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特集


ビジネス特集 - 第2弾 ドイツの保険・法務・マーケティング事情

ドイツの保険・法務・マーケティング事情

ドイツで拠点を開設した日本企業が
当地で直面する典型的な問題には、どのようなものがあるのだろうか。
従業員を雇用するに当たって必要な保険の仕組みはどうなっているのか。
そして、市場拡大を目指して事業戦略を練る際に要となるマーケティングの動向は。
ビジネス特集入念な下調べをして、用意周到にドイツへ乗り込んでも、
実際に現地で活動してみないことには
見えてこない課題もある。
前号から続くビジネス特集の第2弾では、
健康保険、法務、マーケティングの3つの分野に関し、
それぞれの専門家に留意点やアドバイスをうかがう。
(編集部:林 康子)

保険

会社にとって、従業員の保険加入の工面は拠点設立後に直面する重要な課題の1つ。ただ、ドイツの保険の仕組みを把握していなければ、加入に当たって何から手を付けて良いか分からないということにもなりかねない。医療に関わる広範囲な保障を提供し、健康促進プログラムにも力を入れる公的健康保険大手BARMER GEKに、ドイツの健康保険の基本的枠組みを教えていただく。

回答者
オリバー・ヴィンケルマン氏 BARMER GEK デュッセルドルフ地域統括所長
オリバー・ヴィンケルマン氏
(Oliver Winkelmann)

1970年ヴッパータール生まれ。1991年BARMERに入社、97~2000年、経営経済学の人事マネジメントを学び、同社のヴッパータール営業所所長やノルトライン=ヴェストファーレン州支部のマーケティング・販売部長などを歴任して、13年にデュッセルドルフ地域統括所長に就任。

公的健康保険の加入条件

会社の被雇用者であれば、公的保険への加入は基本 的に問題なく可能です。自営業者やフリーランサーの場合は、加入前にかなり広範囲に及ぶ審査が必要となりますが、その際には私たちが迅速、的確なサポートを行っています。就労していない加入者の配偶者や子どもなどの家族も、無料で共同加入することができ、加入者と同様の保障を受ける権利を有します。保障内容は病気やけがの際の救急治療から入院まで、医療に関わること全般に及びます。

日本人、企業へのサポート

日本人加入者の皆さんはしばしば、保険会社が自分たちの要求を十分に理解していないという不安、不満を訴えてきます。私たちは、その大きな原因が言語にあると思っています。健康保険は自分の体に関わることですから、母語で情報を得られるというのは非常に大事。被保険者1人1人のニーズに合った良質なサービスを目指す当社では、英語、日本語で個人的なご相談を受け付ける体制を整えています。  

さらに、これまで当社にとって被保険者と直に接する機会は主に各営業所でしたが、インターネットというコミュニケーション手段の発達により、現在は24時間いつでも、どこからでも相談を受け付けられるよう制度を整え、オンラインで可能なサービス内容を拡充している段階です。

また、BARMER GEKはドイツで新たに拠点を開いた日本企業向けに、その従業員の社会保障番号や健康保険ナンバーの取得申請手続き、雇用主に対する被保険者証明書の交付、健康保険カードや外国人局へ提出する保険証明書の作成など、設立の際に必要となる健康保険関連業務の包括的なサポートを提供しています。加えて、現地の日本企業や日系コミュニティーと緊密なネットワークを築き、健康保険の分野ではドイツ全域を網羅する、信頼の置けるパートナーとして認められています。

医療費カバーだけではない保険会社の役割

保険会社の第一の役割は、被保険者やその家族が病 気やけがなどの事態に遭遇した場合に、クオリティーの高い治療、介護をスムーズに受けられるようにお手伝いすることですが、その他、病気予防や治療の全段階において適切な戦略を立てることも、とても重要な任務の1つです。当社では長年、特に「予防」に重点を置き、様々な健康促進プログラムを提供しています。中でも力を入れているのが、高度な専門技能を持つ有資格トレーナーによるリラクゼーションや背中のトレーニングで、これらの病気予防コースを受講する際には補助金が給付されます(詳細は下記HP参照)。

BARMER GEKへのお問い合わせ

BARMER GEK Düsseldorf
Mercumstraße 10, 40223 Düsseldorf
TEL: 0800-332060671916(英/独)
FAX: 0800-332060671990
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www.barmer-gek.de

法務 - ドイツの会社法務あれこれ

主なドイツの会社形態には、有限会社(GmbH)や株式会社(AG)、合名会社(OHG)、合資会社(KG)、AGとKGを組み合わせた株式合資会社(KGaA)などがある。中でも最も多いのはGmbH。実際に日本企業も多くがこの形態を取っているが、その理由は? また、設立の際に直面しやすい問題、そして避けたいけれど、どのようなことがトラブルや訴訟に発展するかも気になるところだ。会社・労働分野を専門とするデロイト・リーガル・ジャパン・デスクの弁護士に聞く。

回答者
若月ルイ氏Deloitte Legal Japan Desk ドイツ弁護士
若月ルイ氏
(Louis Wakatsuki)

フランクフルト/東京での司法修習を経て2001年にドイツ弁護士登録。米系国際法律事務所で、日独バイリンガルとしてドイツ国内の日本企業に関する豊富な経験を積み、12年よりデロイト・リーガル・ジャパン・デスク共同責任者。企業法務(労働法、会社法、商法)を専門としつつ、その他の分野でも包括的なアドバイスを行う。講演活動も積極的に展開。

GmbHが選ばれる理由

ドイツで、会社形態としてGmbHが最も多い理由としては、まずAGと比べて設立が簡易であるという点が挙げられます。AGとGmbHの会社法の条文の数を比べても、AG法では410条もあるのに対し、GmbH法にあるのは、わずか85条。具体的にはAGの場合、5万ユーロの基本資金が必要となりますが、GmbHは2万5000ユーロで設立が可能です。  

また、その簡易さは運営に関しても同様で、AGの機関として監査役会が必要ですが、GmbHでは規模が一定の枠を超えない限り、その設置は不要ということも大きなポイントです。なお、2008年11月以降は最低資本金1ユーロで設立が可能なUG(Unternehmergesellschaft)“ミニ・GmbH”という会社形態もできましたが、資本金が少ないがゆえに、会社の信頼性が得られるかという観点からしても、ドイツへの進出を考える際にこの形を選択する日本企業はあまりありません。

会社設立に当たって直面する問題

会社の組織形態として駐在員事務所(Repräsentanz)、支店(Zweigniederlassung)、GmbHのいずれを選択するにせよ、会社の設立手続きにおいて定められている登記簿謄本やその翻訳およびアポスティーユを日本から取り寄せ、ドイツ当局に提出する必要があります。書類を揃えるのは簡単そうでいて、実はその不備が案外多く、それが設立手続きの遅延の原因となったりします。

また、設立の手続きと並行して事務所の賃貸や従業員の雇用など、様々な契約を結ぶことになりますが、契約書の内容によっては思いもよらない問題に発展することがあります。例えば、社外に関することであれば、事前に解約条件や契約期間などに関する項目によく目を通さなかったがゆえに、解約したいときにすぐにできないといったことです。

ドイツは原則、契約社会ですので、1つ1つの会社の活動に契約書が必要となりますが、いったん交わした契約書は内容に不備があっても取り返しがつきません。当事務所でも、企業からすでに署名された契約書の内容に関するチェックを求められることがありますが、署名をした以上、会社にとっていかに不利な内容が書かれていたとしても、弁護士として出来ることは少ないというのが実情です。契約内容について専門家にチェックを依頼するのであれば、署名前に行うことが後々のトラブルを防止する上で得策と言えます。

最も訴訟になりやすいケースは解雇

ドイツ人は基本的に、自分に権利があると思ったら必ず訴訟を起こします。「訴訟」と聞くと、日本人にとっては喧嘩沙汰というイメージが強いですが、ドイツ人にとって訴訟は感情の問題ではなく、遵法精神を持って自分の権利を請求しているに過ぎません。例えば、最も多い訴訟は従業員の解雇をめぐるものですが、その場合も従業員が会社に対して「喧嘩を売る」というよりは、まずは裁判官に解雇が有効か無効かを問うためのものと捉えた方が良いでしょう。

企業弁護士として解雇をめぐる労働裁判に立ち会う場合、解決策として和解を勧めることが多いです。それも、退職金を支払う形が多いのは事実ですが、解雇訴訟は退職金をめぐる訴訟ではなく、前述のように解雇の有効/無効性を問うもの。解雇が無効と判断されれば、結果は雇用の継続にほかなりません。ただ、いったん解雇通知が出され、訴訟になった以上、会社側も従業員も概ね雇用継続を望まないため、退職金を支払うことで和解が図られるのです。

訴訟を未然に防ぐ

ドイツでは、商法であれ労働法であれ、訴訟を起こす場合には常にかかる事実があったか否かの証明責任が問われます。したがって、訴訟以前に以下の点を常に心掛けることで、訴訟を未然に防ぐことができます。

  • 企業活動に関するあらゆることを書面に残す
  • 下手な口約束をしない (口約束も約束と取られ、それを証明する第三者がいる場合には不利な要件となります)
  • 曖昧な表現の文書やメールを送らない
  • 状況を取り繕うために、思ってもいないことは絶対に言わない

さらに、契約書の作成に当たっては、当該契約の終了または更新の際にも問題が生じやすくなります。したがって締結の際、「契約終了」や「契約更新」の項目を設けるのであれば、細心の注意が必要です。前述のように、いったん交わした契約の内容を覆すのは難しく、締結時に契約外のことを口にしたり、メモなどのサイドレターや相手方に有利な文言の入ったメールを送れば、それだけで将来的に非常に不利になり、訴訟の原因になることを念頭に入れていただきたいと思います。

デロイト・リーガル・ジャパン・デスクへのお問い合わせ

Deloitte Legal Japan Desk
Franklinstraße 48 60486 Frankfurt am Main
TEL: +49-(0)69-7191884 -17
Mobile: +49-(0)171-2846846
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www.deloittelegal.de

マーケティング - ドイツでマーケティング

日本企業がドイツ・欧州市場におけるシェア拡大を狙うとき、ビジネス活動の核となるのがマーケティング戦略だ。彼を知り己を知れば百戦殆うからず。市場開拓は、まず現地で誰を対象にビジネスを展開していくのか、現地の競合他社はどのような手法を取っているのか、そして自分たちがそこで何を売り込もうとしているのかを慎重に見極めることから始まる。そのための予備知識として押さえておくべきドイツのマーケティング事情を、現地で日本企業を支える博報堂ドイツにうかがう。

回答者
蓮 昌幸氏 Hakuhodo Deutschland GmbH アカウント・ディレクター
蓮 昌幸氏
(Masayuki Ren)

2003年よりドイツ在住。博報堂ドイツにて、欧州展開をしている日本企業のマーケティング活動を、様々な施策を通してサポートしている。クリエイティブからメディアまで、ドイツのみならず、欧州全土での戦略立案を行うマーケティングのスペシャリスト。

日独の消費文化比較

日本は何と言っても消費社会。とにかく物が消費され、次から次へと新商品が出回ります。そこでは、消費者に購入を促すために自ずとマーケティング方法も非常に細分化され、結果としてムーブメントやブーム、トレンドを作ることが重要になります。その良い例が、アイドル・グループのAKBです。CDの売り上げが落ち込む中、販売するCDにアイドルと握手できる機会を提供する握手券を付けることで購入を促したり、一般の人の中からアイドルを募集し、トップを決める総選挙を企画し、それをマスメディアに流すことで話題性や共感が秋葉原という限定された地域から全国へと広がり、一大ムーブメントとなっていく。これは、和を重視する日本ならではのマーケティングと言えます。また、特に高齢者層を中心に、まだまだテレビ文化が根強く残っていて、テレビを使って購入を促す流れを作ることを、日本の企業は得意としています。

一方、ドイツは消費社会が成熟した個人主義社会。消費者が周りに影響されて買うことは少なく、その商品がいかに自分の生活に楽しみを与えてくれるかという点を重視します。したがって、ブランド名だけで商品が買われることもなく、コピー商品であっても自分の求める機能が備わっていればそれで十分という人もたくさんいます。そこでは商品テストなどのレビュー文化が進んでいて、その中で取り上げられ、良い商品だと認められることがブランドの確立に繋がります。

「マス」から「ターゲット」へ

商品訴求の方法としてのマーケティングといえば、従来、テレビや雑誌広告などを大量に投下する「マス・マーケティング」が即効性のある手段として主流でした。しかしこれには多大なコストが掛かるため、現在では「ターゲット・マーケティング」に移行する企業が増えています。これは文字通り、囲い込みたいターゲット層を絞って売り込みを掛けていく手法。具体的には、インターネットを通してできるだけ多くの人(1000人単位)に商品の認知度や消費動向に関する聞き取りを行うクオンティティー(量的)調査と、調査対象を15人程度に絞って実際に商品を見せ、体験してもらうことでその価値について意見を聞くクオリティー(質的)調査の2種類があります。それらのデータを収集・分析し、取り込みたいターゲットを決めて売り込みを掛けていきます。この調査を四半期や半年スパンで定期的に行い、その結果や売れ行きに応じて広告内容やメディアを変えていくというのが基本的な方法です。

ドイツで強いメディア、SNSの可能性

使用されるメディアの割合としては、ドイツでは伝統的に雑誌広告が強いですね。そこで重視されるのがビジュアルのインパクト、つまりアウトプットの質をいかに高めるかという点です。商品の写真1枚にしても、合成など様々な加工を施して、ピカピカに仕上げて掲載する。ビジュアルに訴える文化が根付いているために、徹底して品質にこだわった広告を雑誌やポスターで見せ、そのインパクトをきっかけに、きちんとした消費者の商品理解に繋げていくというオーソドックスな手法が定着しています。

また近年、人々がソーシャルメディア(SNS)に費やす時間の割合がますます高まっています。このことがデジタル領域におけるマーケティングの可能性を広げていますが、その内容は単に企業がバナー広告を投下するというだけにとどまりません。求められているのは受身型の広告ではなく、企業と消費者のインタラクティブな関係。企業のフェイスブックやツイッターでの投稿に対するシェアやリツイートが増えれば、自動的に情報が拡散される。SNSに力を入れることで、企業がすべき発信を行ってくれる「ブランド大使」が増えるのです。SNSを使ったマーケティングの成否は、そこでいかに話題性を作るかに掛かっています。

博報堂ドイツへのお問い合わせ

Hakuhodo Deutschland GmbH
Hanauer Landstraße 287–289 60314 Frankfurt am Main
TEL: 069-9494800
FAX: 069-949480480
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www.hakuhodo.de

ドイツでビジネス お役立ちリンク

  • 《外国企業誘致機関》
    FrankfurtRheinMain GmbH
    Unterschweinstiege 8, 60549 Frankfurt am Main
    日本企業相談窓口
    TEL: +49 (0)69-68603866
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    FAX: +49 (0)69-68603811
    E-Mail: このメールアドレスは、スパムロボットから保護されています。アドレスを確認するにはJavaScriptを有効にしてください
    www.frm-united.com
    FrankfurtRheinMain GmbH
  • 《外国企業誘致機関》
    Invest in Bavaria - Die Ansiedlungsagentur des Freistaats Bayern
    Prinzregentenstraße 22, 80538 München
    日本企業担当窓口
    TEL: +49 (0)89-242107503
    (Ms. Kaori Yamaguchi-Humpert)
    FAX: +49 (0)89-242107557
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    バイエルン州駐日代表部
    〒105-0001 東京都港区虎ノ門5-11-1
    オランダヒルズ森タワーRoP 801
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    (Dr. Christian Geltinger, Ms. Noe Tayama)
    FAX: 03-3433-1552
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    Invest in Bavaria
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    NRW.INVEST GmbH
  • 《外国企業誘致機関》
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    www.duesseldorf.de
    Wirtschaftsförderungsamt Düsseldorf
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    TEL: +49 (0) 69 297031-0
    FAX: +49 (0) 69 29703130
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    Wedding & Partner
  • 《税務》
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    (Ms. Anja Carstens)
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    VCS Steuerberatungsgesellschaft mbH
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  • 《法律》
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    Kanzlei Eckhard
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  • 《コンサルティング》
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    Offenbacher Landstrasse 74, 60599 Frankfurt
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    (Ms. Chizuko Kato)
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    BARMER GEK Düsseldorf

最終更新 Dienstag, 02 Juli 2019 13:43
 

展覧会「エジプトへ!マックス・スレーフォクトと パウル・クレーの旅」

エジプトへ!マックス・スレーフォクトとパウル・クレーの旅


エジプトへ!マックス・スレーフォクトとパウル・クレーの旅ドイツ印象派を代表する画家マックス・スレーフォクト、
詩情豊かな独自の絵画世界を極めたパウル・クレー。

全く作風の異なる画家の「2人展」が、エジプトというテーマの下、ドレスデン国立美術館とデュッセルドルフK20の共同プロジェクトとして初めて実現した。

通常はほとんどドレスデンの館外へ出ることのないスレーフォクト作品にも触れられる貴重な展覧会だ。同展で、20世紀初頭の近代絵画の軌跡をじっくりとたどってみよう。


2014年9月6日(土)~2015年1月4日(日)
火~金 10:00~18:00 土日祝日 11:00~18:00
毎月第1水曜 10:00~22:00(18:00以降入場無料)
月曜休館
入場料:大人12ユーロ、割引9.50ユーロ、団体(10人以上)1人9ユーロ
Kunstsammlung NRW K20 Grabbeplatz
Grabbeplatz 5 40213 Düsseldorf
Tel: 0211-8381 204 www.kunstsammlung.de
Kunstsammlung NRW K20 Grabbeplatz

アフリカ大陸は19世紀後半から20世紀前半に掛けて、欧州知識人たちの“巡礼の地”だった。この地で見聞を広め、教養と知見を高める。それは偉大な古代文明とエキゾチックな風土に触れ、欧州文明のルーツを確認すると同時に客観化するための試みだった。こうした時代背景の下、近代絵画の先駆者たちは創作上の新しいインスピレーションを得るためにチュニジア、アルジェリア、そしてエジプトへと渡った。ルノワール、カンディンスキー、マティス、ココシュカ……。マックス・スレーフォクトとパウル・クレーの旅も、この伝統を継承するものだった。

スレーフォクトは1914年春にエジプトへ向けて出発した。当時のエジプトは大英帝国の保護国。ドイツもまだ帝政が敷かれていた時代だ。スレーフォクトは元来、異文化やエキゾチシズムに傾倒しており、ドイツのアトリエでも『アリババと40人の盗賊』などの出版物に細密な挿絵を描く中東ファンだった。それでも現地の印象は、想像をはるかに超えるものだったようだ。「これこそ真正のオリエント」「何もかもが異なっている」と家族への手紙に興奮を伝えている。

Max Slevogt

エジプトでスレーフォクトは、屋外での制作に専念した。強い太陽の下で輝く白いターバンを巻いた男たちや、深くうねるターコイズブルーの海を、夢中で描き続けた。その手法は写実的で自然主義的。バザール、モスクでの祈り、半裸の子どもたち、砂漠や小さな漁村など、絵のモチーフはどの作品にも明確に見て取ることができる。同時に筆触を強調し、コントラストの強い色の組み合わせを採用した点では印象主義的だ。

彼は挿絵のドローイングで培った高い技術をカンバス上で自在に展開し、非常に素早く、かつ正確に対象を描写した。「自分は対象を見て消化し、再現する機械のようだ」と語っている通り、驚異的なスピードで39日間の滞在中に21枚の絵を完成させた。2時間で1枚を仕上げた日もある。エジプトの太陽と風土が、彼自身もそれまで意識していなかった創作エネルギーを呼び覚ましたのだろう。こうして生まれた作品群は、作家が現地で受けた印象を鮮烈に伝え、スレーフォクト自身の代表作となると同時に、後にドイツ印象派絵画の頂点に位置付けられた。

一方、クレーは14年後の28年末にエジプトを訪れ、17日間滞在した。クレーの姿勢がスレーフォクトと決定的に異なる点は、現地ではほとんど制作をせず、帰国後にアトリエで初めて筆を取ったことだ。エジプトで得たインスピレーションを自分の中で熟成させ、様々な技法を試しながら表現し、時間を掛けて描き直す作業を通して、ようやく作品へと昇華させたのだった。

スレーフォクトと同様、クレーも名所や遺跡を訪ねているが、強く魅かれたのはむしろ、ナイル河畔の肥沃な灌漑(かんがい)農地の風景。「(河の)流れは動脈だ。野菜や果樹の緑が実に豊かだ」と書き残している。帰国した1929年には、「積み重ね絵画(Lagenbilder)」と呼ばれる作品が80枚余り誕生した。大きさの異なる横長の長方形を水平に積み重ねたこの構成は、旅の前から採用していたものだが、ナイル河畔の整然と区画割りされた農地の印象がこのスタイルを決定的にしたと言われる。代表作は『測量後の畑』『本道と脇道』などだ。

Paul Klee

特に『本道と脇道』では、 幾十もの不規則な間隔の水平線と、画面中央上に向かって斜めに引かれた何本もの垂直線によって遠近法の効果が生まれ、天上まで続く石段のような荘厳な構成が生まれている。これをピラミッドに重ね合わせることも可能だろう。また、細かい傷状に仕上げた表面は遺跡のそれを思わせる。くすんだ青緑と淡いオレンジなどを組み合わせた色使いも素晴らしく、クレーには珍しい大型作品であるため、この展覧会のハイライトの1つとなっている。

また、『エジプトからの眺め』『ナイルの伝説』などの作品ではタイトルから、また象形文字めいた記号を用いていることから、エジプトとの関連がうかがわれる。しかし、作品全体としてはイスラム世界のエキゾチシズムでなく、あくまでもクレー独特の謎めいたポエジーが前面に出ており、エジプトでの体験もまた、1つの文化や宗教に傾倒しないクレーの普遍的世界観に取り込まれたことを物語っている。

(K20非常勤スタッフ 田中聖香)

最終更新 Dienstag, 02 Juli 2019 12:23
 

ビジネス特集 - 第1弾 企業のドイツ進出支援枠組み

企業のドイツ進出支援枠組み

世界各地の政情不安が影響し、
ややその勢いに陰りが見られるとはいえ、
ドイツ経済はいたって堅調、欧州内での独走状態が続く。
加えて、「メイド・イン・ジャーマニー」という言葉が示す
確かな品質や堅実さ、欧州の中心にあるという立地は
海外進出を考える日本企業に、ドイツに目を向けるのに十分な根拠を与えている。
当地でのビジネスを成功させるカギとは。
今回から2号連続でお届けするビジネス特集。
まずは、企業のドイツ進出をサポートする枠組みをご紹介しよう。
(編集部:林 康子)

基本情報

FrankfurtRheinMain GmbH

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日本企業相談窓口 TEL: +49 (0)69-68603866
(Mr. Jörn Siegle)
FAX: +49 (0)69-68603811
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www.frm-united.com

Wirtschaftsförderungsamt Düsseldorf

Burgplatz 1, 40213 Düsseldorf
日本企業相談窓口 TEL: +49 (0)211-8995870
(Ms. Sabine Heber)
FAX: +49 (0)211-8935870
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www.duesseldorf.de

Invest in Bavaria - Die Ansiedlungsagentur des Freistaats Bayern

Prinzregentenstraße 22, 80538 München
日本企業相談窓口 TEL: +49 (0)89-242107503
(Ms. Kaori Yamaguchi-Humpert)
FAX: +49 (0)89-242107557
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バイエルン州駐日代表部 〒105-0001
東京都港区虎ノ門5-11-1
オランダヒルズ森タワーRoP 801
TEL: +81 (0)3-6809-1416
(Dr. Christian Geltinger,
Ms. Noe Tayama)
FAX: +81 (0)3-3433-1552
E-Mail: このメールアドレスは、スパムロボットから保護されています。アドレスを確認するにはJavaScriptを有効にしてください
www.invest-in-bavaria.jp

海外企業誘致機関の役割

ドイツでの会社設立を考える外国企業にとって、最初の相談窓口となるのが、各地に存在する企業誘致機関。地域の経済的魅力や立地のメリットをアピールし、国内外の企業に向けて売り込みを図っている団体で、州や市、自治体が一行政機関として設置している場合もあれば、会社の形態を取って運営されている組織もある。その役目は、当該地域での会社設立に関わる包括的な支援。具体的な業務 内容は、拠点開設の際の法的・事務的手続きに関するサポートから事務所スペースや工場などの物件探し、各産業分野の当該地域のマーケットや立地条件などに 関する統計データの提供、税理士や企業、人材コンサルタント、弁護士など専門家の紹介、滞在・労働許可取得の準備、関連の行政部署や現地のビジネス・コミュニティーとのコンタクト作りまで多岐にわたる。

誘致機関のこれらのサービスの利用はすべて無料で、拠点開設を経て実際に事業が動き出した後も、工場拡大や事務所移転、従業員の新規雇用、租税・労働法に関するアドバイスなど、現地でのビジネスが円滑に進むよう、各企業のニーズに即して様々な側面でテーラーメイドのサービスを提供している。ここで紹介するフランクフルトラインマイン有限会社、デュッセルドルフ市経済振興局、インベスト・イン・ババリアの3つの団体はジャパン・デスクを置いており、日本人職員ないし 日本語を話す職員が常勤。日本企業にとっては、日本語で気軽に問い合わせることができるだけでなく、日本国大使館・総領事館やJETRO、商工会議所、さらには地元の産業クラスターなどとも強力な関係を持ち、日本企業との付き合いが豊富なエキスパートのアドバイスを仰ぐことができる頼もしい味方と言えよう。


Frankfurt Rhein Main
フランクフルト・ライン・マイン地域

基本情報

フランクフルト
面積
1万4755km²
人口
552万人(フランクフルト:69万人)
就業者数
288万人
日本人人口
4600人(フランクフルト:2600人)
日本企業数
230社(フランクフルト:160社)
GDP
1790億ユーロ(2009年)

日本の機関・お役立ちリンク

フランクフルトラインマイン有限会社
イェルン・ジーグレ氏

回答者
イェルン・ジーグレ氏 (Jörn Siegle)
弁護士。2005年よりフランクフルトラインマイン有限会社の日本担当プロジェクト・マネージャー。

地域の経済的魅力
外国企業のビジネスを支えるインフラを完備

外国企業にとってのフランクフルト・ライン・マイン地域の第1の魅力は、その豊かな国際性にあると思います。多くの産業分野で英語が標準語として使われており、外国人コミュニティーに特化した数多くのサービスが提供されています。例えば国際金融都市フランクフルトには、多数の外国銀行がそれぞれ欧州拠点となる支店を構えており、外国のビジネスパーソンが自国のメインバンクを通して金融取引の処理を迅速に行うことができます。その他、日系コミュニティーに関して言えば、例えば日本語ができる弁護士や日本人医師らが活動しています。  

当地はドイツのデジタル通信網の中心地で、超高速データ通信が普及していることも魅力の1つ。また、欧州の中心に位置し、欧州大陸最大のハブ空港、物流の大動脈として機能する主要アウトバーン、内陸河川航路、フランクフルト中央駅を拠点とする鉄道網など、欧州市場への参入をスムーズにする交通インフラも整っています。さらに、幅広い分野で高度な技術・能力を持つ専門労働力が揃っていること、生活の質が高いことも大きなポイントです。

日本企業にとっての利点
「ジャパン・センター」を中心とした日系コミュニティー

フランクフルト・ライン・マイン地域には現在、4000人を超える日本人が居住しており、日本企業の一部は、すでに40年以上も当地の経済の一端を担っています。それを象徴するのが、フランクフルト市内中心部に建つ高さ115mの傑作建築「タウヌスタワー・ジャパン・センター」です。赤茶色の天然石で覆われた外壁と左右対称のフォルムは古典的な日本建築のデザインを踏襲し、畳にヒントを得た石基と広く出っ張った屋根が日本の伝統的な石灯篭を想起させます。この建物を中心に広がる日系ビジネス・コミュニティーが、投資家の間で当地の経済拠点としての人気を高めるのに貢献しているのです。

フランクフルトラインマイン有限会社の役割
当局と企業の間を取り持つ業務も

日本企業は他国企業と比べて、ドイツ進出に先立ち、実に入念な事前調査を行ってきますが、企業が私たちに問題を訴えてくることもあります。先頃、自動車関連の大手日本企業の進出を支援する中で、同社が何人かの日本人従業員の滞在許可が交付されるまでの待機期間が長過ぎるため、短縮できないものかとの問い合わせを受けました。これは、駐在事務所の従業員の数が非常に多かったために生じた問題でしたが、私たちが外国人局に、なぜ日本からそれだけ多くの駐在員を派遣する必要があるのかについて理由を説明したところ、問題は解決され、同社は希望人数分の滞在許可を得ることに成功しました。このように、私たちは行政機関と企業の間を迅速かつスムーズに仲介する役割も果たしています。

Düesseldorf
デュッセルドルフ市

基本情報

デュッセルドルフ

面積
217.41km²
(ラインルール地域:1万1738 km²)
人口
59万人(ラインルール地域:1160万人)

就業者数
38万人*(ラインルール地域:570万人)
*社会保険加入義務のある被用者
日本人人口
5300人

日本企業数
360社(ノルトライン=ヴェストファーレン州:560社)

GDP
3570億7000万ユーロ
(2012年、ラインルール地域)

日本の機関・お役立ちリンク

デュッセルドルフ市経済振興局
ウヴェ・ケルクマン氏

回答者
ウヴェ・ケルクマン氏 (Uwe Kerkmann)
マールブルク大学で日本学専攻。日独産業協力推進委員会(DJW)事務局長、ベルリン経済振興局アジア・太平洋地域コンサルタントなどを経て、2009年よりデュッセルドルフ市経済振興局局長。

アンネッテ・クレークス氏回答者
アンネッテ・クレークス氏 (Annette Klerks)
2009年よりデュッセルドルフ市経済振興局国際ビジネスサービス部長。外国企業の当地での拠点設置プロジェクトをサポートしている。

地域の経済的魅力
日本企業が欧州統括拠点にしやすい環境

デュッセルドルフは日本企業にとって、ドイツ・欧州における重要な経済拠点となっています。製造業であれば、工場は欧州各地に置き、当地に欧州でのビジネスの統括拠点を構える傾向があります。その理由は何か。この街には50年前から日本企業が存在していますが、当初から市は彼らとオープンに接し、良好な関係を築いてきました。そのために、会計事務所や税理士、弁護士、人材コンサルティング、不動産など、ビジネスに関連するあらゆるサービスから、生活に関わる医師や薬局、美容院、託児施設、学校にいたるまで、日本人、日本企業向けのインフラが非常に良く整っていることにほかなりません。

日本企業にとっての利点
成熟した日本企業支援のスキーム+ドイツ社会への統合支援

私たち経済振興局だけでなく、市のほかの部署にも日本企業と深く関わっている職員たちがいます。これは他都市にはないデュッセルドルフの特異性だと思います。また、年に数回、市長や副市長など市のトップと日系コミュニティーの代表者との会合を開き、多くの日本企業が抱える共通の問題に取り組んでいます。日本企業が当地で快適にビジネス活動を行えるようにサポートする、問題があれば解決策を探ることが私たちの最大の関心事ですからね。  

現在は、在デュッセルドルフ日本総領事館や日本商工会議所、日本クラブなどの発達した日系コミュニティーと連携して、日本企業と市のインフラ、つまりドイツ社会を結び付ける枠組みを作ることに注力しています。今、特に議論の的となっているのが、国際企業が有能な人材、専門労働力をいかに確保するかという問題であり、日本企業も「我々も同業のグループに加わりたい。土着企業とのネットワークを築きたい」と訴えています。そのため、私たち経済振興局も日本企業という括りで支援するだけでなく、各企業の産業分野におけるネットワーキングに励んでいます。

デュッセルドルフ経済振興局の役割
中小企業のニーズにも個別対応

以前は、特に日本の小売業者にとってデュッセルドルフ市は、すでに大きな日系マーケットがあるという意味で最適な立地でしたが、過去数年で事情は変わりつつあります。例えば、ユニクロがドイツ1号店をデュッセルドルフではなくベルリンに出したように。デュッセルドルフが「日系ナンバーワン」の立地ではなくなりつつある現在、私たちも大企業に限らず、欧州でのビジネス展開を考える中小企業も個別にサポートする体制を整えています。特に国際経験豊富なマネージャーのいない中堅企業にとって、私たちが日本語で対応できることの意義は大きいと思っています。例えば企業が建設許可を申請する際、私たちが通訳の役割を担って市の関連当局と連絡を取り、日本企業との間を取り持ちます。これはデュッセルドルフ市が過去50年で日本企業と共に築いてきた独自のノウハウです。ですから、どんな小さな疑問・質問でも私たちにお問い合わせください。

Bayern
バイエルン州

基本情報

バイエルン
面積
7万550km²
人口
1250万人(ミュンヘン:131万人)

就業者数
500万人*(ミュンヘン:75万人*)
*社会保険加入義務のある被用者
日本人人口
6900人(ミュンヘン:3000人)
日本企業数
350社(ミュンヘン:250社)
GDP
4880億ユーロ(2013年)

日本の機関・お役立ちリンク

バイエルン州経済省企業誘致部 インベスト・イン・ババリア
ヴォルフガング・フプシュレ氏

回答者
ヴォルフガング・フプシュレ氏(Dr. Wolfgang Hübschle)
法学博士。2013年よりバイエルン州経済省企業誘致部インベスト・イン・ババリア部長。

地域の経済的魅力
OEM、中東欧市場に近い利便性

現在、バイエルン州に進出している約350社の日本企業の中で、特に多い分野は自動車や電機、機械工業です。彼らが当州に進出する主な理由としては、自動車大手BMWやアウディ、商用車大手MANといったメーカーのOEM(発注元企業の名義やブランド名で販売される製品を製造する企業)が近いことが挙げられます。

また、地理的に中東欧市場へのアクセスが良いという点を重視する企業も多いですね。そして、生活のクオリティーが高いことや都市部における安全性、日本人のための生活インフラが整っていることも重要なポイントです。もちろん、私たちインベスト・イン・ババリアのスタッフの献身的な支援も忘れてはなりません。ミュンヘンの事務所には日本人スタッフの山口香織氏が常勤し、企業からの相談に日本語で対応しているほか、東京のバイエルン州駐日代表部ではクリスティアン・ゲルティンガー氏や田山野恵氏が、日本企業のバイエルン州への足掛かりを作る役割を担っています。私たちが提供するサービスはすべて無料です。

日本企業にとっての魅力
「インダストリー4.0」のポテンシャル市場

近年の産業の動向として、デジタル化が工業における製造プロセスを劇的に変えているということが挙げられます。ドイツでは今、政府のイニシアティブで「インダストリー4.0*」という政策が進められています。バイエルン州の産業のバリュー・チェーンの約4分の1がデジタル・サービス、デジタル製品に関わっているので、これらの商品を扱う企業にとっては当地に大きなポテンシャルがあると言えます。

また、日本企業が州都ミュンヘンに営業事務所を構えるだけでなく、「メイド・イン・ジャーマニー」「メイド・イン・ババリア」というもの自体を品質保証ラベルとして位置付けるようになってきており、これが当地に生産工場を構えることに繋がっています。例えば昨年9月には、大阪に本拠を置く繊維・化成・バイオ素材大手の東洋紡が欧州初の工場をウンターフランケン地方のオーベルンブルクに開設しました。

*製造プロセスにおいて、設計や開発、生産に関するあらゆるデータをインターネットを通して蓄積・分析し、生産・供給システムを自律化、効率化しようとするもの。

インベスト・イン・ババリアの役割
異文化理解の重要性を喚起

日本企業の代表者がしばしば抱える悩みに、現地社員とのコミュニケーションの難しさや誤解があります。そのような問題に対して私たちは、異文化理解の重要性を説くようにしています。必要があれば、異文化コミュニケーション・トレーニングの分野で活動するコンサルタントを紹介するなどの支援も施しています。さらに、外部のパートナーと協力して日本企業向けに「国際マネジメントのチャンスと課題」「ドイツにおけるPRとメディア」などと題したワークショップを共催しており、これらも大変好評を得ています。

ドイツでビジネス お役立ちリンク

  • 《外国企業誘致機関》
    FrankfurtRheinMain GmbH
    Unterschweinstiege 8, 60549 Frankfurt am Main
    日本企業相談窓口
    TEL: +49 (0)69-68603866
    (Mr. Jörn Siegle)
    FAX: +49 (0)69-68603811
    E-Mail: このメールアドレスは、スパムロボットから保護されています。アドレスを確認するにはJavaScriptを有効にしてください
    www.frm-united.com
    FrankfurtRheinMain GmbH
  • 《外国企業誘致機関》
    Invest in Bavaria - Die Ansiedlungsagentur des Freistaats Bayern
    Prinzregentenstraße 22, 80538 München
    日本企業担当窓口
    TEL: +49 (0)89-242107503
    (Ms. Kaori Yamaguchi-Humpert)
    FAX: +49 (0)89-242107557
    E-Mail: このメールアドレスは、スパムロボットから保護されています。アドレスを確認するにはJavaScriptを有効にしてください
    バイエルン州駐日代表部
    〒105-0001 東京都港区虎ノ門5-11-1
    オランダヒルズ森タワーRoP 801
    TEL: 03-6809-1416
    (Dr. Christian Geltinger, Ms. Noe Tayama)
    FAX: 03-3433-1552
    E-Mail: このメールアドレスは、スパムロボットから保護されています。アドレスを確認するにはJavaScriptを有効にしてください
    Invest in Bavaria
  • 《外国企業誘致機関》
    NRW.INVEST GmbH
    Völklinger Straße 4, 40219 Düsseldorf
    TEL: +49(0)211-13000136
    (Ms. Astrid Becker)
    FAX: +49(0)211-13000154
    E-Mail: このメールアドレスは、スパムロボットから保護されています。アドレスを確認するにはJavaScriptを有効にしてください
    www.nrwinvest.com
    NRW.INVEST GmbH
  • 《外国企業誘致機関》
    Wirtschaftsförderungsamt Düsseldorf
    Burgplatz 1, 40213 Düsseldorf
    日本企業相談窓口
    TEL: +49 (0)211-8995870
    (Ms. Sabine Heber)
    FAX: +49 (0)211-8935870
    E-Mail: このメールアドレスは、スパムロボットから保護されています。アドレスを確認するにはJavaScriptを有効にしてください
    www.duesseldorf.de
    Wirtschaftsförderungsamt Düsseldorf
  • 《会計/税務》
    Wedding & Partner
    Biebergasse 6-10, 60313 Frankfurt am Main
    TEL: +49 (0) 69 297031-0
    FAX: +49 (0) 69 29703130
    E-Mail: このメールアドレスは、スパムロボットから保護されています。アドレスを確認するにはJavaScriptを有効にしてください  
    www.wedding-partner.de
    Wedding & Partner
  • 《税務》
    VCS Steuerberatungsgesellschaft mbH
    Marienstraße 18, 40212 Düsseldorf
    TEL: +49(0)211-9891824
    (Ms. Anja Carstens)
    FAX: +49(0)211-9891823
    E-Mail: このメールアドレスは、スパムロボットから保護されています。アドレスを確認するにはJavaScriptを有効にしてください
    www.vcs-steuern.de
    VCS Steuerberatungsgesellschaft mbH
  • 《法律》
    Dr. Wehberg und Partner GbR
    Feithstraße 177, 58097 Hagen
    TEL: +49(0)2331-10980(英独語)
    (Prof. Dr. Jörn Westhoff)
    FAX: +49(0)2331-109830(日英独語)
    E-Mail: このメールアドレスは、スパムロボットから保護されています。アドレスを確認するにはJavaScriptを有効にしてください
    www.wehberg.de
    Dr. Wehberg und Partner GbR
  • 《法律》
    v. EINEM & PARTNER
    Goethestraße 7, 60313 Frankfurt am Main
    TEL: +49 (0) 69 9203479-0
    (Ms. Marlene Wittwer)
    FAX: +49 (0) 69 9203479-15
    E-Mail: このメールアドレスは、スパムロボットから保護されています。アドレスを確認するにはJavaScriptを有効にしてください
    www.einem.de
    www.wehberg.de
    EINEM & PARTNER
  • 《法律》
    Kanzlei Eckhardt
    Jörg-Stefan Eckhardt Rechtsanwalt

    Marienstrasse 18, 40212 Düsseldorf
    TEL: +49(0)211-3032840
    (Ms. Bianca Eckhardt)
    FAX: +49(0)211-3032841
    E-Mail: このメールアドレスは、スパムロボットから保護されています。アドレスを確認するにはJavaScriptを有効にしてください
    www.rajse.de/Start_jap.html
    Kanzlei Eckhard
  • 《IT》
    IIJ Deutschland GmbH
    Georg-Glock-Str.8, 40474 Düsseldorf
    TEL: +49 (0)211-4570400
    (Mr. Tsubasa Takagi)
    FAX: +49 (0)211-4570375
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    www.iijeurope.com
    IIJ Deutschland GmbH
  • 《コンサルティング》
    KAIGAICONSULTING
    Offenbacher Landstrasse 74, 60599 Frankfurt
    TEL: +49(0)69-91501140
    (Mr. Jörg Nitzsche)
    TEL: +49(0)69-915011420
    (Ms. Chizuko Kato)
    FAX: +49(0)69-915011419
    E-Mail: このメールアドレスは、スパムロボットから保護されています。アドレスを確認するにはJavaScriptを有効にしてください
    www.kaigaiconsulting.com
    KAIGAICONSULTING</strong><br />
  • 《保険》
    BARMER GEK Düsseldorf
    Mecumstr. 10, 40223 Düsseldorf
    TEL: +49(0)800-332060 67-1916
    (Ms. Nina Yukiko Peters)
    FAX: +49(0)800-332060 67-1990
    E-Mail: このメールアドレスは、スパムロボットから保護されています。アドレスを確認するにはJavaScriptを有効にしてください
    www.barmer-gek.de
    BARMER GEK Düsseldorf

最終更新 Freitag, 12 September 2014 15:28
 

ドイツ古城街道を行く

中世中世のロマンを求めて古城街道を行く

激動の歴史を乗り越えて、今なお当時の威厳と風格を漂わせる古城。
古の人々が戦うための要塞として、住まいとして、
はたまた富と権力を誇示するために、時間と労力、
財をつぎ込んで建てられた城は、人々を魅了して止まない。
それは、その歴史の重みや城にまつわるストーリーが、
私たちをロマンティックな想像に駆り立てるからだろう。
古城街道には、中世から近世に掛けて建てられた城が数多く現存し、
見学だけでなく、レストランやホテルとして運営され、美しい姿をとどめている。
今号では、街道沿いにある古城ホテルとお勧めの見学スポットを合わせてご紹介しよう。
(編集部: 山口 理恵)

ドイツ古城街道マップ
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オレンジ見学のみの城 エメラルド宿泊や食事が可能な城

古城街道とは?

マンハイムからチェコの首都プラハに至る全長1190kmに及ぶ街道で、約90の城が街道沿いに点在する。1954年にドイツ観光局に街道として登録された当時は、ネッカー渓谷沿い(マンハイムからニュルンベルクまでの約300km)の、12~3世紀に掛けて建てられた城のみを指していたが、1994年にプラハまで延長され、現在に至る。中間地点に位置するローテンブルクは、ロマンティック街道(ヴュルツブルクからフュッセンに及ぶ、中世都市やノイシュヴァンシュタイン城、宗教建築などの観光地を結ぶ街道)との交差点でもある。

1欧州屈指のバロック様式の城
マンハイム城(宮殿)
Barockschloss Mannheim (Mannheim)

マンハイム城(宮殿)1720年、カール・フィリップ皇帝がハイデルベルクからマンハイムへ居を移し、40年の歳月を掛けて完成した城。ファサードは全長400m以上、総面積は約6ヘクタールで、部屋数は1000部屋に及ぶ。

時間: 10:00~17:00 
月曜休館
入場料: 6ユーロ(割引3ユーロ)
Bismarckstr., 68161 Mannheim
www.schloss-mannheim.de

2荘厳なオーラを醸す
ハイデルベルク城
Schloss Heidelberg (Heidelberg)

ハイデルベルク城13世紀初頭に建てられたプファルツ選帝候の居城。三十年戦争で1633年にスウェーデン軍の砲撃を受けて以来、崩壊と再建を繰り返した。壮大な城址は健在で、ハイデルベルクの象徴的建造物として世界中の人々を魅了している。

時間: 8:00~18:00
入場料: 6ユーロ(割引4ユーロ)
Schlosshof 1, 69117 Heidelberg
www.schloss-heidelberg.de

3ネッカー川の絶景を独り占め
ホテル&レストラン ヒルシュホルン城
Schloss Hirschhorn Hotel und Restaurant (neckargemuend)

ハイデルベルク城ネッカー渓谷や地域一帯の美しい眺めを見渡すこの城は、13世紀の建造物とは思えないほど保存状態が良い。近くには約1800年前に古代ローマ人が造った防壁の遺跡などもあり、見どころは城だけにとどまらない。ホテルは山の稜線上に位置するので、ハイキングや散策にも最適だ。絶景ポイントは、お茶や軽い食事がとれるホテル併設のカフェテラス(営業時間11:30~17:00、軽食11:30~14:00、11~2月休業)。

宿泊料金(朝食込み) :
シングルルーム86ユーロ~
ダブルルーム106ユーロ~
Schlossstr. 39-45, 69434 Hirschhorn
TEL: 06272-92090
www.schlosshotel-hirschhorn.de

4中世騎士ファンにはたまらない
ホテル&レストラン ホルンベルク城
Hotel - Restaurant Burg Hornberg (Neckarzimmern)

ホルンベルク城ゲーテの処女戯曲「ゲェツ・フォン・ベルリッヒンゲン」に登場する実在の騎士、ベルリッヒンゲンが亡くなるまでの45年間を過ごした居城。1504年のバイエルン継承戦争に参戦した彼は右腕を失い、鉄の義手を付けてなお戦いに挑んだ英雄だ。彼の死後、1612年に孫がこの城を手放し、現在の当主一家が12代にわたり受け継いでいる。宿泊は朝食付きの基本料金から、キャンドルライト・ディナーと朝食付きのお得なセット(1人116ユーロ)もある。

宿泊料金(朝食込み):
シングルルーム78ユーロ~
ダブルルーム110ユーロ~
Marcus Freiherr von Gemmingen-Hornberg 74865 Neckarzimmern am Neckar
TEL: 06261-92460
www.burg-hotel-hornberg.de

5城でいただく絶品フレンチ
ホテル&レストラン ネッカービショフスハイム城
Schloss Neckarbischofsheim Romantik Hotel (Neckarbischofsheim)

ネッカービショフスハイム城14世紀に建設され、所有者はハプスブルク家のルドルフ1世にまでさかのぼる由緒ある古城。38年前に騎士の間を修復した際にはルネッサンス絵画が発掘され、こちらも一見の価値がある。併設のフレンチレストランでは繊細かつクリエイティブな料理を提供しており、結婚披露パーティー会場としても人気だ。ランチとディナーがあり、月曜定休。

宿泊料金(朝食込み):
シングルルーム89ユーロ~
ダブルルーム119ユーロ~
Schlossstr. 1, 74924 Neckarbischofsheim
TEL: 07263-4080
www.schlosshotel-neckarbischofsheim.de

6アウトドア派のゴージャスな休日
モンレポス古城ホテル
Schlosshotel Monrepos (Ludwigsburg)

モンレポス古城ホテル湖と250ヘクタールもの英国庭園に囲まれたロココ様式の古城ホテルは、18世紀にヴュルテンベルク公によって建設された狩猟のための夏の離宮。現在は、ホテルの敷地横にゴルフコースや乗馬クラブも備える。ヴェルサイユ宮殿をモデルに造られた大公の居城、ルードヴィヒスブルク宮殿(www.ludwigsburg.de)はここから車で12分ほどの場所にある。バロック建築としては欧州の中でも最大を誇る、この宮殿の見学もお勧めだ。

宿泊料金:
シングルルーム110ユーロ~
ダブルルーム125ユーロ~
Domäne Monrepos 22 , 71634 Ludwigsburg
TEL: 07141-3020
www.schlosshotel-monrepos.de

7堅実さが漂う古城
ホテル&レストラン コルムベルク城
Hotel Restaurant Burg Colmberg (Colmberg)

コルムベルク城小高い丘の上に建つこの古城ホテルは、アンスバッハとローテンブルクの中間に位置する。堅実で質素な外見からは想像が付かないが、かわいらしい木組みの内装が印象的だ。約1000年の時を経てなお現存するこの城は、1318年の城の購入契約の記載がローテンブルクの文献に残っている。10~11月にはクリミナル・ディナー・ショー(推理劇を観賞しながら食事が楽しめるイベント、1人79ユーロ、要予約)も開催される。

宿泊料金(朝食込み) :
シングルルーム49ユーロ~
ダブルルーム99ユーロ~
An der Burgenstr., 91598 Colmberg
TEL: 09803-91920
www.burg-colmberg.de

8栄華を極めた輝きを放つ
アンスバッハ宮殿
Residenz Ansbach (Ansbach)

アンスバッハ宮殿宮殿内は27部屋の見学ができ、それぞれに絢爛豪華な装飾が施され、18世紀当時の隆盛がしのばれる。見どころは「タイルの間」で、アンスバッハ製陶器ファイアンス焼きの2800枚のタイルが壁中に張り巡らされている。

時間:
(4~9月)9:00~18:00
(10~3月)10:00~16:00
入場料: 4.50ユーロ(割引3.50ユーロ)
Promenade 27, 91522 Ansbach
www.schloesser.bayern.de

9街並みに調和した美しい城
カイザーブルク
Kaiserburg Nürnberg (Nürnberg)

カイザーブルク神聖ローマ帝国皇帝ハインリッヒ3世が、1050年に要塞を建てたことが築城の始まり。その後は拡張と修復を繰り返し、現在の複合型の城となった。二重構造の礼拝堂が最古の建築物(1200年頃)で、塔の上からは絶景を望める。

時間:
(4~10月)9:00~18:00
(11~3月)10:00~16:00
入場料: 5.50ユーロ(割引4.50ユーロ)
Burg 13, 90403 Nürnberg
www.kaiserburg-nuernberg.de

10城のビアガーデンでいただく特製ビール
ヴィーゼンタウ城
Hotel Restaurant Schloss Wiesenthau (Wiesenthau)

ヴィーゼンタウ城大自然を背景に、堂々とした佇まいを見せるルネッサンス様式のヴィーゼンタウ城。南端にそびえる塔は14世紀のもので、城も同時期に建てられたという。フス戦争(プロテスタントの先駆・フス派とカトリックの争い)やドイツ農民戦争で破壊されたが、1529年に修復工事が開始された。現在は、結婚式やイベント会場としても注目を集めており、映画祭なども開催されている。併設のビアガーデンは夏の人気スポットで、近郊にある醸造所の特製ビールが味わえる。

宿泊料金(朝食込み):
シングルルーム89ユーロ~
ダブルルーム99ユーロ~
Schloßplatz 1, 91369 Wiesenthau
TEL: 09191-79590
www.schlosshotel-wiesenthau.de

11圧倒的なきらびやかさ
ゼーホフ城
Schloss Seehof (Memmelsdorf bei Bamberg)

ゼーホフ城イタリアのバロック建築家アントニオ・ペトリーニの設計により、1686年に建てられたバンベルク司教候の夏の宮殿。4つの棟に囲まれた城の内部にはバロック庭園が広がり、「白の間」の天井に描かれた鮮やかなフレスコ画は必見だ。

時間:
(4~9月)9:00~18:00
(10~3月)休館
月曜休館
入場料: 4ユーロ(割引3ユーロ)
Schoss Seehof 1, 96117 Memmelsdorf
www.schloesser.bayern.de

12ドイツ版トスカーナでのんびり過ごす
ブルゲレルン城ホテル
Hotel Schloss Burgellern (Bamberg)

ブルゲレルン城ホテル1729年に当時のバンベルク伯爵司教の甥が建設した夏の城は、7ヘクタールの庭園の中にひっそりと佇む。第2次世界大戦中は女性専用病院として使用されていたといい、様々な所有者を経て、現在はモダンなインテリアで統一したスタイリッシュなホテルに変身。料理教室(6人以上で実施、要予約)の開催やスパ施設もある。昼間は庭園の木陰でのんびりと読書、なんていうのも素敵だ。

宿泊料金 (朝食込み) :
シングルルーム89ユーロ~
ダブルルーム1人65ユーロ~
Kirchplatz 1, 96110 Scheßlitz
TEL: 0954-2774750
www.burgellern.de

13建築の歴史を目の当たりにする
ホーヘンシュタイン古城ホテル
Schlosshotel Hohenstein (Hohenstein)

ホーヘンシュタイン古城ホテル1306年から史実に登場するこの城は、ドイツ農民戦争や三十年戦争で甚大な被害を被った。その都度新しい建築様式を取り入れて修復されたため、その時代の建築技術を建物のあちこちに見ることができる。ナチス・ドイツ時代には、当時の所有者が帝国郵便に売却し、職員のレクリエーション施設として使用された。第2次世界大戦後は連邦郵便が高齢者ホームとして借り入れたという。素材にこだわりをみせるレストランでは、ドリンク付きコース料理(1人65ユーロ、要予約)が堪能できる。

宿泊料金 (朝食込み) :
シングルルーム71ユーロ~
ダブルルーム103ユーロ~
Hohenstein 1, 96482 Ahorn
TEL: 09565-5429560
www.schlosshotel-hohenstein.de

14ドイツ最大級の城塞
ローゼンベルク城塞
Festung Rosenberg (Kronach)

ローゼンベルク城塞2つの川に挟まれた城塞都市クローナハの高台に立つルネッサンス様式の堅牢な城。分厚い城壁が圧巻で、城塞としては1249年に初めて文献に登場する。城壁は15~6世紀に建築され、ペンタゴンのような形で城を取り囲む。

時間:
(3~10月)9:30~17:30
(11月~2月)休館
月曜休館
入場料: 8ユーロ(割引5ユーロ)
Festung, 96317 Kronach
www.kronach.de/festung-geschichte

15優雅な気分で芸術鑑賞
庭園美術館 ファンタジー城
Gartenkunst-Museum Schloss Fantaisie (Eckersdorf / Donndorf)

庭園美術館 ファンタジー城バイロイトの王妃エリザベス・フリデリケ・ゾフィーが1761年から所有したロココ様式の夏の城。端整な「寄木細工の間」は、一時期米国の美術収集家の手に渡ったものの、現在は壁3面と床が当館へ戻り、展示されている。

時間:
(4~9月)9:00~18:00
(10月1~15日)10:00~16:00
(10月16日~3月)休館
月曜休館
入場料: 大人3.50ユーロ(割引3ユーロ)
Bayreuther Str. 2, 95488 Eckersdorf
www.gartenkunst-museum.de

Burg、Schloss、Residenzの違いは?

中世の騎士

日本語にすると、どれも「城」と訳せてしまうが、意味合いはそれぞれ以下のように異なっている。

*ブルク(Burg)
中世以前に王侯貴族や領主によって建てられた石造りの城。居城としても使用されたが、防衛のための軍事設備もあり、城塞でもあった。 

*シュロス(Schloss)
中世以降に建てられた城。住居としても使用されたほか、軍事的・政治的機能も果たした。

*レジデンツ(Residenz)
近世になって、住居を主な用途に建てられた宮殿。内部に絢爛豪華な装飾が施されていることが多い。

最終更新 Dienstag, 02 Juli 2019 16:16
 

ワイン・フェスティバル - ドイツ各地のワイン祭り

ワイン・フェスティバル

前年に収穫されたワインのお披露目を兼ねて、
4〜10月にドイツ各地で開催されるワイン祭り。
多くのイベントはただワインを提供するだけにとどまらず、
野外コンサートをはじめとする独自のプログラムを充実させ、
訪れる人を一層楽しませる工夫を凝らしている。
日が長いこの季節、夜更けまで楽しめるワイン祭りでドイツワインを堪能しよう。
(編集部: 山口 理恵)

Hameln

Weinfest in Hameln 2014国産ワインが一堂に会す
1Weinfest in Hameln 2014

7月18日(金)~20日(日)

グリム童話「ハーメルンの笛吹き男」で有名な当地のワイン祭りには、ナーエ、ライン、プファルツ、ブライスガウ、モーゼル、ラインヘッセン地域と、国内にあるほとんどのワイン生産地から造り手がそれぞれ自慢のワインを持ち寄り提供する。ワイン以外のお土産を買うなら、話の種に「ネズミ殺し(Rattenkiller Schnaps)」というシュナップスがお勧め。

金17:00~24:00 土14:00~24:00 日12:00~19:00
Hamelner Bürgergarten Deisterallee, 31785 Hameln
weinfest.sagenhaftes-hameln.de

Bielefeld

Bielefelder Weinmarktワインとムードの相乗効果
2Bielefelder Weinmarkt

9月2日(火)~7日(日)

地元の人にも人気のワインマルクト。リースリングやブルグンダー、シュペートレーゼ、ゼクト(スパークリング・ワイン)などの試飲ができる。夜は会場全体がライトアップされて、さらに心地良いムードに。こちらを訪れたら、町を見下ろすように建つシュパレンブルク城も見学してみたい。全長300mに及ぶ 地下通路が公開されている(10月まで)。

火~木11:00~23:00 金土11:00~24:00 日11:00~21:00
Altstadt, 33602 Bielefeld
www.bielefeld.de/weinmarkt

Wittenberg

Wittenberger Weinfestレアな白ワインを求めて
3Wittenberger Weinfest

7月31日(木)~8月3日(日)

ヴィッテンベルク近郊のザーレ/ウンストルートやイェッセン地域は、ドイツで最も北に位置するぶどうの産地。比較的涼しい気候を好む、やや辛口のリースリングやジルヴァーナー、シュペートブルグンダーの生産がメインだ。ほとんどが地元で消費されてしまうほどの人気というから、興味のある方は訪れる価値大。

木金15:00~01:00 土11:00~01:00 日11:00~17:00
Wittenberger Marktplatz 06886 Lutherstadt Wittenberg
www.lutherstadt-wittenberg.de

Bad Sulza

Thüringer Weinfestワインも温泉もという欲張りな方へ
4Thüringer Weinfest

8月15日(金)~17日(日)

温泉とワインの町バート・ズルツァの祭りでは、ザー レ/ウンストルート地域のワインをメインに提供する。モーゼル川の支流、ザーレ川流域で生産されるワインは、国内でも特に上質と評判が高い。このワイン祭りの見どころの1つは、大掛かりなパレード。当地の名物料理にはザール川で獲れるマス料理があり、白ワインにぴったり。

金20:00~ 土10:00~20:00 日10:00~19:00
Marktplatz 99518 Bad Sulza
www.bad-sulza.de

Naumburg

Naumburger Weinfest2つの祭りを一度に楽しめる
5Naumburger Weinfest

8月29日(金)〜8月31日(日)

当地のワイン祭りは、近郊のザーレ/ウンストルート地域からはもちろん、モーゼル・ザール・ルヴァー、ラインヘッセン、バーデン=ヴュルテンブルクのワイン生産者が集まって盛大に催される。30・31日には別の広場で陶器マーケット(Töpfermarkt)も開催され、ワインを飲みながら素敵な陶器を探してみるのも良いかも。

金18:00~ 土10:30~23:30 日10:00~18:00
Holzmarkt, 06618 Naumburg
www.naumburg.de

Weimar

25. Weimarer Weinfest Auf einen Schoppen bei Goetheゲーテゆかりの地でワインを満喫!
625. Weimarer Weinfest "Auf einen Schoppen bei Goethe"

8月28日(木)~31日(日)

ゲーテの誕生日(開催日初日)を祝って開催される当地のワイン祭りには、ワイマール近郊のものからドイツ各地、欧州産のものまで幅広いワインが集結する。長期保存ができない発酵途中のぶどうの絞り汁(アルコール度数11%)、フェーダーヴァイサー(Federweißer)の試飲もできる。酵母や乳酸菌、ビタミン類が豊富な栄養価の高いお酒だ。

15:00~23:55
Am Frauenplan 99423 Weimar
www.weimar.de

Meißen

Weinfest in Meißenワインを飲んで、陶器を愛でる
7Weinfest in Meißen

9月26日(金)~28日(日)

風光明媚なザクセン・ワイン街道を見渡す当地のワイン祭りでは、市内中心部の約20カ所にワインスタンドや屋台が出店される。近郊で生産される主なワインは、ミュラー・トゥルガウやリースリング。祭りが開催されるエリアから徒歩15分のところには、マイセン陶磁器博物館があり、館内ではアウトレット商品の販売も行われている。

金16:00~01:00 土10:00~01:00 日10:00~21:00
Heinrichsplatz, Hahnemannsplatz ほか
01662 Meißen
www.meissner-weinfest.de
マイセン陶磁器博物館 www.meissen.com

Heimersheim

Historisches Weinfest Heimersheim an der Ahrほろ酔い気分で中世にタイムスリップ?!
8Historisches Weinfest Heimersheim an der Ahr

8月15日(金)~17日(日)

温泉保養地バート・ノイエンアールに程近い、アール川流域の町ハイマースハイム。狭い谷間を利用した急斜面にぶどう畑が点在している。当地の自慢は、生産量の約9割を占める赤ワイン。ほとんどが国内で消費されるといい、濃厚な肉料理にもよく合う。毎年1万人もの来場者を数える祭りは、中世の趣を忠実に再現している。

入場料6ユーロ(全期間中可、日曜日のみは5ユーロ)
金18:00~24:00 土11:00~24:00 日10:30~24:00
Johannisstr. Heimersheim, 53474
Bad Neuenahr-Ahrweiler
www.historisches-weinfest-heimersheim.de

St. Goar / Oberwesel

Weinforum Mittelrhein Äb0厳選プレミアムワインに舌鼓
9Weinforum Mittelrhein

9月6日(土)・7日(日)

ザンクト・ゴアに威風堂々と佇むラインフェルス城で開かれるワイン祭り。ミッテルライン地域で生産されたプレミアワインの試飲ができ、高級ワイン(Qualitatswein)からアウスレーゼまで、約100種類のワインが揃う。ライン川にそびえる岩山に美少女が現れ、船頭を魅了し船を転覆させてしまうという伝説のローレライもすぐ側に。

1日券25ユーロ(チケットの提示でライン - モーゼル近郊の交通機関が無料になる)13:00~18:00
Burg Rheinfels Heerstr. 86, 56329 St. Goar
www.weinforum-mittelrhein.de

Wiesbaden

Rheingauer Weinwoche 2014規模と試飲消費量で群を抜く
10Rheingauer Weinwoche 2014

8月8日(金)~17日(日)

開催期間を通して、20万~25万本のワインが飲み干されるという大規模なワイン祭り。白ワインが約8割を占めるラインガウ地域のワインとゼクトがこちらの目玉だ。スタンドの数は120にも上り、どこのワインを飲もうか、選ぶのも大変。ついつい飲み過ぎてしまったら、街中に点在する公共の飲用温泉水(硫黄泉)が良い酔い覚ましになるかも?

日~木11:00~23:00 金土11:00~24:00
Schloßplatz 1, 65183 Wiesbaden
www.wiesbaden.de

Frankfurt am Main

Rheingauer Weinmarkt国際色豊かな屋台が魅力
11Rheingauer Weinmarkt

9月3日(水)~12日(金)

約30の生産者が出店するスタンドで、軽めのものからフルーティーなもの、きりりと冴えるリースリングなどをメインに、600種のワインが試飲できる。食べ物の屋台は国際色豊かで、イタリアンに中華、タイ料理と、ワインに合わせた食事の選択も可能だ。ランチを兼ねてやって来るビジネスマンなども多いとか。

11:00~23:00
Große Bockenheimer St.
Opernplatz, 60313 Frankfurt am Main
www.frankfurt-tourismus.de

Rüdesheim am Rhein

Rüdesheimer Weinfest飲んで踊ってはじけよう!
12Rüdesheimer Weinfest

8月15日(金)~18日(月)

ライン川下りの起点でもあるリューデスハイム。ここのワイン祭りで提供されるのは、滑らかな舌触りのシュペートブルグンダーから若めのリースリングまで多彩。夜にはダンス・ショーが始まり、会場はさらに盛り上がりを見せる。近くには、現在は醸造所となっているエーベルバッハ僧院とヨハニスベルク宮殿があり、見学も可能。

金15:00~22:00 土13:00~22:00
日11:00~21:00 月11:00~17:30
In der Rüdesheimer Altstadt, 65385 Rüdesheim
www.ruedesheimer-weinfest.de

Würzburg

Hoffest am Stein 2014有機ワインと過ごす贅沢な夜
13Hoffest am Stein 2014

7月16日(水)~28日(月)

ぶどう園の木々の隙間にテーブルを配置し、有機栽培のミュラー・トュルガウ、ブルグンダー、ジルヴァーナー、リースリングワインなどが堪能できる、醸造所主催のユニークなワイン・イベント。ワインバーには2011~13年産が用意され、年別のワインの味を比較できる。日替わりでライブも開かれ、クラブさながらの熱気に包まれる。

入場料: 木~土5ユーロ、日水4ユーロ
フリーパス(全期間中): 25ユーロ 
17:00~24:00
Weingut am Stein Mittlerer Steinbergweg 5,
97080 Würzburg
www.weingut-am-stein.de

Rothenburg ob der Tauber

Rothenburger Weindorf街並みを眺めながら、甘美なひとときを
14Rothenburger Weindorf

8月13日(水)~17日(日)

入り組んだ路地に並ぶ木組みの家々。今なお中世の面影を残す旧市街で開かれるワイン祭りには、フランケン地方のジルヴァーナーやミュラー・トゥルガウ、リースリングのほか、極上のワインがお目見えする。ノスタルジックなローテンブルクの風景を背に飲むワインは、夏の夜のひとときを特別なものにしてくれるに違いない。

水木16:00~23:00(金~24:00)
土11:00~24:00(日~23:00)
Marktplatz 2, 91541 Rothenburg
www.tourismus.rothenburg.de

Stuttgart

Stuttgarter Weindorf赤ワインの宝庫
15Stuttgarter Weindorf

8月27日(水)~9月3日(水)

毎年、何百万人もの人が訪れるこのワイン祭りでは、バーデン地方とヴュルテンベルク地方のワイン約500種類が披露される。バーデン地方の主要品種はシュペートブルグンダー、ヴュルテンブルク地方はトロリンガーと、赤ワイン好きにはたまらない品揃えだ。会場はマルクト広場からシラー広場、キルヒ通りに及ぶ。

11:00~23:00(木・金・土~24:00)
Auf dem Marktplatz, dem Schillerplatz,
der Kirchstraße 70173 Stuttgart
http://stuttgarter-weindorf.de

Offenburg

Ortenauer Weinfest Offenburgキング・オブ・リースリングを味わう
16Ortenauer Weinfest Offenburg

9月26日(金)~29日(月)

優雅で芳醇な味わいを持つとして、世界的に評価を得ているオルテナウ地域のリースリング。地元では 「クリンゲルベルガー(Klingelberger)」の名で親しまれている。約200種のワインがお目見えし、ライブ演奏のプログラムも充実。期間中、フランス国境近くのこの町は、名産の極上リースリングを味わいに内外からやって来る大勢の人々で賑わう。

月16:00~24:00 金19:00(土11:00)~1:00
日13:00~23:00
Auf dem Marktplatz, 77652 Offenburg
www.offenburg.de

ぶどう ドイツワインの基礎知識

ドイツワインはよく飲むけれど、ぶどうの種類や醸造方法は、実はあまりよく知らない……という方のために、ワイン祭りで、ひょっとしたら役に立つかもしれない豆知識をご紹介。

ドイツワインに使用される主なぶどう品種

白ワイン
リースリング
Reasling
果実(リンゴ、アプリコットなど)の香りと酸味が特徴。産地や製造方法によって、甘口から辛口まで醸造が可能。
ミュラー・トゥルガウ
Müller-Thurgau
薬草や果実の香りに、程好い酸味が加わった軽やかな味わい。
ジルヴァーナー
Silvaner
穏やかな酸味と香りが特徴。ラインヘッセン地域の品種には果実味と上品さがあり、フランケン地域の品種は力強い辛口タイプ。
ゲヴュルツトラミナー
Gewürztraminer
バラやライチを想起させる芳醇な香りが特徴。
ケルナー
Kerner
リースリングとトロリンガーの交配種。シュペートレーゼに多く使われ、ほのかなマスカットの香りが特徴。
ルーレンダー
Ruländer
コクのある重厚感が特徴で、甘口ワインによく使用される。デザートワインとしても知られる。
赤ワイン
シュペートブルグンダー
Spätburgunder
色味の強さやタンニン(渋み)が豊富な、骨格のある味が特徴。軽めのものから重厚感のあるものまで醸造されている。
ドルンフェルダー
Dornfelder
フルーティーさと程好い酸味が特徴の、深紅色のワイン。
ポルトギーザー
Portugieser
明るい色調で爽やかな酸味、口当たりの良さが特徴。
トロリンガー
Trollinger
酸味があってみずみずしく、飲みやすいワイン。熟成させずに飲む早飲みタイプ。
レンベルガー
Lemberger
暖かい気候を好み、タンニンと酸味の強さが特徴。ヴュルテンベルク地域で多く生産されている。
レゲント
Regent
スパイシーで程好い酸味が特徴。色が濃いため、別のワインの色の補強に使用されることもある。

一般的なワインの種類

カビネット
Kabinett
通常の収穫時期(9月)に、規定の熟成度に達したぶどうを使用。
シュペートレーゼ
Spätlese
カビネットより1週間以上遅く収穫したぶどうを使用。
アウスレーゼ
Auslese
完熟したぶどうの房から良質なものを剪定して使用。
ベーレンアウスレーゼ
Beerenauslese
超完熟したぶどうの房の中から、さらに選りすぐりの粒のみを使用。
アイスヴァイン
Eiswein
超完熟したぶどうをそのまま凍結し、糖度を濃縮させて使用。
トロッケンべーレンアウスレーゼ
Trockenbeerenauslese
超完熟したぶどうに貴腐菌が付着して乾燥し、干しぶどう状になったものを使用。

ロゼ - 2種類ある製造方法

ヴァイスヘルプスト
Weißherbst
赤ワイン用ぶどうの果汁のみを発酵させ、白ワインの製造工程で醸造する。
ロートリンク
Rotling
白ワインと赤ワイン用のぶどうを収穫後または破砕後に混醸し、白ワインと同じ工程で造る。

Kröv ぶどう

ワイン祭り体験記
モーゼル国際民俗舞踊&ワイン祭り
Internationales Trachtentreffen der Mosel

モーゼル川沿いの小さな町クローフを訪れた、ワイン祭り初体験の筆者。ラッキーなことに、到着してまもなく始まったのは、地元の和太鼓グループ「七海太鼓」による演奏。ドイツ人のみで結成されたグループによる本格的なパフォーマンスには、初っ端から度肝を抜かれてしまいました。

さて、お目当てのワイン。当地モーゼル川流域では主に白ワインが造られているということで、試飲したのはリース リングの辛口と中辛、シュペートブルグンダーのロゼ。どれも2013年産で、さわやかながらコクもあり、かつ飲みやすく、ぐびぐび……。グラス1杯1.50~2.50ユーロ、グラスのプファンド(デポジット)は2ユーロ。好きなワインを1本購入して飲むことも可能で、値段は10ユーロからありました。

この祭りは、ワインを飲みつつ、世界各地の民俗舞踊の観賞も楽しめるのがポイントで、ワイングラスを片手に様々な国のダンスを深夜まで満喫しました。  

ちなみにこの日は、サッカーW杯のオランダ対コスタリカ戦が行われていました。イベント会場に隣接するインフォメーションセンターには巨大スクリーンが設置され、お客さんはワイン会場とそちらを行ったり来たりしながら、進捗状況をしっかりと確認していました。

夏の夜風は心地良く、屋外で飲むワインは格段美味しく感じられました。どこか日本の夏祭りを思い出させてくれるワイン祭りに、皆さんもぜひ出掛けてみてはいかがですか。

www.kroev.de

ワイン祭りフォトギャラリー(クリックで拡大)

最終更新 Mittwoch, 03 Juli 2019 17:43
 

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