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特集


遠藤卓実 オートバイ・ロードレースライダー

時速250kmで夢を追い駆ける。遠藤卓実 オートバイ・ロードレースライダー

ドイツの伝統あるロードレース、ヤマハR6・ダンロップ・カップ(以下、ヤマハカップ)に、日本人として初のフル参戦を果たし、今現在も戦い(レース)の最中にいる遠藤卓実さん。ロードレースに掛ける思いと、ドイツでの挑戦について語っていただいた。(編集部:高橋 萌)


TAKUMI ENDO
Takumi Endo1984年6月7日、新潟県新潟市に生まれる。2004年にロードレースデビュー。その年、SUGOロードレース選手権ST600クラスでシリーズランキング2位(優勝1回、2位3回)。翌年、国際ライダーに自動昇格。2006~08年、全日本ロードレース選手権GP250クラスにフル出場。2008年ロードレース世界選手権(Moto GP)の日本GP/250ccにワイルドカード参戦。2009年からドイツのヤマハR6・ダンロップ・カップに参戦。2010年、同カップの開幕戦で3位入賞、表彰台に上る。
http://roadrace.jp

必然だったドイツへの挑戦

まず、日本を飛び出してきた経緯を伺うと、思いがけない言葉が返ってきた。

「自分への挑戦です。メーカーに雇われているわけではないので、自分でスポンサーを探して、目標金額を集めてドイツに飛んで、それでレースを戦っています」

F1に代表されるように、モータースポーツ界は華やかな世界なんだろうと想像していたため、日本でトップクラスのライダーが自力でスポンサーを探し、道を切り開いているなんて、にわかには信じられなかった。

「正直な話、2008年シーズン、全日本選手権を最後まで戦った後は金銭面で非常に厳しい状況で、2009年は日本では続けられない……そう考えていた矢先、お世話になっている人が良いお話を持ってきてくれたんです」

それが、ヤマハカップへの誘い。とはいえ、全日本選手権に出場するのとドイツでレースに出るのとでは、全く条件が違う。住むところも変われば、言葉も違う。資金面でも問題は山積み。しかも、行くとなったら出発は2カ月後と迫っている。さぁ、どうする?!

「せっかく、自分のところに来たチャンス。しかも自分の目標としているところに行けるということで、二つ返事で『はい。やります!』って言っちゃったんです」

「チャンスの神様の前髪」を逃す遠藤さんではなかった。日本に残っていたらライダーとしての2009年はなく、辞めていたかもしれないと、当時を振り返る。こうして、それまで海外と言えば佐渡島に行ったことがあるだけという新潟男児はドイツに旅立ち、ロードレースの本場で挑戦を始めた。

愛用のワゴン
オートバイを運ぶため、日本から船便を使って
ドイツに持って来た愛用のワゴン。
ドイツで右ハンドルの車はかなり注目を集める

人の力を超えたスピードの中から感動を伝えたい

超高速でオートバイを走らせるライダー。エクストリームスポーツとは言わないまでも、常に危険と隣り合わせであることに変わりはない。なぜ、ライダーの道を選んだのだろうか。

「小さい頃から『機械』が好きで、ゴミ収集車が回収に来るとその複雑な動きに見入ってしまうほど。その機械好きの延長で、オートバイにも興味を持つようになりました。若い頃にオートバイに乗っていたという父や、オートバイに乗り始めていた兄の影響も大きかったです」

いつかは自分も!と願う少年は、テレビに映るスポーツとしてのオートバイにも興味を持ち始める。世界の舞台で活躍している日本人ライダーの姿は鮮烈で、強い憧れが生まれた。

「新潟市の間瀬サーキットへ見学に行ったとき、たまたま全日本選手権に出場しているライダーが練習していたんです。それを見たときに体がしびれて、感動して、僕もライダーになろうって、そう思いました」

初めて目の前で見たプロの実力に圧倒されつつも、オートバイで一生懸命に走る姿がこんなにも見る人に感動を与えるものなんだという事実に興奮した。好きなオートバイで走る、それによって人に感動を与えられる存在に自分もなりたい。「ライダーになって全日本選手権で良い成績を出し、世界選手権に出場する。そして、ヨーロッパのサーキットで走る」という、高校生だった遠藤さんの目標が定まった。その後、本格的なトレーニングを開始し、20歳を迎えた2004年、初レースに臨んだ。

「初めて出場した公式戦で、いきなり2位になったんですよ。びっくりしました」

その勢いは止まらず、翌年には全日本選手権に出場するまでに急成長した。全日本選手権では厳しい戦いが続いたが、2008年には世界選手権にスポット参戦を果たす。ライダーを目指した頃の目標が次々に達成されていく。ここまで来れた秘訣は?

「転んでも、怪我しても、その度に立ち上がって楽しんでいるから」

ドイツ参戦、波乱の幕開け

2009年4月、渡独したばかりの遠藤さんの新天地での挑戦が始まった。しかし……

「最悪のスタートでしたね。サーキットって、1つとして同じコースがないんです。だから走り込まないと速く走れない。ところが、2009年のレースはすべてがぶっつけ本番。初めてのコースで右に曲がるか、左に曲がるかを覚えながら走っていたので、もう散々な結果でした」

開幕戦、ドイツでの初レースは1周目で転倒。2戦目は多重クラッシュに巻き込まれ、スタートすらできなかった。隣で転倒したライダーの1人は命を落としていた。状況は最悪だが、この事故を通して「生かされている」と実感した。

「まだまだ走り続けろってことなんだ。絶対に諦めてはいけないという、宿命のようなものを感じました」

1人でレースに臨むということは、テントの設営もマシンのメンテナンスも、すべてを自分で管理するということ。とはいえ、オートバイの移動など人手が必要なこともある。そんなときは周囲に、「Bitte! Bitte!!」と、覚えたてのドイツ語を駆使して協力を仰ぐ。そんなライダーの存在に、「ワンマンショー」「クレイジー・ジャパニーズ」と騒ぎ立てる者もいた。

「注目が集まるのは、僕にとっては嬉しいこと。お前らとこれだけ条件が違う中で、お前らに勝ってやるから見てろよっていう気持ちが強かった。現実は甘くなかったですけど(笑)」

逆境の中も、あくまでポジティブに、自分の力を信じて迎えた第3戦で、念願の完走を果たした。続く第4戦では15位以内に食い込み、初めてポイントを獲得しただけでなく、第2レースでは順位を8位に上げた。この頃からようやく周りから「ライダー」として認められるようになった。

「いつの間にか、周りには温かい仲間が増えていました。特にドイツ・ヤマハの森本社長。オートバイのメンテナンスの面で協力を得ている伊集院さん。アパートの大家であり、ドイツでのレース経験もある先輩ライダーの川崎さん。アルバイトでお世話になっている加賀屋(レストラン)の加賀さん。そして同じ新潟出身で、強力な協力者でもある、なにわ(レストラン)の小林さん。彼らは良き理解者であり、デュッセルドルフの親父と呼ばせていただいています」

ドイツ・ヤマハの森本社長
遠藤さんがドイツの父と慕う、ドイツ・ヤマハの森本社長。
「バレンティーノ・ロッシに次いで尊敬するライダー」と、
人間性に信頼を寄せる

3位入賞
2010年4月25日、Eurospeedway Lausitzにて、3位入賞

守られた約束

2010年シーズン、開幕戦で3位に入賞した遠藤さんは表彰台に上り、歓喜の中にいた。隣には、この勝利を心から分かち合える仲間スヴェン・ベニンさん。お互いの約束を果たした上での最高の結果だった。その約束とは……

2009年の最終戦は、表彰台を掴めそうで掴めなかった前戦の悔しさが残る中で迎えた。ところが決勝がスタートして1周目、事故が起きてレースが止められてしまった。

「僕がドイツのレースに参加し始めた当初から積極的に協力してくれたドイツ人がいるんです。スヴェンっていうライダーで、彼は『困ってるんだろ、手伝ってやるからいつでも言え』って、いつも手伝ってくれました」

スヴェンさんはヤマハカップに10年来参戦し、何度も表彰台に上っているベテランのライダー。その彼が多重クラッシュに巻き込まれ、大怪我を負ってしまったのだ。

「実は彼、2009年の第4戦目くらいで、今年でレース辞めるって言ってたんです。引退して、来年はお前のメカニックをやりたい、一緒にチャンピオンを目指そうって約束してくれたんですよ。それなのに、事故が起きてしまった」

骨盤を骨折し、足も動かない状態。下半身不随の不安もあったが、奇跡的に神経は残っていた。シーズンが終わり、日本に帰る前に遠藤さんはスヴェンさんのお見舞いに行った。

「必ずドイツに帰ってくる。厳しいけど、またお金集めて帰ってくるから、だからお前も来年の開幕までに治しておけよ! ……そう約束して、千羽鶴をプレゼントしました」

必死にスポンサーを集めて、今年の4月、再びヤマハカップに戻ってきた遠藤さんがサーキットで目にしたのは、松葉杖をつきながら自力で歩いているスヴェンさんの姿だった。彼は用意していたオフィスチェアーに座り、遠藤さんのオートバイのメンテナンスを当たり前のように始める。

「すごく嬉しかったですね。涙が出そうでした。彼も、約束を守ってくれた」

2009年は1人だった。でも、今はスヴェンさんとその家族が一緒に戦っている。

「自分が勝ちたいから走るし、彼らが一緒に戦ってくれるから、勝ちたい。1人でやっているときとは全然違います。今年は優勝しないと帰れません!」

スヴェンさんと
スヴェンさん(写真右)と、勝利を喜ぶ遠藤さん

冷静と情熱の間から掴む未来

2010年は、残すところあと3レース。現在、シリーズランキング5位。

「まだまだ、チャンスはあります。今年チャンピオンになって、来年はトップカテゴリで走る。それが今年の目標です」

ドイツ選手権、世界選手権と、まだまだ上の世界がある。上を目指しながら、「両目」で先を見る。1つの可能性がなくなったとき、何も考えていないと取り残されるのは自分。「片目で自分の行き先を見据えながら、もう片方の目で自分の足下を見ておけよ」という、森本社長からの言葉が常に頭の片隅にある。それは、レースでも同じこと。

「レースって、ちょうど、冷静と情熱の間にいるのがベストで、がむしゃらにやって勝てるわけではない。攻め過ぎたら転倒する、でも、アドレナリン出して攻めて行かないと抜かれる。どっちが多くてもだめなんです。だから、常に自分のメンタルな部分と戦っています」

0.001秒が勝敗を分ける世界。マシンが生み出す暴力的なほどのスピードを操るライダーは、人間の限界に挑戦し続けている。だからこそ見る者に感動を与えるし、面白い。

「単身、日本から日本魂を持ってきて挑戦を続けています。僕の生き様をサーキットで見てください!!」

自分を信じ、邁進する姿はその覚悟の深さゆえか、力強い。遠藤さんの人生を掛けた戦いを応援しに、サーキットに行ってみよう!


今後のレース予定
第6戦 2010年8月1日(日) Schleiz(ドイツ)
第7戦 2010年8月22日(日) Assen(オランダ)
第8戦 2010年9月19日(日) Hockenheim(ドイツ)

レースの詳細、選手情報については、ヤマハR6・ダンロップ・カップ公式HPをご参照ください。
http://yamaha-cup.de

最終更新 Dienstag, 13 August 2019 16:38
 

鉄道で巡るブリュッセル・パリ・ケルンの旅

鉄道で巡るブリュッセル・パリ・ケルンの旅

ブリュッセル・パリ・ケルンの地図

鉄道に揺られながら国境を越えて旅するのは、ヨーロッパに暮らすだいご味の1つ。フランス、ドイツの「ニュースダイジェスト」編集部が、ガイドブックには載っていない、地元目線のお薦めスポットを紹介します。より速く、より快適に生まれ変わった国際高速列車タリスを利用して、ちょっと隣りの国まで小旅行に出掛けてみませんか。

Thalysタリスで快適、列車の旅

タリス(Thalys)は、フランス、ベルギー、ドイツ、オランダの15の主要都市を結ぶ高速列車。印象的なワインレッドのボディーが時速300キロのスピードで各都市を駆け抜ける。2009年より、人体工学に基づいた座席の改良、電源の配備、食事サービスの改善、乗務員の新しいユニフォームなど、より快適で美しい列車を目指して完全リニューアルを進めている。

乗車時間

ケルン中央駅―パリ北駅間:3時間14分
ケルン中央駅―ブリュッセル駅間:1時間47分

料 金

サマーキャンペーン実施中
期間中(7月5日~8月27日)は、ドイツ国内からパリまで29ユーロ~、ブリュッセルまでなら19ユーロ~で片道チケットを購入できる。

通常料金( HI - LIFE )

ケルン―パリ:165ユーロ(1等席)、105ユーロ(2等席)
ケルン―ブリュッセル:76ユーロ(1等席)、48ユーロ(2等席)

割引料金( Opti Way )

ケルン―パリ間:91~124ユーロ(1等席)、53~87ユーロ(2等席)
ケルン―ブリュッセル:42~57ユーロ(1等席)、29~38ユーロ(2等席)

早割り料金( Smoove )

ケルン―パリ:69ユーロ(1等席)、29~39ユーロ(2等席)
ケルン―ブリュッセル:29ユーロ(1等席)、19ユーロ(2等席)

(2010年6月21日現在)

時刻表やチケットのオンライン予約などの詳細は、公式サイトにてご確認ください。
www.thalys.com

ブリュッセル

文化の融合で形成された、ユニークなベルギーを堪能

さまざまな国の支配を受けたベルギーは、他国の風習を取り込み、自国の文化と掛け合わせて進化を遂げてきた。そのため、伝統を守りつつも新しいものも取り入れる、これがベルギーのスタンス。こうして“品種改良”された文化の種は、シュールレアリスムの天才画家、ルネ・マグリットのような、一風変わった花を咲かせた。今日でもデザイナーがアトリエを構えるダンサール通りを散歩していると、1枚の服でさまざまな着こなしが楽しめそうなY-dress? など、斬新なデザインのブランドを見つけることができる。

ベルギー人のユニークさはビールにも見られる。スパイス、ハーブ、フルーツなどを使用し、自由な発想で造られるビールの銘柄は実に800種類。自然酵母で発酵させた酸味の強いランビック・ビールは、ブリュッセルのカフェやバーでよく飲まれる もの。中でもお薦めは「Mort Subite(突然死)」という銘柄を樽出しで飲めるカフェ・ バー、その名もA la Mort Subite。店名とは裏腹に、アールデコ調の美しい店内が、ビールを一層おいしくしてくれる。

グラン・プラスBelga Queen は、伝統とモダンを掛け合わせるのが上手なベルギーを象徴したレストラン。18世紀に建てられ、銀行として使われていたという厳格で豪華な建物は、モダンなレストランに変身。ベルギーの食材をおしゃれに調理した料理が楽しめる。

今年は、ブリュッセルの中心地グラン・プラス(写真右)に2年に1度、花のカー ペットが敷かれるTapis de fleurs の年。この夏、ブリュッセルは一段と華やかになりそうだ。 

(Texte : Kei Okishima)


・Musée René Magritte (マグリット美術館) アート

マグリット美術館火~ 日 10:00-17:00(水20:00 まで)、月休 
入場料:8ユーロ
1, pl Royale 1000 Brussels
M: Gare Centrale ①⑤
TEL: +32(0) 02 508 32 11
www.musee-magritte-museum.be


・Y-dress? ファッション

Y-dress? 火~土 12:00-19:00、日月休
102, rue Antoine Dansaert 1000 Brussels
M: Bourse ③④
TEL: +32(0) 02 502 69 81
www.ydress.com


・A la Mort Subite カフェ・バー

A la Mort Subite 月~土 11:00-25:00、日12:00- 23:00
7, rue Montagne aux Herbes Potagères 1000 Brussels
M: Gare Centrale、De Brouckère ①⑤
TEL: +32(0) 02 513 13 18
www.alamortsubite.com


・Belga Queen レストラン

月~日 12:00-14:30 / 19:00-24:00
32, rue du Fossé aux Loups 1000 Brussels
M: De Brouckère ①⑤
TEL: 02 217 21 87
www.belgaqueen.be


・Boutique Neuhaus お土産(チョコレート)

Boutique Neuhaus月~土 9:00-23:00、 日10:00-23:00
27, Grand Place 1000 Brussels
M: Gare Centrale ①⑤
TEL: +32(0) 02 514 28 50
www.neuhaus.be


・Tapis de fleurs イベント

8月13日(金)~ 15日(日) 9:00-23:00 
入場料:3ユーロ
Grand Place 1000 Brussels
M: Gare Centrale ①⑤
www.flowercarpet.be

ベルギー観光局  www.belgium-travel.jp

パリ

セーヌ川のほとりで夏に酔う

大都会の真ん中に砂浜を作ってしまうくらい、パリの夏は大胆で魅力的。そんな活気あふれるパリの滞在を、より充実させるスポットを紹介!
(Texte : Kei Okishima)

アンティーク雑貨が揃うマルシェのよう
Au Petit Bonheur la Chance

Au Petit Bonheur la Chance

1890年から1970年までのノスタルジックな商品が床から天井まで並ぶ。ほうろうのポットやキャニスター、レトロな柄のリボンやボタン、おもちゃ、ステーショナリーなど、今でも十分に使用可能なアンティークが見つかる。蚤の市をギュッと凝縮したようなぜいたくな空間。

13, rue Saint-Paul 75004 Paris
M: Saint-Paul ①
TEL: +33(0)1 42 74 36 38
木~月 11:00-13:00 / 14:30-19:00、火水休

Gillesさんお土産にお薦めなのはカフェオレ・ボウル(13ユーロ~)。たっぷり入ったカフェオレにクロワッサンを浸して食べるのがフランス流!
店員Gillesさん

フランス最大のワイン専門店
LAVINIA

LAVINIA

マドレーヌ寺院やオペラ座に近い、ワイン約5000点を販売するフランス最大のワイン専門店。試飲用の機械が設置されており、専用カードを購入すれば自由に試飲が可能。店員は全員ソムリエなので、細かいアドバイスを仰ぐことができる。日本人ソムリエが勤務している日もあるので、確認してから出掛けよう。

3, bd de la Madeleine 75001 Paris
M: Madeleine ⑧⑫⑭
TEL: +33(0)1 42 97 20 20
販売・試飲 月~土 10:00-20:00 (レストラン12:00-15:30)、日休
www.lavinia.fr

Nicolasさん店内で購入したワインは2階の本格派フレンチ・レストランに持ち込めるので、小売価格でワインを楽しめますよ!
店員Nicolas さん

セーヌ川沿いの美景+ 美食フレンチ
Marina de Paris

Marina de Paris

ノートルダム大聖堂やコンシェルジュリー、エッフェル塔など、セーヌ川沿いの観光名所を眺めながら、手の込んだフレンチをいただけるクルーズ・レストラン。サービスが行き届き、どの席に座っても美しい風景が楽しめるのは、中型船ならではの特権。いつもと違う角度で見るパリは格別だ。

Port de Solférino 75007 Paris
M: Solférino ⑫
TEL: +33(0)1 43 43 40 30(要予約)
ディナークルーズ 月~日18:45-20:00 / 21:00-23:15
ランチクルーズ 金土日 12:30-14:30
www.marinadeparis.com(オンライン予約可)

Alainさん毎朝市場で仕入れる新鮮な食材を使っています。大型船と違い、ひとりひとりの料理にまで目が行き届くので、繊細な味わいを楽しめますよ。
料理長 Alain さん

下町のワイン・バー
Le Baron Rouge

Le Baron Rouge

活気いっぱいのダリーグル市場(火~日 午前開催)のすぐそばにある、地元民がふらっと立ち寄るワイン・バー。市場の活気をそのまま持ち込んだような、庶民的で親しみの持てる雰囲気が魅力。華やかなパリ観光の合間に、ほっと一息つけるバーだ。割安なワインの量り売りも人気(空瓶55サンチーム+2.85ユーロ~)。

1, rue Theophile Roussel 75012 Paris
M: Ledru Rollin ⑧
TEL: +33(0)1 43 43 14 32
火~木 10:00-14:00 / 17:00-22:00
金土 10:00-22:00、日 10:00-16:00、月休

Quentinさんワイン初心者には飲みやすいMuscadet(ミュスカデ、白)やCahors(カオール、赤)がお薦めだね。
店員Quentin さん

平和を願う、おしゃれセレクト・ショップ
Marci

Marci

利益をマダガスカルの恵まれない子どもに送るというコンセプトで、昨年春のオープンと同時にパリの話題をさらったセレクト・ショップ。洋服や靴、アクセサリーはもちろんのこと、キッチン用具、家具、植物までが広い店内に抜群のセンスで並べられている。店内のカフェでは有機食材を使ったランチも楽しめる。

111, bd Beaumarchais 75003 Paris
M: Saint Sébastien-Froissart ⑧
TEL: +33(0)1 42 77 00 33
月~土 10:00-19:00、日休 
www.merci-merci.com

Marieさん店の主旨に賛同したブランドが、通常よりも安い価格で商品を提供してくれています。
随時変わるディスプレーにも注目して!
店員Marie さん

この夏のおすすめイベント!

・Tour de France

毎年夏をにぎわす世界最大級の自転車レース。97回目の今回はオランダ、ロッテルダムからスタートし、ベルギーを通過してフランスに入る。全20ステージ3,596kmのゴールは25日、パリ・シャンゼリゼ。

7月3日(土)~25日(日) 見学無料
TEL: +33(0)1 41 33 14 00(大会本部)
www.letour.fr

・Cinéma en plein air villette

ヴィレット公園で毎年夏に行われる野外映画祭。パリ最大の面積を誇る公園の芝生に座り、真夏の夜空の下、大スクリーンで映画を鑑賞。上映開始は日が暮れる22時過ぎから。終電時刻のチェックをお忘れなく。

7月17日(土)~8月22日(日)月休
入場無料(デッキチェア&毛布レンタル:7ユーロ)
会場:Parc de la Villette 211, av Jean-Jaurès 75019 Paris
M: Porte de Pantin⑤、Porte de la Villette⑦
TEL: +33(0)1 40 03 75 75 / 76 92
www.villette.com

・Paris Plages

セーヌ川沿いを中心に、夏の間だけ現れる人工浜辺、パリ・プラージュ。コンサートやスポーツ・イベントなど、催し物が盛りだくさん。都会のど真ん中で、名所を背景にリゾート気分を満喫。

7月20日(火)~8月20日(金) 入場無料
La voie Georges-Pompidou
M: Hôtel de Ville①⑪
Le Bassin de la Villette
M: Stalingrad②⑤⑦
TEL: 3975
www.paris.fr

パリ観光局  http://ja.parisinfo.com

ケルン

ライン川を望む文化の中心地

カーニバルとビールとサッカーの街。ゲルマン魂の熱い鼓動が聞こえてくるケルンから、ドイツらしさを存分に楽む旅のススメ。

Peters Brauhaus旧市街の息吹とケルンの味を
Peters Brauhaus

ケルン中央駅に到着したら、すぐに目に飛び込んでくるのが世界遺産の大聖堂。その南側には中世の面影を残す旧市街が。まずは1544年からビールを醸造し続けているペーター醸造所で1杯いただきましょう。もちろんケルンの地ビール、ケルシュ(Kölsch)で乾杯!

Mühlengasse 1, 50667 Köln
TEL: +49 (0)221 - 2573950
11:00-24:30(ラストオーダー24:00)
www.peters-brauhaus.de

ビールと料理ソーセージ、豚肉、ジャガイモ料理など、定番のドイツ料理はもちろん、ケルンの伝統的な食文化を伝える当店は、他では食べられない郷土料理も充実しているよ。
(写真左)ペーター醸造所のオリジナル・ケルシュビール。
(右)ケルンのキャビアと呼ばれている血のソーセージ。


ドイツのビアガーデン青空の下で飲むビール
Biergarten Aachener Weiher

ドイツには「何もしないぜいたく」を知っている人が多い。ビアガーデンでじっくり、のんびりビールを味わう。つまみは、照り付ける太陽と陽気な笑顔。これ以上の幸せってあるかい?そんなドイツの夏の何気ない日常を味わえる格好のスポットがビアガーデンだ。

Richard-Wagner-Straße, 50674 Köln
TEL: +49 (0)221-5000614
11:00-24:00
www.biergarten-aachenerweiher.de

ビールと料理ポメス(フライドポテト)やカリーヴルスト(カレー粉がかかったソーセージ)からシュニッツェルまで、お手頃価格で食事も楽しめます。
(写真左)ここでは、「Gaffel」というケルシュが飲める。
(右)カリーヴルスト(3.20ユーロ)

Bäckerei Balkhausenドイツパンのうまみを実感
Bäckerei Balkhausen

パンの種類の豊富さは世界一!と言われるドイツ。腕利きのパン職人がしのぎを削るケルンで、味にうるさい地元っ子の信頼を集めているのがこのお店。噛み締めるほどに実感できる手作りならではの良質なパンのうまみが人気の秘訣。ケーキの美味しさにも定評がある。

Apostelnstraße 27, 50667 Köln
TEL: +49 (0)221-2570264
6:30-19:00、木-20:00、土-18:00 日休

パンレーズンパン(Rosinenbrötchen)や、ずっしりと重い全粒穀物パン(Vollkorn- Roggenbrot)が特に人気。迷ったときは店員さんに希望を伝えて。彼らはパンのプロフェッショナル。
パンの博物館のように、所狭しとパンが並んでいる。焼きたてを狙うなら午前中に買いに行こう。

Trippen体に良い靴、履いていますか?
Trippen

1992年にデザイナーのアンジェラ・シュピーツとミヒャエル・エーラーによって設立されたトリッペン。足の健康と靴作りが密接な関係を持つドイツの職人ならではの、履き心地へのこだわりと、ヴォルフガング・ヨープやクラウディア・スコダなどをうならせるデザイン性が特徴。

Flandrische Straße 10a, 50674 Köln
TEL: +49 (0)221-45318645
11:00-19:00 、日休
www.trippen.com

Trippenそれぞれのお客様の「お気に入りの一足」を作り出すことが Trippen の願い。長いお付き合いをしていただけるよう、素材には特にこだわっています。試着の際は、かかと&つま先のフィット感に注目。同社のインソールへのこだわりが実感できるはず。

この夏のおすすめイベント!

・Kölner Lichter

ケルンの街を華麗に彩る花火と音楽の饗宴。ライン川沿いにはイベント用特設ステージや屋台が軒を連ねる。ライン川下りとセットのクルージング・プランがオススメ。水上から花火を楽しめば、感動も倍増するはず。

7月17日(土)
14:00 イベント開始
23:30花火の打ち上げ開始
am Kölner Rheinufer, 50679 Köln
入場無料
www.koelner-lichter.de

・Ballonfestival

60個の気球が一同に集まるバルーン・フェスティバル。今年、ケルンで初開催される同フェスティバルでは、家族みんなが楽しめる体験型のイベントが盛りだくさん。気球に乗って空からの景色を楽しんだり、夜は幻想的なライトアップも。

8月20日(金)~ 22日(日)
金14:00、土12:00、日11:00
Jahnwiesen, 50933 Köln
(サッカースタジアムRheinenergie-Stadion近く)
入場無料
www.koelner-ballonfestival.de

・Gamescom

ケルンで昨年から始まったゲームイベント。あまりの反響の大きさから一躍世界一の名を与えられた。今年も、ソニーや任天堂を始め世界各国から最新のゲーム機やソフトが集まり、いち早く体験できる。

8月19日(木)~ 22日(日)
Koelnmesse, 50679 Köln
1日券: 10 ~ 13.50 ユーロ( 割引6 ~ 9 ユーロ)
www.gamescom.de

・Picknick im Schlosspark

ケルン郊外にたたずむ古城ホテル、レーバッハ。同ホテル自慢の三ツ星レストランが、各シーズンごとに企画するイベントの1つ。レストランと変わらぬ味を、ちょっと趣向を変えて古城ホテルでピクニックしながらいただける。

8月31日(火)まで
Schlosshotel Lerbach
Lerbacher Weg, 51465 Bergisch Gladbach
TEL: +49 (0) 2202-2040
52 ~ 72 ユーロ
www.schlosshotel-lerbach.com

最終更新 Donnerstag, 15 August 2019 14:47
 

マイセン磁器 生誕300周年 「白い金」の魅力に迫る。

マイセン磁器 生誕300周年

1人の熱狂的な美術蒐集家から始まったヨーロッパの磁器物語。18世紀、ザクセン王アウグスト2世の東洋磁器の美しさへの憧れが芸術家や職人を突き動かし、素材、フォルム、装飾、模様のすべてにおいて“最高級”の枕詞が付くマイセン磁器を生んだ。そして「白い金」と呼ばれたその磁器は、ドイツが世界に誇る逸品となったのである。今号では、工房設立300周年を迎えたマイセン磁器にスポットを当てる。

(編集部:林 康子 / 写真提供:Staatliche Porzellan-Manufaktur Meissen GmbH)

マイセン磁器300年の歩み

13世紀以降、ヨーロッパの貴族たちが中国から買い付けていた白磁。その贅沢品を当地で作れたら……という野望を持ったか否か、18世紀初頭、ザクセン王アウグスト2世(強王)の宮廷錬金術師ヨハン・フリードリヒ・ベットガーが、「無価値の素材から『金』を作れる」と言い放った。それを聞きつけた王は、それを証明させるために彼を幽閉。しかしベットガーはそこで、数学者で哲学者のエーレンフリート・ヴァルター・フォン・チルンハウスに説得されて陶器の製造に乗り出す。

マイセンの磁器そして1707年、赤い色の焼き物(ベットガー炻器 =Böttgersteinzeug®)、08年にはヨーロッパ初の白磁器(ベットガー磁器=Böttgerporzellan)の製造に成功。ベットガーがその成果を王に報告すると、10年1月23日に磁器製造の独占権を持つ「王立ザクセン磁器工場」がドレスデンに建てられ、さらに製造の秘密を守るため、6月6日に工房がマイセンのアルブレヒト城に移設されたのである。

その後の歴史

1861~ 64年 マイセン磁器工房、近郊のトリービシュタールに移転(今日まで製造の拠点)
1912~15、16年 工房内に磁器美術館建設。展示ホール(Schauhalle)がオープン
1991年 6月26日、東西ドイツの成立に伴い、国立マイセン磁器製造所(Staatliche Porzellan-Manufaktur Meissen GmbH)設立
1996年 絵付け師ヨハン・グレゴリウス・ヘロルト(Johann Gregorius Höroldt)*の生誕300周年
1998年 6月1日、国立マイセン磁器製造所マイセン磁器のファンクラブ「マイセン磁器友の会(Freunde des Meissener Porzellans)」設立
2000年 世界初、マイセン磁器製のパイプオルガンが完成
2005年 磁器美術館の拡大リニューアル・オープン
2006年 彫刻家ヨハン・ヨアヒム・ケンドラー**の生誕300周年
2007年 ベットガー炻器、誕生300周年

* 7色の虹色を含む16色の新たな絵付け用の絵具を開発した絵付け師
** 様々な造形技術を開発、発展させ、マイセン磁器における人物や動物の彫刻品の基礎を打ち立てた彫刻家

マイセン磁器の豆知識

マイセンロゴトレードマーク「青い双剣」
Gekreuzte Schwerter

マイセン磁器の製造では機密保持が厳守され、従業員にも製造過程の一部のみが伝えられていた。しかし1718年にウィーンで競合を立ち上げようと考えた職人の1人、サミュエル・シュテルツェルが製造技術を盗み出そうとしたため、偽装防止措置として1722年、交差した青い2つの剣の模様がマイセン磁器のトレードマークに認定された。

ブルーオニオン玉ねぎ模様「ブルーオニオン」
Zwiebelmusterdekor

中国や日本の磁器の影響を色濃く受けていた初期のマイセン磁器。しかし東洋磁器に施されていた絵柄は菊の花や竹など、ヨーロッパ人には馴染みのないもので、ザクロもその1つだった。その模様を最初に見て玉ねぎと勘違いした絵付け師が、1939年に玉ねぎ模様の図案を作成。後に大ヒットする「ブルーオニオン」のきっかけとなった。

ブルーオニオンマイセン磁器の原料
Porzellanerde

初期の頃のマイセン磁器の製造には、エルツ山地の北麗の町アウエで採掘されるカオリン(磁器土)が使われていたが、1764年にある農家がマイセンから12km離れたザイリッツ村で偶然、カオリン鉱床を発見し、ここの白い土が磁器の製造に最適であることが判明。以来、ここで採掘されるカオリンが利用されている。

マイセン磁器の今日

300年の歴史の中で、ヨーロッパの食卓やインテリアのあり方を規定してきたマイセン磁器のブランド。レアな素材から制作過程における磨き抜かれた職人技に至るまで、贅を尽くしたその品質は、今や世界中の磁器愛好家たちを虜にしている。

あらゆるスペースを瀟洒に飾る

あらゆるスペースを瀟洒に飾る
18世紀初頭、マイセン磁器生誕期にケンドラーが編み出した造形に代表されるように、マイセン磁器の彫刻製品は、1つ1つ入念に彫り込まれたきめ細やかな装飾が特徴。オブジェ、壁飾り、照明、花瓶と実に豊富なバラエティを誇り、公共空間から広々としたオフィス、家のリビングルームまで、あらゆる空間を華麗に彩ってくれる。

女性の「美」を引き立たせる

女性の「美」を引き立たせる
近年、ジュエリーの分野でも躍進するマイセン磁器のブランド。特に、今年4月に行われた世界最大級のデザインの祭典「ミラノサローネ」(イタリア・ミラノ)に出展し、世界のジュエリー・ファンを魅了したMEISSEN Mystery®のコレクションは、女性らしさを最大限に引き出す上品な素材、色、フォルムのアンサンブルで人気を集めている。

食卓で、伝統とモダンが交わる

食卓で、伝統とモダンが交わる
長らく上流階級の食卓に上ってきたマイセン磁器の食器。しかし今日、人々の食事スタイルは大きく変化し、ピザもスシもドイツ人の日常に定着している。国際色豊かな食生活を営む現代人の嗜好に合わせ、マイセンの食器はブルーオニオンなどの伝統を保持しながら、モダンなフォルムを取り入れる新しい試みを行っている。

300年の伝統を凝縮した今年だけの限定品

300年の伝統を凝縮した、
今年だけの限定品

マイセン磁器工房は今年、300周年を記念して約40のプレミアム・コレクションを発表した。300年をかけて築き上げられた成果の集大成であるこのコレクションは、2011年に日本で開かれる「マイセン磁器誕生300周年-ザクセン王国の文化遺産」と題した巡回展でも披露される。

マイセンに行こう

写真を通して眺めるだけで、目の保養になるマイセン磁器。しかし、それだけでは物足りない! 愛好家も、まだ本物を目にしたことがない人も、生誕300周年というこの機会にマイセン磁器工房を訪れ、五感を通してその魅力にはまってみてはいかがだろう。

Staatliche Porzellan-Manufaktur Meissen GmbH 
Talstr.9, 01662 Meißen 
www.meissen.com

買うマイセン・ブティック
MEISSEN®-Boutique

マイセン・ブティック自分用に、あるいは大切な人への贈り物として欲しいという人へ。美術館に併設されたマイセン磁器のショップは、工房が誇る多種多様な品を取り揃えている。オーダーメイドでオリジナルの1品に仕上げてもらうことも可能。また世界30カ国、300の専門店でも購入できる。7月末には、ケルンにマイセン・ブティックが新規オープン(Wallrafplatz 3)。当ブティックに問い合わせて、オープニング招待券をゲットしよう!

E-Mail: このメールアドレスは、スパムロボットから保護されています。アドレスを確認するにはJavaScriptを有効にしてください
Tel. 0221-2585677

食べるカフェ&レストラン
Café & Restaurant

マイセンのカフェ&レストラン食材の色や風味を引き立たせるマイセン磁器の食器で、極上の食事はいかが? 工房のレストランのメニュー「マイセンの時間旅行(Meissener Zeitreise)」は、代表的な絵柄が施された食器で出される3品のコース(第2金曜19:00~、29ユーロ)。また、カフェの「ティー、コーヒー、ココア―3つの飲み物を楽しむ」というプログラムでは、これらの飲み物やマイセン磁器製の容器に関するレクチャーが施される(第3日曜、飲食代14.50ユーロ)。

レストラン11:00~、カフェ9:00~18:00
www.gastronomie-meissen.de

体験する絵付け・クリエィティブセミナー
Mal- und Kreativkurse

マイセンの絵付け・クリエィティブセミナー 熟練した職人の技の結晶であるマイセン磁器の模様を自ら描くことができるセミナー。初級から上級まで、レベルに合わせて工房のプロによる指導を受けられる。基礎コース(3日間:243ユーロ)は、紙の上に絵を描き、マイセン磁器の絵柄に対する理解を深めるというもの。そして絵付けコース(3日間:243ユーロ、5日間:490ユーロ)では、青の双剣や花、東洋の絵柄など、様々なモチーフの中から、自分の好きなものを選んで実際に磁器に絵を描いていく。

2010年のコース開催日程は、工房のウェブサイト参照
www.meissen.com

観る磁器美術館
Museum of MEISSEN® Art

陶磁器美術館

約2万点におよぶマイセン磁器の歴代の作品を所蔵する美術館。その展示ホールでは、常時その中から3000点が披露されている。展示品は毎年入れ替えられるので、訪れるたびにマイセン磁器の新たな側面に出会える。高さ3.5メートルの宮廷用のセンターピースは、まさに圧巻! また、実演工房では轆轤(ろくろ)・成形作業、接合(像形磁器の各部分をつなぎ合わせる作業)、ブルーオニオンの絵付け、花模様・インド風の絵付けの工程を見学できる。

開館時間:9:00~18:00(11~4月は9:00~17:00)
入場料:8.50ユーロ
(割引4.50ユーロ、ファミリーチケット18.50ユーロ、6歳まで無料)

観るDer Meissener Porzellan-Zoo
für kleine und goße Kinder
マイセン磁器の動物園
12月31日(金)まで

マイセン磁器の動物園古来より芸術家を惹き付けてきた動物の世界。マイセン磁器工房も例外ではなく、設立以来、様々な動物の像を、時にナチュラルに、時に威厳を放つよう誇張したスタイルで手掛けてきた。同展は、バロックやユーゲントシュティール期など、時代ごとに、動物に焦点を当てたマイセン磁器の歴史を俯瞰する。

観る300周年 特別展
All Nations are Welcome
文化、国境、宗教の架け橋としてのマイセン磁器
12月31日(金)まで

文化、国境、宗教の架け橋としてのマイセン磁器マイセン磁器は代々、君主や外交官、愛好家らによって贈呈品として世界中の人々の手に渡り、様々な民族、文化、宗教をつなぐ架け橋の役割を担ってきた。同展では、国際性、多様な文化や時代の影響を色濃く反映する作品を展示する。ハイライトは、18世紀ロシアの女帝エカチェリーナ2世が作らせた像形作品「Die Große」。

観るオープンデー
Tag der offenen Tür
オープンデー10月23日(土)

実演工房は、あくまで訪問者のために特別に設置されているもの。オープンデーでは、実際に市場に出回る製品が作られている、工房のほぼすべての部屋が一般公開され、轆轤、成形、接合、絵付けの全工程を間近で見ることができる。秘密厳守、普段は未公開の工房の扉の奥を覗けば、マイセン磁器がぐっと身近に感じられるだろう。

10:00~17:00
入場料:8.50ユーロ(20人以上の団体1人6.50ユーロ)

観るTriumpf der blauen Schwerter
青い双剣の勝利
8月29日(日)まで

マイセン磁器誕生のきっかけを作った張本人、アウグスト2世が収集品を置くための「磁器の城」として建造したドレスデンの「日本宮殿」で、マイセン磁器の最初の約100年(1710~1815年)の作品が展示される。普段は未公開の数々の貴重な特別展示品が、バロックからビーダーマイヤー期の磁器文化を物語る。

開館時間:10:00~18:00 木~21:00 月曜休館
入場料:6ユーロ(割引3ユーロ) Japanisches Palais
住所:Palaisplatz 11, 01097 Dresden
www.skdmuseum.de

観るDer Stein der Weis(s)en
賢者の(白い)石
10月31日(日)まで

ベットガーが発明した繊細で上品な輝きを放つマイセン磁器は、アルブレヒト城の中でゴシック様式の堅い城壁に守られるようにして発展を遂げた。今日、この場所で育まれた技術を示す痕跡はないが、初期にここで多くの名作が生まれたのは事実。展示品は当時の作業の様子を想起させ、「見えない工房」を蘇らせる。

開館時間:10:00~18:00 水~21:00
入場料:8ユーロ(割引6ユーロ) Albrechtsburg Meissen
住所:Domplatz 1, 01662 Meißen
www.der-stein-der-weissen.de

最終更新 Dienstag, 13 August 2019 16:57
 

通信サービス、ドイツで徹底活用法!!

通信サービス、ドイツで徹底活用法!!

遠く離れたドイツと日本。その距離を少しでも縮める一番手っ取り早い方法は、通信サービスの活用です。 今回は、ドイツで使える各種通信サービスの申し込み方法から応用編までを一挙にご紹介。プライベートでもビジネスでも、通信サービスを上手く利用して海外での生活をもっと豊かに、もっと自由に!!
(編集部:高橋 萌)

※本特集の内容は、2010年6月7日現在の情報を基に製作しています。料金やサービス内容が予告なく変更される場合がございますので、ご利用の際は予め各社にお問い合わせください。

インターネット・電話サービス

Step 1
プロバイダを選ぶ

インターネットを接続するためのプロバイダを選ぶ。電話はTelekomの回線を使っている会社もあるが、インターネットと電話をセットで契約する方がお得だ。数あるプロバイダの中から1つを選び出すのはとても難しい。料金表(Tarif)とサービスをよく吟味しよう。インターネット上で「Tarifrechner(料金自動算出)」「Tarifvergleich(料金比較)」を検索すると、希望する条件の中で料金を比較できるサービスがあるので、これらをうまく活用したい。

Step 2
申し込むプランを決める

各プロバイダが、それぞれ何種類もの料金プランを用意し、毎月お得なキャンペーンを実施しているため、本当に悩ましい。決め手は、インターネットの速度や料金のほかに、契約期間に縛りがあるか(Mindestlaufzeit)、ないか(Ohne Mindestlaufzeit)。通話の定額制(Flatrate)は必要かどうか。契約義務期間のある契約(Vertrag)の方が割引率が高く、魅力的だが、その期間中は何があっても解約(Kündigung)できないという決まりになっているので慎重に。

Step 3
回線を繋げる

契約を結んだら、回線を接続(Anschluss)するための簡単な工事が行われる。そこで、プロバイダから工事の日時が指定されるのだが、それは「朝から夕方まで自宅で待機せよ」という内容。1人暮らしのビジネスパーソンなどにとってはかなり辛い。信頼できる隣人にカギを預けるか、時間のある友人・知人に自宅で留守番をしてもらっても良い。ただし、その日に来ない可能性もあることを頭の片隅に入れておきたい。運が良ければ3週間、悪ければ3カ月ほど待つ覚悟も必要だ。


TIPP契約後すぐに インターネットを使いたい!!
「回線が繋がるまで電話もインターネットも使えない状況は困る!」という人は、契約後1週間以内にモバイル通信サービスを介してインターネットや電話が使えるサービス(「sofort starten」「Quick start」などと呼ばれる)があるので、このサービスに対応しているプロバイダを選ぶようにしよう。

T-Mobile
最大手の信頼と充実のアフターフォロー
Deutsche Telekom

料金設定の高さが批判の対象に上がりやすいドイチェ・テレコム。とは言え、値段相応の手厚いサービスに満足している人は多い。契約後すぐにインターネットを使いたい人には、HotSpotの利用をお勧めする。

月額料金: 29.95~49.95ユーロ
契約義務期間: 12~24カ月、解約申請は1カ月前
スピード(Kbit/s): 2000~16000
モバイル通信サービス: なし
Tel: 0800-3355222(無料)
www.telekom.de

1&1
業界最安値を目指す、商人根性!
1&1

太っ腹な価格設定で人気を博し、約900万人の顧客を抱える。顧客が多すぎるからか、サポートサービスの電話が繋がりにくいことでも有名。その一方で、契約義務期間の廃止など、サービスの改良は目覚ましい。

月額料金: 19.99~39.99ユーロ
契約義務期間: 1~24カ月、解約申請は3カ月前
スピード(Kbit/s): 6000~50000
モバイル通信サービス:あり(24カ月契約の場合、3カ月間無料)
Tel: 02602-969708
www.1und1.de

Alice
短期間の契約ならここ!
Alice

他社が始める前から契約義務期間を設けないサービスを提供していたAliceは、短期滞在者の強い味方。今なら、どの契約を選んでも、モバイル通信サービス「Alice Quickstart」を無料で付けることができる。

月額料金: 14.90~54.90(24カ月契約は10ユーロ引き)
契約義務期間: 1~24カ月、解約申請は4週間前
スピード(Kbit/s): 16000~50000
モバイル通信サービス: あり(3カ月間無料)
Tel: 0800-4110411(無料)
www.alice-dsl.de

Unitymedia
対応地域での人気No.1
Unity Media

NRW州とヘッセン州でインターネット・電話・ケーブルテレビのサービスを提供。Unity Mediaが誇るケーブルネットワークによって安定した接続環境が得られる。今なら初期設定工事費が全額無料に。

月額料金: 20~45ユーロ
契約義務期間: 12~16カ月、解約申請は4週間前
スピード(Kbit/s): 16000~32000
モバイル通信サービス: なし
Tel: 01805-663100
www.unitymedia.de/produkte/internet.html

Vodafone
Arcorはボーダーフォンです
Voderfone DSL

買収したプロバイダArcorの良いところはそのままに、モバイル通信サービスの強みをプラスして、一躍人気プロバイダの仲間入り。今なら月額料金が7カ月間無料(一部サービスに限る)。

月額料金: 19.95~29.95ユーロ
契約期間: 24カ月、解約申請は3カ月前
スピード(Kbit/s): 6000~16000
モバイル通信サービス: あり
(Surf-Sofort-Paket契約で、3カ月間無料)
Tel: 0800-8001070(無料) 
http://dslshop.vodafone.de

O2
携帯電話会社ならではの良さ
O2 DSL

携帯電話大手の通信ネットワークを駆使し、インターネット接続もスムーズに。契約に縛られないフレキシブルなサービスも多く、いつでもどこでもインターネットが使えるモバイル通信サービスも充実。

月額料金: 25~35ユーロ
契約義務期間: 1~24カ月、解約申請は4週、または3カ月前
スピード(Kbit/s): 2000~16000
モバイル通信サービス: あり(24カ月契約の場合、3カ月間無料)
Tel: 01805-010908
www.o2online.de/nw/dslinternet


携帯電話サービス

Step 1
プリペイドか、契約か

ドイツで携帯電話を持とうと思ったら、まずプリペイド式か契約かについて検討しよう。プリペイド式のメリットは、契約期間(最長2年)に縛られず、チャージした分だけを支払うシステムということ。短期滞在予定の人やあまり電話を掛けない人にお勧めだ。携帯電話のキャリアと契約するメリットは、割引率の高いお得な料金プランを申し込める、携帯電話の本体が安く購入できることなど。長期滞在者、頻繁に携帯電話を利用する人、最新の機種を安く手に入れたい人にお勧め。

Step 2
SIMカードを手に入れる

日本の携帯電話事情と最も異なる点は、プリペイドであれ、契約であれ、SIMカード(SIM-Karte)を購入し、携帯電話の本体に装着して使用するということ。利用するキャリアと携帯電話のメーカーは別々に考える必要がある。SIMカードをどこのキャリアから購入するかは、年齢(学割などがある)や通話頻度、通話先、SMSの送信頻度など自分の利用目的を考慮した上で、料金比較サイトなどを活用して決める。携帯電話も定額サービスが多くなってきているので、賢く利用したい。

Step 3
携帯電話の本体を購入する

携帯電話の本体は、基本的に予算や好みに応じて選んでOK。前述の通り、契約付きの携帯電話は本体価格1ユーロなど、格安価格で売られている。しかし、これには特定のSIMカードでしか使えないようにロック(Simlock)が掛かっているので、そのほかのSIMカードを装着しても使えない。プリペイド式を選んだ場合や、ほかのSIMカードでも使えるような携帯電話を希望する場合は、「Ohne Vertrag」「Ohne Simlock」と表示のある本体を購入しよう。


TIPP日本語に対応した 携帯電話を使いたい!!
ドイツにいながらにして日本語でメールを書きたい、日本語のサイトを不自由なく利用したい。そんな希望を叶えてくれる携帯電話をお探しの方には、Nokiaの日本語対応機種、またはBlackBerryやiPhoneで日本語表示・日本語入力を設定して使うことをお勧めする。

T-Mobile
バラエティに富んだ料金プランがズラリ
T-Mobile

ドイツ最大手の電話通信会社ならではの堅実かつ多様なサービスはビジネス・シーンにぴったり。家族で使える掛け放題プランや若者割引を活用すれば家計にも優しい。話題のiPadやiPhone 3G/3GS、BlackBerry用のお得な料金パックも充実している。

プリペイド・SIMカード: 19.99ユーロ
(オンライン申し込み10ユーロ、初期クレジット10ユーロ)
プリペイド・料金: 通話料(1分)5~15セント、
SMS(1通)5~19セント
契約・月額料金: 7.95~119.95ユーロ
契約・期間: 24カ月、解約申請は12週間前
Tel: 0800-3355222(無料) 
www.t-mobile.de

Vodafone
国内も国外も、通話も通信も、すべてお任せ
Vodafone

日本でもお馴染み(現ソフトバンクモバイル)、世界およそ30カ国に広がるボーダーフォンのネットワークがドイツ国内の利用はもちろん、国際通信も強力にカバー。若者割引は月額4.95ユーロからとお得感満点。iPad用の月額料金プランは7月31日まで無料!

プリペイド・SIMカード: 9.95ユーロ(初期クレジット10ユーロ)
プリペイド・料金: 通話料(1分)5~29セント、
SMS(1通)19セント
契約・月額料金: 4.95~74.95ユーロ
契約・期間: 24カ月、解約申請は12週間前
Tel: 0800-8001070(無料)
http://shop.vodafone.de

Alice
日本への本帰国、準備はケータイから
ドコモ・ヨーロッパ

ドイツにいる間にも日本の携帯電話は進化を続けている。だからこそ、長期滞在後の帰国ともなると、今どきのケータイ事情も知らないままではちょっと不安。そんな焦りを解消してくれるのが、ドコモのご帰国時ケータイ予約サービス。最新機種をはじめ、豊富なバリエーションの中から自分のライフスタイルに合った機種を選び、帰国前に自分の番号をゲット。到着した日本の空港で携帯電話を受け取り、その場ですぐに使える。日本の家族や友人に「ただいま!」の第一声を伝えて、スムーズに日本での新生活をスタートさせよう。

Tel: +44 (0)20-7481 6330
www.docomo-europe.com

O2
今なら、プリペイドのSIMカードが無料!
O2

プリペイドと契約の良いとこ取りをしたようなO2の人気料金プラン「O2o」が誕生してちょうど1周年。これを記念して、毎月の請求額の15%を割引するなど破格のキャンペーンを実施中。学生割引もオンラインで申し込めば通常15ユーロのところが12ユーロに。

プリペイド・SIMカード: 無料
(通常14.99ユーロ、初期クレジット1ユーロ)
プリペイド・料金: 通話料(1分)15セント、SMS(1通)15セント
契約・月額料金: 基本料金なし~20ユーロ
契約・期間: 1~24カ月、解約申請は4週間前
Tel: 01805-010908 
www.o2online.de/nw/handys

BASE
自分だけの手作り料金プランを
BASE

携帯電話同士の通話が多い? 大量のSMSを送信する? 固定電話によく電話する? 料金プラン「Mein BASE」は、各種定額サービスの中から自分が必要なものだけを選んで組み合わせることができるから無駄がない。利用状況に応じた料金プランの変更も楽々。

プリペイド・SIMカード: 19.99ユーロ(初期クレジット5ユーロ)
プリペイド・料金: 通話料(1分)19セント、SMS(1通)19セント
契約・月額料金: 基本料金なし~10ユーロ
契約・期間: 24カ月、解約申請は12週間前
Tel: 01802-008107
www.base.de

berrymobile
欧州でも、メールもウェブも日本語で
berrymobile

携帯電話から日本語でEメールやSMSを送れるberry mobileで、日本がもっと身近に。手にしたらすぐにインターネットに繋げられるWiFiルーターなどのデータ通信機器は、引越し直後の人や出張の多いビジネスパーソンにお勧め。日本人スタッフによるサポートと安心して使える利用料金も魅力の1つ。利用料金に応じて貯まったポイントは、帰国の際にドコモの携帯電話本体割引に使え、『ドコモのご帰国時ケータイ予約サービス』の案内も行っている。

月額料金: 8.40ユーロ(税別)~
Tel: 0211-8282896(ベリーモバイルサポートデスク)
www.berrymobile.jp/germany


エンターテイメント&ショッピング


テレビ地上デジタル放送(DVB-T)の普及が進んでいるドイツではチャンネル数が多く、ニュース専門、スポーツ専門など、各放送局の個性が強い。また、忘れてはいけないのが、「Schon GEZahlt?(もう支払った?)」が決まり文句の公共放送の受信料(GEZ)。不払いを続けると罰金が課される厳しさ。受信料は、ラジオやテレビなどの電波受信機器に課され、月額でラジオ1台5.76ユーロ、テレビ1台17.98ユーロとなっている。最近では、PCでもテレビが見れるため、PCも課金対象に。


お買い物クレジットカードは使えなくてもECカードなら使えるというほど電子マネーでのお買い物が一般的なドイツ。そもそもドイツ人はあまりクレジットカードを信用していないようだ。店頭でもオンラインでも、お買い物をするときに一番神経を使うのが支払い。昨年、スペインで大規模なカード犯罪が発覚したことが記憶に新しいが、犯罪組織は私たちのお金を狙っている。ECカード、クレジットカード以外のオンライン決済サービスとしては、PaypalやGiropayなどがある。


配送ドイツから日本へハガキを送るときの切手料金1ユーロ、手紙1.70ユーロ~。小包は13.90ユーロ(2Kg)~114ユーロ(31.5Kg)、2日で日本に届くエクスプレス便だと61.90ユーロ(200g)~419.90ユーロ(20Kg)。予め配送料を知りたいときは、ドイチェ・ポスト(www.portokalkulator.de/portokalkulator/std)やDHL(www.dhl.de)の見積もりツールを利用しよう。また、ドイツから日本の通販を利用した際、商品を日本から転送してくれるサービスもある(下記参照)。

TIPP禁制品って何??
保安上の問題から、海外への発送が禁止されているモノを「禁制品」と言う。爆発物や武器、毒物、放射性物資などはもちろん、肉、牛乳などの乳製品、カカオの実などの食べ物もだめ。医薬品はビタミン剤も含めて原則的に禁止されている。そのほかのモノについては、「禁制品・ドイツ」で検索してみよう。

JSTV
日本のテレビ番組が24時間楽しめる
JSTV

ドイツ語が上達しても、やっぱり日本語が耳に入ってくる心地よさは格別だ。話題のドラマや知っておきたい日本のニュースを24時間放送しているJSTVは、ヨーロッパ、中東、ロシア、北アフリカで唯一の日本語衛星放送局。視聴にはアンテナの設置が必須だったが、現在はUnity MediaのケーブルテレビでもJSTVを視聴することができる(一部エリアに限る)。日本のお茶の間で見ているような鮮明な画像で、家族みんなが満足できる充実の番組ラインナップが嬉しい。

月額料金: 視聴料50ユーロ(税別)
Tel: +44 (0)20-7426 7330、またはドイツ国内のOCSへ
www.jstv.co.uk
※6月末までキャンペーン実施中!

kabel
自分が見たい番組を探す喜び
Kabel Deutschland

33のアナログ放送と、100のデジタル放送に対応。この膨大なチャンネルでは、映画やドキュメンタリー、スポーツ、ニュースなど、あらゆる興味に対応する上質な番組が放送されている。HDレコーダーを設置すれば、見逃すことなくいつでも好きな映像を楽しめる。ドイツの大半をカバーしているとの触れ込みだが、実は利用できない街も多い。そんな時は、NRW州とヘッセン州ならUnity Media、バーデン=ヴュルテンベルクならKabelBWに問い合わせて。

月額料金: 16.90~29.90ユーロ
Tel: 01805-233325
www.kabeldeutschland.de/fernsehen

sky
好みがはっきりしているテレビっ子に
sky

サッカー好きの血を騒がせるW杯。現地に応援には行けないが、「絶対に見逃せない」とテレビに噛り付く予定の人も多いだろう。デジタルチャンネルSkyでは、サッカー専用、映画専用、スポーツ専用の3種類のプレミアムパッケージを基本プランに追加し、自分好みのテレビ生活を送ることができる。W杯特別キャンペーン中の今、通常32.90~のプレミアムパッケージが16.90~に大幅値下げ。デジタル放送で見るなら「コレ!」と心が決まっている人にお勧め。

月額料金: 16.90ユーロ~
Tel: 0180-5510050
www.sky.de

Tenso
欲しいものが手元に届く喜び
転送コム

海外に暮らす不便は、ネットを介したサービスにおいても例外ではなく、海外発送サービスをしていない通販ショップの方が多い。そんな海外在住者の悩みを解決するのが、日本から海外に商品を転送してくれる転送コム。転送コムの倉庫内に自分の仮の住所が割り当てられ、そこから海外の住所に転送してくれるという仕組みだから、日本国内にしか発送しないショップからも安心してお買い物ができる(禁制品をのぞく)。業界最安値級の配送料、しかも複数の商品をひとまとめにして発送してくれるサービスもある。

www.tenso.com

Rakuten
海外在住者のためのネット販売サイト
楽天

巨大ネット販売サイト『楽天市場』が、海外在住者向けに約1万店舗を取り揃えてオープンしたのが『楽天海外販売』。『転送コム』サービスと提携しているため、複数店舗の荷物をまとめて送れば配送料を抑えることもでき、魅力的。各店舗のバラエティは、実際のショッピングモール以上に豊か。海外では手に入れにくい、自分の好みや体型に合った商品を直接ドイツの自宅に届けてくれる。楽天海外販売を活用して、代替品で我慢するような海外生活に「さようなら」。まずは「楽天海外販売」で検索!

http://rac.rakuten.co.jp/1190067(簡単ご利用ガイド)

Club Japan
海外に暮らす日本人に、日本の生活物資を
クラブ・ジャパン

衣料品から電化製品、食品、コスメまで、日本では当たり前に使っていたのに、ドイツでは手に入らない生活物資を販売、海外発送してくれるサイト。特に、雑誌の定期購読サービスの取り扱い雑誌のバラエティの豊富さには定評がある。まとめ買い専用サイトは、CD/DVDを10枚以上、合計2万円以上のお買い物をするオトナ買い志向の人にうってつけ(全世界送料無料のサービス付き)。そのほか『携帯ウォシュレット』など気になる商品が送料無料フェアの対象になっていることもあるので、要チェック。

www.clubjapan.jp ※ 7月末、リニューアル予定

企業向けサービス

Exlayer
世界に広がる拠点を繋ぐ ネットワーク作りを
Exlayer

デュッセルドルフとロンドンを拠点に、欧州と日本、その他の国に拠点を構える企業の社内システムの効率化を支えるサービスを提供。経験豊富な日本人スタッフがインターネットVPN構築、IP電話・TV会議システムの導入などIT全般に対応してくれる。また、グループウェア「サイボウズ」の欧州代理店でもある。

サイボウズの特長

● 誰でも簡単に。使いやすさ業界No.1(現在3万社が利用)
● 使用言語とタイムゾーンをユーザー毎に設定できる
● 「スケジューラー」や「ワークフロー」「掲示板」機能で各国拠点との連携の効率化、知識やノウハウの共有が可能に

Tel: +44 (0)20-7650 5966
www.exlayer.co.uk

KDDI
独自のネットワークを生かした幅広いサービス
KDDI Deutschland

ドイツに拠点を置き、オランダやベルギー、ポーランドなども管轄するKDDIドイツでは、高品質な法人向けネットワークサービスが充実。同社が構築するネットワークサービスは、高速で安全、かつ経済的。顧客のニーズに合わせたITソリューションも得意とし、不具合や故障が発生した際のITサポートサービスにも定評がある。

サービスの一部をご紹介

● ビジネスをサポートする高速インターネット
● ネットワークシステムのソリューション
● オフィスオートメーション―FAX、コピー機、プロジェクター等でオフィス環境の向上と経費削減
●  PC、サーバーなどIT機器の保全、修理
●  GSM携帯電話のレンタル

Tel: 0211-936980
www.kddi.de

Newton IT
ITシステム上の「○○だったら いいのに」を
叶えてくれる
Newton Information Technology Ltd.

日々の業務がIT化し、劇的に効率的になった作業もあれば、余計に面倒になったと感じる面もあるかもしれない。Newton ITは、各社に最適なIT環境を創出するためのIT活用法からスムーズな事業継続、運用の安定性やセキュリティ問題の解決まで、在欧日系企業の悩みに応えるIT基盤、システムの実現をサポートしてくれる。

サービスの一部をご紹介

● IT基盤構築・運用・保守
● システムコンサルティング・開発(SAP Business One, Sage, スクラッチ開発)
●  BCP/BCMコンサルティング、内部統制
● 情報セキュリティコンサルティング
● 独自のノウハウ、 Newton ITスタンダード をもとにしたサーバ・PCの導入

Tel: +44 (0)20-8782 1920
www.newtonit.com

NTT Communications
ベスト・グローバル・ プロバイダ*の実力
NTT Europe

100年以上の実績を持つNTTグループが世界を繋ぐネットワークサービスは、安心&安全。グローバル展開を目指す各社が抱える様々な問題、多様な条件、予算などのリクエストに応え、良きパートナーとして本社と各拠点間のネットワーク構築やLAN敷設など、はじめの一歩から最適なIT環境作りをサポートしてくれる。

サービスの一部をご紹介

● 海外拠点のソリューション
● グローバルIP-VPN等のネットワークサービス
● マネージドコロケーション等のデータセンターサービス
● マネージドホスティングサービス
● スマートコンテンツデリバリー等のコンテンツ配信

Tel: 069-13389670, 0221-164700
www.eu.ntt.com

* 英国の調査会社Telemark Services社の顧客満足度調査 (2008年4月)、総合第1位

NTT Data
ITを活用し、 「変える力」を生み出す
NTT DATA EUROPE

NTTデータグループが培ってきた高い技術と豊富な経験を元に、業務コンサルティング、システム開発から導入まで、あらゆるケースに対応。欧州日系企業の業務、ITに関する課題をユーザ視点の最適なソリューションで解決。グローバルに展開する企業には、東欧も含め欧州全域に広がるNTTデータの各国拠点がトータルにサポート。

サービスの一部をご紹介

● 業務プロセス改善 コンサルティング(BPM)
● ITシステムの導入(ERP、CRM、SCM、PLM、BIなど)
● ホスティング(レンタルサーバー)とアウトソーシング
● マネージドホスティングサービス
● SAP テンプレート(SAPのグローバル・パートナー)

Tel: 0211-1647090 / 089-9936-2059
www.ntt-data-group.eu

Oberon
隙なく快適&安全なIT環境の構築を
Oberon.net

インターネットへの接続サービスを軸に、法人向けには会社運営に必要なサポートとソリューションを、個人向けにはオベロンネットのプライベートフラットレートDSLを提供する。特に同社の法人向けサービスは幅広く、IT環境構築の準備から運用、アフターフォローまで、リクエスト以上の快適さと成果を期待できる。

サービスの一部をご紹介

● 専用線、SDSL、ADSL を利用したインターネット接続サービスなどのインターネットプロバイダ業務
● 社内ネットワーク構築サービス
● PC、サーバ、各種ソフトウェアの販売、導入
● 個人向けネット接続(ドイツ語に不安がある人にはドイチェ・テレコムへの申し込み代行も)

Tel: 0211-1792530
www.oberon.net

Sato
欧州初、企業向け高品質でおトクな
国際電話サービスを提供
Sato GmbH

各地への出張等、オフィス外の仕事が多いビジネスパーソンにとって、モバイル通信機器はまさにライフライン。同社は携帯電話やPCを活用した営業効率化、iPhone等の日本語化など、モバイルセキュリティーに関する心強い見方。通信を活用した売上向上策や経費削減を、日本の通信事業者出身のプロが提案してくれる。

サービスの一部をご紹介

● 日本のコンプライアンスに準じた携帯電話からの高品質で、おトクな国際電話サービスを提供
● 携帯電話の利用状況を分析、最適な携帯電話会社・料金を提案
● 携帯電話機の日本語化、モバイルソリューション

Tel: 0211-98393943
www.satogmbh.com

Thermor Communications\b0\i0
現地に根ざしたきめ細やかなサービス
Thermor Communications

1991年にデュッセルドルフに設立されてから約20年間、在欧日系企業のネットワークシステム構築やPC環境のサポートに徹してきた同社は、豊富な経験をもとに、あらゆるトラブルに瞬時に対応してくれる。ドイツ語や英語の環境構築やメンテナンスにも強く、かゆいところに手が届く、きめ細やかなサービスが魅力。

サービスの一部をご紹介

● オフィスの新設・移転に伴うIT設備のソリューション
● IT機器などのトラブルをサポート
● TV会議、プレゼンテーション用周辺機器の販売
● 日本語に対応したPCやソフトウェアの販売、レンタル、リース

Tel: 0211-173950
www.thermor.de

最終更新 Dienstag, 18 Juni 2019 15:38
 

松井大輔 W杯特別インタビュー 

松井大輔 ©GF38/ZOOM
W杯特別インタビュー 松井大輔

現役の海外日本人プロ・サッカー選手として、
長く活躍を続ける松井大輔。
サッカー、海外生活、
そしてワールドカップ(W杯)について、
フランスの1部リーグに所属する松井が
W杯を目前に語った。
(Interview et texte : Ryoko Umemuro)

5月10日、サッカーW杯南アフリカ大会の代表選手発表日。フランス時間午前7時、フランス東部グルノーブルにある自宅で松井大輔は岡田武史代表監督が告げた自分の名を耳にした。この時の気持ちを「正直、ほっとした」と言う。

困難な道を選び続けてきたサッカー 選手はこの時、世界最高のピッチに立 つチャンスを手に入れた。

フランスのサッカー

松井がフランスに渡ったのは2004年9月、パリから南西へ200km程の場所に位置するプロサッカークラブチーム、ル・マンへの移籍によってだ。23歳だった。

欧州チャンピオンズリーグの結果などを通じフランスのサッカーを知る人にとって、イングランドやスペイン、イタリア、ドイツと比べフランスのリーグは格下と映るかもしれない。しかしだからといって、実力のある日本人選手がすぐに活躍できる場所であるかといえばそうではない。

フランス人を形容するとき、よく「個人主義」という言葉が使われる。サッカーでも同じようなところがあり、1対1で勝つことのできる技術と身体能力が要求される。フランス・リーグの試合を見ていると、スピーディーに駆け巡る試合展開の中で、まるで人生を賭けたかのような1対1の一瞬の死闘にゾクッと全身を緊張させることがある。特にアフリカ系の選手が多いため、フィジカルの強さは必須だ。結果を残すためにはまず、日本人選手が努力では克服できないような先天的な体格差を持つ選手がしかける激しい当たりに勝たなければならない。事実、これまで多くの日本人選手がフランスのクラブと契約を交わしているが、成功者としてフランス国内で評価を得ているのは、現在のところ松井大輔だた一人だ。

松井は言う。「フランスのサッカーでは個人の能力が重視されます。一人一人が何でもできる、というのがフランスサッカーにおける能力なんです。その中でも1対1というものがものすごく厳しい。取るか取られるか、1対1で勝ってやる、もうそこしか見ていないですね」。2004年当時のル・マンが属していたフランス2部リーグは、技術的には見劣りする分、当たりがものすごく激しかった。それを目の当たりにした松井は、フィジカル面の強化に努める。こうして、激しい当たりに負けない肉体的な強さを身に付けた上で持ち前の技術を発揮、イマジネーション豊かなプレーを繰り広げ、松井は結果を生み出していく。松井の活躍によりル・マンは1部に昇格、松井は「ル・マンの太陽」と謳われた。長く険しい冬が明け春の青空が広がると、こんなにたくさんの人がいたのかと思うほど、多くの人々が太陽を求め外にあふれる。そんなフランスを経験した人にとって、この言葉がどれほどの意味をなしているか、想像に易いだろう。

©Picture by: Tony Marshall/EMPICS Sport
フランス・リーグ1部トゥールーズ ー ル・マン

海外でプロとして居続ける

現在、海外のプロサッカーチームに50名以上の日本人選手が所属している(2部以上)が、その中でも松井は6シーズンと長くプロとして海外のグラウンドに立ち続けている。松井自身にとっても日本のJリーグよりも長いシーズンをフランスで送った。

しかしすべてが順風満帆だったわけではない。勝ち方を忘れてしまったかのようなチームの連敗やケガに苦しんだ時、試合に出られずベンチを温め続けた日々もある。言葉、生活習慣、価値観、さまざまなものが日本とは異なる海外でモチベーションを高く維持するために、松井は常に「何事もポジティブに」考えた。都度、ポジティブに考えながら現実を受け止め、その時々できる限りの努力を惜しまずにやってきた。また、「毎回プレーでストレスもたまったりするので、買い物や音楽を聴く」ことによって気持ちのバランスを維持する。海外でプロのアスリートで居続けるためには「サポーターに気に入られることが大事」とも言う。

現在、松井はさまざまなチームからオファーを受けているが、次の所属先は全く決めていない。W杯の後に、「自分を必要とし、自分が最も信頼できるチーム」に行きたいと考える。「うまい選手が集まるところで成長したい」と海外のリーグを望むが、特にフランスのチームというこだわりはない。

©GF38
グルノーブル・フット38に移籍後、監督と初対面

「フランスが僕を育てた」

15歳でフランスのクラブチーム、パリ・サンジェルマンの練習に参加し、21歳の時にはU-21の日本代表として戦ったトゥーロン国際大会で日本最高成績の3位、松井個人はベストエレガント賞を受賞した。その他日本代表選手として国際試合に参加する中でパリは比較的多く立ち寄る街だった。しかし、ル・マンと契約を交わす以前、松井にとってのフランスは「パリというイメージ」、ただそれだけ。フランス・リーグにもフランスにもさしたる思い入れはなく、言葉も話せなかった。

6年近くをフランスで過ごした松井に改めてこの国について聞くと、まっ先に返ってきたのは「不便に慣れましたね」という答え。「1カ月インターネットがつながらない。お湯が出ない」。松井や筆者だけでなく、フランスで生活したことがあれば、この「不便さ」を身にしみて感じる人も多いのではないか。何せ、「ガス、電気、水、どれが止まると一番困るか」という議論が、当たり前に起こり得る問題として日常会話の中に成り立つ国なのだから。松井は言う、「僕だけではなくて、フランス人も同じ環境なんですよね」。

サッカー選手としてだけでなく、人間として成長した。「どれだけ日本人が恵まれた環境で育っているかということを、改めて分かりました。それは僕にとってすごく良かったです。何でも人にやってもらうのではなく、一人の人間として自立心を持つということ。そういう意味では、僕を育ててくれたのはフランスという国です」。人生観という意味でも松井の考えはこの地で変化した。「何のために生きているのかという意味でも、例えば家族を大切にする、バカンスを大切にするフランス人はすごくいいと思います」。松井自身もバカンスを大切に過ごす。欧州ではいろいろな場所へ旅行で訪れた。フランスのおすすめの場所は「南ですね」とのこと。まだ訪れていないサントロペへはぜひとも行きたいという。

©GF38
グルノーブル・フット38の
オフィシャルブティックで開かれたサイン会

W杯にかける思い

2006年、W杯ドイツ大会では代表に選ばれなかった。月間MVPに選ばれるなど、ちょうどフランスで活躍し、代表入りを有力視されていた中で味わった悔しさ。4年の時を経て代表に選ばれた今年、異国で困難の道とも見られるような挑戦をし続けた松井はサッカー選手としても人間としても4年前よりも大きくなっていた。

「サッカー選手としては本当に出たい大会」と言う松井は、「(W杯の舞台で)サッカーで何か松井大輔という人間を表現できればと思っています」と意気込みを語る。

岡田監督は代表発表の記者会見で「日本人らしいサッカーをしたい」と語った。これまで代表選手としてプレーをしてきた松井は岡田監督の考える「日本人らしいサッカー」を「全員攻撃、全員守備という全員サッカー」と説明する。「(大会期間中南アフリカは)冬ですし寒いでしょうから、体力という意味でも走り勝つことができると思っています」。その日本代表における自身の役割については、「フランスでもやっている通り、自分の武器はドリブルや1対1、そして局面の打開。それらをしっかりとやり、最後は突破できるように。それと、しっかり守ることが大事」だと考える。だが先に述べたように、岡田監督の考える「日本人らしいサッカー」は個人の能力を重視するフランスのサッカーとはいくぶん異なるようにも思える。それについては「日本チームの団結力、皆で協力し合うチームワークの中に僕個人の能力をうまく取り入れたい」と言う。だからこそ試合までの残された期間では「コミュニケーションを取る」ことに重点を置きたいと考えている。「いろんな人としっかり話し合うことによってチームワークも上がってくるし、最終的に今はそういう段階だと思っ ています」。

各国の代表クラスの選手が名を連ねる1部リーグで、所属するグルノーブル・フット38の中心選手として昨シーズンを送った松井は自信をもって言う。「フランスのリーグにもいろんな国の人がいますし、いつも外国人とやっている。そういう意味では、日本でやっている人たちよりも臆することなくいつも通りのプレーができると思っています」。

©AP Photo/Shuji Kajiyama
アジア杯サッカー最終予選・日本-バーレーン

「苦労した分だけ返ってくる」

欧州に暮らす読者へのメッセージを聞くと、返ってきたのはスターとしてのそれではなく、海外で自ら戦いを続けそして夢をつかんだ青年の言葉だった。

「僕たちは海外という、言葉も違えば文化も違う場所にいて、それぞれ皆さん本当に苦しい思いもしていると思うんですね。これは、日本に居る人には分からない、海外に行った人にしか分からないことだと思います。でも、人間は苦労をすれば何かを得ていく、苦労した分だけ自分の中に返ってくると思うのです。いろんな大変なことはありますけれど、最終的な目標に向かって、みんなでがんばっていきましょう」

フランスに来て得たものの中で最も大きかったものは何か。穏やかな口調で、しかし確信を持って松井は言った「自信ですね」。

「ここまでやってきたという自信が一番大きいです」

異国の地で自ら厳しい道を選び続け、そのたびに成長を手に入れていった松井は6月、自信を胸にサッカー最高峰のグラウンドに立つ。

松井大輔
1981年5月11日、京都府生まれ。MF。鹿児島実業高校卒業後、2000年京都パープルサンガ入団。2004年フランスのル・マンにレンタル移籍。2005年完全移籍。2008年ACサンテティエンヌに移籍。2009年よりグルノーブル・フット38に所属。
www.matsuidaisuke.net
グルノーブル・フット38
1892年グルノーブル初のフットボールクラブとして創立。2004年以降日本企業インデックスがオーナーに。松井の他、伊藤翔が在籍。スタッフにも日本人がおり、松井いわく「家族的なチーム。チーム、サポーター、生活環境すべてに感謝している」。www.gf38.fr
最終更新 Donnerstag, 15 August 2019 15:31
 

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