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意識改革から始める資産運用

ドイツでお金と上手に付き合う方法

山片 重嘉山片 重嘉 (やまかたしげよし)
ファイナンシャルアドバイザー

1970年生まれ。98年に渡独、文化交流や持続可能農業のプロジェクトに携わる。また、食と健康のアドバイザーとして講演活動などに勤しむ。その後、ファイナンシャルアドバイザーとして独立。個人・法人へのアドバイスを行っている。人生のテーマは、健康とお金を切り口に、豊かな生き方について考えること。

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誰でもできる投資法

39 誰でもできる投資法

前2回のコラムで、毎月一定額を積立(投資)することでメリットのあるドルコスト平均法と、ファンド型の年金保険を利用して税金控除の特典を受けながら毎月投資をする方法をご紹介しました。

それでも、やっぱり「投資」や「ファンド」と聞くと、なんだかよく分からないし、「怖い・危険・いかがわしい」といったイメージを持つ方もいらっしゃると思います。しかし、一口に投資といっても、リーマン・ショックや金融工学、ヘッジファンド、不況で頭を抱える証券マンなど、投資と聞いて先行するイメージと、我々一般人に適した投資とは、全く別のものなのです。それではファンド(ドイツ語でFonds、日本語では投資信託)とはいったい何なのでしょうか?

一つの会社の株であれば、その会社がつぶれれば株券は紙くずになってしまいます。フォルクスワーゲンの株しか持っていなければ、今回の排ガス・スキャンダルのような不祥事があった際、持株の価値は半分に下がったりします。しかし、一つ、または少数の会社の株を個々に買うのではなく、複数の産業分野や地域にまたがる複数の会社の株を買えば、一つの産業分野が不振だったりしても、伸びる会社や分野もあり、リスクが分散されることになります。

投資信託の種類

自分で会社を調べて多くの会社の株を一つずつ買うのは大変な作業ですが、それをしてくれるのが投資信託です。ファンドマネージャーが会社や産業を研究して選んだ複数の会社の株を一つにまとめてあり、その時々の状況に合わせて入れ替えたりもします。国や産業、また株のみならず債権など様々な種類の投信があります。このような投信をアクティブ投信といいますが、ファンドマネージャーに払う報酬などの手数料がそれなりにかかります。それに対して、パッシブ投信とも言われるETFというものがあります。インデックス投信とも言われるように、世界株平均やDAX、Nikkeiなど様々な株価などの指数(インデックス)を忠実に反映させたものです。ドイツの平均株価指数のDAXであれば、そこに入っている30社の株をそのまま反映させるだけなので、高給取りのファンドマネージャーなどが必要なく、購入手数料が(ほとんど)かからないのが特徴です。

EFTはどうやって購入する?

投信購入の際、消費者にとって大切なことは手数料を減らすことです。しかし、手数料のかからないETFを、銀行の相談員は決して客に勧めてくれませんし、そもそも店舗ではほとんど扱っていません。ETFは、ネット銀行などで自分で購入すれば購入手数料はかからず、毎月25ユーロからの投資が可能です(年間管理手数料はかかります)。

ETFで代表的なものが、MSCI Worldという世界株の指標です。全世界の全産業にまたがる指数ですので、何が成長産業かとか、日本は景気が悪いなどと心配する必要はありません。もちろん全世界的な大きな景気の波には左右されます。不況の際は、売るには適しませんが、その間は安くバーゲンセールで購入できますので、毎月定額購入であれば不況が全く怖くない、それどころかチャンスでもあります。ただ、ある程度の景気の山まで待てる時間があるかが重要です。もしも、62歳以降(最低期間12年)まで待つことができるのであれば、年金保険として購入すれば、税金の控除も受けられますので税率の高いドイツでは非常に有利です。投信には、販売会社・運用会社・信託銀行が関わりますが、それぞれの会社の資産とは別に管理されていますので、これらの会社が倒産したりしても、投信自体の価値は失われません。

 
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