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イゾルダ・ディシャウク

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Isolda DychaukIsolda Dychauk
1993年2月4日ロシア・スルグト(西シベリアのオビ河畔)生まれ。2002年、9歳でベルリンへ移住。女優。
© LIONEL CIRONNEAU/AP/Press Association Images

15世紀の欧州を舞台に、イタリア・ルネサンス期を支配したボルジア家の腐敗、不品行、権謀術数を描き出すテレビドラマ『Borgia(ボルジア 欲望の系譜)』。シーズン1(2010年撮影、11年放送)からルクレチア・ボルジアを演じ、この9月30日に公共放送ZDFからスタートしたシーズン2(2012年撮影)でも愛らしさを残しつつ、大人の女性へと成長した姿で再びスクリーンに現れた。

ピアノ教師である母1人に育てられ、ドイツ人と再婚した母に連れられて9歳のときにベルリンへ移住してきた。バラライカ演奏者だという実父のことはほとんど知らない。

演技に目覚めたのは11歳のとき。学校で演劇学校のパンフレットを拾い、応募してみたら合格、すぐ短編映画に起用され、あれよあれよと言う間にテレビドラマからも出演依頼が舞い込むようになった。2011年ベネチア国際映画祭で金獅子賞に輝いた鬼才アレクサンドル・ソクーロフ監督作品『ファウスト』(ゲーテ戯曲)では、ファウストの無垢な恋人マルガレーテ(グレートヒェン)を演じている。

『ボルジア』で演じるルクレチアは、聖職者ロドリーゴ・ボルジア(後の教皇アレクサンデル6世)が愛人に生ませた娘。父や同腹の兄チェーザレの政治の駒として利用され、波乱の運命をたどったファム・ファタールだ。

移住後1年でものにしたドイツ語はネイティブレベル。「撮影開始時は学校レベルだった」英語も今や寝言で話すほど。それでも固さとメランコリーが混じった母語のロシア語を心から愛している。

 
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高橋容子 ドイツニュースダイジェスト創刊時からの常連ライター。日本で文芸映像翻訳を手がけ、渡欧。英・独・豪と移り、現在はスペインのバスク州暮らし。 www.geocities.jp/takahashi_mormann
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