【ニューヨーク 4月20日 時事】全米自動車労組(UAW)は19日、ドイツ自動車大手フォルクスワーゲン(VW)の米南部テネシー州にある工場従業員がUAW傘下の労組結成を賛成多数で決めたと発表した。米ゼネラル・モーターズ(GM)など大手3社「ビッグスリー」の従業員を基盤とするUAWが、組織を外資メーカーにも広げることに成功した。
米国で自動車を生産する外資メーカーは、UAWの影響力が強い中西部を避け、南部を中心に工場を整備してきた。UAWによると、南部にあるビッグスリー以外の工場で傘下労組が結成されるのは今回が初めて。今後、日系メーカーの工場にも勢力が拡大する可能性がある。
UAWは昨年、ビッグスリーに対し大規模な一斉ストライキを実施し、大幅な待遇改善を勝ち取った。この成果を基に外資メーカーの従業員に労組結成を呼び掛けるキャンペーンを展開。5月には独メルセデス・ベンツの工場でも投票が行われるほか、トヨタ自動車や韓国・現代自動車の工場でも支持が広がっていると主張している。
3 Mai 2024 1217号
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