兎(ウサギ)・Kaninchen/Hase
昔のことだが、ドイツの片田舎のレストランで兎のステーキを食べていたら、突然グキッと固いものが。取り出してみると小さな金属の塊。父に言うと「この国では、運が良いってことだよ」と教えてくれた。野兎は散弾銃で撃つので弾が取り切れないことも。それを幸運の印にしてしまうとは、何とも心憎い。今は食用のほとんどが野兎ではなく家畜のKaninchen。淡白だが野禽(やきん)のような食感と風味で美味しい。今年の復活祭は、目だけでなく舌でも兎を楽しむというのはいかが?
兎のホワイトシチュー


白アスパラと兎、復活祭の黄金コンビ。付け合せはバターライスで。
| 5人分 | |
| 兎 | 1羽 |
| 小麦粉 | 大さじ山盛り3 |
| バター | 50g |
| ブイヨン | 水750ml相当分 |
| 好みのハーブ(ローリエの葉、タイムなど) | 適量 |
| きのこ(Kräuterseitlingeがお勧め) | 200g |
| にんじん | 大1本 |
| 白アスパラ | 500~750g |
| 牛乳 | 300ml |
| 塩・こしょう | 適量 |

| 1. | 兎は、もも×2、下半身、前足と胸肉×2の5つに切り分けて小麦粉をまぶす。 |
|---|---|
| 2. | きのこはスライスし、にんじんは食べやすい大きさに切り、白アスパラはピーラーで皮を剥いて、根元の部分を1.5cm程切り落としておく。 |
| 3. | 大きな深鍋にバターを溶かし、①の兎の肉を表面に薄く色が付くまで炒める。 |
| 4. | 湯を少しずつ入れてバターと小麦粉をのばし、ブイヨン、ハーブ(ちょっと多めかなと思うくらいの量が美味しい)、きのこ、にんじんを入れて40分程煮る。 |
| 5. | アスパラを入れてさらに15分程煮込む。 |
| 6. | 仕上げに温めた牛乳を加え、塩・こしょうで味を調える。 |
兎肉・粒マスタード風味

準備時間15分、後はオーブンにお任せの、手間入らずのご馳走。
| 5人分 | |
| 兎 | 1羽 |
| じゃがいも | 大4個 |
| ミニトマト | 20個 |
| にんにく | 8片 |
| ハムビッツ(Katenshinken)※1 | 30g |
| 白ワイン | 300m |
| 粒マスタード | 70g |
| オリーブ油 | 大さじ2 |
| 塩・こしょう | 適量 |
| 好みのハーブ※2 | 適量 |
| ※1 塩漬け豚もも肉を燻製し、小さなさいころ状に切ったもの。ベーコンビッツより脂肪分が少なくコクがある。 | |
| ※2 タイムや春らしい香りのエストラゴンがお勧め。写真は旬のベアラウフ(行者にんにく)を使用。 | |

| 1. | 兎は5つに切り分ける(前述)。 |
|---|---|
| 2. | 耐熱皿の底にバター(分量外)をぬる。 |
| 3. | ②に皮を剥いてスライスしたじゃがいもを並べる。 |
| 4. | 兎肉に塩・こしょうをふり、両面に粒マスタードをたっぷりぬって③の上に並べる。 |
| 5. | 皮を剥いたにんにくとミニトマト、ハムビッツを上にのせ、白ワインを注ぐ。 |
| 6. | 表面が乾かないように、肉にオリーブ油をまわしかけ、200℃に温めたオーブンで1時間程焼く(途中、兎肉に出てきた汁をまわしかけるとより美味しい)。 |
| 7. | 火が通ったらハーブをのせ、さらに10分程焼いて出来上がり。耐熱皿の底のソースをたっぷりとかけ、トマトをつぶしながら食べると美味しい。 |



インベスト・イン・ババリア
スケッチブック
食





