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マーティン・シュルツ

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マーティン・シュルツ Martin Schulz
1955年12月20日アーヘン郡生まれ。SPD所属。欧州議会議員。欧州社会民主進歩同盟(S&D)政治会派代表。1月17日から欧州議会議長。
©Cedric Joubert/AP/Press Association Images

1月17日に欧州議会の新議長に選出され、早速「EU は首脳会議の市民不在政治に苦しんでいる」「欧州議会と欧州委員会はメルケルとサルコジに対抗すべき」など次々に批判発言。政治性の強い議長が誕生したとして、大きく報道された。

「張り出し舞台の客寄せ役者」を自称する鋭い弁舌が持ち味だが、元々は地道な実務派政治家である。ギムナジウムをアビトゥアなしで最終学年まで終え、書籍商教育を受けて1982年、27歳のときにアーヘン近郊ヴュルゼーレン市に書店をオープン。平行して84年から同市の市議会議員、87年には31歳で州最年少の市長に就任し、書店経営を94年に欧州議会入りするまで、市長の職務を98年まで続けた。

欧州議会の名物議員になったのは2003年7月2日。同年後半の首脳会議議長国として挨拶に訪れたイタリアのベルルスコーニ首相(当時)に対して、「首相とメディア企業社長の二股をかけている貴殿は利害競合のウィルスだ」と批判し、同首相から「イタリアでナチ強制収容所の映画撮影があるので収容所看守の役をお勧めします」との脱線発言を引き出したことによる。非ユーロ圏の英国がユーロ安定の議論に加わることを揶揄して英国議員からファシストと罵られ、議会が大混乱に陥ったこともあった。

最近も「NYの格付け会社がEUの政府と議会より力を持つのは邪道」と発言。議長の任期は2年半。欧州議会はこれまでになく面白くなるかもしれない。(Y.T.)

 
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高橋容子 ドイツニュースダイジェスト創刊時からの常連ライター。日本で文芸映像翻訳を手がけ、渡欧。英・独・豪と移り、現在はスペインのバスク州暮らし。 www.geocities.jp/takahashi_mormann
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