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フランツ・ミュンテフェリング

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フランツ・ミュンテフェリング Franz Müntefering
1940年1月16日ノルトライン=ヴェストファーレン州ネーハイム=ヒュステン生まれ。66年からSPD党員。メルケル政権の副首相兼労働社会相。

社会民主党(SPD)のベック党首(ラインラント=プファルツ州首相)が提唱した「中高年失業者への第1種・失業給付金(ALG・I)を最高24カ月まで延長しよう」との案に、真っ向から反対。党執行委員会が多数決で同案の党大会提出を決めたため、党首VS連邦労働相の闘いはひとまず労働相の敗北で休戦となった。それでも「給付延長は中高年の長期失業者数を再び増加させる」と警告。党案として採決されたいまも、延長反対の立場を崩していない。

戦後の焼け跡で育ち、国民学校(Volksschule)を出て工業商取引員の資格を取得。金属産業の現場で働きながら、29歳でノルトライン=ヴェストファーレン州ズンデルン(Sundern)市議会議員になった。35歳からは仕事を政治一本に絞り、同州ラウ政権で労働社会相、連邦シュレーダー前政権で交通建設相を歴任。2004年から1年間だけ党首のポストに座り、メルケル首相(キリスト教民主同盟=CDU)との大連立政権誕生で、副首相兼労働社会相に就いた。

忠実な参謀として地味な人気があり、同性愛小説家ミリアム・ミュンテフェリングの優しい父としても知られている。

今回論争になっている第1種・失業給付金は、シュレーダー前首相と同氏が練り上げた社会構造改革「アジェンダ2010」のメイン部分。給付期間を32カ月から最高18カ月に短縮したことで、03年に39.2%だった55歳以上の就業率は現在52%にまで上昇した。それゆえ、延長案には経済界や労働関係者も批判。「SPDでただ一人アジェンダの守り手になった労働相」の出番は、まだ続きそうだ。

 
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高橋容子 ドイツニュースダイジェスト創刊時からの常連ライター。日本で文芸映像翻訳を手がけ、渡欧。英・独・豪と移り、現在はスペインのバスク州暮らし。 www.geocities.jp/takahashi_mormann
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