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ライナー・ブリューデルレ

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ライナー・ブリューデルレRainer Brüderle
1945年6月22日ベルリン生まれ、ラインラント=プファルツ州ランダウ育ち。政治家(FDP)。1987~ 98年に同州のCDU政権、SPD政権で経済相、2009~11年に連邦メルケル政権で経済・技術相。11年5月からFDP連邦議会議員団長。マインツ在住。
©www.rainer-bruederle.de

ひょうきんな話し振りで元より人気の政治家だが、週刊誌シュテルンの1月23日発売号に爆弾記事が掲載されて以来、すっかりセクハラ親父になってしまった。

「29歳の女性かつ政治記者であることは、常に心地良いわけではない」という書き出しで始まるその記事。筆者は記者本人、舞台は党大会前日の1月5日夜にFDP幹部と政治記者たちが集まったホテルのバーだ。ただし、1年も前の話である。ほろ酔い気分の同氏は件の記者がミュンヘン出身だと知ると、視線をバストに投じて「ディアンドル(バイエルン女性の民族衣装)、お似合いでしょう」、手に接吻して「ダンスをお願いします」など、いわゆる男のジョークを連発したという。

さあ、この記事が出ると間もなく、実際に職場でセクハラ、パワハラを受けている被害者たちが続々とツイッターで爆発。話題はドイツ人特有の正しいことをしたい熱情によって膨れ上がり、テレビの政治トークショーがテーマに取り上げると、今度は男性たちが女性による挑発と打算を逆批判。ついにFDP幹部の1人から、「今後は女性記者を相手にしないことにする」との発言が出るに及んで、さすがのドイツ・メディアも足下に火が付いていることに気付いたらしい。スクープは、政治家と記者に信頼関係がなければ生まれない。

かくして2月13日に開かれた灰の水曜日恒例の政治寄席では、胸の谷間も露わなディアンドル姿の女性観客たちからも、演台の同氏に盛大な拍手が送られていた。

 
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高橋容子 ドイツニュースダイジェスト創刊時からの常連ライター。日本で文芸映像翻訳を手がけ、渡欧。英・独・豪と移り、現在はスペインのバスク州暮らし。 www.geocities.jp/takahashi_mormann
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