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シュトゥットガルト21の工費、65億ユーロに増大へ
ドイチェ・バーンの監査役会が工事続行を決定

シュトゥットガルト中央駅とその周辺一帯の大規模な都市改造計画「シュトゥットガルト21」の工事続行をドイチェ・バーンの監査役会が決定した。これにより、これまで45億ユーロと見積もられていた工事費用が20億ユーロ増の65億ユーロに増大することが明らかになった。6日付のヴェルト紙が伝えた。

シュトゥットガルト21に対しては、これまでも実施の是非をめぐって州民投票が行われるなど論議を呼んできたが、工期のさらなる延期が決まったことなどを受け、工事費用がさらに20億ユーロ増大することとなった。

工事続行を決定した監査役会側は「長期的に見て、工事を続行する方が中断するよりも経済的なメリットが大きい」と話しているが、緑の党が政権を担うバーデン=ヴュルテンベルク州およびシュトゥットガルト市は、追加工事費用の捻出を拒否。これに対してラムザウアー交通相(キリスト教社会同盟=CSU)は、「同州が工事費用を負担しないのであれば、鉄道料金の値上がりにつながる可能性もある。本来は同州が責任を負うべき」と警告している。

 

役員・幹部の報酬に制限を
スイスの国民投票を受け、ドイツ国内で議論

先頃、スイスで国民投票により、企業の役員・幹部の報酬への制限設置が決定したことを受け、ドイツ国内でも同様の論議が行われている。5日付のヴェルト紙が伝えた。

役員・幹部の報酬制限措置について与党・キリスト教社会同盟(CSU)と自由民主党(FDP)は賛成を表明し、CSUのハッセルフェルト議員は欧州、国内の政策課題に盛り込むことを提案。また、FDPのブリューデルレ院内総務は「連邦議会選挙の前に同件に関する布石を置くべき」と発言した。一方、キリスト教民主同盟(CDU)は、同問題は一国で決めるべきことではないとして慎重論を展開。協調が必要として、欧州委員会内での検討を提案している。

 

検察、ヴルフ前大統領の報道官を起訴
イベント・マネージャーに便宜供与

ハノーファー検察局は6日、クリスティアン・ヴルフ前大統領の報道官だったオラフ・グレーゼッカー氏を収賄容疑で起訴したことを発表した。ヴェルト紙が伝えた。

グレーゼッカー氏は、ヴルフ前大統領のニーダーザクセン州議員時代から長年にわたり、側近・報道官として活躍した。起訴状は、グレーゼッカー氏がニーダーザクセン州政府報道官だった2007~09年に、イベント・マネージャーのマンフレート・シュミット氏に対して不当な便宜供与を行ったとするもの。この見返りとしてグレーゼッカー氏は、19回にわたる飛行機代や休暇地での滞在費用など1万2000ユーロ相当の利益供与を受けたとされている。

 

連邦政府が貧富リポートを発表
フォン・デア・ライエン労働相は楽観的見解

連邦政府は6日、最新版の「貧富リポート」を発表した。これは、国内における貧困率や失業率、富の分配などを調査した内容で、その結果についてフォン・デア・ライエン労働相(キリスト教民主同盟=CDU)は、楽観的見解を示している。ヴェルト紙が伝えた。

同リポートの公表は4回目。今回の調査では、国内の貧富格差の拡大が止まり、長期失業者の割合が2007~12年の間に40%減少、貧困状態にある子どもの数は25万人減少したことなどが報告されている。さらに、失業率が1990年の東西ドイツ統一以来最低の数字を記録し、就労能力のある生活保護受給者の割合は前回調査(2008年)の9.7%から8.2%に減少。若年者失業率は欧州連合(EU)内で最も低く、高齢者の就労率がかつてないほど上昇しているなどの内容が盛り込まれている。

フォン・デア・ライエン労働相はこの調査結果を受け、「サクセスストーリーだ」との楽観的見解を表明。ただし、女性のパートタイム労働の多さや企業役員に占める女性の割合の低さなど、女性の労働問題に関しては今後も改善の余地があると指摘した。さらに、25~35歳の若年長期失業者に対して職業訓練の機会を与える「第2のチャンス」プロジェクトに力を入れていくことも強調。なお、2006~10年にかけて、学校卒業資格を持たない若者の数は8%から6.5%に減少している。

一方、2010年時点で400万人以上が時給7ユーロ以下の労働に就いていたことや、個人資産の分配が不平等であることについては、リポート内ではほとんど触れられておらず、財産税についての議論もなされていないことなどについて、社会福祉団体や野党からは「表向きだけよく見せかけたリポートだ」とする批判の声が挙がっている。ちなみに、現行の法律で定められている最低賃金は時給9.15ユーロとなっている。

連邦統計庁によると、月収952ユーロ以下の場合が「貧困の危機にあるライン」とされており、国民の14~16%がこれに相当するとみられている。貧困の最も大きな要因は失業。また、ひとり親世帯が貧困の危機にさらされているケースも多いという。

 

留年制度の廃止案めぐり論議
教員連盟からは反対意見

ニーダーザクセン州政府が学校での留年制度の廃止を検討していると表明し、留年の是非について連邦レベルで論争が起こっている。2月19日付のヴェルト紙が伝えた。

留年制度廃止についてドイツ教員連盟のクラウス代表は、「模範的な生徒像を前提とした議論であり、留年制度の廃止は逆に中退の可能性を高める」と言明。バイエルン州のシュペンレ文化相(キリスト教社会同盟=CSU)も「大衆迎合主義的な教育政策」と批判している。

 

国内全体の留年率は年間2%。昨年、多くの州で留年制度の廃止または最低限の場合のみ実施する方針が決定され、ハンブルク市はすでに2010年に同制度を廃止している。

 

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