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トーマス・デュルフライン

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トーマス・デュルフライン Thomas Dörflein
1963年1月3日、ケルン近郊ヒュアト=ヘアミュールハイム生まれ。

ベルリン動物園の「クヌート」といえば、ただいま世界中から押し寄せるファンの熱い視線を一身に浴びているシロクマの赤ちゃん。その傍らで一緒にカメラのシャッターを 浴び、世界一有名な飼育係になってしまったのが彼、クヌートの育ての親である。

クマを担当して24年。「色々な動物に接したが、クマが自分の性格に最も合っている」。閉館したあとクマ舎の前でギターを弾くのが楽しみだった。ヒグマやヒマラヤグマたちは 「クラシックだとそっぽを向いても、ロックだと檻の前に集まってくる」そうだ。

しかし2006年12月5日以来、もう趣味の時間はない。双子を産んだ白クマ、トスカが育児を放棄したため、親代わりを引き受けたからだ。シロクマはネズミ大で生まれて急成長する動物。自然環境での生存率は6割に満たず、人工飼育での成功例は過去50年間に1件 もない。実際、クヌートの弟は生後4日で死んでしまった。

デュルフラインはクヌートをまず卵の孵化器に入れ、魚肉のすり身と小麦粉のミルクを2時間おきに与えて、4カ月間添い寝をした。クヌートは人間パパが視界から消えると鳴き声を上げ、じゃれて噛みつかれるパパの方は痛みと睡魔との闘いだった。

体重9キロにまで育ったクヌートは、一般公開されてパパ以外の存在にも慣れた。クマは普通2歳まで母と一緒にいるが、人間にとっては生後半年ほどで危険になるため、そろそろ独り遊びの訓練を始めている。さてご両人、涙なしに子離れ・親離れができるだろうか。

 
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高橋容子 ドイツニュースダイジェスト創刊時からの常連ライター。日本で文芸映像翻訳を手がけ、渡欧。英・独・豪と移り、現在はスペインのバスク州暮らし。 www.geocities.jp/takahashi_mormann
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