フリードリヒシュタット (Friedrichstadt)
この街は、1621年にシュレスヴィヒ=ホルシュタイン=ゴットオルフの公爵フリードリヒ3世が、信仰上の理由でオランダから逃れてきた人々やオランダ商人たちをこの地に呼び寄せて作られた街で、ドイツのオランダ人街として知られています。アイダー川とトレネー川に挟まれたこの地には、オランダの街らしく旧市街の周りと中心部に運河(Gracht)が巡らされていて、街のあちこちで典型的なオランダ風の建物を見ることができます。旧市街は、30分程度で歩いて回れるほどの広さです。
www.friedrichstadt.de
駅からまっすぐに伸びる遊歩道を行くと、目の前に青い橋(Blaue Brüch)が見えてきます。トレーネ川に架かるこの橋を渡っている途中、遊覧船がちょうど真下を通り掛かったので、こちらが手を振ると、たくさんの乗船客が手を振り返してくれました。また、足こぎボートやカヌーを楽しむ人たちも次から次へと川面に現れ、私も早く乗ってみたいとそわそわした気分になりました!
(写真上)青い橋(Blaue Brüch)を渡ると、そこはもう旧市街。ドイツにいながらオランダに紛れ込んだような気分に。
(写真下)この橋から見えた遊覧船。
さらに小さな木の橋を渡ると、そこはもうフリードリヒシュタットの旧市街。通りの両側にひしめき合うように建ち並ぶ家々は、古くて小さめながら、屋根の形や壁の色などがどれも個性的で目を惹くものばかりでした。
特に面白いと思ったのはドアの装飾。いずれもカラフルで、ロココ様式のものからかわいらしいものまでいろいろあり、気が付くと各家のドアを見比べながら歩いていました。(おみやげ屋で旧市街の家々のドアの写真ばかりを集めた絵はがきを見つけたので、この街の思い出として購入しました。おみやげ屋ではそのほか、オランダの木靴やそれを模した小さな陶器なども売られています)
Am Mittelburgwall 23
(写真)各家々のドアを見比べながら歩くのも楽しい!
旧市街を5分も歩かないうちにマルクトに到着。思わず写真を撮らずにはいられないような、典型的なオランダ風の階段式切妻屋根を持つ、大きくてカラフルな9棟の建物がずらりと並んでいるのが目に飛び込んできました。この建物の前では、屋外オペラも上演されるそうです。
Am Markt 19
次に、マルクトのすぐそばにあったツーリスト・インフォメーションを訪ねてみました。そこで得た情報によると、現地の人による案内付きの観光(1人3ユーロ)ができるほか、オーディオ・ガイド(1台7.50ユーロ)の貸し出しも行っているとのことでした。
ちょうど昼時になったので、運河沿いにあるレストラン「アクヴァリウム」で昼食。運河のよく見えるテラス席を陣取り、運河を行き交うボートを眺めながら、美味しいイースター・ランチ(スープ・サラダ・メインの魚料理・デザートで13.50ユーロ)を頂きました。
お腹が一杯になった後は、いよいよ足こぎボートに乗るためボート乗り場へ。(レストランからは5分ほどの距離)この日は快晴に恵まれ、ボートはすべて貸し出し中だったのですが、幸い30分待っただけで乗ることができました。(1台4人乗り、1時間10ユーロ)水の上を渡る風を気持ちよく頬に受けながらこぎ出すと、まるで水の都アムステルダムを思い起こさせるような風景が周りに広がり、ドイツにいることを忘れてしまいそうなくらいでした。ボートをこいだ後は、アイスカフェ「ピノキオ」で喉の渇きを潤すのもオススメです。(ゼルヒャウ・ハンゼン 美穂)
*いずれもNord-Ostsee-Bahnにて
① Kiel Hbf 10:01発→Husum 11:24着
Husum 11:31発→Friedrichstadt 11:38着
1人片道 17.10ユーロ
② Hamburg-Altona 9:10発→Friedrichstadt 10:49着
1人片道 23.10ユーロ