自然と、そこに寄り添っ て暮らす人々の生活を垣間見ながら、深い感動に包まれることでしょう。また、標高差約864メートルを一気に駆け上がる、鉄道愛好家にはたまらない山岳鉄道「フロム鉄道」の車窓からの風景も格別。宿泊は、中世の時代にハンザ貿易の拠点として栄えたベルゲンでどうぞ。かわいらしいカラフルな三角屋根の家々が並び、中世の面影を遺す世界遺産ブリッゲン地区は必見です。

インフォメーション

8月の平均最高気温(ベルゲン):18℃
通貨:ノルウェー・クローネ(norsk krone, NOK)
ドイツ(フランクフルト)からのフライト時間:約2時間

ノルウェー/ソグネフィヨルドノルウェー/フロム鉄道ノルウェー/ブリッゲン地区ノルウェー/フィヨルドクルーズノルウェー/ベルゲン

欧州赴任者の定番と言えば、夏はフィヨルド、冬はエジプト というくらい、日本からだと行き難い憧れの観光地。今回ご紹介するノルウェー(ベルゲン2泊3日、650ユーロ〜)は、世界遺産観光はもちろん、鉄ちゃん憧れのフロム鉄道やフェリークルーズも楽しめ、飽きることなく散策できます。

H.I.S. Deutschland Touristik GmbH  www.his-germany.de
梶原 徹哉

北欧好き。欧州3カ国(英国、オーストリア、ドイツ)と米国(西海岸、東海岸)の赴任経験がある。どんなマニアな旅行先でも必ず希望のプランを提供する旅行のプロフェッショナル。

エコバック旅の必需品
エコバック(写真:H.I.S.×アンペルマン コラボエコバック)

お土産を買い過ぎたときや、スーパーマーケットで水や食料を購入した際に便利。
ツアーのお申込み時にプレゼント。


この夏熱〜い旅行プラン

アフリカ大陸にある「南方産の真珠」
マラケシュ in モロッコ

モロッコモロッコ

インフォメーション

8月の平均最高気温(マラケシュ):36℃
通貨:モロッコ・ディルハム(Moroccan dirham, DH)
ドイツ(デュッセルドルフ)からのフライト時間:約4時間

神の国の意味を持つ「マラケシュ」では、イスラムの歴史と文化との出会いが待っています。世界遺産に登録されている旧市街の狭い小道を散歩し、活気が溢れるスーク(市場)へ。そこでは色とりどりのかわいらしいモロッコ雑貨に目を奪われる!生絞りオレンジジュースやミントを贅沢に使ったミントティーなど、現地ならではの味わいも楽しみの1つ。

ドイツニュースダイジェスト営業部・相原

週末に数日プラスしてあちらこちらに旅に出る週末トラベラー。これまでの渡航先は34カ国。強盗に遭ったり、パスポートを盗まれたりと、旅のトラブル経験に関しては右に出るものがいないほど。

東欧の宝箱、百塔の都
プラハ in チェコ

プラハプラハ

インフォメーション

8月の平均最高気温(プラハ):25℃
通貨:チェコ・コルナ(Koruna česká, Kč)
ドイツ(フランクフルト)からのフライト時間:1時間

街全体が世界遺産という東欧屈指の古都プラハ。ここはまるで、歴史情緒を感じさせる重厚な建築を街中に散りばめた宝箱のようだ。まずはヴルタヴァ川を走る遊覧船に乗って街の壮大さを感じ、歴史地区を歩いたら、フランシスコ・ザビエルの像で有名なカレル橋を渡ってプラハ城へ。そこから眺める絶景にしばし言葉を失う……というのがオススメの散策コース。

ドイツニュースダイジェスト編集部・林

旅は常に行き当たりばったりで、地元の人に片っ端から声を掛け馴染みのスポットを教えてもらったり、ほかの観光客に行き先を尋ねるパターンが多い。旅先で出会った人たちとの、その後の交流も楽しみの1つ。

旅のヒント中・長期滞在の宿泊なら、アパートメント型ホテル
最近は、キッチン付きのアパートメントホテルに宿泊することが多いのですが、旅行先でのスーパーマーケット巡りが好きな人には特にオススメです。食べたいものを大量に買い込んでさっと調理。凝った料理は必要ありません。オーブンで焼くだけ、ちょっと炒めるだけ、そのひと手間で、現地の素材を自分好みにアレンジする満足感。しかも外食よりも安上がり!!

ドイツニュースダイジェスト編集部・高橋

最終更新 Freitag, 03 Mai 2013 09:11
 

ドイツ街めぐり6 エコ&社会派をキーワードにめぐるベルリン

ドイツの街めぐり 第2弾 ベルリン エコ&

ドイツで暮らしていると、エコなモノ、社会性を重視したモノにしばしば出会う。
この国でエコが一過性のブームに終わらないのは、思想に裏打ちされた
長い歴史があるからと言えよう。
モノを大切にする、自然とともに生きる……
シンプルなコンセプトだが、 大切なのは単にそうしたいと思うだけでなく、
実際それに従って生きているかどうかということ。
人々の日常生活の中に根付くエコと社会性。それをベルリンの街中で探してみた。
(文・写真:見市 知)

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食品 Lebensmittel

1.  前日のパンを売るお店
Second Bäck Second Bäck

ベルリンには、究極のセカンドハンド・ショップが存在する。それがこの「Second Bäck」、パンのセカンドハンドのお店だ。通常、パン屋さんに並ぶ商品は、その日の焼きたてのパンのみで、ライ麦パンや黒パンなど1週間は美味しく食べられるものであっても、前日の売れ残りは商品棚から取り除かれる。そこに着目したのが同店のオーナー。エコ・ベーカリーとホームベーカリーの4つのパン屋と契約し、前日に売れ残ったパンを買い付けて、定価の40~50%の値段で販売している。先頃、同じプレンツラウアー・ベルク地区内に2号店もオープンした。

7:30-19:30 土9:00-16:00 ※日曜休み
Raumerstr. 38, 10437 Berlin
最寄駅:EberswalderStr. (U2)
Tel: 030-41722830

Apfelgalerie2.  産地直送のリンゴ屋さん
Apfelgalerie

おしゃれなカフェが立ち並ぶゴルツ通り(Goltzstraße)の一角、 ガラス張りのシックな外観のお店はその名も「アプフェルガレリー」、リンゴのギャラリーという意味だ。オーナーのカティ・シェルヌスさんの実家は、フランクフルト・アン・デア・オーダーにある果樹園。そこから直に仕入れたリンゴを販売している。新旧の品種を取り混ぜ、多い時には10数種類のリンゴが店頭に並ぶ。リンゴのほかにも季節の果物や野菜、地元養蜂農家のハチミツなどが手に入る。毎回行くたびに品ぞろえが異なり、季節感をしっかり感じられるのも、このお店の大きな魅力。

11:00-19:00 土11:00-15:00 ※日曜休み
Goltzstr. 3, 10781 Berlin
最寄駅:Eisenacher Str. (U7)
Tel: 030-44705630
www.apfelgalerie.de


3. ベルリン発、自然派スーパー
  Bio Company

Vergissmeinnicht

1999年にベルリン・シャルロッテンブルク地区にオープンし、今やベルリン、ブランデンブルク、ハンブルク、ザクセン州に計32店舗を構える自然派プロダクト専用のスーパーマーケット。広々とした店内には、エコ農法で栽培された野菜や果物のほか、乳製品、肉類、お茶、お菓子、化粧品などなど、多彩な商品が並び、店舗の入り口にはエコ・ベーカリーのカウンターとカフェ・コーナーも併設されている。定期的にエコ農家を訪ねるバスツアーも実施しているそう。ここに一歩足を踏み入れた瞬間から、あなたのエコライフが始まってしまうかも。

8:00-20:00 
日8:00-12:00(パンコーナーのみ営業)
Hauptstr. 31/32, 10827 Berlin
最寄駅: Eisenacher Str. (U7)
Tel: 030-531441420
www.biocompany.de

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カフェ&レストラン Cafés & Restaurants

Café -Restaurant Pinelli4. 癒しと共生のカフェレストラン
  Café -Restaurant Pinelli

Sバーンのシェーネベルク駅構内にあるカフェ・レストラン。古いレンガ造りの建物の中にある落ち着いた雰囲気のこのお店では、リーズナブルで美味しい料理やホームメイドのケーキを堪能できる。実は、ここで働くスタッフの多くは何らかの精神疾患を抱えた人 たち。サポート・スタッフによる協力体制の下、同店は癒しと共生の場所として機能している。カフェ経営と並行してアートプロジェクトなども行われており、店内では定期的に入れ替わるアート展示が楽しめる。せわしない現代社会のリズムと対照的な、ゆったりとした空気が店内には流れている。

8:00-24:00 月16:00-24:00 
土18:00-24:00  ※日曜休み
Ebersstr. 67, 10827 Berlin
最寄駅:Schöneberg (S)
Tel: 030-78792917

Frittiersalon5. エコ・カレーソーセージ
  Frittiersalon

ベルリン名物のカレーソーセージ。この究極のファストフードをエコ食材で作っているお店が「フリティーアザロン」だ。ポテトからソーセージ、ケチャップソースに至るまで、材料はすべて自然派農法によるものを使用。注文してからポテトを揚げるので、5~10分くらいは待たされる。細切りでひょろひょろのポメス(フライドポテト)、味わい深い焼きソーセージ、高級なドミグラスソースを思わせるお手製ケチャップソース……すべてに手間を掛け、心を込めていることが伝わってくる。カレーソーセージとポメスのセットメニューで4,90ユーロ。ドリンクは、リンゴとクランベリー、生姜の入った自家製レモネード「フリトナーデ」がお勧め。

13:00-24:00
Boxhagener Str. 104, 10245 Berlin
最寄駅:Frankfurter Tor (U5)
Tel: 030-25933906
www.frittiersalon.de

Lucky Leek6. ヴィーガン御用達レストラン
 Lucky Leek

肉類を一切食べないベジタリアンの存在が一般的になりつつあるドイツで、さらにその上 を行くヴィーガンも密かに増えているらしい。そんなトレンドを反映して2011年、プレンツラウアー・ベルク地区に登場したのがヴィーガン・レストラン「ラッキー・リーク」。ヴィーガンとは、動物性食品を一切摂らない人たち のこと。つまり卵も乳製品もNO。「ラッキー・リーク」のオーナーシェフ、ジョシタ・ハルタントさんは『Vegan Genial』という料理本を発行しているカリスマ・ヴィーガンシェフ。「ヴィーガン」と聞いて思い浮かべるストイックなイメージからはかけ離れた、華やかでクリエイティブな料理が楽しめるレストランだ。

18:00-23:00 ※月火休み
Kollwitzstr. 54, 10405 Berlin
最寄駅:Senefelderplatz (U2)
Tel: 030-66408710
www.lucky-leek.de

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ショップ Shops

7. 福祉施設として発展したブラシ工房MUTTERLAND
 DIM 26

昔懐かしい「街の道具屋さん」を思わせる佇まいのお店「DIM 26」。併設のブラシ工房は、視覚障がい者福祉施設として100年 以上の歴史を持つ。ドイツでは、ブラシ作りは伝統的に視覚障がい者の手工業として発展してきたが、同工房では現在、精神障害者の人たちも多く作業に従事しているという。1998年に同工房とドイツを代表するプロダクトデザイナー、Vogt + Weizenegger とのコラボレーションによって生まれた、クマやブランデンブルク門をかたどったブラシは有名。ブラシ以外にも、木製や紙製手工芸品などを販売。店内にはカフェが併設されている。

10:00-19:00 土11:0-0-16:00 ※日曜休み
Oranienstr. 26, 10999 Berlin
最寄駅:Görlitzer Bahnhof (U1)
Tel: 030-285030121
www.dim-berlin.de

Koppel 668. 中古と新品のおもちゃを売るお店
  Onkel Philipp’s
Spiel zeugwerkstatt

「クリスマスやお誕生日におもちゃをたくさんもらい過ぎたら、持ってきてね」。オーナーのフィリップさんは小さい子ども連れのお客さんに、人懐っこい笑顔でそう言う。そんな余ったおもちゃや使い込まれたおもちゃが集まるお店が、この「フィリップおじさんのおもちゃ工房」。フィリップさんは 大学で環境工学を学んだ後、リサイクリングの理念を実践したくて同店を始めた。旧東側のプレンツラウアー・ベルク地区という場所柄、今では生産されなくなった貴重 な東ドイツ時代のおもちゃなどもあり、お 店の地下室を利用してコレクションの展示も行っている。

9:30-18:30 木11:00-20:00 土11:00-16:00 
※日月休み
Choriner Str. 35, 10435 Berlin
最寄駅:Eberswalder Str. (U2)
Tel: 030-4490491
www.onkel-philipp.de

EuroWeinKontor9. 古い家具を使った額縁
 Luxad

オーナーのアンドレアス・ダヴィッドさんは写真家で、店舗の奥は小さな写真館となっている。そして、お店の表側で最も多くのスペースを占めているのが、ユニークな木製の額縁。南アフリカで使われなくなった古い家具を解体して得た木材を、リサイクリングして額縁に仕立てたもので、まるで1つひとつがアート作品のように個性を放っている。かつては 窓枠だったり、テーブルだったりしたものが、額縁に生まれ変わったというそのヒストリーが、観る人を魅了せずにはおかない。店内の一角では随時、この額縁を活用した写真展も行われている。

10:00-19:00 土12:00-18:00 ※日曜休み
Mommsenstr. 42, 10629 Berlin
最寄駅:Wilmersdorfer Str. (U7)
Tel: 030-39746901
www.luxad.de


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最終更新 Freitag, 19 April 2013 16:57
 

ドイツで活動する日本人アーティストたち

ドイツで活動する日本人アーティストたち

芸術が社会に溶け込むドイツという地を拠点に活動する日本人アーティスト。その数は、決して少なくない。今号では、デュッセルドルフの劇場FFTで5月24日(金)に開催される『NIPPON PERFORMANCE-NIGHT』に参加する5人のアーティストの仕事観、人生観に迫る。アーティストとして生きる──この何となく実体の掴みにくい彼らのリアル。そこから見えてくるものは、生きることへの真摯な姿勢と、逆境を楽しむ強さだった。(編集部:高橋 萌)

どれだけクリエイティビティーを持って、
作品だけでなく人生と向き合っていけるか

ミキ ユイ Miki Yui

作曲家、サウンドアーティスト、美術家

ミキ ユイ Miki Yui

1971年、東京都生まれ。94年に多摩美術大学デザイン科を卒業後、渡独。デュッセルドルフ芸術アカデミー、ケルン・メディア芸術専門学校で学び、現在はデュッセルドルフを拠点に作曲家、美術家として活動中。パートナーだった故クラウス・ディンガーと共同制作したアルバム「Japandorf」を3月25日にリリース。www.mikiyui.com

「アーティストは自営業のようなもの。パンを売るような仕事ではないけれど、胃袋の代わりに心や社会を満たすものにはなり得るかもしれない」。そう、自身のアーティスト稼業を表現するミキ ユイ。アーティストとして生きる「覚悟」が必要としつつも、それはほかの人にとっても同じことだと言う。事故や災害、人生の転機に「こんなはずじゃなかった」と思うことが何度か訪れる。皆、計算できない不安定な世界を生きているはずだと。  

そういう意味で、アーティストという存在は特別なものではないのかもしれない。でも、やはり特殊な職業だ。なぜ、アーティストを目指したのか。ミキ ユイの場合は、手工芸や芸能の分野に携わっていた祖父母の、「無」から何かを生み出しながら楽しそうに生きる姿に強く心惹かれたことがきっかけだったという。そうして、アイデア力や創造性を発揮して、不安定な人生を楽しみに変えるアーティストという生き方を、小学生の頃から漠然と志していた。  

日独の3つの大学で、合計11年間学んできた。その中で「音」という感覚に魅せられ、「スモールサウンズ」というコンセプトで学生時代にCDをリリース。その300枚が国境を越え、次のチャンスに繋がっていった。仕事として成り立つという感触を得られたのは、ケルンの大学を卒業する3年前。自分の芸術が社会でどのように機能し、どのような収入になるのかがわかってきた。こういう方法で社会に貢献できるんだと、「それで、腹を括ったという感じですね」。  

日常の音を積み重ねた音楽が、懐かしい記憶や個人的なイメージを刺激する。ミキ ユイの音の空間に身を委ねて、思うがままにならない人生にキラリと光る価値を見出したい。

職業として選んだというよりは、
運命的にダンスというものと出会ってしまった

神谷 理仁  Lihito Kamiya

振付家、ダンサー

神谷 理仁  Lihito Kamiya

1980年、東京生まれ。2004年にパリに渡り、国際ジャックルコック演劇学校に入学。05年、ドイツ・フォルクヴァンク芸術大学に入学し、演劇とダンス振付科を卒業。10年にはフォルクヴァンクの舞台芸術賞受賞。ドイツを拠点に振付家として活動しつつ、ダンサー、役者としても様々な作品に出演。 http://choreographicworkslihitokamiya.
weebly.com

23歳まで踊ったことがなかったという神谷理仁にとって、ダンスは職業として選んだものではなく、強い衝動。大学時代、映画の分野で活動していた彼は、大きな壁にぶち当たる。思い悩んだ彼がクリスチャンとして祈りを捧げていると、ある日突然、踊る自分を発見した。一種の啓示のように体の声を聞き、動きを表現すると、「映像なんてぶっ飛んじゃうくらい、ぐっと来た」。静かな語り口調で話を進める彼が、インタビューの中で2回だけ興奮を隠しきれなかった場面があった。その1つが、このダンスとの出会い。  

ダンススタジオに通うと、その日のうちに舞台に上がることになる。急な欠員を補うためだった。その後、導かれるようにパリの学校で学ぶことを勧められ、一路フランスの都へ。街に恋をする明るい感覚も覚えたが、「パリは芸術に対して保守的」と閉塞感を感じ始める。そんな矢先、偶然にも現代ダンス界の女王と呼ばれた故ピナ・バウシュとパリの街角で出会う。憧れのダンサーと直接、言葉を交わした。もちろん、この出会いが2回目の興奮エピソードで、ドイツへの道を決定付けた。  

とある1日23歳のときにダンスの世界に入って約10年。この異色の経歴を持つダンサーは、「まだまだ道半ば」と自身を評しながらも、「ダンスについては決定的に出会っている」という感覚を信じ、この道を進む。だから、ダンスを始めた年齢が周囲より遅かったということについても、「苦労の種であり、同時にアドバンテージでもある」と認識している。  

ドイツの舞台で光(Licht)に照らされる理仁、その人が体で表現するアートに触れ、イマジネーションを膨らませてみよう。「自分の感覚をもっと信じて」と、彼は観客を勇気付ける。

スタジオに何時間もこもってレコーディングに集中する、
こんな幸せな音の作り方はない

大塩 駿介  
Syunsuke Oshio

日独混成バンド「Ai」のギタリスト

大塩 駿介 
Syunsuke Oshio

Ai(アイ)は2010年に大塩駿介とFrank BauerのDuoとして活動を開始した。11年にドラマーのMatt FloresとベースのAndreas von Hillebrandtを加え、4人組のバンドとして再スタート。12年にはデュッセルドルフのレーベルSlowboyからコンピレーションアルバム「Kingii」をアナログでリリース。www.shunsuke-oshio.com, www.facebook.com/aisoundz

「会話するように、作曲します」。クラウト・ロック(Krautrock)に影響を受けつつも、即興演奏を主体とした、ジャンルにとらわれない実験的な音楽を追求しているAi。このバンドの結成メンバーでギタリストの大塩駿介は、自由に使える作業場としてのスタジオ空間を愛してやまない。週に数回、最長8時間という長丁場のレコーティングに向けて、1人で練習し、音楽を聴き、新しいアイデアを集める。セッション中の音のコミュニケーションから生まれる予期しない音楽に興奮し、レコーディングの日は家に帰ってからも眠れないほどだ。  

音楽活動だけで食べていけるのが職業ミュージシャンなら、まだその域には達していない。しかし、職業ミュージシャンの製作現場を知っているからこそ、今の作曲法にこだわる気持ちもある。「今のような作曲の時間が失われるのは嫌なんです」。プロの現場と違い、スタジオ内では一見、無駄とも思われる膨大な時間があり、そこで音楽をやっていない時間、ほかのメンバーと過ごすリラックスした時間、あるいはコミュニケーションが、作曲そのものに影響を与える。  

とある1日「音楽を作る上で、職業であるがゆえの制約や不自由さを負うくらいなら、ほかで生活費を稼ぎながら、求める密度で音楽を作っていく方が納得できる。そう言う自分は、ホビー・ミュージシャンと呼ばれても否定できないかもしれない」。でも、生み出す音がホビーレベルじゃないことは、自信を持って言える。  

今年は、4月20日(土)の「Nacht der Mussen(ミュージアムの夜)」の関連イベント、6月29日(土)の野外イベント「Open Source Festival」などに出演予定。喜びに満ちた音を、聞かせてくれる。


ベルリンには、チャンスはあれどお金がない。
自分で仕事を創って、それを肥やしにしていかないと

カセキユウコ  
Yuko Kaseki

舞踏家、振付家

カセキユウコ 
Yuko Kaseki

ベルリン在住の舞踏家、振付家。故古川あんず氏に師事し、カンパニーDance Butter TOKIO、Verwandlungsamtに参加。1992~97年ドイツ・ブラウンシュバイク市立芸術大学に在籍。95年、ベルリンにてカンパニー「cokaseki」をMarc Atesと設立。ミュージシャン、障がい者劇団など、共演するアーティストは幅広い。www.cokaseki.com

舞踏家の故古川あんずと出会い、彼女がブラウンシュヴァイク芸術大学の教授職に就いたことをきっかけに、追い掛けるように渡独したのが1991年。今ではベルリンを拠点にフリーの舞踏家として世界各国で舞うカセキユウコが、ドイツへと拠点を移してから早20年以上が経過した。

「先生が行くと言うなら、アフリカでもアラスカでもどこへでも行ったと思います」。それほどまでに憧れ、やりたいことが定まっていなかった自分が開眼するきっかけを与えてくれた存在から、すべてを学ぼうとした。しかし、95年にベルリンに拠点を移し、自分の踊りを作り始めた当初は「いつも頭の上にあんずさんがいる感じ」。そこから抜け出すべく、師に影響を受け、自分の中に取り込んだものを一度すべて洗い流した。  

とある1日そんな産みの苦しみの後に訪れたのが、今度は自分の型に凝り固まってしまうという苦悩。そんなとき舞踏家・笠井叡の即興的要素が強いパフォーマンスの舞台を観た。作品は、作ることがゴールではなく、舞台に立つ自分の心身のあり方と共に変化するもので良いんだと実感。それからは、即興シリーズ「AMMO-NITE GIG」を企画するなど、強制的に自分に即興を課す。様々なアーティストと「一戦を交える」中で、体の語彙は確実に増えていった。  

「私にとって、舞踏は精神的な柱」。だから舞踏の概念にはこだわらない。「出会いを逃さない。ここでは自分で仕事を創って、それを表現の肥やしにしていかないと」。ベルリンという文化の中心地には、アーティストが集まり、チャンスが溢れている。ただし、経済的には難しい街。とは言え、この地を拠点に、旅するように世界各地で公演を続ける現状を、楽しんでもいる。

『アート』というものがあって助かった。
自分の居場所や、考え方の器となってくれているから

miu

コンセプチュアルアーティスト

miu

1976年、島根県生まれ。国立音楽大学の音楽デザイン学科を中退後、オランダ・ハーグ王立音楽院で3年間学ぶ。2010年からドイツ・ウルムに拠点を構え、創作活動を続けている。9月6日~10月19日にはウルムでStefan Winklerとの二人展を開催。
www.milch-labor.org
http://de.dawanda.com/shop/miuklein(オンラインショップ)

アーティストとして生きることを選んだ理由について、「実際、ほかにできることがありません」と断言するmiuの活動の幅は広い。実験音楽家、平面作家であり、「両手で描く」パフォーマーでもあり、様々なアーティストとのコラボレーションにも意欲的だ。「表現手法に違いがあっても、根幹にある感覚は同じ」と言う。器用な人なのか、不器用な人なのか、彼の個性は鏡写しのように相反するイメージの間を行き来する。  

両手に筆を持って、左右対称に絵や文字を描く活動「spiegel-verkehrt.org」の一環として開催しているワークショップでは、参加する子どもたちが左右の手に書道の筆を持ち、白い和紙に墨を走らせる。利き手じゃない手に違和感を感じるのもつかの間。描く楽しさに子どもたちの顔に笑顔が浮かぶ。miu自身は、書道の形式に対して敬意を払っているが、この中でもっとも重点を置いているのは「感覚に対する礼儀」。書道に馴染みのない当地の子どもたちは、完全なフリースタイルで筆を握るが、ここではまったく問題にならない。  

とある1日見えないものを見えるもののように扱いたいし、また、その逆も然り。「何でもないことが『何か』に感じられ たり、その人が本当に感じている感覚を再発見できる場所やきっかけを作れるといいな」。彼のアートは、体の感覚や心の動きを丁寧にすくい上げることを大切にしている。  

自分の活動を「アート」という言葉で表現できることに、感謝に近い想いを抱いている。その一方で、コンセプチュアルアートという肩書きは、便宜的な言葉で、特定の枠組みの中に入れ込む必要性はないとも考える。「カテゴリーや偏見は、心の整理術としては便利だけど、そういったものを外してみるのも楽しいから」。

アーティストの活動を支える
コミュニケーター

miu

コミュニケーター

岡本あきこ Akiko Okamoto

1996年渡独、ボーフムのルール大学メディア学修士課程修了後、ビジネスコンサルティング企業及びダンスカンパニーでのマネージャー職勤務を経て、現在は通訳・翻訳、文化プロジェクトのコーディネーションやマネージメントなどを専門とするフリーランスのコミュニーケーター。
http://akiko-okamoto.org/

デュッセルドルフの劇場FFT(Forum Freies Theater)が、観客から選んだ5人のキュレーター(Zuschauer-Kuratoren)に5月のプログラムを委ねるという野心的なプロジェクトを企画。そのメンバーの中で唯一の日本人として、今回のNIPPON PERFORMANCE-NIGHTなどのキュレーションを担当している。  

本業は「コミュニケーター」。人と人とを繋ぐ仕事を幅広く手掛けている。「アートの分野に限らず、とある1日様々な分野のプロジェクト、マネージメント、通訳・翻訳を請け負いますよ」と言うが、アートに対する情熱は明らか。日々、ギャラリーや劇場に足を運んでいるうちに自然と人脈が広がり、仕事に繋がることも多い。  

これまでが「人に親切にしてもらった人生だったので、何かをお返ししたい」。そのようなギブ&テイクを循環させたいという気持ちが根底にある。今回は、日本人の観客とFFTという場所、そして日本人アーティストとを繋ぐために奔走した。「このプログラムでは4つのパフォーマンス・アートを一度に少しずつ体験できます。普段はアートにあまり触れることがない人にも、何か新しい発見や関係が生まれるきっかけになれば……」そう願っている。

FFT Düsseldorfで日本人アーティストと出会う
NIPPON PERFORMANCE-NIGHT

日本デー(Japan Tag)の前夜、
FFTで4組の日本人アーティストたちとの一夜を楽しもう!

プログラムキュレーション: 岡本あきこ

5月24日(金)

20:00 シアターホール カセキユウコ & miu ダンスパフォーマンス『PEU À PEU』
20:45 ロビー ミキ ユイ コンサート『SMALL SOUNDS』
21:30 シアターホール 神谷理仁 ダンスパフォーマンス 『UNFIXED IMAGES(仮)』
22:30 ロビー Ai ライブ・コンサート

チケット

Nippon Performance-Night:
前売り15ユーロ(割引8ユーロ) 当日18ユーロ(割引10ユーロ)
Aiのライブのみ:10ユーロ

FFT Kammerspiele
Jahnstraße 3 40215 Düsseldorf
TEL: 0211-87678718
E-Mail: このメールアドレスは、スパムロボットから保護されています。アドレスを確認するにはJavaScriptを有効にしてください
www.fft-duesseldorf.de

フィリップ・ケーヌ / ヴィヴァリウム・ステュディオ
『アナモルフォーシス』

平田オリザ率いる青年団の日本人女優とフランスの演出家、造形作家フィリップ・ケーヌが生み出した新作『アナモルフォーシス』。日本語上演(ドイツ語字幕付き)。

5月11日(土)20:00

前売り15ユーロ(割引8ユーロ)、当日18ユーロ(割引10ユーロ)
FFT Juta
Kasernenstraße 6, 40213 Düsseldorf

最終更新 Montag, 08 April 2013 10:53
 

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