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Di. 17. Sep. 2019

プレディカーツワイン(Prädikatswein)

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この章では、クヴァリテーツワインの上部カテゴリーであるプレディカーツワインをご紹介しましょう。プレディカーツワインは、ドイツの最高級ワインのカテゴリーで、6種類の肩書きがあります。クヴァリテーツワインとプレディカーツワインを総合したものが、フランスのAOPやイタリアのDOP、すなわち原産地呼称保護ワインに相当し、ドイツ語では「g.U.(Geschützte Ursprungsbezeichnungの略、ゲー・ウー)」と表示され、両者を総合してクヴァリテーツワインと称することもあります。

プレディカーツワインの肩書きは軽快なものから、より芳醇で凝縮されたものへ、カビネット(Kabinett)、シュペートレーゼ(Spätlese)、アウスレーゼ(Auslese)、ベーレンアウスレーゼ(Beerenauslese)、アイスワイン(Eiswein)、トロッケンベーレンアウスレーゼ(Trockenbeerenauslese)の順となっています。 この章では軽快な方の3つをご紹介しましょう。

カビネット、シュペートレーゼ、そしてアウスレーゼは、いずれも料理と合わせるのに最適なワインです。辛口(トロッケン/trocken)も中辛口(ハルプトロッケン/halbtrocken)やファインヘルプ(feinherb)も甘口(リープリッヒ/lieblich)もあり、好みのワインが見つかりやすいカテゴリーです。味覚の表示が見当たらない場合は甘口であることが多いので、購入時に確認することをお勧めします。

各々の肩書きには、それぞれ、収穫ぶどうの糖度の基準が設定されており、重厚な味わいのものほど、収穫時の糖度が高くなっています。つまり、より熟したぶどうを使っているのです。アウスレーゼクラスのぶどうをシュペートレーゼとして、あるいはシュペートレーゼクラスのぶどうをカビネットとしてボトリングする造り手もいれば、カビネットはカビネットらしくと、軽快さを守り抜く造り手もいます。醸造家の哲学によって、その中身はバラエティーに富んでいます。

時には甘口のアウスレーゼの中身が、自然氷結のぶどうから造られたアイスワインである場合があります。造り手がアイスワインを収穫したものの、品質的にアイスワインとして販売するのは納得がいかないと判断したワインをアウスレーゼとしてボトリングすることがあるのです。

カビネットにも、シュペートレーゼやアウスレーゼにも、個々の醸造所のさまざまなドラマがひそんでいます。ですから、糖度のランクを表す数値(エクスレ値)を暗記することはさほど重要ではありません。大切なのは、自分が美味しいと感じられるかどうかです。ワインを選ぶ際には、とにかくテイスティングしてみることをおすすめします。

Weingut Müller-Catoir ミュラー・カトワール醸造所
(プファルツ地方)

ミュラー・カトワール醸造所

近年、醸造所の質が飛躍的に向上しているプファルツ地方で、すでに1970年代から傑出したワインを造り続けて来た老舗醸造所。とりわけ、肩書き付きワインにおける品質の良さと、種類の豊富さで群を抜いている。リースリングだけでなく、ショイレーベ、リースラーナーといった品種から、アウスレーゼ、アイスワイン、貴腐ワインを造り出して来た。エコ団体に加盟していないが、70年代から徹底したエコロジー哲学に基づくワイン造りを行っている。

Weingut Müller-Catoir,
Mandelring 25, 67433 Neustadt,
Tel. 06321-2815
www.mueller-catoir.de


1998 Rieslaner Auslese
1998年産 リースラーナー・アウスレーゼ 参考価格24ユーロ

リースラーナー・アウスレーゼミュラー・カトワール醸造所のワインの中で、最も魅力的なもののひとつが、このリースラーナーのアウスレーゼ。発酵を冷却によって途中で止め、果実の自然の甘さを残している。ドイツのデザートワインの魅力は、この優雅な自然の甘みにあります。最近ではアウスレーゼを辛口に仕立てることも多くなっています。ドイツワインはフレッシュで軽快なので、甘口のアウスレーゼにも、食中酒として楽しめるものがあります。このリースラーナーは、アルコール度数が10度と低く、チーズの他に、様々な甘いデザートとよくマッチします。アペリティフにも適したワインで、20年くらいなら問題なく保存可能です。
 
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岩本順子(いわもとじゅんこ) 翻訳者、ライター。ハンブルク在住。ドイツとブラジルを往復しながら、主に両国の食生活、ワイン造り、生活習慣などを取材中。著書に「おいしいワインが出来た!」(講談社文庫)、「ドイツワイン、偉大なる造り手たちの肖像」(新宿書房)他。www.junkoiwamoto.com
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