ド イツ鉄道に新CEOが就任鉄道の信頼と品質の回復目指す
ドイツ鉄道(DB)次期のCEOに指名されたイヴリン・パラ氏(左)と、シュニーダー交通相(CDU)
シュニーダー交通相(キリスト教民主同盟・CDU)はドイツ鉄道(DB)の新たなCEOにイヴリン・パラ氏を任命。記者会見を行ない、問題が山積しているDBの立て直しと信用回復に取り組むことをアピールした。9月22日付のターゲスシャウが報じた。
DBは近年、ICEなど長距離電車の遅延が常態化しており、鉄道インフラの老朽化や車両の故障、サービスの低下などが問題視されている。DBは連邦政府が100%株主である国有企業のため、これらの問題に対して連邦政府に抜本的な改革が求められていた。
記者会見でシュニーダー交通相は「多くの人は、鉄道の機能不全を国家の機能不全と同一視している」として危機感を表明。「鉄道は人々のためにある。これは正常に機能しなければならない」と述べた。またパラ氏は「顧客の満足は何者にも優先する」と強調した。
現在、DB長距離電車の定時到着率は60%。今夏には3日連続で定時到着率が史上初めて40%を下回った。今回発表された改革プランでは、2029年までに長距離電車の定時到着率を70%まで引き上げることに加え、DBの会社体制のスリム化をはかり取締役ポストを減らすこと、鉄道事業とインフラの分離、駅の安全性および清潔さと快適さの向上を掲げている。
イヴリン・パラ氏は現在52歳。ドイツ語人口の多いイタリアの南チロル出身の女性で、鉄道業界でのキャリアをオーストリア連邦鉄道(ÖBB)でスタートした。2019年からDBに勤務し、DB子会社のDBレギオの経営を黒字に転じさせた実績を持つ。
この記者会見が開かれた同日、ニーダーザクセン州のイルツェンでは架線が損傷する事故が発生。このためハンブルクーベルリン間を走る電車が大幅な迂回ルートを通ることを余儀なくされ、これに付随して多くの混乱が生じた。またケルンーデュッセルドルフ間では何者かがケーブルを切断する破壊工作を行ったことにより、同区間の運行が終日停止した。
25 September 2025新たな憲法裁判事を選出緑の党・左翼党の協力得て2/3獲得
9月25日に連邦議会で新たな連邦憲法裁判事を選任する投票が実施され、候補となっていた三人が規定の3分の2以上の賛成票を獲得して選任された。同日付のターゲスシャウが報じた。
今回選ばれたのはアン=カトリン・カウフホルト氏、ギュンター・シュピナー氏、ジークリット・エメネッガー氏。このうちエメネッガー氏は、7月にCDU/CSU内からの反対にあって候補を辞退したフラウケ・ブロジウス=ゲルスドルフ氏に代わりSPDが新たに推薦した候補だった。
今回、AfDの関与なく3分の2の賛成票を獲得するには連立政権以外に緑の党と左翼党からの協力が不可欠だったが、左翼党からは「CDU/CSUは我々と何も話そうとはしなかった」と不満の声が上がっていた。また、AfDからは「憲法裁判事を選出するのに、左翼党の協力を得たことを非常に問題視している」との批判が上がっている。
20 September 2025ベルリンにヘルムート・コール通りが誕生へ東西ドイツ統一35周年機に
ヘルムート・コール元首相(CDU)の名前を冠した通りが、東西ドイツ再統一35周年を機にベルリンに誕生する。9月20日付の公共放送rbbが報じた。
このたび「ヘルムート・コール通り」と改名されるのは、ブランデンブルク門を望む戦勝記念塔からティアガルテン通りの間のホーフイェーガー通りの一部。
ベルリンのカイ・ヴェグナー市長(CDU)は、「重要な人物の名前を重要な通りの名前に冠することで、感謝の意を表したい」と、コール通り命名の意義を説明している。
25 September 2025ボッシュが大規模リストラを発表2030年までに1万3000人を解雇
自動車業界全体の深刻な低迷を受け、大手自動車部品サプライヤーのボッシュは2030年までに1万3000人の人員削減を実施することを発表した。9月25日付のターゲスシャウが報じた。
人員削減の対象となるのは主にドイツ国内の自動車部品部門。シュトゥットガルト=フォイアーバッハなどに拠点を置く同部門では7万人の従業員が勤務している。同社は昨年の時点ですでに9000人の人員整理を発表しているが、さらにこれに加えて1万3000人分のリストラが敢行されることになる。