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So. 23. Apr. 2017

33. スキーの楽しみ

ドーデの風車小屋
ドロミテのパン屋

長く、暗くて寒いドイツの冬。気分も落ち込んでしまいそうな季節ですが楽しみもあり、その一つがスキーです。

欧州各地のスキー場はそれぞれに特徴があって、地形や雪質、眺めなどを堪能できるのですが、私はここ20年来、スキーをするならイタリア・アルプス東部にあるドロミテ(ドロミーティ)と決めています。その理由は、何と言ってもまず、その特徴的な景色です。2009年にはユネスコ世界遺産・自然遺産にも登録されています。

イタリア北部(南チロル)の山々は、ほかのアルプスのようにグレーでギザギザと尖がった険しい山脈が連なる形ではありません。隆起した茶褐色の岩肌が、長年の侵食によって複雑な形に削られており、見る者を圧倒します。まるで西部劇に出てくるサボテンのような形をした山もあって、その変化に富んだ形状は見ているだけで飽きる事がありません。朝や夕方の光が当たるとこの茶褐色の山肌がピンクや強烈なオレンジ色に美しく輝き、刻一刻と変わる幻想的な瞬間を演出してくれます。

そして、「食のイタリア」と言われる国でもこの地方の料理はとても美味しく、山岳エリアの山小屋でも本格的な料理を提供しています。その上、人々はみんな親切で人懐こい。ちなみに彼らはイタリア人と言われるのを好まず、南チロル人であることを誇りにしています。

スキー場は大きく12のエリアに分れていますが、コースの長さが総長1200kmと、一生掛けても滑りきることができないほどの規模です。「ドロミテ・スーパー・スキー」というパスを買えば、どのエリアでも共通で使えて便利です。

 天気も概ね良く、滅多に吹雪いたりしませんので安心して滑れます。近年は雪不足の年が多いようですが、心配は要りません。ドロミテのゲレンデ整備は素晴らしく、その上とても上質の人工雪を降らせていて、気持ちの良い滑りが楽しめます。

そして、このエリア最大の目玉は「セラ・ロンダ」と言う、隆起した巨大なセラ山脈の斜面を1日掛けて回るコースです。左右両方の回り方があり、一周45kmほどのコースをリフトで登ったり滑ったり。滑走自体は約25kmですが、行く先々で雰囲気が異なる絶景が待ち受けていて、何度訪れても興味が尽きません。

 
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小貫 恒夫

小貫 恒夫 Tsuneo Onuki

1950年大阪生まれ、武蔵野美術大学舞台美術専攻。在学中より舞台美術および舞台監督としてオペラやバレエの公演に多数参加。85年より博報堂ドイツにクリエイティブ・ディレクターとして勤務。各種大規模イベント、展示会のデザインおよび総合プロデュースを手掛ける傍ら、欧州各地で風景画を制作。その他、講演、執筆などの活動も行っている。
www.atelier-onuki.com
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