季節の変わり目は、気持ちもスタイルも一新するチャンス。
いつものスーツ・スタイルに極上の逸品を加えて、本物が持つ輝きを身にまとう。
洗練された印象は、欧州を舞台に戦う紳士の武器にも、自信にもなり得るはず。
ここでは、思わず語りたくなる作り手のこだわりがいっぱいに詰まった、
欧州発のメンズ・アイテムを集めました。
取材・文: 編集部 高橋萌
スーツ Anzug
自分史上、最高に格好良い1着を
スーツは本来、自分の身体に合わせて仕立てるもの。採寸し、身体にぴったりと馴染むものは、着心地抜群でスタイルもより良く見せてくれる。変化する体形や自身の好み、その時代の流行によっても、自分を引き立てるスーツは変わる。どんな自分をプロデュースしたいのか、イメージを固めることが、運命の1着にたどり着く近道だ。
サイズ選びのヒント

1.肩 Schulter
肩の収まりはスーツ選びの基本。肩の頂点がスーツの袖付け部分にきちんとはまるように。ショルダーラインはカチッと決まるブリティッシュ、しなやかに身体に沿うイタリアンなど、デザインで印象が変わるポイントでもある。
2.ノボリのシワ Nackenfalte
首筋から背中にかけての「ノボリ」部分に、横ジワが入らないものを。スーツの衿の後ろから裾にかけて入るシーム(縫い目)がすっと通るものが、美しく快適なサイズ。
3.袖の丈 Ärmellänge
スーツの袖丈は、着こなしの印象を決めるポイントの1つ。長過ぎても、短過ぎても見栄えがしない。袖口からワイシャツの袖を、1.5~2cmくらい見せるイメージで。
4.ジャケットの丈 Sakkolänge
着る人の年齢や流行によって、理想のジャケットの丈は変わってくる。近年のモード界の流行は短めの丈。ビジネスシーンで着用するなら、お尻を隠すクラシックなスタイルを。
5.パンツの丈 Schrittlänge
パンツは、「靴にそっとキスするように触れる丈に。覆い被さってはいけない」と、ドイツの仕立屋は言う。しかし、これがイタリアの場合、パンツの丈はぐっと短くなる。
オーダーメイドのスーツを作る工程は
自分探しに似ている

生地の種類、ポケットのデザイン、
ボタンや縫い方の1つひとつを決めていく
デュッセルドルフの旧市街から数分ほど歩き、隠れ家のようなアトリエにたどり着いた。憧れのオーダーメイドのスーツやワイシャツを仕立てるため、紳士たちが集う秘密の場所に一歩足を踏み入れると、そこは 通りの賑わいとは違う、ある種の緊張感と静寂に包まれていた。経営者であるトゥッキング氏のスーツの着こなしに見とれながら、スーツをオーダーメイドする際の手順やポイントについてうかがった。
まず、欧州の服飾文化であるスーツを日本人が着こなすために大切なことは、と、少し身構えて質問すると、「日本にも独自の服飾文化があり、ライフスタイルがあります。それを変える必要はありま せん。ドイツも、英国からスーツのスタイルを輸入した側です。ご自身の求めるスタイル を教えてください。我々は、着る人の求めるイメージを共有し、そこから出発します。オーダーメイドの良さですね」と、引け目を感じていた気持ちを払拭してくれた。
クラシックなデザインはあるが、誰にでも似合う万能なデザインはないという。年齢や時代によって変化するものだからだ。また、スーツの原点は、体型を美しく見せること。採寸して作り上げたスーツは、抜群のフィット感と美しいシルエットを生み出す。体型に合ったスーツを知らずして、スーツの良し悪しは語れない。
いつの間にか、店内に入ったときの緊張感が、生地や見本を見せてもらいながら、理想のスーツについて語らう時間の心地良さに変わっていたことに気が付いた。オーダーメイドは敷居が高いイメージを持っていたが、1着にこだわることは、自分を見つめ直すことに繋がる。しかも、それは孤独な作業ではなく、知識と経験豊かなスタッフとの共同作業。「新しいお客様が、どのような要望を持って来店されるか、いつも楽しみにお待ちしています」
cove & co.
Prof. Dr. Ebbo Tücking
1997年にエッセンに最初の店舗を出店し、現在はデュッセルドルフ、フランクフルト、ハンブルク、ミュンヘンなど10都市で展開している。スーツやワイシャツのオーダーメイドのほか、高級紳士靴や香水など、厳選されたアイテムも取り揃える。
www.cove.de
時計 Uhr
思い出を詰め込む精密機器
クラフツマンシップを大切にする人にとって、機械式時計は特別なアイテム。ただ、その瞬間の時間を知るための道具ではなく、世代から世代へと受け継がれる伝統や重みを、自身の肌を通して感じる媒体でもあるのだ。アップルウォッチが大流行する日は近いかもしれないが、その時代にあえてネジを巻く。紳士の腕にちらりと光る時計に、頑固なくらいのこだわりを見たい。
NOMOS
METRO
「美しさ・機能性・リーズナブル」と、三拍子揃ったドイツのグラスヒュッテにある機械式時計メーカー「ノモス」。2014年に発表したMETROは、完全自社製のムーブメントを搭載したこだわりの1品。 SUNDIAL (右写真下)
NOMOSの持ち運べる日時計。
www.nomos-glashuette.com
ZENITH
EL PRIMERO: SYNOPSIS
創業150周年を迎えたゼニス。第2次世界大戦時には、ドイツ軍が愛用した「DH(Deutsches Herr)」を製造していた。傑作と呼ばれるムーブメント「エル・プリメロ」搭載モデルの人気は高い。 www.zenith-watches.com
靴 Schuhe
幸せを運ぶ一生モノの靴と出会いたい
高級紳士靴のブランドといえば、英国のJohn LobbやChurch'sなどが有名。最高の素材と靴職人の技術が凝縮した1足は決して安い買い物ではないが、自分の足にしっくりと馴染み、適切なメンテナンスによって一生履ける靴となることを考えると、投資する価値はある。足の幅、甲の高さなど、自分の足に合うブランドを探そう。もちろんオーダーメイドなら最高だ。
HEINRICH DINKELACKER
Buda 4331 0516 schwarz
ハインリッヒ・ディンケラッカーは、手縫いの高級紳士靴を、靴作りの本場ハンガリーのブダペストに職人を抱えて作るドイツのブランド。その履き心地を、石畳の道もまるで絨毯の上を歩いているよう、と表現する人も。Passende Gürtel (右写真下)
靴を作った皮と同素材のベルトも。
www.heinrich-dinkelacker.de
ZEHA BERLIN
Carl Häßner
1897年、チューリンゲンで創業したスポーツシューズブランド。東西再統一後は「東のアディダス」と評されながらも生産休止に。2002年から再スタートを切った。こちらは、創業者ヘスナーの名を冠したモデル。www.zeha-berlin.de
ネクタイ & ベルト Krawatte & Gürtel
着こなしを決めるのはディテール
ネクタイ選びは、スーツを着る紳士の重要な朝の儀式。結んだ感触はその日の気分を左右し、ネクタイ1つでスーツの印象もがらりと変わる。そして、スーツを着用するときは、ベルトにまで気を抜かない。ベルトと靴は革の素材、もしくは色を合わせるのが基本。ベルトの太さは、太ければカジュアルに、細ければドレッシーな印象を与える。
Timeless Leather Craftsmanship
Standard Belt 3cm
ブランド名そのままに、流行に左右されない丈夫な革製品を、ドイツの職人が作る。このシンプルな信念の基、1つひとつ、手縫いの手法を多用しながら、ベルトや財布、サスペンダーを生み出している。 www.timeless-leather.de

Ascot
Krawatte
家族経営で、上質なネクタイを生産するアスコット。「ネクタイはただの布ではない」とは、創業一家の信念。上質なシルクやコットンを手作業で裁断し、手縫いしたネクタイは、人に喜びをもたらすという。 www.ascot.deステーショナリー Schreibwaren
アイデアを形にする優秀な相棒
紙にペンを走らせることで湧き出すインスピレーションがある。ドイツは、世界が注目する良質なステーショナリーの産地。大人の文房具は、力強く、繊細で、機能的。すべてのメモ機能を、スマートフォンなどのIT機器に委ねてしまうのはもったいない。確かな感触が深い思考を助け、なめらかな書き心地が仕事をもっと楽しくする。
Kaweco
ELEGANCE Serie
1883年にハイデルベルクで創業したカヴェコ。1970年にその歴史に幕を下ろしたが、現在ニュルンベルクのGutberler 社が、復刻版が発売。エレガンス・シリーズのアルミのボディーは、大阪で制作されている。 www.kaweco-pen.com

MONTBLANC
StarWalker Urban Speed
言わずと知れた最高級筆記具ブランド、モンブラン。そのデザインの美しさは、アクセサリーとしても機能する。伝統的な技巧はそのままに、現代的なスタイルを融合したスカイウォーカー・シリーズは、都会的でエネルギッシュ。 www.montblanc.com鞄 Tasche
詰め込むのは、夢か野望か
ビジネススタイルの仕上げのアイテムは、鞄。紳士の鞄の中には、商談などに必要なものも、個人的な大切なものも一緒に詰め込まれている。欧州を舞台に活躍するビジネスパーソンには、長距離移動、出張がつきもの。ここでは、機能性と収納力を重視したブリーフケースをセレクト。ビジネスの成果の分だけ、重みを感じられる鞄だろう。
PORSCHE DESIGN
Roadster Briefcase
初代ポルシェのデザインにも携わったフェルディナント・アレクサンダー・ポルシェが1972年に設立。機能美とシンプルなデザインを併せ持ち、大人の贅沢を醸し出す。出張の多いビジネスパーソンにはたっぷり入るブリーフケースが重宝。www.porsche-design.com

FREITAG
F301 MOSS
スイスのチューリヒで1993年に創業したフライタークは、廃材を利用した鞄や小物を世に送り出している。ノート型パソコンが収まる収納力、ビジネスバッグの地味な印象を打ち消すトラックの幌の質感と耐久性が魅力。 www.freitag.chメガネ Brille
見えること、魅せること
できる男の顔には、メガネがよく似合う。視力を矯正する道具でありながら、知性を演出するアクセサリーでもあるメガネ。ドイツでも、ハリウッドセレブから火がついたMYKITA(マイキータ)など、デザイン性に優れた上質なメガネを生み出す機運がベルリンやハンブルクを中心に高まっている。高い技術力に裏付けられたフィット感が、ドイツ産メガネの特徴だ。
HAMBURG EYEWEAR
Emil
2005年創業のハンブルク・アイウェアは、10年で国内外の販売拠点を600店舗に増やし、昨年だけで2万5000本のメガネを販売するまでに成長。「少しだけアヴァンギャルド」なデザインで、おしゃれを楽しめる。 www.hamburg-eyewear.de
REIZ
LOVELY NATURE BUCHE(上)
LOVELY NATURE FICHTE(下)
1998年にスタートしたライツは、70年代風なシンプルでレトロなデザインに、より現代的な感性をプラスしたデザインが人気。ミニマルで洗練されたフレームは、ビジネスシーンにもぴったり。 www.reiz.net靴下 & フレグランス Strümpfe & Parfüm
素敵な紳士になるための、もうワン・アイテム
自分の身体にフィットするスーツに、小粋なネクタイやベルト。本気の紳士靴で身を固めたら、素敵な紳士まであともう一歩。なかなか見えない部分である靴下にこそ、ふとした瞬間におしゃれに対する意識が反映される。そして、さりげないフレグランスを身にまとって、イメージを膨らませれば、五感を刺激する大人の男の完成だ。
FALKE
Airport
1895年にフランツ・ファルケ氏によって設立されたドイツの靴下メーカー。人間工学に基づいた機能性重視の物作りと、素材開発にこだわり続ける。履き心地も、他メーカーとは一線を画す。www.falke.com
UNIQUE
有名ブランドの香水に、なかなかイメージに合うものがないという人は、自分だけのオリジナル・フレグランスをブレンドできるサービスを利用してみよう。ほかの人とは違う香りで差を付けるのも一興。 www.uniquefragrance.de
トータル・コーディネートで購入するサービス
スタイリストにお任せ!
あっちのお店に行ったり、こっちで試着してみたり……。ショッピングに伴う労力が惜しいという貴方に朗報。ショッピングは楽しめなくても、おしゃれは楽しみたいという男性に、スタイリストがトータル・コーディネートを提案。届いた箱を空けると、服や小物、靴まで揃っている。福袋を開けるようなわくわく感が楽しめそうだ。



インベスト・イン・ババリア
スケッチブック
MODOMOTO


工学博士 ベルント・シュニーリング
精密機械工業のシューマッハー(SPT)は、1988年から、応用操縦プロセスを研究するGAPを組織し、アーヘンやドルトムントの工科大学と共同で生産工程のデジタル化について研究を進めてきた。同社のCEOで工学博士のベルント・シュニーリング氏は、「工場のデジタル化は、市場で生き残るために必要なこと」と、インダストリー4.0の意義を認める。
社会保障制度の一環として、年1回以上の健康診断が学校や企業で行われている日本。一方ドイツでは、健康管理は基本的に自己責任です。公的健康保険でカバーされる検査項目は少なく、物足りなさが否めません。人間ドックというと、やや大げさな感じを受ける人もいるかもしれませんが、ドイツできちんとした健康診断を受診したければ、人間ドックが効果的かつ効率的。ドイツにおける健康診断や人間ドックの現状について、DKD HELIOS Klinikにお話をうかがいました。(編集: 山口 理恵)


TKのトータルケア・サービス
企業・個人カスタマー担当
惠光寺での葬儀や納骨を希望する人は、生前から当寺への参拝などを通して、ご縁を育まれると良いだろう。
日本には、エンバーミングから遺体を祖国へ送還するサービスを行う企業が多数あり、海外で邦人が亡くなった場合でも、現地大使館または領事館の書類手続きや空港での通関手続き、日本国内の搬送
など、すべて代行して行ってくれる。
土葬、火葬にかかわらず、埋葬前に行われる告別式(Trauerfeier)は通常、教会や墓地に付属する礼拝堂、または葬儀会社の1室で行われ、聖職者や専門の語り手、もしくは近しい友人などが故人の生前のエピソードや人柄などについて語り、弔問者一同で故人をしのぶ。また、地域によっても異なるが、埋葬後はレストランなどの1室を借り、コーヒーやケーキ、昼食などが弔問者に振る舞われる(Trauerkaffee)。葬式に出席する際の服装マナーは日本と同様。
カトリック教徒とキリスト教徒が人口の約 60%を占めるドイツでは、数年前まで土葬が一般的であったものの、今日では3人に1人の割合となっている。これには、人々の宗教離れと棺を埋葬するための墓地の敷地使用料が関係している。左のグラフを見ると、東側に住む住人に比べて西側の住民は依然として土葬を希望する人が多く、火葬には消極的。東側に住む人々の方が、葬儀に対して合理的な考えを持ち、また「可能ならば自宅に」と希望する人が多いことも興味深い。
キリスト教徒に火葬が許可されるようになったのは1963年のこと。日本と同様、遺体を棺に納めて火葬場で焼く。日本のように「骨上げ」という風習がないので、高温で焼いて骨の形は残らず、遺灰の顆粒物を骨壺(Urne)に納める。遺族は遺灰を見ることも触ることもできない。火葬のみにかかる費用は平均約300ユーロ。
宗教ごとに独立した墓地があるドイツ。一 般的なのはキリスト教系の庭園墓地や、 村の教会に併設された墓地、自然と一体化した森の墓地。墓は、埋葬場所に故人名を刻んだ墓石を立てたり、区画されて整列した墓石(場所の選定は不可で、埋葬後、故人名が刻まれる)、また逆に、匿名の墓などが選べる。墓地の使用料は20~30年の契約がほとんどで、延長も可能。地域や最初にかかった葬儀費用によってもその使用料は異なり、300~3000ユーロと幅広い。別途、管理費も必要となる。
国内に約100カ所ある、教会や墓地に設置された納骨堂。起源は古代ローマ時代にさかのぼるといい、骨壺に入った遺骨をロッカーのような棚に納め、故人名などを刻んだ御影石などでふさぐ。墓を立てようと思っていたが、埋葬後、遺族が墓を訪れる機会が少ないことを知り、手頃で合理的な形式のこの墓を予約したという人もいる。ハノーファーにある納骨堂 「Kolumbarium Hl. Herz Jesu」は、20年の使用料と管理費を含み、費用は2750ユーロ~。
匿名の墓地への埋葬や共同墓地の利用は、最も安価な葬儀方法となる。基本的には、墓地の中の匿名のエリアにある納骨堂に納められるが、無名の墓を立てることも可能。匿名の墓を故人が希望していた場合は、遺族は埋葬に立ち会えず、埋葬場所は不明となる。匿名での墓地への埋葬は、火葬の場合で平均860ユーロ(無名の納骨堂の使用料を含む)。墓地や地域によって異なるが、多くの場合、その後の管理費などは不要となる。
湖への埋葬
牧草地への散骨
地中海&大西洋への埋葬
空中散骨
メモリアル・ダイヤモンド
宇宙葬
皆さん、歯科医院に通っていますか?恥ずかしながら、社会人になってから「忙しい」を口実に、足が遠のいていた筆者は、















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