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モー・アズマング

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モー・アズマングMo Asumang (Monika Asumang)
1963年6月13日カッセル生まれ。ベルリン在住。
TVキャスター、声優、映像監督。
©Frederic/Geisler-Fotopress/DPA/Press Association Images

“性”をテーマに1993年から7年間放送されたテレビ番組『Liebe Sünde(親愛なる原罪殿)』でキャスターを務め、SFドラマ『スタートレック:ヴォイジャー』(1995~2001年)のドイツ語放送ではカーデシア人セスカの声を担当した。ドキュメンタリー映画の監督も手掛ける。先頃、その2作目になる『Die Arier(アーリア人)』を発表。映画祭やテレビでの上映が始まり、高い評価を得ている。

父はガーナ人、母はドイツ人。家族に支えられ、友人、仕事にも恵まれている。ドキュメンタリーの制作は、10年前にネオナチバンド“White Aryan Rebels”の歌を聴いて始めた。その歌詞には「銃弾を見舞ってやるからな、モー・アズマング!」と殺人予告が入っていた。

ショックと恐怖で茫然としたが、怖気づいたままではいられない。彼らは何者なのか。極右政党NPDの指導者ユルゲン・リーガー(09年没)にインタビューし、母方と父方それぞれの先祖を調べ始める。出来上がったドキュメンタリー映画『Roots Germania』(07年)は、“アフロジャーマン”たる自分のアイデンティティーを探す旅でもあった。

その続編とも言える今回の作品では、ドイツのネオナチのほか、米国のクー・クラックス・クランにも接触。白人至上主義のために拡大解釈された“アーリア人”の虚偽を暴き、現存する祖先アーリア人の末裔を探してイランを訪問する。自分を慈しみ、育ててくれた母方の祖母はかつてヒトラーの信奉者であったと語るときの表情がやさしい。ネオナチ脱会者と語り合うラストシーンには、大きな仕事を成し遂げた満足感が溢れていた。

 
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高橋容子 ドイツニュースダイジェスト創刊時からの常連ライター。日本で文芸映像翻訳を手がけ、渡欧。英・独・豪と移り、現在はスペインのバスク州暮らし。 www.geocities.jp/takahashi_mormann
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