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特集


ドイツ街めぐり8 エコ&社会派をキーワードにめぐるフランクフルト

ドイツの街めぐり エコ&社会はをキーワードにめぐるフランクフルト

「エコ」や「社会性」が日常に根付くドイツ。
この国では、衣・食・住という人間の基本的な営みの中に、
自然や環境、健康、持続可能性を意識したモノが溢れている。
ただ、それらの概念を意識するのは、当地の人々にとっては
流行の波に乗ることでも、社会への関心の高さを
アピールすることでもない。あえて強調されることなく、
ごくシンプルに、さりげなく存在するエコや社会性。
今回はそれを、欧州経済・金融の中心地として名高い街
フランクフルトで探してみた。(編集部:林 康子)

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食品 Lebensmittel

1.  ヴィーガン用のスーパーマーケット
Veganz

Veganzベジタリアンからさらに一歩進み、卵や乳製品を含めた動物性食品を一切排除したもののみを食べる人が 「ヴィーガン」。オーナーのブレーバックさんが「ヴィーガ ンの食事は栄養価が偏っていそう」「穀物ばかりでつまらない」などの偏見に立ち向かうベく、ベルリンで興したヴィーガン専用スーパーが、フランクフルトに今年1月、オープンした。「乳製品を使わなくても、それに代わる食 材を使って同じような味を出せるのよ」と語る店長のミローラドヴィッチさんをはじめ、全員ヴィーガンという店員さんたちが、人、動物、環境にやさしい食材を使って、食事を楽しむ方法をアドバイスしてくれる。入り口には、ビオのパン屋さん「Sesamo」が併設されている。

8:00-20:00 ※日曜休み
Spessartstr. 2, 60385 Frankfurt
最寄駅:U4 Bornheim Mitte
Tel: 069-23807792
www.veganz.de

Käse Becker2.  農家から直接取り寄せたチーズ
Käse Becker

1977年創業の老舗チーズ屋さん。牧歌的な雰囲気が漂うお店のガラスケース内には、ドイツ国内のみならず、フランスやスイスなど、本場から取り寄せた285種類のチーズが所狭しと並ぶ。店員さんいわく、「ここの商品はすべて農家から直接仕入れた無添加のものだから、あえてビオと謳わなくてもいいの」だそう。中でもお勧めはモッツァレラ。生乳100% を使用した小さな団子状のモッツァレラは、あっさりしつつ、噛めば噛むほど牛乳の濃厚さが口の中に広がる贅沢な味わいだ。好みの味を伝えれば、店員さんが適切なものを選んで試食させてくれるもの嬉しい。

8:15-18:30 土8:00-13:30 ※日曜休み
Schweizer Str. 66, 60594 Frankfurt
最寄駅:U1、2、3、8 Schweizer Platz
Tel: 069-611392
www.kaesebecker.de


3. 芸術家集団が立ち上げた都市養蜂場
  Stadtimkerei finger

Stadtimkerei finger「都市養蜂場フィンガー」は、芸術家グループが立ち上げたプロジェクト。労働のプロセスや社会における芸術活動の価値を図ることを目的に、発起人のアンドレアス・ヴォルフさんらが試験的にフランクフルト中央駅付近の一角で養蜂を始めたことがきっかけだ。同プロジェクトには今や失業者やアマチュア養蜂家なども加わり、「混成蜂グループ(Gemischte Bienengruppe)」を形成。フランクフルト近代美術館(MMK)の屋上をはじめ、市内各地で養蜂を行い街の緑化に貢献しているほか、子どもや養蜂家を目指す人々を対象にしたワークショップも開催している。生産されたはちみつは、MMKのショップと旧飛行場(Alter Flugplatz、日曜のみ)で販売されている。

【はちみつ販売スポット】
Museum für Moderne Kunst
Frankfurt am Main
Domstr. 10, 60311 Frankfurt
最寄駅:U4、5 Dom/Römer Alter Flugplatz
※日曜の日中のみ
Am Burghof 55, 60437 Frankfurt
最寄駅:U2、9 Kalbach
Tel: 0171-7764969 / 01577-6806039
www.fingerweb.org

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カフェ&レストラン Cafés & Restaurants

DasEis.4. 徹底して健康にこだわったアイス
 DasEis.

照り付ける夏の日差しの下で食べる冷た~いアイスは最高!そんなアイスが、健康に気を遣ったものであれば、なお嬉しい。その名も単純明快なアイス屋さん「DasEis.」では、食の安全性を最重視し、厳格なビオ基準をクリアした食材のみ で作るアイスとシャーベットを25~30種類も用意している。さらに香料・着色料などの添加物不使用、ラクトースフリー、グルテンフリー、フェアトレードも採用するなど、製造過程にも徹底的にこだわっている自然派アイスなのだ。バニラや ストロベリー、チョコレートなど定番に加え、赤ビートやかりん、しょうが、パセリなど変わり種の味も人気。お値段は2玉2ユーロ、3玉3.50ユーロ、4玉4.50ユーロ。

12:00~18:00 日13:00~17:00
Hasengasse 1-3, 60311 Frankfurt
最寄駅:U4、5 Dom/Römer
Tel: 069-74731409
www.daseis.eu


5. 熱いブラジルの空気を感じられるビオのカフェ
 Empório VidaBio

Empório VidaBio

ドイツ人を夫に持つブラジル人のシュミットさんが、「何か故郷と繋がるお店を出せないだろうか」と思い付き、5年前に始めたのがこのカフェ。最初はブラジルのビオ・コーヒーを出す小さなカフェだったが、お客さんたちからのリクエストで、栄養価たっぷりの故郷の国民食、フェジョアーダ(豚・牛肉と豆の煮込み料理。販売は土曜限定)やポンデケージョ(チーズパン)などのスナック類も提供する小さなビストロに。今では、ブラジル料理教室やケータリングも手掛けているのだとか。挨拶すればすぐに意気投合して話が弾むのがブラジル流。南米らしくカラフルに彩られた店内は、常にシュミットさんとお客さんたちの明るいしゃべり声が響いている。

11:00~18:00 土10:00~18:00 ※日月休み
Hasengasse 2, 60311 Frankfurt
最寄駅:U4、5 Dom/Römer
Tel: 069-96866739
www.vidabio.de

Naturbar6. ベジタリアン・レストランの先駆け
 Naturbar

まだ無農薬野菜や有機野菜を仕入れるのが難しかったとされる40年以上も前から、ビオの食材を使って野菜料理を提供していた「Naturbar」は、フランクフルトにおけるベジタリアン・レストランのパイオニア的存在。メニューの数こそ少ないけれど、それは毎朝市場で吟味して仕入れた旬の野菜のみを使い、季節の味を提供したいというシェフのラーロウさんの想いによるもの。彼が、素材の味を存分に活かしながら仕上げる、味わい豊かな創作料理を求めて訪れる常連さんが多いのだとか。欧州各地の一流ワインも揃う。人気店なので、訪れる際は予約をお忘れなく!

11:30-15:30 18:00-23:00 土18:00-23:00
※日祝休み
Oeder Weg 26, 60318 Frankfurt
最寄駅:U1、2、3、8 Eschenheimer Tor
Tel: 069-554486
www.naturbarfrankfurt.de

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ショップ Shops

Kulturothek Frankfurt7. ご当地のアイテムがずらり
 Kulturothek Frankfurt

地区ごとに実に様々な顔を持つ街フランクフルトを、市民や観光客に紹介するツアーを行っている歴史・文化保存機関 「Kulturothek」が、この街のPRエージェントとして活動し始めたのは7年前のこと。「大好きなフランクフルトを思い出し、応援できるようなお土産が手に入る場所があったら……」という歴史ツアーの参加者の声を受け、地元の産業育成の意味も込めてフランクフルトの地元の若手デザイナーの作品や現地産の食品、雑貨などを販売するようになった。街の名産ベートメンヒェンや、アップルワイン用のジョッキ「ベンベル」ほか、地元産のビオ・コーヒーやワイン、石けん、本など、ほかの土産物店にはない数々のオリジナル商品が並ぶ。

10:00~18:00 土10:00~15:00 ※日曜休み
An der Kleinmarkthalle 7-9, 60311 Frankfurt
最寄駅:U4、5 Dom/Römer
Tel: 069-281010
www.kulturothek.de

Werkstattladen Frankfurt Forum8. 精神疾患者の社会復帰を目指す工房
Werkstattladen Frankfurt Forum

ドイツでは近年、フェアトレードのお店が増えているが、ここ「el martin」はデュッセルドルフにおけるその先駆者的存在。2005年にマルティン・レッシングさんが開店した同店には、アジアやアフリカ地域 を中心に、世界70カ国以上から取り揃えた食品や雑貨、衣類など、約1000にも及ぶ品々が並ぶ。中でも高品質なコーヒーやお茶類の品揃えはピカイチ。さらに、日本でも人気の高いチョコレート「Zotter」の種類は市内最多なのだとか。デュッセルドルフの著名なアーティスト、ジャック・ティリーが街のシンボルをモチーフにパッケージのイラストを手掛けたZotterのデュッセルドルフ版は、同店だけのオリジナル。日本帰国の際のお土産にもぴったりだ。

10:00~18:00 土11:00~16:00 ※日曜休み
Römerberg 32, 60311 Frankfurt
最寄駅:U4、5 Dom/Römer
Tel: 069-21236579
www.reha-werkstaetten.de


ORGANICC9. 家族で着られるエコ・ファッション
ORGANICC

商業主義に走るブランドが動物や自然、生産者への配慮を怠りがちな一方、「ORGANICC」は「倫理的な衣服」をモットーに、フェアトレードの品、それもできる限りオーガニックやリサイクル素材を利用した洋服やアクセサリーを提供している。モードと持続可能性という一見相容れないコンセプトの融合に挑戦する同店が取り揃えているレーベルは8つ。レディース、メンズ、キッズと幅白い層のアイテムを網羅し、家族でエコ・ファッションを楽しみた人に最適のブティックだ。オランダ発のオーガニック・コスメ「greenland」のボディー・ケア商品も販売している。

11:00~19:00 土11:00~18:00 ※日曜休み
Berger Str. 19, 60316 Frankfurt
最寄駅: U4 Merianplatz
Tel: 069-84843982
www.organicc.de



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ボッケンハイム&ハウゼン地区

フランクフルトの中心街から外れた場所に佇む閑静な地区、ボッケンハイム。ここは、数多くの日系のお店やレストランが点在し、いろんな買い物を一度に済ませることができる便利な場所だ。都会の喧騒から離れ、ゆっくりショッピングや食事を楽しみたい方にお役立ちのスポットをご紹介!

Distelビオの国ドイツで日本人が経営する唯一の独立系専門店
1. Distel Bioladen

Distel Bioladenスタッフは全員日本人で、顧客との会話を通したナビゲート役に徹している。取り扱い品は生鮮品からコスメまで多岐にわたるが、厳選された品揃えへの評価は高く、客層はインターナショナル。フェアトレードの精神に則って、購入することで原産国の経済を支える商品を中心に提供しており、価格第一主義とは一線を画す。座って試せるコスメ・コーナーやギフト便、オンラインショップなどの付随サービスも充実。ポイントカードでキャッシュバックが受けられるほか、会員登録をするとセミナーやお試し会、シークレットセールなどへ優先的に招待される。日本への発送も可能。
Homburger Str. 17 60486 Frankfurt
TEL: 069-7171 2977 / FAX: 069-7171 2978
月〜金 11:00〜19:30 土 10:00〜17:00
このメールアドレスは、スパムロボットから保護されています。アドレスを確認するにはJavaScriptを有効にしてください
www.distel-bioladen.com

Mangetsu鮮魚・炭火焼を中心とした本格居酒屋
2. Mangetsu

Mangetsu自慢の本マグロをはじめ、数々の鮮魚の刺し身やお寿司を食べれば、同店の食材へのこだわりが分かる。また、本格炭火を使ったプリプリの地鶏焼きや食べ応え抜群の串焼き(鴨葱、つくね、ねぎま、ハツ、砂肝など)も味わえる。今の時期のお勧めはイベリコ豚のトントロ鉄板焼き。鉄板焼きなので、自分の好みで焼き加減を決められるのも嬉しい。広々としたテラス席は最大80人、店内は50人まで座ることができ、夏の宴会にもお勧め。焼酎や日本酒と相性抜群のおつまみメニューも充実しているので、こちらもお試しあれ。
Varrentrappstr. 57, 60486 Frankfurt
TEL: 069-77 22 10
月~金 12:00~14:30 / 18:00~22:00 ※金曜のみ23時まで
土 18:00~23:00 日 18:00~22:00
www.mangetsu.de

t-styleモダンな空間で本格和食を堪能
3. t-style

t-style大きな窓から光が射し込む明るい店内は、シックで落ち着いた和モダンの雰囲気。同店では鮮度にこだわった寿司や刺身をはじめ、厳選した旬の素材を活かした、季節感を感じられる本格的な日本料理をリーズナブルな価格で堪能できる。また、牛肉100%のグリル焼きハンバーグは、お肉の美味しさが際立つ一品。手作りにこだわった和風デミグラスソースとの相性も抜群! 家族や気の置けない仲間と訪れ、和気あいあいと楽しい時間を過ごせるのはもちろん、1人で立ち寄ってもゆっくり寛げるのが嬉しい。一部メニューを除き、テイクアウトも可能。
Adalbertstr. 37-39, 60486 Frankfurt
TEL: 069 - 977 89 716
月・水~金 12:00~14:00/ 18:00~22 :00 
土・日・祝 17:00~22 :00 ※火曜定休
www.t-style-de.com

気軽に利用できる美容室
4. Friseur Noriko

Friseur Norikoゲスト1人ひとりの要望を丁寧に聞き、満足のいくヘアスタイルに仕上げてくれるサロン。抜群なコストパフォーマンスも嬉しい。

皆さまの応援により、無事1年を迎えようとしております。
大勢の方々にご来店頂き、ありがとうございました。
お客さまの気持ちに感謝いたします。

Homburgerstr. 27, 60486 Frankfurt
火~土 9:00~17:00
TEL: 016-0470 4266

隠れ家的な和食屋
5. Bistro OKAME

Bistro OKAMEU7ハウゼン駅すぐ側の隠れ家的な和食屋「Bistro OKAME」。ここのイチオシは旬の食材を使い、店長が丹精込めて仕上げるお勧め料理。明るい季節は、美味しい料理を開放感溢れるテラス席で堪能したい。
Im Vogelsgesang 1a 60488 Frankfurt
火~土 12:00~14:00 / 18:00~22:00
TEL: 069-76805991



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最終更新 Freitag, 21 Juni 2013 12:28
 

日本のスポーツ鍼灸の力を欧州に広める

日本のスポーツ鍼灸の力を欧州に広める

小谷泰介さん

サッカー・ブンデスリーガ1部に10人以上の選手が所属するなど、
今や日本人選手のドイツでの活躍が報じられない日はない。
一方で、選手の身体とパフォーマンスを支える分野でも
日本人の挑戦が始まっている。
日本のスポーツ鍼灸の技術を欧州に伝えるべく
奔走している小谷泰介さんに、その経緯について伺った。
そこから見えてきたのは、無限に広がる可能性。
欧州は、挑戦するスポーツ鍼灸師のフロンティアだ。
(編集部:高橋 萌)

小谷泰介さんTAISUKE KOTANI
1955年、父親の赴任先であったタイで出生。フットボール・ジャーナリスト、コメンテーター。その他、ドイツのプロサッカークラブ、ヴェルダー・ブレーメンとの提携における各種事業、欧州へのスポーツ鍼灸の普及など、様々な企画に携わっている。
ブログ:www.actiblog.com/kotani

針でも釘でも……

スポーツ選手にとって、体はまさに資本。どれほど偉大な選手でも、けがをしてしまえばただの人。いや、それどころか、給料泥棒という不名誉なレッテルを貼られ、強烈な復帰へのプレッシャーに晒される。負傷した選手の身体の回復を促し、痛みを和らげる、そんな魔法のような方法があるならば、「針でも釘でも、治るものなら何でも打ってくれ!」、そういう切実な心境に、選手達は置かれていると言う。現在、日本が誇るスポーツ鍼灸の技術を本場欧州のプロスポーツ界において普及、発展させることを目指して活動している小谷泰介さんが、スポーツ鍼灸師と出会ったのは、今から5年程前のことだった。

JリーグのクラブでトレーナーをしていたKさんが、「欧州では鍼灸が浸透していないから、ぜひ挑戦してみたい」「どこかチャレンジできそうなクラブがあれば紹介してほしい」と私に依頼してきたとき、すぐにコンタクトを取れるのが、スペインかドイツだったんですが、やはり一番最初にヴェルダー・ブレーメンのシャーフに連絡しました。

小谷さんとヴェルダー・ブレーメンとの関係は長く、トーマス・シャーフ監督とは27年来の友人という関係。ブンデスリーガの先駆者として知られる奥寺康彦氏(1981-86年ヴェルダー・ブレーメン所属)を介して、1986年のキリンカップサッカーに参加するため来日していたブレーメンの選手たちと出会い、その中に当時は選手だったシャーフ監督(2012/13年シーズン限りで退任)、トーマス・ヴォルター2軍監督らがいたのだ。

シャーフに「ハリって知ってる?」と聞くと、一応は知っていると。そこで、「鍼灸師によるデモンストレーションがしたいんだけど、ギャラも要らないし、どう?」なんていうやりとりがあって、2007年の秋に実現したんです。僕はそれまでハリの「ハ」の字も知らなかったんですが、やっぱりこう、効くんですよね。当時はまだジエゴがいて、膝が痛いと言っていたのが全然痛くなくなったとか、選手達が口を揃えて調子が良くなったと言うくらいの好評ぶり。Kさんが「とにかく打たせてさえもらえれば、結果は出せるから」と言って、挑戦したわけですが、まさにその通りでした。当時のGMクラウス・アロフス(現ヴォルフスブルクGM)とシャーフ、その2人が我々のために席を設けるという、今考えてみれば貴重な場で、「(スポーツ鍼灸が)非常に良いものだということを認識したから、契約の話をしたい」と言ってくれたんです!

結局、ベテラン鍼灸師のK氏は、2007、09年と2度ブレーメンで挑戦する機会を得て、どちらも大好評だったものの、チームの事情や条件面での調整が付かず、やむなく断念。しかし、この活動を小谷さんがブログで発信していたことから、日本の鍼灸学校など多方面から反響があり、その後も何人かの鍼灸師と共に欧州を目指すことになる。ドイツのみならず、スペインのレアル・マドリードなどの名門クラブでデモンストレーションを行い、欧州ではまだ知られていなかったスポーツ鍼灸の良さを選手たちに体で実感してもらうことから再スタートを切った。

日本の鍼灸師を取り巻く状況

日本で言う鍼灸師とは、基本的にはり師ときゅう師の国家資格を保有する者を指す。鍼灸の学校は日本全国にあり、昨年度の試験では4000人以上が合格している。しかし、その後の進路については飽和状態で、希望の職どころか、鍼灸とはまったく別の職に就いている者も多く存在するという。

スポーツ鍼灸を志している若者だけでも、数百人単位でいると思うんです。でも、日本のプロスポーツ界では需要に限りがあって、さらにそのポジションに空きが出ない限り可能性が開けない。野球やサッカー、バスケットボール、アイスホッケー、そういうプロのチームに平均2人の鍼灸師がいたとしても、日本国内には総数として200人分くらいしかないポジションじゃないかと思います。そうすると、空きが年間5~6人とか、そういう感じなんじゃないでしょうか。ほとんどの人が希望の職に就けない状況です。

ところが欧州に目を転じてみると、まだプロスポーツ界に鍼灸師がほとんどいないわけですよ。ということは、例えばドイツを例に挙げると、3部リーグまでをプロとして、約60チームという数の未開の原野が広がっていると言えます。さらに、欧州各国のリーグ×60チームと想定すると、サッカーだけでも数百の単位で就職口があるわけです。まぁ、そんなに上手く行くわけはないでしょうけど、空きという意味ではありますよね。さらに、バスケットボールやバレーボールなどのプロスポーツにまで広げれば、数千単位の就職口が眠っているようなものです。

欧州でも、スポーツ鍼灸を取り入れている日本人が全くいないわけではない。ACミランでトレーナーとして所属している遠藤友則さんは、10年以上も前から欧州の地で腕を振るっている。その他にも、小谷さんが知る限り、プレミアリーグに2人。それぞれ独自のルートで、トレーナーとしてのポジションを得ている。

日本のスポーツ鍼灸を欧州へ

ただし、アキュパンチャリスト(鍼灸師)としてチームに登録されているのは、鈴木友規さんが初めてじゃないかな。

2012/13年シーズン、ドイツ・サッカー界で初の鍼灸師が誕生した。5年に及ぶ小谷さんの欧州でのスポーツ鍼灸の普及活動がついに、ヴェルダー・ブレーメンとの契約という形で結実したのだ。

鍼灸学校の先生からの紹介で鈴木さんと出会い、彼の情熱に心打たれました。「一緒にブレーメンに行って、その次にスペインのスポルティング・ヒボンに行こう」ということで、動き出したのが2012年3月。まずはブレーメンに行ったわけですが、技術的には何の問題もなく、選手たちからも受け入れられていました。すると、「小谷さん、このヴェーザー川のそばに建つスタジアムや練習環境、アットホームなチームの雰囲気、すべてが素晴らしいです。もうスペインには行かなくて良いので、ここにいさせてください!」って彼が言い出して。それで、シーズンが終わるまでブレーメンでデモンストレーションを行いました。

若き挑戦者である鈴木さんは、何より経験を積むことを重視。まずはチームの一員となって、自分を成長させたい。そういう志を持ち、クラブとの交渉も小谷さんに一任。結果、念願の「契約」を勝ち取った。

やっぱり縁もあったのかな。もちろん、一番は技術ですけどね。とは言え、「医は仁術」と言われるように、一緒に働きたいと思わせる人としての素養が彼にはあったんだとは思います。

日本人は繊細で、手先が器用。同じ針を打つにしても、日本人は優秀だと思います。セイリンなど、素晴らしいメーカーも揃っています。だからこそ、欧州ではまだ未開のスポーツ鍼灸という部分では、日本がイニシアチブを取って、欧州に広めていきたいというのがこのプロジェクトの趣旨です。そして、いずれは「アニメと言えば日本」というイメージがあるように、「スポーツ鍼灸と言えば日本」というような、日本人の誇れる産業として、あらゆる分野で活躍できるようになればと思っています。

「スポーツ鍼灸」という言葉が日本で誕生して、約20年。奇しくもJリーグ誕生とほぼ時を同じくして発展してきたことを考えると、海外で活躍するサッカー選手たちのように、スポーツ鍼灸師が世界へ羽ばたくタイミングとして、早過ぎるということはないように思う。今後、スポーツ鍼灸が欧州の地でどんな発展を遂げるのか、見守っていきたい。

ブンデスリーガ初の日本人鍼灸師 鈴木 友規さん

鈴木友規さんTOMOKI SUZUKI
専門学校でアスレティック・トレーナーの資格を取得した後、川崎フロンターレの育成部のトレーナーとして働きながら鍼灸の資格を取得。2012/13年シーズンから、ヴェルダー・ブレーメンに鍼灸トレーナーとして所属。

日本からドイツへ、鍼灸師としての挑戦を支える想い

海外で挑戦しようと思った理由は大きく2つあります。1つは「自分を大きく成長させるため」。トレーナーという仕事は特に、自分が成長することでそれが相手にとってもプラスになる仕事です。相手を良い方向へ導くためには、知識、技術だけでない大きな何かが関わってくると思います。それを磨きに来ました。また、自分が一流になるためには大きなチャレンジが必要と、そんな気持ちから出た一歩でした。  

もう1つの理由は「本場欧州のフットボール世界を体感すること」。Jリーグの下部組織でトレーナーをしていた際に、スタッフミーティングで「世界に通用する選手を」というキーワードがよく出ていました。その意味を自分なりに考えていましたが、実際に自分の目で見たり、肌で感じないと納得しない性格なので、「ならば行こう」と思いました。ただ、決して勉強するためだけに来たわけではなく、契約する前にデモンストレーションをさせてもらったときに、今の自分でも貢献できる、通用すると確信したからこそ、目標を「契約」へと定められました。  

今回のチャレンジが自分のためだけのものでないことも充分理解しています。まず、間違いなく自分1人の力では来られませんでした。先駆者として飛び込んで下さった方、関わってくれた様々な人達に本当に感謝したいです。そして、色々なタイミングが重なって今自分はここに立っているが、それも自分の役割の1つと、最近思うようになりました。

広がる夢の選択肢

今、多くの日本人選手が欧州の舞台で活躍しています。長年、日本サッカー界を支え、挑戦してきた方、そして現役選手達の頑張りで今があります。そして、日本のサッカー少年達の夢は、「Jリーガーになりたい!」だけでなく「ブンデスリーガでプレーしたい!」「チャンピオンズリーグに出たい!」と、どんどん広がっています。いずれ自分もサッカーのトレーナーを目指す人たちにとって、そんな夢を与えるきっかけの1人になれるよう、今を頑張りたいと思います。

それぞれの選手に合った処置ドイツ語も英語も話せない中、一から選手たちとの信頼関係を築いて行った鈴木さん。小谷泰介さんの息子で、ヴェルダー・ブレーメンU13のコーチを務める小谷周人さんにも言葉の面で支えられながら、それぞれの選手に合った処置を施していく。

ヴェルダー・ブレーメンのシャーフ監督(左)と鈴木さんヴェルダー・ブレーメンのシャーフ監督(左)と鈴木さん。今季限りでの退任が決まっているが、シャーフ監督は14シーズンにわたってチームを率い、選手時代も合わせて41年間、ブレーメンを支えてきた人物。シャーフ監督の鍼灸治療に対する理解が鈴木さんとの契約を決定的なものにしたことは確かだろう。

はりでの治療を怖がり、拒否する選手も中にはいるはりでの治療を怖がり、拒否する選手も中にはいる。鍼灸師が使用するはりを見たことがない選手は注射針のようなイメージを持つそうで、痛い治療はイヤと……。しかし、1度その治療を体験すると、はり治療にさほど痛みを伴わず、しっかりその効果を実感できることに気付くと言う。

最終更新 Freitag, 12 Juli 2019 17:17
 

ドイツ街めぐり7 エコ&社会派をキーワードにめぐるデュッセルドルフ

ドイツの街めぐり エコ&社会はをキーワードにめぐるデュッセルドルフ

「エコ」や「社会性」が日常に根付くドイツ。
この国で暮らしていると、衣・食・住という人間の基本的な営みの中に、
自然や環境、健康、持続可能性を意識したモノが溢れていることに気付く。
ただ、それらの概念を意識するのは、
当地の人々にとっては流行の波に乗ることでも、
社会への関心の高さをアピールすることでもない。
あえて強調されることなく、ごくシンプルに、
さりげなく存在するエコや社会性。
それをデュッセルドルフの街中で探してみた。
(編集部:林 康子)

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食品 Lebensmittel

1.  手造りの全粒パン
Hercules Bäckerei Hercules Bäckerei

ドイツのパン業界に機械化、チェーン店化の波が押し寄せ る中、製粉から焼き上げまで、機械の使用を最小限に抑え、徹底して手造りにこだわるパン屋さん。主原料をライ麦、 小麦、ディンケル小麦に絞り、全粒穀物使用のパンのみを販売している。腕利きのパン職人たちが日によって異なる 穀物の状態を把握し、余計な添加物を入れず、手だけを頼りにいたわるように仕上げるパンは、素朴でやさしい味わい。同店のウェブサイトでは、取り扱っているパンの詳細な情報が網羅されているので、そこで自分が買ったパンについて知るもよし、調べてから買いに行くもよし。

7:00-18:00 土7:00-13:00 ※日曜休み
Ulmenstr. 120, 40476 Düsseldorf
最寄駅:Tannnenstr. (トラム707、715)
Tel: 0211-450796
www.hercules-brot.de

Apfelgalerie2.  地元密着型の食料品店
Hof und Feld – Der Bauernladen

ペンペルフォルト地区の人気ストリート、ノルト通りに、1年余り前にオープンした食料品店。店内に並ぶ野菜や肉類、乳製品、ジャム、ジュース、花などは、どれもオーナーのザビーネ・シュトゥルさんが毎日早朝から近郊の提携農家へ赴き、仕入れている新鮮なものばかりだ。地元に根付いた「Tante-Emma-Laden」と呼ばれる昔ながらの商店を目指すザビーネさんは、ビオ・ブームの世の中、あえてその潮流に逆らうように地元産の食材に目を付けたそう。彼女が選んだ確かな食材と丁寧な食に関するアドバイスを求める地元っ子たちで、店内は連日賑わっている。

9:00-19:00 土9:00-16:00 ※日曜休み
Nordstr. 21, 40477 Düsseldorf
最寄駅:Nordstr. (U)
Tel: 0211-15941531


Vergissmeinnicht3. ビオのお肉屋さん
  Metzgerei Sassen

後期バロック様式の外観が美しいベンラート城の側、ベンラート 地区の商店街に、創業1850年のお肉屋さん「ザッセン」がある。1998年に経営を受け継いだ6代目のウド&デリア・ザッセン夫妻は、顧客のニーズに合わせて2000年、品揃えをすべて有機農法によるものへと切り替えた。ビオ食品業界において特に厳しい管理基準で知られるビオ団体「Bioland」に所属し、牛、豚、鶏、ラム肉に加え、サイド商品のチーズも、抗生物質や成長促進剤等を 使わず、飼育法にも留意した商品のみを厳選販売。カールシュタット地区のカールスプラッツの市場にも出店している。

8:00-18:30 土8:00-13:30 ※日曜休み
Hauptstr. 15, 40597 Düsseldorf
最寄駅:Urdenbacher Allee (U)
Tel. 0211-716959
www.biofleisch-duesseldorf.de

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カフェ&レストラン Cafés & Restaurants

Florabar4. 公衆トイレを改造したカフェ
  Florabar

ビルク地区の住民たちの憩いの場となっている 「フローラ公園(Floragarten)」。その昔は様々 な花木が咲き乱れ、華やいでいた公園も、現代に入って市民の足は遠のき、手入れが行き届いていなかったそう。そこで、ベルリン出身のマテリアス・ベットガーさんが昔の美しさを復活させるべく、アーティストのベン・マティスさんと組んで2007年、公園内の汚れた公衆トイレを改造し、ビオのカフェをオープンした。マティスさんの手によってカラフルな建物に生まれ変わった“元トイレ”。周囲は花に囲まれ、幼い子ども向けの遊具も置かれていて、親子連れにもってこいの散歩コースとなっている。同地区内に、第2号店カフェ「Sternwarte」がある。

10:30-19:00
Kronenstr. 65 im Floragarten, 40217 Düsseldorf
最寄駅:Bilk (S)
Tel: 0211-30039090
www.florabar.de

5. お腹が満たされるベジタリアン・レストラン
  sattgrün

Frittiersalon

ベジタリアンと言えば、サラダばかり食べているイメージで、お腹が満たされていないのでは?なんて思うのは大間違い。「Grün(=緑、野菜)」だけでも 「Satt(=満腹)」になれる!という発想で、実にバラエティー豊かなベジタリアン料理を提供している のが「Sattgrün」だ。ビュッフェ形式のメニューには、スープやサラダに加え、季節ごとに変わる色とりどりのメイン料理(ランチは小皿5.90ユーロ、大皿7.90ユーロ、ディナーは小皿8.90ユーロ、大皿12.90ユーロ)がずらり10種類以上。しかも食材もドリンクもビオのもののみと徹底している。てんこ盛りにしても、カロリーを気にせずがっつり食べられるのが嬉しい。ミッテ地区にもお店がある。

12:00-24:00 ※日曜休み
Hoffeldstr. 18, 40235 Düsseldorf
最寄駅:Lindenstr. (トラム706)
Tel: 0211-68874080
http://sattgruen.de

Café Südpark6. 障がい者の雇用促進を
目的としたカフェ
 Café Südpark

市内南部に広がる公園「Südpark」内のカ フェは、障がい者の社会的適応、統合を支援する民間団体「Werkstatt für angepasste Arbeit(wfaa)」によって運営されている。親切で心温まるサービスが、常連客や散歩がてら立ち寄る人々の心を癒し、公園内の豊かな自然と相まって周囲は何とも長閑な雰囲気。カフェとはいえ、ドリンクや自家製ケーキだけでなく、旬の食材を使った料理も充実しており、オープンエア・レストランといった趣きだ。カフェの隣には、ミニゴルフ場と、食料品やwfaaの工房で作られた木工製品などを販売する「Hofladen」がある。

4~10月10:00-19:00 
11~3月10:00-18:00
In den Großen Banden 58, 40225 Düsseldorf
最寄駅:Südpark (U)
Tel: 0211-8825844064
www.wfaa.de

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ショップ Shops

Buchbinderei Mergemeier7. 熟練した手作業が評判の製本所
 Buchbinderei Mergemeier

くたびれた愛読書を修復したい、子どもの成長を記録するフォトアルバムを作りたい、立派な会社の年次報告書を作りたい・・・・・・ メルゲマイアー製本所が引き受ける仕事は実に様々。それもその はず。社長のレナーテさんが先代の父から受け継いだ熟練の技は、街中の依頼人から絶大な信頼を得ているのだ。この製本所の特徴は、今では珍しくなった手作業で1冊1冊丁寧に製本していること。日本の糸かがり製本をはじめ、世界各地の伝統的な製本技術、布カバーなどを用いた書籍は、まさに芸術品だ。工房の一角では、度々アート展覧会も開いており、来る11月には1960年代に生まれた前衛芸術活動「フルクサス」のアーティスト、斎藤陽子氏の個展も開催予定。

9:00-16:30 ※土日休み
Luisenstr. 7, 40215 Düsseldorf
最寄駅:Graf-Adolf-Platz
(トラム703、704、706など)
Tel: 0211-374396
www.mergemeier.net

Koppel 668. 豊富な品揃えの
フェアトレード・ショップ
 el martin

ドイツでは近年、フェアトレードのお店が増えているが、ここ「el martin」はデュッセルドルフにおけるその先駆者的存在。2005年にマルティン・レッシングさんが開店した同店には、アジアやアフリカ地域 を中心に、世界70カ国以上から取り揃えた食品や雑貨、衣類など、約1000にも及ぶ品々が並ぶ。中でも高品質なコーヒーやお茶類の品揃えはピカイチ。さらに、日本でも人気の高いチョコレート「Zotter」の種類は市内最多なのだとか。デュッセルドルフの著名なアーティスト、ジャック・ティリーが街のシンボルをモチーフにパッケージのイラストを手掛けたZotterのデュッセルドルフ版は、同店だけのオリジナル。日本帰国の際のお土産にもぴったりだ。

10:00-19:00 土10:00-16:00 ※日曜休み
Nordstr. 94, 40477 Düsseldorf
最寄駅:Nordstr. (U)
Tel: 0211-9894500
www.elmartin.de

YAVANA Naturmode9. おしゃれなエコ・ファッション
 YAVANA Naturmode
– organisch und fair

「エコ素材の服だって格好良く着飾れるのよ!」と自信を持って語るオーナーのマルガレーテ・リーマーさん。店内を見渡すと、なるほどフォーマルからカジュアルまで、流行を意識した服が所狭しと並んでいる。おしゃれとは縁遠いと思われがちなエコ・ファッションのイメージを覆すべく、このお店ではドイツ国内をはじめ、欧州やアジアから素材、着心地の良さ、見た目にこだわった約20のレーベルを取り揃えている。リーマーさんのアドバイスに従えば、あまり格好にこだわらないという人でも、ファッションへの興味が呼び覚まされること間違いなしだ。

12:00-19:00 土12:00-16:00 ※日月休み
Brunnenstr. 32, 40223 Düsseldorf
最寄駅: Bilk (S)
Tel: 0211-73107890
www.yavana.de


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より大きな地図で エコ&社会派のデュッセルドルフ を表示
最終更新 Freitag, 21 Juni 2013 12:27
 

ドイツから行く夏のおすすめ旅行プラン

夏の休暇はどこへ行く?この夏熱〜い旅行プラン

今年、特に長かった冬がようやく明け、明るい日差しに春の到来を喜ぶ笑顔が増える。
ところで、もうすぐそこまで迫っている夏の休暇のプランはお決まりですか?
日本からは、なかなか行きにくい国も、欧州のど真ん中に位置するドイツからはひとっ飛び!
今号では、旅のプロのイチオシの旅先をご紹介します。
(編集部:高橋 萌)

スロベニア&クロアチア地図アドリア海と雄大な自然に抱かれた中欧の古都を巡る
クロアチア & スロベニア

日本では、穴場として近年人気が集まっているクロアチアとスロベニアですが、欧州では古くから観光客を魅了して止まない定番の観光地。クロアチアの魅力の一部は、皆さんも宮崎駿のアニメ「魔女の宅急便」や「紅の豚」に描かれている街並みとして、すでに目にしているのではないでしょうか。「アドリア海の真珠」と称えられるドブロブニクは、宮崎監督が前述のアニメのモデルにした街。ほかにも、ローマ皇帝の宮殿が残るスプリット、「西の九寨溝」の異名を持つプリトヴィツェ湖群国立公園など、見どころが盛りだくさん。また、クロアチアの北に位置するスロベニアは、一生に一度は見ておきたい、自然が生み出す芸術の宝庫。「アルプスの瞳」とも称されるブレッド湖、欧州最大規模のポストイナ鍾乳洞などの大自然が織り成す景観に圧倒されます。海沿いでは、新鮮なシーフードが楽しめるのも魅力。

インフォメーション

8月の平均最高気温(ザグレブ):26.2℃
通貨:クロアチアはクーナ(Kuna, Kn)、スロベニアはユーロ(Euro, Eur)
ドイツ(フランクフルト)からのフライト時間:約1時間半

ドブロヴニク(クロアチア) ドブロヴニク(クロアチア)スプリット(クロアチア) ブレッド湖(スロベニア) プリトヴィツェ湖群国立公園(クロアチア)

中世の面影を残す美しい街並みや世界遺産、大自然の美しさが魅力です。プリトヴィツェ湖群国立公園のエメラルドグリーンに輝く湖面は、ため息の出る美しさです。また、ユルアン・アルプスの山裾に佇むブレッド湖に浮かぶ、ボートで訪れる島には、かわいらしい聖マリア教会があります。

JTB フランクフルト支店アウトバウンド   www.jtbgermany.com
アシスタントマネージャー 渡邉祐子

1998年入社。趣味はテニス、ゴルフ、料理。故郷・仙台での中学時代に始めたテニスは、ドイツ全国区リーグで活躍するほどの腕前。ゴルフは2000年から始め、現在ハンディ13。気分転換はお菓子作り。

ポット旅の必需品
携帯用の小型湯沸かし器

インスタントラーメンやお味噌汁などが
食べたくなったときに重宝します。

もっと快適に、もっと欲張りに、旅のすべてを楽しむ
クルーズの旅

巨大なエンターテインメントプレイスであるクルーズ船で巡る旅では、贅沢な時間を過ごせます。この旅に「移動時間」という観念は無用。船内ではスポーツやショー、カジノなど様々なイベントが開催され、ジムやスパ施設も充実しており、乗客を決して飽きさせません。そして、ホテルのような寝室で寝ている間に、目的地に到着。1回の旅行で複数の国や観光地を訪れる、欲張りな旅が体力のゆとりを持って実現します。そんな至れり尽くせりの豪華クルーズ船での旅、実は18歳以下のお子様は無料と、家族に優しい価格設定となっているものも。「高価で手の届かない旅」から、移動費&船内食事付きのリーズナブルでお得な旅へと進化を遂げるクルーズ旅行に今、注目が集まっています。地中海沿いや北欧など、主要観光地にスポットを当てたルートで、欧州の夏を目一杯楽しみましょう。

インフォメーション

【ルート例】
東地中海:ヴェネチア→バリ→サントリーニ→アテネ→カタコロン→ドブロヴニク→ヴェネチア西地中海:ジェノア→マルセイユ→バルセ ロナ→ヴァレンシア→パレルモ→ローマ→ジェノア
*船上でのイベントや船内施設はクルーズ会社、クルーズ船の種類により異なります。

クルーズの旅の豪華客船/外観 船上でロッククライミングクルーズ船の上でサッカーを楽しむ 豪華客船/内観 スポーツ観戦さながら、のんびる眺める乗客

2~3年の予定でドイツに暮らす皆さんにとって、夏休みはとても貴重なシーズン。憧れの欧州の観光地を1回のご旅行で数カ国廻れるクルーズは、そんな皆さんに特にオススメです!ロマンチックでエレガントなクルーズの旅を、ぜひお楽しみください。ハイシーズンのご予約はお早めに。弊社では主にMSCクルーズとCOSTAクルーズを取り扱っております。

Jalpak International GmbH   www.jalpak.de/jp/cruise.html
加藤康人

サッカースクールで指導者としても活動するスポーティーな社員。旅のモットーは、「美しき海を求めて」。 モルディブやカリブ海、地中海の美しい海についてはお任せください。

カードホルダー旅の必需品
カードホルダー

クルーズの旅には、「SHIPCARD」を入れる
カードホルダーがあると便利です。

ギリシャ地図紺碧のエーゲ海クルーズと神話の故郷アテネを巡る
ギリシャ

ドイツの短く、涼しい夏から脱出したいという方は、一気に南下してみましょう。例えば、ギリシア神話の息吹が感じられるギリシャ・アテネまで。アクロポリスの丘にはパルテノン神殿や古代の遺構が、ありし日の栄光を今に伝えています。豊 かな古代文明の発展と衰退を見守ってきた深い蒼色に輝くエーゲ海は、夏の日差しを受けてその魅力を存分に発揮。ドイツでは決して味わえない、容赦ない太陽の熱を全身に浴びて、夏のバカンスのテンションは最高潮に。魅力溢れるエーゲ海の島々を巡るクルーズでは、サントリーニ島から眺める夕日をはじめ、異国情緒溢れるロマンチックな光景が感動を与えてくれること間違いなし!美しいビーチ沿いで味わうリゾート気分も、見どころたっぷりの遺跡巡りや観光も、どちらも楽しみたい旅人にぴったりの場所です。

インフォメーション

8月の平均最高気温(アテネ):32℃
通貨:ユーロ(Euro, Eur)
ドイツ(フランクフルト)からのフライト時間:約3時間

ギリシャ/サントリーニ島の遠景ギリシャ/サントリーニ島エーゲ海を行き交うクルーズ船サントリーニ島から眺める夕日ギリシャ/アテネのパルテノン神殿

魅力溢れるエーゲ海の島々を巡るクルーズでは、紺碧の海と白壁の家々のコントラストが非現実的な別世界に入ったような感動を与えてくれることでしょう。島でゆ~っくり過ごしたいという方には、「エーゲ海の宝石ミコノス島とアテネ7日間」がオススメです。

TOP SERVICE REISEBÜRO  www.topservice.de
伊藤 志穂

プライベートでは「1カ月1回旅計画」で、リゾートから周遊、バックパッカーまで、旅なら何でも!最近は旅の写真をフォトブックにして本棚に並べるのが楽しみの1つ。誰かに話したくなるような旅が好き。

RIMOWA旅の必需品
RIMOWA「Salsa Deluxe Hybrid」

3~4日の旅行の荷物は十分入ります。
外ポケットはPCを保護できる素材でカバ-されており、
小さめのPCなどを収納できます。

ノルウェー地図フィヨルド観光で、自然が織り成す大パノラマに息を呑む
ノルウェー

夏はフィヨルド観光に適したシーズン!地理の授業で習った複雑な地形がどのような景観を生み出すのか、自分の目で確かめに行ってみませんか?ノルウェーには、世界遺産にも登録されている世界最大規模のソグネフィヨルドがあり、遊覧船で行く「フィヨルドクルーズ」に参加すれば、切り立った山々が両サイドに連なる壮大なパノラマを目の当たりにすることができます。雄大な自然と、そこに寄り添っ て暮らす人々の生活を垣間見ながら、深い感動に包まれることでしょう。また、標高差約864メートルを一気に駆け上がる、鉄道愛好家にはたまらない山岳鉄道「フロム鉄道」の車窓からの風景も格別。宿泊は、中世の時代にハンザ貿易の拠点として栄えたベルゲンでどうぞ。かわいらしいカラフルな三角屋根の家々が並び、中世の面影を遺す世界遺産ブリッゲン地区は必見です。

インフォメーション

8月の平均最高気温(ベルゲン):18℃
通貨:ノルウェー・クローネ(norsk krone, NOK)
ドイツ(フランクフルト)からのフライト時間:約2時間

ノルウェー/ソグネフィヨルドノルウェー/フロム鉄道ノルウェー/ブリッゲン地区ノルウェー/フィヨルドクルーズノルウェー/ベルゲン

欧州赴任者の定番と言えば、夏はフィヨルド、冬はエジプト というくらい、日本からだと行き難い憧れの観光地。今回ご紹介するノルウェー(ベルゲン2泊3日、650ユーロ〜)は、世界遺産観光はもちろん、鉄ちゃん憧れのフロム鉄道やフェリークルーズも楽しめ、飽きることなく散策できます。

H.I.S. Deutschland Touristik GmbH  www.his-germany.de
梶原 徹哉

北欧好き。欧州3カ国(英国、オーストリア、ドイツ)と米国(西海岸、東海岸)の赴任経験がある。どんなマニアな旅行先でも必ず希望のプランを提供する旅行のプロフェッショナル。

エコバック旅の必需品
エコバック(写真:H.I.S.×アンペルマン コラボエコバック)

お土産を買い過ぎたときや、スーパーマーケットで水や食料を購入した際に便利。
ツアーのお申込み時にプレゼント。


この夏熱〜い旅行プラン

アフリカ大陸にある「南方産の真珠」
マラケシュ in モロッコ

モロッコモロッコ

インフォメーション

8月の平均最高気温(マラケシュ):36℃
通貨:モロッコ・ディルハム(Moroccan dirham, DH)
ドイツ(デュッセルドルフ)からのフライト時間:約4時間

神の国の意味を持つ「マラケシュ」では、イスラムの歴史と文化との出会いが待っています。世界遺産に登録されている旧市街の狭い小道を散歩し、活気が溢れるスーク(市場)へ。そこでは色とりどりのかわいらしいモロッコ雑貨に目を奪われる!生絞りオレンジジュースやミントを贅沢に使ったミントティーなど、現地ならではの味わいも楽しみの1つ。

ドイツニュースダイジェスト営業部・相原

週末に数日プラスしてあちらこちらに旅に出る週末トラベラー。これまでの渡航先は34カ国。強盗に遭ったり、パスポートを盗まれたりと、旅のトラブル経験に関しては右に出るものがいないほど。

東欧の宝箱、百塔の都
プラハ in チェコ

プラハプラハ

インフォメーション

8月の平均最高気温(プラハ):25℃
通貨:チェコ・コルナ(Koruna česká, Kč)
ドイツ(フランクフルト)からのフライト時間:1時間

街全体が世界遺産という東欧屈指の古都プラハ。ここはまるで、歴史情緒を感じさせる重厚な建築を街中に散りばめた宝箱のようだ。まずはヴルタヴァ川を走る遊覧船に乗って街の壮大さを感じ、歴史地区を歩いたら、フランシスコ・ザビエルの像で有名なカレル橋を渡ってプラハ城へ。そこから眺める絶景にしばし言葉を失う……というのがオススメの散策コース。

ドイツニュースダイジェスト編集部・林

旅は常に行き当たりばったりで、地元の人に片っ端から声を掛け馴染みのスポットを教えてもらったり、ほかの観光客に行き先を尋ねるパターンが多い。旅先で出会った人たちとの、その後の交流も楽しみの1つ。

旅のヒント中・長期滞在の宿泊なら、アパートメント型ホテル
最近は、キッチン付きのアパートメントホテルに宿泊することが多いのですが、旅行先でのスーパーマーケット巡りが好きな人には特にオススメです。食べたいものを大量に買い込んでさっと調理。凝った料理は必要ありません。オーブンで焼くだけ、ちょっと炒めるだけ、そのひと手間で、現地の素材を自分好みにアレンジする満足感。しかも外食よりも安上がり!!

ドイツニュースダイジェスト編集部・高橋

最終更新 Freitag, 03 Mai 2013 09:11
 

ドイツ街めぐり6 エコ&社会派をキーワードにめぐるベルリン

ドイツの街めぐり 第2弾 ベルリン エコ&

ドイツで暮らしていると、エコなモノ、社会性を重視したモノにしばしば出会う。
この国でエコが一過性のブームに終わらないのは、思想に裏打ちされた
長い歴史があるからと言えよう。
モノを大切にする、自然とともに生きる……
シンプルなコンセプトだが、 大切なのは単にそうしたいと思うだけでなく、
実際それに従って生きているかどうかということ。
人々の日常生活の中に根付くエコと社会性。それをベルリンの街中で探してみた。
(文・写真:見市 知)

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食品 Lebensmittel

1.  前日のパンを売るお店
Second Bäck Second Bäck

ベルリンには、究極のセカンドハンド・ショップが存在する。それがこの「Second Bäck」、パンのセカンドハンドのお店だ。通常、パン屋さんに並ぶ商品は、その日の焼きたてのパンのみで、ライ麦パンや黒パンなど1週間は美味しく食べられるものであっても、前日の売れ残りは商品棚から取り除かれる。そこに着目したのが同店のオーナー。エコ・ベーカリーとホームベーカリーの4つのパン屋と契約し、前日に売れ残ったパンを買い付けて、定価の40~50%の値段で販売している。先頃、同じプレンツラウアー・ベルク地区内に2号店もオープンした。

7:30-19:30 土9:00-16:00 ※日曜休み
Raumerstr. 38, 10437 Berlin
最寄駅:EberswalderStr. (U2)
Tel: 030-41722830

Apfelgalerie2.  産地直送のリンゴ屋さん
Apfelgalerie

おしゃれなカフェが立ち並ぶゴルツ通り(Goltzstraße)の一角、 ガラス張りのシックな外観のお店はその名も「アプフェルガレリー」、リンゴのギャラリーという意味だ。オーナーのカティ・シェルヌスさんの実家は、フランクフルト・アン・デア・オーダーにある果樹園。そこから直に仕入れたリンゴを販売している。新旧の品種を取り混ぜ、多い時には10数種類のリンゴが店頭に並ぶ。リンゴのほかにも季節の果物や野菜、地元養蜂農家のハチミツなどが手に入る。毎回行くたびに品ぞろえが異なり、季節感をしっかり感じられるのも、このお店の大きな魅力。

11:00-19:00 土11:00-15:00 ※日曜休み
Goltzstr. 3, 10781 Berlin
最寄駅:Eisenacher Str. (U7)
Tel: 030-44705630
www.apfelgalerie.de


3. ベルリン発、自然派スーパー
  Bio Company

Vergissmeinnicht

1999年にベルリン・シャルロッテンブルク地区にオープンし、今やベルリン、ブランデンブルク、ハンブルク、ザクセン州に計32店舗を構える自然派プロダクト専用のスーパーマーケット。広々とした店内には、エコ農法で栽培された野菜や果物のほか、乳製品、肉類、お茶、お菓子、化粧品などなど、多彩な商品が並び、店舗の入り口にはエコ・ベーカリーのカウンターとカフェ・コーナーも併設されている。定期的にエコ農家を訪ねるバスツアーも実施しているそう。ここに一歩足を踏み入れた瞬間から、あなたのエコライフが始まってしまうかも。

8:00-20:00 
日8:00-12:00(パンコーナーのみ営業)
Hauptstr. 31/32, 10827 Berlin
最寄駅: Eisenacher Str. (U7)
Tel: 030-531441420
www.biocompany.de

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カフェ&レストラン Cafés & Restaurants

Café -Restaurant Pinelli4. 癒しと共生のカフェレストラン
  Café -Restaurant Pinelli

Sバーンのシェーネベルク駅構内にあるカフェ・レストラン。古いレンガ造りの建物の中にある落ち着いた雰囲気のこのお店では、リーズナブルで美味しい料理やホームメイドのケーキを堪能できる。実は、ここで働くスタッフの多くは何らかの精神疾患を抱えた人 たち。サポート・スタッフによる協力体制の下、同店は癒しと共生の場所として機能している。カフェ経営と並行してアートプロジェクトなども行われており、店内では定期的に入れ替わるアート展示が楽しめる。せわしない現代社会のリズムと対照的な、ゆったりとした空気が店内には流れている。

8:00-24:00 月16:00-24:00 
土18:00-24:00  ※日曜休み
Ebersstr. 67, 10827 Berlin
最寄駅:Schöneberg (S)
Tel: 030-78792917

Frittiersalon5. エコ・カレーソーセージ
  Frittiersalon

ベルリン名物のカレーソーセージ。この究極のファストフードをエコ食材で作っているお店が「フリティーアザロン」だ。ポテトからソーセージ、ケチャップソースに至るまで、材料はすべて自然派農法によるものを使用。注文してからポテトを揚げるので、5~10分くらいは待たされる。細切りでひょろひょろのポメス(フライドポテト)、味わい深い焼きソーセージ、高級なドミグラスソースを思わせるお手製ケチャップソース……すべてに手間を掛け、心を込めていることが伝わってくる。カレーソーセージとポメスのセットメニューで4,90ユーロ。ドリンクは、リンゴとクランベリー、生姜の入った自家製レモネード「フリトナーデ」がお勧め。

13:00-24:00
Boxhagener Str. 104, 10245 Berlin
最寄駅:Frankfurter Tor (U5)
Tel: 030-25933906
www.frittiersalon.de

Lucky Leek6. ヴィーガン御用達レストラン
 Lucky Leek

肉類を一切食べないベジタリアンの存在が一般的になりつつあるドイツで、さらにその上 を行くヴィーガンも密かに増えているらしい。そんなトレンドを反映して2011年、プレンツラウアー・ベルク地区に登場したのがヴィーガン・レストラン「ラッキー・リーク」。ヴィーガンとは、動物性食品を一切摂らない人たち のこと。つまり卵も乳製品もNO。「ラッキー・リーク」のオーナーシェフ、ジョシタ・ハルタントさんは『Vegan Genial』という料理本を発行しているカリスマ・ヴィーガンシェフ。「ヴィーガン」と聞いて思い浮かべるストイックなイメージからはかけ離れた、華やかでクリエイティブな料理が楽しめるレストランだ。

18:00-23:00 ※月火休み
Kollwitzstr. 54, 10405 Berlin
最寄駅:Senefelderplatz (U2)
Tel: 030-66408710
www.lucky-leek.de

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ショップ Shops

7. 福祉施設として発展したブラシ工房MUTTERLAND
 DIM 26

昔懐かしい「街の道具屋さん」を思わせる佇まいのお店「DIM 26」。併設のブラシ工房は、視覚障がい者福祉施設として100年 以上の歴史を持つ。ドイツでは、ブラシ作りは伝統的に視覚障がい者の手工業として発展してきたが、同工房では現在、精神障害者の人たちも多く作業に従事しているという。1998年に同工房とドイツを代表するプロダクトデザイナー、Vogt + Weizenegger とのコラボレーションによって生まれた、クマやブランデンブルク門をかたどったブラシは有名。ブラシ以外にも、木製や紙製手工芸品などを販売。店内にはカフェが併設されている。

10:00-19:00 土11:0-0-16:00 ※日曜休み
Oranienstr. 26, 10999 Berlin
最寄駅:Görlitzer Bahnhof (U1)
Tel: 030-285030121
www.dim-berlin.de

Koppel 668. 中古と新品のおもちゃを売るお店
  Onkel Philipp’s
Spiel zeugwerkstatt

「クリスマスやお誕生日におもちゃをたくさんもらい過ぎたら、持ってきてね」。オーナーのフィリップさんは小さい子ども連れのお客さんに、人懐っこい笑顔でそう言う。そんな余ったおもちゃや使い込まれたおもちゃが集まるお店が、この「フィリップおじさんのおもちゃ工房」。フィリップさんは 大学で環境工学を学んだ後、リサイクリングの理念を実践したくて同店を始めた。旧東側のプレンツラウアー・ベルク地区という場所柄、今では生産されなくなった貴重 な東ドイツ時代のおもちゃなどもあり、お 店の地下室を利用してコレクションの展示も行っている。

9:30-18:30 木11:00-20:00 土11:00-16:00 
※日月休み
Choriner Str. 35, 10435 Berlin
最寄駅:Eberswalder Str. (U2)
Tel: 030-4490491
www.onkel-philipp.de

EuroWeinKontor9. 古い家具を使った額縁
 Luxad

オーナーのアンドレアス・ダヴィッドさんは写真家で、店舗の奥は小さな写真館となっている。そして、お店の表側で最も多くのスペースを占めているのが、ユニークな木製の額縁。南アフリカで使われなくなった古い家具を解体して得た木材を、リサイクリングして額縁に仕立てたもので、まるで1つひとつがアート作品のように個性を放っている。かつては 窓枠だったり、テーブルだったりしたものが、額縁に生まれ変わったというそのヒストリーが、観る人を魅了せずにはおかない。店内の一角では随時、この額縁を活用した写真展も行われている。

10:00-19:00 土12:00-18:00 ※日曜休み
Mommsenstr. 42, 10629 Berlin
最寄駅:Wilmersdorfer Str. (U7)
Tel: 030-39746901
www.luxad.de


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最終更新 Freitag, 19 April 2013 16:57
 

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