特集


ドイツ古城街道を行く

中世中世のロマンを求めて古城街道を行く

激動の歴史を乗り越えて、今なお当時の威厳と風格を漂わせる古城。
古の人々が戦うための要塞として、住まいとして、
はたまた富と権力を誇示するために、時間と労力、
財をつぎ込んで建てられた城は、人々を魅了して止まない。
それは、その歴史の重みや城にまつわるストーリーが、
私たちをロマンティックな想像に駆り立てるからだろう。
古城街道には、中世から近世に掛けて建てられた城が数多く現存し、
見学だけでなく、レストランやホテルとして運営され、美しい姿をとどめている。
今号では、街道沿いにある古城ホテルとお勧めの見学スポットを合わせてご紹介しよう。
(編集部: 山口 理恵)

ドイツ古城街道マップ
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オレンジ見学のみの城 エメラルド宿泊や食事が可能な城

古城街道とは?

マンハイムからチェコの首都プラハに至る全長1190kmに及ぶ街道で、約90の城が街道沿いに点在する。1954年にドイツ観光局に街道として登録された当時は、ネッカー渓谷沿い(マンハイムからニュルンベルクまでの約300km)の、12~3世紀に掛けて建てられた城のみを指していたが、1994年にプラハまで延長され、現在に至る。中間地点に位置するローテンブルクは、ロマンティック街道(ヴュルツブルクからフュッセンに及ぶ、中世都市やノイシュヴァンシュタイン城、宗教建築などの観光地を結ぶ街道)との交差点でもある。

1欧州屈指のバロック様式の城
マンハイム城(宮殿)
Barockschloss Mannheim (Mannheim)

マンハイム城(宮殿)1720年、カール・フィリップ皇帝がハイデルベルクからマンハイムへ居を移し、40年の歳月を掛けて完成した城。ファサードは全長400m以上、総面積は約6ヘクタールで、部屋数は1000部屋に及ぶ。

時間: 10:00~17:00 
月曜休館
入場料: 6ユーロ(割引3ユーロ)
Bismarckstr., 68161 Mannheim
www.schloss-mannheim.de

2荘厳なオーラを醸す
ハイデルベルク城
Schloss Heidelberg (Heidelberg)

ハイデルベルク城13世紀初頭に建てられたプファルツ選帝候の居城。三十年戦争で1633年にスウェーデン軍の砲撃を受けて以来、崩壊と再建を繰り返した。壮大な城址は健在で、ハイデルベルクの象徴的建造物として世界中の人々を魅了している。

時間: 8:00~18:00
入場料: 6ユーロ(割引4ユーロ)
Schlosshof 1, 69117 Heidelberg
www.schloss-heidelberg.de

3ネッカー川の絶景を独り占め
ホテル&レストラン ヒルシュホルン城
Schloss Hirschhorn Hotel und Restaurant (neckargemuend)

ハイデルベルク城ネッカー渓谷や地域一帯の美しい眺めを見渡すこの城は、13世紀の建造物とは思えないほど保存状態が良い。近くには約1800年前に古代ローマ人が造った防壁の遺跡などもあり、見どころは城だけにとどまらない。ホテルは山の稜線上に位置するので、ハイキングや散策にも最適だ。絶景ポイントは、お茶や軽い食事がとれるホテル併設のカフェテラス(営業時間11:30~17:00、軽食11:30~14:00、11~2月休業)。

宿泊料金(朝食込み) :
シングルルーム86ユーロ~
ダブルルーム106ユーロ~
Schlossstr. 39-45, 69434 Hirschhorn
TEL: 06272-92090
www.schlosshotel-hirschhorn.de

4中世騎士ファンにはたまらない
ホテル&レストラン ホルンベルク城
Hotel - Restaurant Burg Hornberg (Neckarzimmern)

ホルンベルク城ゲーテの処女戯曲「ゲェツ・フォン・ベルリッヒンゲン」に登場する実在の騎士、ベルリッヒンゲンが亡くなるまでの45年間を過ごした居城。1504年のバイエルン継承戦争に参戦した彼は右腕を失い、鉄の義手を付けてなお戦いに挑んだ英雄だ。彼の死後、1612年に孫がこの城を手放し、現在の当主一家が12代にわたり受け継いでいる。宿泊は朝食付きの基本料金から、キャンドルライト・ディナーと朝食付きのお得なセット(1人116ユーロ)もある。

宿泊料金(朝食込み):
シングルルーム78ユーロ~
ダブルルーム110ユーロ~
Marcus Freiherr von Gemmingen-Hornberg 74865 Neckarzimmern am Neckar
TEL: 06261-92460
www.burg-hotel-hornberg.de

5城でいただく絶品フレンチ
ホテル&レストラン ネッカービショフスハイム城
Schloss Neckarbischofsheim Romantik Hotel (Neckarbischofsheim)

ネッカービショフスハイム城14世紀に建設され、所有者はハプスブルク家のルドルフ1世にまでさかのぼる由緒ある古城。38年前に騎士の間を修復した際にはルネッサンス絵画が発掘され、こちらも一見の価値がある。併設のフレンチレストランでは繊細かつクリエイティブな料理を提供しており、結婚披露パーティー会場としても人気だ。ランチとディナーがあり、月曜定休。

宿泊料金(朝食込み):
シングルルーム89ユーロ~
ダブルルーム119ユーロ~
Schlossstr. 1, 74924 Neckarbischofsheim
TEL: 07263-4080
www.schlosshotel-neckarbischofsheim.de

6アウトドア派のゴージャスな休日
モンレポス古城ホテル
Schlosshotel Monrepos (Ludwigsburg)

モンレポス古城ホテル湖と250ヘクタールもの英国庭園に囲まれたロココ様式の古城ホテルは、18世紀にヴュルテンベルク公によって建設された狩猟のための夏の離宮。現在は、ホテルの敷地横にゴルフコースや乗馬クラブも備える。ヴェルサイユ宮殿をモデルに造られた大公の居城、ルードヴィヒスブルク宮殿(www.ludwigsburg.de)はここから車で12分ほどの場所にある。バロック建築としては欧州の中でも最大を誇る、この宮殿の見学もお勧めだ。

宿泊料金:
シングルルーム110ユーロ~
ダブルルーム125ユーロ~
Domäne Monrepos 22 , 71634 Ludwigsburg
TEL: 07141-3020
www.schlosshotel-monrepos.de

7堅実さが漂う古城
ホテル&レストラン コルムベルク城
Hotel Restaurant Burg Colmberg (Colmberg)

コルムベルク城小高い丘の上に建つこの古城ホテルは、アンスバッハとローテンブルクの中間に位置する。堅実で質素な外見からは想像が付かないが、かわいらしい木組みの内装が印象的だ。約1000年の時を経てなお現存するこの城は、1318年の城の購入契約の記載がローテンブルクの文献に残っている。10~11月にはクリミナル・ディナー・ショー(推理劇を観賞しながら食事が楽しめるイベント、1人79ユーロ、要予約)も開催される。

宿泊料金(朝食込み) :
シングルルーム49ユーロ~
ダブルルーム99ユーロ~
An der Burgenstr., 91598 Colmberg
TEL: 09803-91920
www.burg-colmberg.de

8栄華を極めた輝きを放つ
アンスバッハ宮殿
Residenz Ansbach (Ansbach)

アンスバッハ宮殿宮殿内は27部屋の見学ができ、それぞれに絢爛豪華な装飾が施され、18世紀当時の隆盛がしのばれる。見どころは「タイルの間」で、アンスバッハ製陶器ファイアンス焼きの2800枚のタイルが壁中に張り巡らされている。

時間:
(4~9月)9:00~18:00
(10~3月)10:00~16:00
入場料: 4.50ユーロ(割引3.50ユーロ)
Promenade 27, 91522 Ansbach
www.schloesser.bayern.de

9街並みに調和した美しい城
カイザーブルク
Kaiserburg Nürnberg (Nürnberg)

カイザーブルク神聖ローマ帝国皇帝ハインリッヒ3世が、1050年に要塞を建てたことが築城の始まり。その後は拡張と修復を繰り返し、現在の複合型の城となった。二重構造の礼拝堂が最古の建築物(1200年頃)で、塔の上からは絶景を望める。

時間:
(4~10月)9:00~18:00
(11~3月)10:00~16:00
入場料: 5.50ユーロ(割引4.50ユーロ)
Burg 13, 90403 Nürnberg
www.kaiserburg-nuernberg.de

10城のビアガーデンでいただく特製ビール
ヴィーゼンタウ城
Hotel Restaurant Schloss Wiesenthau (Wiesenthau)

ヴィーゼンタウ城大自然を背景に、堂々とした佇まいを見せるルネッサンス様式のヴィーゼンタウ城。南端にそびえる塔は14世紀のもので、城も同時期に建てられたという。フス戦争(プロテスタントの先駆・フス派とカトリックの争い)やドイツ農民戦争で破壊されたが、1529年に修復工事が開始された。現在は、結婚式やイベント会場としても注目を集めており、映画祭なども開催されている。併設のビアガーデンは夏の人気スポットで、近郊にある醸造所の特製ビールが味わえる。

宿泊料金(朝食込み):
シングルルーム89ユーロ~
ダブルルーム99ユーロ~
Schloßplatz 1, 91369 Wiesenthau
TEL: 09191-79590
www.schlosshotel-wiesenthau.de

11圧倒的なきらびやかさ
ゼーホフ城
Schloss Seehof (Memmelsdorf bei Bamberg)

ゼーホフ城イタリアのバロック建築家アントニオ・ペトリーニの設計により、1686年に建てられたバンベルク司教候の夏の宮殿。4つの棟に囲まれた城の内部にはバロック庭園が広がり、「白の間」の天井に描かれた鮮やかなフレスコ画は必見だ。

時間:
(4~9月)9:00~18:00
(10~3月)休館
月曜休館
入場料: 4ユーロ(割引3ユーロ)
Schoss Seehof 1, 96117 Memmelsdorf
www.schloesser.bayern.de

12ドイツ版トスカーナでのんびり過ごす
ブルゲレルン城ホテル
Hotel Schloss Burgellern (Bamberg)

ブルゲレルン城ホテル1729年に当時のバンベルク伯爵司教の甥が建設した夏の城は、7ヘクタールの庭園の中にひっそりと佇む。第2次世界大戦中は女性専用病院として使用されていたといい、様々な所有者を経て、現在はモダンなインテリアで統一したスタイリッシュなホテルに変身。料理教室(6人以上で実施、要予約)の開催やスパ施設もある。昼間は庭園の木陰でのんびりと読書、なんていうのも素敵だ。

宿泊料金 (朝食込み) :
シングルルーム89ユーロ~
ダブルルーム1人65ユーロ~
Kirchplatz 1, 96110 Scheßlitz
TEL: 0954-2774750
www.burgellern.de

13建築の歴史を目の当たりにする
ホーヘンシュタイン古城ホテル
Schlosshotel Hohenstein (Hohenstein)

ホーヘンシュタイン古城ホテル1306年から史実に登場するこの城は、ドイツ農民戦争や三十年戦争で甚大な被害を被った。その都度新しい建築様式を取り入れて修復されたため、その時代の建築技術を建物のあちこちに見ることができる。ナチス・ドイツ時代には、当時の所有者が帝国郵便に売却し、職員のレクリエーション施設として使用された。第2次世界大戦後は連邦郵便が高齢者ホームとして借り入れたという。素材にこだわりをみせるレストランでは、ドリンク付きコース料理(1人65ユーロ、要予約)が堪能できる。

宿泊料金 (朝食込み) :
シングルルーム71ユーロ~
ダブルルーム103ユーロ~
Hohenstein 1, 96482 Ahorn
TEL: 09565-5429560
www.schlosshotel-hohenstein.de

14ドイツ最大級の城塞
ローゼンベルク城塞
Festung Rosenberg (Kronach)

ローゼンベルク城塞2つの川に挟まれた城塞都市クローナハの高台に立つルネッサンス様式の堅牢な城。分厚い城壁が圧巻で、城塞としては1249年に初めて文献に登場する。城壁は15~6世紀に建築され、ペンタゴンのような形で城を取り囲む。

時間:
(3~10月)9:30~17:30
(11月~2月)休館
月曜休館
入場料: 8ユーロ(割引5ユーロ)
Festung, 96317 Kronach
www.kronach.de/festung-geschichte

15優雅な気分で芸術鑑賞
庭園美術館 ファンタジー城
Gartenkunst-Museum Schloss Fantaisie (Eckersdorf / Donndorf)

庭園美術館 ファンタジー城バイロイトの王妃エリザベス・フリデリケ・ゾフィーが1761年から所有したロココ様式の夏の城。端整な「寄木細工の間」は、一時期米国の美術収集家の手に渡ったものの、現在は壁3面と床が当館へ戻り、展示されている。

時間:
(4~9月)9:00~18:00
(10月1~15日)10:00~16:00
(10月16日~3月)休館
月曜休館
入場料: 大人3.50ユーロ(割引3ユーロ)
Bayreuther Str. 2, 95488 Eckersdorf
www.gartenkunst-museum.de

Burg、Schloss、Residenzの違いは?

中世の騎士

日本語にすると、どれも「城」と訳せてしまうが、意味合いはそれぞれ以下のように異なっている。

*ブルク(Burg)
中世以前に王侯貴族や領主によって建てられた石造りの城。居城としても使用されたが、防衛のための軍事設備もあり、城塞でもあった。 

*シュロス(Schloss)
中世以降に建てられた城。住居としても使用されたほか、軍事的・政治的機能も果たした。

*レジデンツ(Residenz)
近世になって、住居を主な用途に建てられた宮殿。内部に絢爛豪華な装飾が施されていることが多い。

最終更新 Dienstag, 02 Juli 2019 16:16
 

ワイン・フェスティバル - ドイツ各地のワイン祭り

ワイン・フェスティバル

前年に収穫されたワインのお披露目を兼ねて、
4〜10月にドイツ各地で開催されるワイン祭り。
多くのイベントはただワインを提供するだけにとどまらず、
野外コンサートをはじめとする独自のプログラムを充実させ、
訪れる人を一層楽しませる工夫を凝らしている。
日が長いこの季節、夜更けまで楽しめるワイン祭りでドイツワインを堪能しよう。
(編集部: 山口 理恵)

Hameln

Weinfest in Hameln 2014国産ワインが一堂に会す
1Weinfest in Hameln 2014

7月18日(金)~20日(日)

グリム童話「ハーメルンの笛吹き男」で有名な当地のワイン祭りには、ナーエ、ライン、プファルツ、ブライスガウ、モーゼル、ラインヘッセン地域と、国内にあるほとんどのワイン生産地から造り手がそれぞれ自慢のワインを持ち寄り提供する。ワイン以外のお土産を買うなら、話の種に「ネズミ殺し(Rattenkiller Schnaps)」というシュナップスがお勧め。

金17:00~24:00 土14:00~24:00 日12:00~19:00
Hamelner Bürgergarten Deisterallee, 31785 Hameln
weinfest.sagenhaftes-hameln.de

Bielefeld

Bielefelder Weinmarktワインとムードの相乗効果
2Bielefelder Weinmarkt

9月2日(火)~7日(日)

地元の人にも人気のワインマルクト。リースリングやブルグンダー、シュペートレーゼ、ゼクト(スパークリング・ワイン)などの試飲ができる。夜は会場全体がライトアップされて、さらに心地良いムードに。こちらを訪れたら、町を見下ろすように建つシュパレンブルク城も見学してみたい。全長300mに及ぶ 地下通路が公開されている(10月まで)。

火~木11:00~23:00 金土11:00~24:00 日11:00~21:00
Altstadt, 33602 Bielefeld
www.bielefeld.de/weinmarkt

Wittenberg

Wittenberger Weinfestレアな白ワインを求めて
3Wittenberger Weinfest

7月31日(木)~8月3日(日)

ヴィッテンベルク近郊のザーレ/ウンストルートやイェッセン地域は、ドイツで最も北に位置するぶどうの産地。比較的涼しい気候を好む、やや辛口のリースリングやジルヴァーナー、シュペートブルグンダーの生産がメインだ。ほとんどが地元で消費されてしまうほどの人気というから、興味のある方は訪れる価値大。

木金15:00~01:00 土11:00~01:00 日11:00~17:00
Wittenberger Marktplatz 06886 Lutherstadt Wittenberg
www.lutherstadt-wittenberg.de

Bad Sulza

Thüringer Weinfestワインも温泉もという欲張りな方へ
4Thüringer Weinfest

8月15日(金)~17日(日)

温泉とワインの町バート・ズルツァの祭りでは、ザー レ/ウンストルート地域のワインをメインに提供する。モーゼル川の支流、ザーレ川流域で生産されるワインは、国内でも特に上質と評判が高い。このワイン祭りの見どころの1つは、大掛かりなパレード。当地の名物料理にはザール川で獲れるマス料理があり、白ワインにぴったり。

金20:00~ 土10:00~20:00 日10:00~19:00
Marktplatz 99518 Bad Sulza
www.bad-sulza.de

Naumburg

Naumburger Weinfest2つの祭りを一度に楽しめる
5Naumburger Weinfest

8月29日(金)〜8月31日(日)

当地のワイン祭りは、近郊のザーレ/ウンストルート地域からはもちろん、モーゼル・ザール・ルヴァー、ラインヘッセン、バーデン=ヴュルテンブルクのワイン生産者が集まって盛大に催される。30・31日には別の広場で陶器マーケット(Töpfermarkt)も開催され、ワインを飲みながら素敵な陶器を探してみるのも良いかも。

金18:00~ 土10:30~23:30 日10:00~18:00
Holzmarkt, 06618 Naumburg
www.naumburg.de

Weimar

25. Weimarer Weinfest Auf einen Schoppen bei Goetheゲーテゆかりの地でワインを満喫!
625. Weimarer Weinfest "Auf einen Schoppen bei Goethe"

8月28日(木)~31日(日)

ゲーテの誕生日(開催日初日)を祝って開催される当地のワイン祭りには、ワイマール近郊のものからドイツ各地、欧州産のものまで幅広いワインが集結する。長期保存ができない発酵途中のぶどうの絞り汁(アルコール度数11%)、フェーダーヴァイサー(Federweißer)の試飲もできる。酵母や乳酸菌、ビタミン類が豊富な栄養価の高いお酒だ。

15:00~23:55
Am Frauenplan 99423 Weimar
www.weimar.de

Meißen

Weinfest in Meißenワインを飲んで、陶器を愛でる
7Weinfest in Meißen

9月26日(金)~28日(日)

風光明媚なザクセン・ワイン街道を見渡す当地のワイン祭りでは、市内中心部の約20カ所にワインスタンドや屋台が出店される。近郊で生産される主なワインは、ミュラー・トゥルガウやリースリング。祭りが開催されるエリアから徒歩15分のところには、マイセン陶磁器博物館があり、館内ではアウトレット商品の販売も行われている。

金16:00~01:00 土10:00~01:00 日10:00~21:00
Heinrichsplatz, Hahnemannsplatz ほか
01662 Meißen
www.meissner-weinfest.de
マイセン陶磁器博物館 www.meissen.com

Heimersheim

Historisches Weinfest Heimersheim an der Ahrほろ酔い気分で中世にタイムスリップ?!
8Historisches Weinfest Heimersheim an der Ahr

8月15日(金)~17日(日)

温泉保養地バート・ノイエンアールに程近い、アール川流域の町ハイマースハイム。狭い谷間を利用した急斜面にぶどう畑が点在している。当地の自慢は、生産量の約9割を占める赤ワイン。ほとんどが国内で消費されるといい、濃厚な肉料理にもよく合う。毎年1万人もの来場者を数える祭りは、中世の趣を忠実に再現している。

入場料6ユーロ(全期間中可、日曜日のみは5ユーロ)
金18:00~24:00 土11:00~24:00 日10:30~24:00
Johannisstr. Heimersheim, 53474
Bad Neuenahr-Ahrweiler
www.historisches-weinfest-heimersheim.de

St. Goar / Oberwesel

Weinforum Mittelrhein Äb0厳選プレミアムワインに舌鼓
9Weinforum Mittelrhein

9月6日(土)・7日(日)

ザンクト・ゴアに威風堂々と佇むラインフェルス城で開かれるワイン祭り。ミッテルライン地域で生産されたプレミアワインの試飲ができ、高級ワイン(Qualitatswein)からアウスレーゼまで、約100種類のワインが揃う。ライン川にそびえる岩山に美少女が現れ、船頭を魅了し船を転覆させてしまうという伝説のローレライもすぐ側に。

1日券25ユーロ(チケットの提示でライン - モーゼル近郊の交通機関が無料になる)13:00~18:00
Burg Rheinfels Heerstr. 86, 56329 St. Goar
www.weinforum-mittelrhein.de

Wiesbaden

Rheingauer Weinwoche 2014規模と試飲消費量で群を抜く
10Rheingauer Weinwoche 2014

8月8日(金)~17日(日)

開催期間を通して、20万~25万本のワインが飲み干されるという大規模なワイン祭り。白ワインが約8割を占めるラインガウ地域のワインとゼクトがこちらの目玉だ。スタンドの数は120にも上り、どこのワインを飲もうか、選ぶのも大変。ついつい飲み過ぎてしまったら、街中に点在する公共の飲用温泉水(硫黄泉)が良い酔い覚ましになるかも?

日~木11:00~23:00 金土11:00~24:00
Schloßplatz 1, 65183 Wiesbaden
www.wiesbaden.de

Frankfurt am Main

Rheingauer Weinmarkt国際色豊かな屋台が魅力
11Rheingauer Weinmarkt

9月3日(水)~12日(金)

約30の生産者が出店するスタンドで、軽めのものからフルーティーなもの、きりりと冴えるリースリングなどをメインに、600種のワインが試飲できる。食べ物の屋台は国際色豊かで、イタリアンに中華、タイ料理と、ワインに合わせた食事の選択も可能だ。ランチを兼ねてやって来るビジネスマンなども多いとか。

11:00~23:00
Große Bockenheimer St.
Opernplatz, 60313 Frankfurt am Main
www.frankfurt-tourismus.de

Rüdesheim am Rhein

Rüdesheimer Weinfest飲んで踊ってはじけよう!
12Rüdesheimer Weinfest

8月15日(金)~18日(月)

ライン川下りの起点でもあるリューデスハイム。ここのワイン祭りで提供されるのは、滑らかな舌触りのシュペートブルグンダーから若めのリースリングまで多彩。夜にはダンス・ショーが始まり、会場はさらに盛り上がりを見せる。近くには、現在は醸造所となっているエーベルバッハ僧院とヨハニスベルク宮殿があり、見学も可能。

金15:00~22:00 土13:00~22:00
日11:00~21:00 月11:00~17:30
In der Rüdesheimer Altstadt, 65385 Rüdesheim
www.ruedesheimer-weinfest.de

Würzburg

Hoffest am Stein 2014有機ワインと過ごす贅沢な夜
13Hoffest am Stein 2014

7月16日(水)~28日(月)

ぶどう園の木々の隙間にテーブルを配置し、有機栽培のミュラー・トュルガウ、ブルグンダー、ジルヴァーナー、リースリングワインなどが堪能できる、醸造所主催のユニークなワイン・イベント。ワインバーには2011~13年産が用意され、年別のワインの味を比較できる。日替わりでライブも開かれ、クラブさながらの熱気に包まれる。

入場料: 木~土5ユーロ、日水4ユーロ
フリーパス(全期間中): 25ユーロ 
17:00~24:00
Weingut am Stein Mittlerer Steinbergweg 5,
97080 Würzburg
www.weingut-am-stein.de

Rothenburg ob der Tauber

Rothenburger Weindorf街並みを眺めながら、甘美なひとときを
14Rothenburger Weindorf

8月13日(水)~17日(日)

入り組んだ路地に並ぶ木組みの家々。今なお中世の面影を残す旧市街で開かれるワイン祭りには、フランケン地方のジルヴァーナーやミュラー・トゥルガウ、リースリングのほか、極上のワインがお目見えする。ノスタルジックなローテンブルクの風景を背に飲むワインは、夏の夜のひとときを特別なものにしてくれるに違いない。

水木16:00~23:00(金~24:00)
土11:00~24:00(日~23:00)
Marktplatz 2, 91541 Rothenburg
www.tourismus.rothenburg.de

Stuttgart

Stuttgarter Weindorf赤ワインの宝庫
15Stuttgarter Weindorf

8月27日(水)~9月3日(水)

毎年、何百万人もの人が訪れるこのワイン祭りでは、バーデン地方とヴュルテンベルク地方のワイン約500種類が披露される。バーデン地方の主要品種はシュペートブルグンダー、ヴュルテンブルク地方はトロリンガーと、赤ワイン好きにはたまらない品揃えだ。会場はマルクト広場からシラー広場、キルヒ通りに及ぶ。

11:00~23:00(木・金・土~24:00)
Auf dem Marktplatz, dem Schillerplatz,
der Kirchstraße 70173 Stuttgart
http://stuttgarter-weindorf.de

Offenburg

Ortenauer Weinfest Offenburgキング・オブ・リースリングを味わう
16Ortenauer Weinfest Offenburg

9月26日(金)~29日(月)

優雅で芳醇な味わいを持つとして、世界的に評価を得ているオルテナウ地域のリースリング。地元では 「クリンゲルベルガー(Klingelberger)」の名で親しまれている。約200種のワインがお目見えし、ライブ演奏のプログラムも充実。期間中、フランス国境近くのこの町は、名産の極上リースリングを味わいに内外からやって来る大勢の人々で賑わう。

月16:00~24:00 金19:00(土11:00)~1:00
日13:00~23:00
Auf dem Marktplatz, 77652 Offenburg
www.offenburg.de

ぶどう ドイツワインの基礎知識

ドイツワインはよく飲むけれど、ぶどうの種類や醸造方法は、実はあまりよく知らない……という方のために、ワイン祭りで、ひょっとしたら役に立つかもしれない豆知識をご紹介。

ドイツワインに使用される主なぶどう品種

白ワイン
リースリング
Reasling
果実(リンゴ、アプリコットなど)の香りと酸味が特徴。産地や製造方法によって、甘口から辛口まで醸造が可能。
ミュラー・トゥルガウ
Müller-Thurgau
薬草や果実の香りに、程好い酸味が加わった軽やかな味わい。
ジルヴァーナー
Silvaner
穏やかな酸味と香りが特徴。ラインヘッセン地域の品種には果実味と上品さがあり、フランケン地域の品種は力強い辛口タイプ。
ゲヴュルツトラミナー
Gewürztraminer
バラやライチを想起させる芳醇な香りが特徴。
ケルナー
Kerner
リースリングとトロリンガーの交配種。シュペートレーゼに多く使われ、ほのかなマスカットの香りが特徴。
ルーレンダー
Ruländer
コクのある重厚感が特徴で、甘口ワインによく使用される。デザートワインとしても知られる。
赤ワイン
シュペートブルグンダー
Spätburgunder
色味の強さやタンニン(渋み)が豊富な、骨格のある味が特徴。軽めのものから重厚感のあるものまで醸造されている。
ドルンフェルダー
Dornfelder
フルーティーさと程好い酸味が特徴の、深紅色のワイン。
ポルトギーザー
Portugieser
明るい色調で爽やかな酸味、口当たりの良さが特徴。
トロリンガー
Trollinger
酸味があってみずみずしく、飲みやすいワイン。熟成させずに飲む早飲みタイプ。
レンベルガー
Lemberger
暖かい気候を好み、タンニンと酸味の強さが特徴。ヴュルテンベルク地域で多く生産されている。
レゲント
Regent
スパイシーで程好い酸味が特徴。色が濃いため、別のワインの色の補強に使用されることもある。

一般的なワインの種類

カビネット
Kabinett
通常の収穫時期(9月)に、規定の熟成度に達したぶどうを使用。
シュペートレーゼ
Spätlese
カビネットより1週間以上遅く収穫したぶどうを使用。
アウスレーゼ
Auslese
完熟したぶどうの房から良質なものを剪定して使用。
ベーレンアウスレーゼ
Beerenauslese
超完熟したぶどうの房の中から、さらに選りすぐりの粒のみを使用。
アイスヴァイン
Eiswein
超完熟したぶどうをそのまま凍結し、糖度を濃縮させて使用。
トロッケンべーレンアウスレーゼ
Trockenbeerenauslese
超完熟したぶどうに貴腐菌が付着して乾燥し、干しぶどう状になったものを使用。

ロゼ - 2種類ある製造方法

ヴァイスヘルプスト
Weißherbst
赤ワイン用ぶどうの果汁のみを発酵させ、白ワインの製造工程で醸造する。
ロートリンク
Rotling
白ワインと赤ワイン用のぶどうを収穫後または破砕後に混醸し、白ワインと同じ工程で造る。

Kröv ぶどう

ワイン祭り体験記
モーゼル国際民俗舞踊&ワイン祭り
Internationales Trachtentreffen der Mosel

モーゼル川沿いの小さな町クローフを訪れた、ワイン祭り初体験の筆者。ラッキーなことに、到着してまもなく始まったのは、地元の和太鼓グループ「七海太鼓」による演奏。ドイツ人のみで結成されたグループによる本格的なパフォーマンスには、初っ端から度肝を抜かれてしまいました。

さて、お目当てのワイン。当地モーゼル川流域では主に白ワインが造られているということで、試飲したのはリース リングの辛口と中辛、シュペートブルグンダーのロゼ。どれも2013年産で、さわやかながらコクもあり、かつ飲みやすく、ぐびぐび……。グラス1杯1.50~2.50ユーロ、グラスのプファンド(デポジット)は2ユーロ。好きなワインを1本購入して飲むことも可能で、値段は10ユーロからありました。

この祭りは、ワインを飲みつつ、世界各地の民俗舞踊の観賞も楽しめるのがポイントで、ワイングラスを片手に様々な国のダンスを深夜まで満喫しました。  

ちなみにこの日は、サッカーW杯のオランダ対コスタリカ戦が行われていました。イベント会場に隣接するインフォメーションセンターには巨大スクリーンが設置され、お客さんはワイン会場とそちらを行ったり来たりしながら、進捗状況をしっかりと確認していました。

夏の夜風は心地良く、屋外で飲むワインは格段美味しく感じられました。どこか日本の夏祭りを思い出させてくれるワイン祭りに、皆さんもぜひ出掛けてみてはいかがですか。

www.kroev.de

ワイン祭りフォトギャラリー(クリックで拡大)

最終更新 Mittwoch, 03 Juli 2019 17:43
 

ビューティー&ヘルス:あなたを輝かせる夏スタイル

あなたを輝かせる夏スタイル 身体の外から、中からキレイに

目に見えるすべての景色が光り輝く夏は、開放感に溢れ、
自分自身を目いっぱい素敵に見せたい、健やかでありたいと 願う気持ちが高まるもの。
今年の夏を掛け替えのないものにしたいなら、その美意識をしっかり開花させましょう。
ヘア、メイク、ネイル、スパで外側を美しく、そしてフィットネスやマッサージで
内側からリフレッシュして、自信みなぎるキレイな身体をゲット!
今号は、自分磨きをサポートしてくれるスポットの情報が満載です。
(取材・文:林 康子 ヘアスタイル写真:Kervin このメールアドレスは、スパムロボットから保護されています。アドレスを確認するにはJavaScriptを有効にしてください

爽やかにキメる!夏のヘアスタイル3選

Atelier des Artistes 大西 健司さんスタイリング動きのあるショートボブで
クールビューティーに

大西 健司さんAtelier des Artistes
大西 健司さん

ダークトーンのカラーを使用し、クールでシャープ、大人っぽい女性をイメージしたショートボブ。片側をあえて数ミリ短くすることで、ややアシンメトリーな違和感を出しました。髪に動きが出にくい方は、毛先に少しパーマを掛けることをお勧めします。トップにレイヤーカットを、バックの襟足付近にグラデーションカットを施すことで、フラットになりがちな後頭部に丸みのある立体感を出します。

スタイリング&ケアのポイント

髪を乾かすときは、初めに根元を中心に風を送ります。風の方向は、常に後方から前方へ当てるようにします。分け目は、はっきり付かないように注意してください。少しドライなワックスを毛先のみに揉み込み、襟足は首に沿わせるようにすることで、後頭部の丸みを引き出します。日差しが強い夏は髪が傷みやすいので、週に1度程、自宅で集中トリートメントをすることをお勧めします。

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Haartiste  斎藤誠一さんのスタイリングアレンジ自由自在、
髪を軽やかに見せる
ゆるふわウェーブ

斎藤 誠一さんHaartiste
斎藤 誠一さん

ふんわりとしたゆるく大きめのウェーブで、ロングヘアに軽やかさを出しています。バッサリ短く切るのはちょっと……という方のための夏スタイルです。カラーは、ツヤ感の出る暖色系に、それとは対照的なアッシュ系のものを混ぜて使うことで、やわらかく自然なイメージに。ゆるふわウェーブだから、多様なアレンジが可能。後ろ髪を内側に巻き込んでピンで留めれば、ボブ風スタイルの完成です。

スタイリング&ケアのポイント

ウェーブの掛かった髪を乾かすには、タオルドライをした後、自然乾燥でOK。髪がまだ 濡れているうちにワックスやムースをつけ、乾いたら揉み込むようにします。自分でウェーブを作るときは、カールの大きさが異なる2つのアイロンを使って巻くと、よりナチュラルな印象に仕上がります。夏の紫外線から髪を守るには、UVカット効果のあるヘアクリームなどのスタイリング剤がお勧めです。

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SACHI さんスタイリング風になびくやわらかボブで
かわいらしさアップ

SACHI さんMirage スタイリスト
SACHI さん

「ルーズ」「無造作感」がこの夏のキーワード。ベースのパーマを生かしたボブで、髪 全体に、風になびいているような動きとやわらかさを出しています。見た目には重みがあっても、触ってみるとふわっと軽いスタイルなので、自宅でのスタイリングも楽々。赤みを抑えたカラーにすることで、色落ちしても上品にキマります。骨格に合わせたノンセニングカットで、髪が傷まないスタイルを提案します。

スタイリング&ケアのポイント

生き生きとしたキレイな髪を保つには、日頃のホームケアが欠かせません。髪を乾かす前にオイルをつけるなどして潤いを与え、常に良好な状態に保っていれば、フェミニンでかわいらしいスタイリングが叶います。最近では、特に髪に栄養を行き渡らせ、傷みにくくするアルガンオイルを使った商品も人気です。その他、カラーを長持ちさせるために、帽子を被るなどの紫外線対策もお忘れなく。

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美に磨きをかけたい「大人女子」必読! プロに聞く、夏のメイク術&ネイルケア

夏のメイク術 Q&A


ヘアサロン hair make CHIKAの
圓谷静香さんにうかがいました。

お勧めのスキンケア・アイテムは?

アルガンオイル
アルガンオイル

化粧水をつけた後に、アルガンオイルを塗ると良いですよ。ビタミンEを多く含み、アンチエイジング効果があるので、乾燥対策にはこれ1本でバッチリです。顔だけでなく全身に使えます。アルガンオイルはビオのお店などで、日本よりも安価で手に入ります。

また、特に夏は肌を冷やして引き締めることも必要です。肌の温度が上がると、シミやたるみが出やすくなります。そこでお役立ちなのが炭酸水。市販の炭酸水を冷蔵庫で冷やし、洗顔に使ってみてください。火照った肌をクールダウンさせてくれます。 

その他、普段の肌のお手入れ、リフレッシュのほか、日焼けのアフターケアにも効果的なのがローズウォーター。天然成分を使っているので、お子さんも安心して使用できますし、女性のホルモンバランスを整える効果もあります。

左写真)
オーガニックコスメブランドMaienfelserのローズウォーターは、
「デメター(Demeter)」認証付き。
お問い合わせは このメールアドレスは、スパムロボットから保護されています。アドレスを確認するにはJavaScriptを有効にしてください まで

夏のメイクで気を付けるべきポイントは?

夏は日焼け防止のためにと、リキッドファンデーションを厚く塗りがちですが、絶対に厚塗りをしてはダメ! この季節は、汗と乾燥によって肌がいつもより余計に皮脂を出そうとします。そこで厚塗りをすると、化粧崩れしやすくなってしまうのです。夕方、くすみで肌がドロドロになってしまったという経験はありませんか? ベースメイクは、肌に軽く叩き込むようにつけ、残りを顔の中心から素早く顔の外に向けて伸ばすようにしてください。

素肌感を出すのに最適なメイク商品は?

BBクリーム
BBクリーム

俄然お勧めなのがBBクリーム。ファンデーションクリームや日焼け止めなどの機能を有する優れものです。朝、洗顔の後にしっかりと化粧水をつけ、日焼け止めを塗ったらBBクリームをつけます。そして一度ティッシュで押さえて余分な油分を取り、パウダリーファンデーションを塗ります。最近は、UVカット効果のあるものも出ていますよ。そして、最後にミスト化粧水を軽く吹きかければ、素肌っぽいベースメイクの完成です!

ベースメイクでは、年齢と共に出てくるシミなどをカバーするのではなく、むしろそれを含めた自分の肌を生かすことが大事です。明るめのBBクリームを顔の中心、頬の辺りに叩き込み、その残りをぐっと外側へ伸ばすようにつけると、自然な仕上がりになります。顔全体にしっかり塗り込むと、かえって不自然になってしまいますよ。

今、どんなメイクが流行っていますか?

マットなリップが流行っていますね。コンシーラーで唇の黒ずみなどを消した後、マットな色の口紅を塗ります。マット感が強過ぎる(ツヤがない)と感じるのであれば、上から少しグロスを塗ればOK。大事なのは、メイクのポイントを1つに絞ることです。例えば流行りの太眉を作るなら、アイブロウとマスカラのみ、という具合に。また、頬の色を引き出すための土台チークも大切です。

夏のネイル・ネイルケア Q&A

オスブルグ里奈さん
ネイルサロンFuUMaの
オスブルグ里奈さんにうかがいました。


今の季節に多い爪のトラブルは?

日本だと「乾燥=冬」というイメージがありますが、ドイツでは夏の方が乾燥しています。加えて紫外線も強いので、肌がそれらの刺激を受けるのと同時に、爪へのダメージも大きくなりがち。乾燥による二枚爪や、少し伸ばしただけで爪が折れてしまうといったトラブルをよく聞きます。

トラブルを回避するためのケアについて教えてください。

ネイルオイル
ネイルオイル。
気付いたときに、
こまめにケアすることが大事

ネイルケアというと、ハンドクリームを塗ったり、家事をする際にグローブをしたり……という方法を思い付く方が多いと思います。もちろん、それらも大事なことなのですが、唇にリップクリームを塗るのと同じように、爪には専用のネイルオイルを使うことが有効です。これを爪の周りにきちんと塗布することで乾燥を予防でき、健康な地爪が保たれます。ネイルオイルはドラッグストアなどで手に入るので、ポーチに入れて持ち歩き、気付いたときに塗りましょう。選ぶ際のポイントは、ホホバオイルやアーモンドオイルなど、天然成分が多く含まれているかどうかを確認すること。天然成分は浸透率が良く、肌へのリスクも少ないですから。

爪に色を塗らない場合でも、ささくれの処理など、可能なケアをした方が良いと思います。ささくれも、放置しておくと硬くなってしまい、結果的に健康な爪が生える妨げとなりますからね。爪の根元が硬くなっていると、爪に溝ができて線が入ったり、形が悪くなってしまいがちです。健康な爪を生やすには、爪の根元のキューティクル部分を大切にする必要があります。

その他、体の内側から行うケアとして、栄養バランスの取れた食事が大切です。爪は体の先端なので、栄養が行き渡るのも最後。特にビタミンを多く摂ることを心掛けましょう。ネイルをキレイにすることは、女子力アップに最も効果的です!

夏のネイルデザインこの夏、お勧めのネイル・デザインは?

夏の定番はターコイズブルーですね。また、白と黒やブルーを組み合わせたマリーン系のボーダーも多いです。今年は特に、貝殻を埋め込むシェルネイルや、グラデーションにして爪の根元をクリアにする涼しげなデザインが人気です。様々な色を使ってカラフルにしたり、ラメを使って光を取り入れたりと、明るくすることで夏っぽさが出ると思います。

ネイルデザインサロンできれいに仕上げたネイルを長持ちさせるには?

サロンで地爪の上に直接塗ったジェルネイルは、通常3週間~1カ月程度持ちます。ただ、生活スタイルによっては持ちが悪くなってしまうことも。例えば水仕事が多い方や、1日中パソコンのキーボードを打っている方などの場合、どうしても爪の先端へのダメージが大きくなり、ネイルが剥がれやすくなってしまいます。そのような方は週に1回程度、ジェルネイルの上からマニキュアのトップコートを塗ると、持ちが良くなります。

最終更新 Mittwoch, 03 Juli 2019 18:10
 

ヴァイオリニスト樫本大進インタビュー:ベルリンフィル第1コンサートマスター

ヴァイオリニスト樫本大進インタビュー樫本大進

約束の時間、樫本大進はベルリン・フィルハーモニーの楽屋口に現れた。
舞台裏の食堂に連れられて行くと、メンバーが次々に彼に話し掛ける。
2010年からこの名門オーケストラの第1コンサートマスターを務める彼は、
流麗な英語とドイツ語でテンポ良く応対する。
樫本は日本人だが、音楽と人間の土台を築いたのは紛れもなくドイツにおいて。
これまで住んだ3つの都市で、彼はどのような出会いを経て、何を学んできたのか。
サイモン・ラトル指揮公演のリハーサル初日という慌ただしい中、
インタビューは始まった。
(取材・文:中村真人)

Daishin Kashimoto
1979年、ロンドン生まれ。恵藤久美子の下で3歳よりヴァイオリンを習う。5歳で父親の赴任に伴いニューヨークへ。7歳でジュリアード音楽院プレカレッジに入学、田中直子に師事。11歳のときに名教授ザハール・ブロンに招かれ、リューベックに留学。20歳よりフライブルク音楽院でライナー・クスマウルに師事。90年、第4回バッハ・ジュニア音楽コンクールでの第1位獲得を皮切りに、96年のフリッツ・クライスラー、ロン=ティボーの両国際音楽コンクールでの1位ほか、5つの権威ある国際コンクールにて優勝した。2010年、ベルリン・フィルの第1コンサートマスターに就任。使用楽器は1674年製アンドレア・グヮルネリ。最新録音に、ベートーヴェンのヴァイオリンソナタ全集(Warner Classics)がある(ピアノはコンスタンチン・リフシッツ)。

リューベックのブロン先生

初めてドイツに来られたのはいつですか?

日本の幼稚園に通った後、父の赴任先のニューヨークで6年間暮らしたのですが、9歳と10歳の夏、親に連れられて欧州に来ました。僕が欧州で見聞を広められるようにと、いろいろな国を訪れ、様々な先生のマスタークラスに通ったのです。そんな中、1人の先生が「俺のところについて来い」と言ってくださいました。それがリューベックに住むザハール・ブロン先生でした。僕が11歳のときです。

父は仕事があったので、母と単身でドイツ生活を始めましたが、母は最初、気が進まなかったようです。父の元を離れ、ドイツ語も分からなければ、当時は英語も通じないような北ドイツの片田舎に突然移住したわけですから、怖いですよね。しかも、1990年の東西統一直後で、何がどうなるか分からない状況でした。  

リューベックに移り住んだのは11月の終わりです。寒いし、月を見ながら学校へ行くなんていうことは、それまでなかったので、寂しい感じがしました。ただ逆に、夏になれば夜遅くまで明るいし、気持ち良かったのですが。

Daishin Kashimoto

若い頃にドイツらしい小さな町で過ごしたことは、
音楽をやる上で良かった

リューベックというと、トーマス・マンの小説に出てくるような、どんよりした空の下に広がる古い街並みが思い浮かびます。

そうですね。教会がいっぱいあって、バッハがオルガンを弾いた教会もありますし、米国から来たので余計に歴史を感じましたね。もちろん米国にも教会はありますが、リューベックには1300年頃に造られた古い教会が残っている。米建国は1776年ですから、「その400年前にこの教会はすでに存在したのか。自分の楽器が造られる300年も前からこの教会は建っていたのか」と思うと、歴史の重みを感じました。

11歳の頃からそういうことを感じながら、ドイツの音楽に親しんできたのですか?

練習中に特別そのようなことを感じていたわけではありませんが、今になって思うのは、若い頃にドイツの空気を、ベルリンのような国際的な大都市ではなく、ドイツらしい小さな町で味わえたことは、音楽をする上で良かったと思います。

現地のギムナジウムにも通いました。ドイツ語が分からなかったので、最初の3カ月程、宿題が免除されたんです(笑)。最初は授業の内容が全く分かりませんでしたが、クラスに1人、英語が話せる子がいて、その子が通訳してくれました。でも子どもなので、3カ月も経つと、皆とドイツ語で普通に会話できるようになりました。

約10年に及んだリューベック時代の中で、忘れられない出来事は?

1歳から19歳ぐらいまで、最も人間性が作り上げられていく時期に滞在したので、良い意味でも悪い意味でも、様々な経験をしました。ヴァイオリンをやめたいと思った時期もありますし、普通に友達と遊んだり、自転車で走り回ったり……。初めてドイツで大晦日の花火を見たときは、家族全員で「戦争が始まった!」とびっくりしました(笑)。

当時は、1日どのくらいヴァイオリンを練習されていましたか?

学校がお昼に終わり、家で昼食をとって、その後練習です。初めの頃は真面目に5、6時間弾いていましたよ。家では夜10時ぐらいまで練習できたので、そこから宿題をし始め、朝は7時に家を出る。一度、眠くてたまらなくなり、学校から帰って昼寝をして、起きたら次の朝だったことがありました。レッスンもありましたし、当時から睡眠時間は少なかったですね。でも、これは反抗期が始まる前の話です(笑)。

ブロン先生の元へは、どのくらいの頻度で行かれていましたか。

ほぼ毎日通っていました。先生がどこかへ行くときに「一緒について来い」と言われることもありました。ロシア人の先生でしたが、レッスンはドイツ語。周りにロシア人の生徒もたくさんいたので、私も少しロシア語が分かるようになりました。

当時、日本語を話す相手は、母と音大の学生さん数人ぐらい。ちょうど思春期だったので、母ともそれほど会話がなく、日本語のレベルは自分でも「まずい」と思っていました。日本で演奏活動を始めた頃は、インタビューを受けるのも怖くてたまらなかったです。後から日本人の友達が増え、妻も日本人なので、日本語を使う機会が増えて上達してきましたが……。恥ずかしいことですよ、日本人なのに。

リューベックの歯科医の家にホームステイをされていたこともあったそうですね。

母がリューベックを不在にした際、そしてフライブルクに移る前の約1年間、そこにホームステイをさせていただきました。もともとは、僕のドイツ語の先生の掛かり付けの歯科医だった方です。自分と年が近い息子さんが2人いらっしゃって、現在は息子さんが医院を継いでいます。今でも時々連絡を取っていて、何かあると診てもらうこともあります。一番信頼できますからね。子どもの頃から一緒だったし、僕は1人っ子なので、友達というより兄弟のような存在です。


フライブルクのクスマウル先生

リューベックからフライブルクへ移ろうと思った理由は何ですか。

ブロン先生には9年間お世話になりました。大人になるまで指導していただいた後、何か違うものを経験したい、周りの環境を完全に変えてみたいという気持ちが強くなりました。そんな折、フライブルク音大のライナー・クスマウル教授に出会い、先生をすぐに気に入ってしまったんです。

あえて自分の道を歩かせ、
見守ってくれたクスマウル先生

クスマウル先生との出会いについて教えてください。

当時、マネジメントが同じだったクリスティアン・テツラフのヴァイオリンが大好きで、一度彼を訪ねて演奏を聴いてもらいました。彼はどこでも教えていないので、誰かほかの先生を紹介してほしいと頼んだら、クスマウル先生を紹介してくれたんです。でも、後で聞いたら、クスマウル先生はクリスティアンのことを個人的には知らなかった(笑)。直接は知らないけれど、この人が良いのではと、クリスティアンはぱっと思い付いたようです。だから、彼のおかげでフライブルクへ行ったようなもので、今ベルリンにいるのもある意味その延長ですね。もっとも、クスマウル先生はベルリン・フィルのポジションを僕に勧めるようなことは一度もなかったですが。

2人の先生のタイプは全然違いました。丁寧に育ててくれたブロン先生に対し、クスマウル先生はどちらかというと「自分で考えて、自分の道を行きなさい」というタイプ。見守りながらも、道から外れ過ぎてしまうと直してくれるという感じで、先生の方針の違いに最初は戸惑いもありました。また、「今日は何を弾く?」という話になったとき、チャイコフスキーの協奏曲を出すと、正直なクスマウル先生は、「それは俺よりお前の方が上手いじゃないか。それよりモーツァルトを弾け」と言うような方でした。もちろん素晴らしいことを言ってくださるのですが。

クスマウル先生には、バッハとモーツァルトをたくさん見ていただきました。技術的なことよりも、基本的に音楽的なアドバイスをしてくださいました。ご自身の人生経験をレッスン中にもたくさん話してくださって、それを聞くのが一番楽しかったですね。先生はソリストとしてすべてのコンチェルトを弾いているし、室内楽の分野でも、ピアノ・トリオを何十年もやっていた。その上、早い時期から教授職を務め、ベルリン・フィルのコンサートマスターとしてオーケストラのことも知っている。ヴァイオリニストとしてできることをすべてやってきた先生なので、様々な経験を聞けたのは大きかったです。

フライブルクの町の魅力は?

良いところですよ。町の雰囲気も人も、リューベックとは全然違います。大学の町なので、若い人がとても多い。最後の時期、町のど真ん中にあるアパートの上の階に住んでいたのですが、窓から町の向こうに山が見えるんです。(平地の)ベルリンではまずないことですよね。音大の裏にぶどう畑があるなど、自然が目に見えるところにあって、それが気持ち良かったです。近くの湖に行ってお茶をしたり、スキーをしたり。フランスが近くて、ワインも美味しいですし……。引退後、フライブルクに移住するドイツ人が多いそうですが、その気持ちがよく分かりますね。

そして、ベルリンへ

小澤さんが、自分のことを思って
わざと冷たくしていたと知り、感動した

約10年間住んだフライブルクから、いよいよベルリンへ。ベルリン・フィルのコンサートマスターのオーディションを受けたのは、ガイ・ブラウンシュタインさん(元ベルリン・フィル第1コンサートマスター)のアドバイスがきっかけだったそうですね。

ガイのことは12歳くらいの頃から知っていて、世界にはすごい人がいるものだと思っていました。その後、室内楽でも一緒に弾いていましたが、あるとき彼が、「安永徹さん(元ベルリン・フィル第1コンサートマスター)がもうすぐ辞めるようだから準備しておけ」と言ったんです。自分はオーケストラをやったことがないのに、何を言っているんだろうと思いました。でも、そのうち何度も電話が掛かってきて、「オーディションの申し込みをしたか? 早く送れ。キャンセルはいつでもできるから」と言う。彼がいなければ、ここに来ようなんて思わなかったですね。自分がオーケストラに入れるなんていう感覚はなく、経験もゼロでしたから。

実は、ベルリン・フィルのオーディションは2回受けていて、1回目は2次で誰も採用されずに終わったんです。そんなときにゲスト・コンサートマスターとして呼んでいただき、小澤征爾さんの指揮でメンデルスゾーンのオラトリオ「エリア」を弾きました。僕はとても感動して、絶対にやりたい仕事だと思いました。正直、1回目のオーディションでは本当にそれをやりたいのか、自分にできるのか分からない状態でしたが、小澤さんとの共演を機に、2回目のオーディションには強い気持ちで臨み、通りました。

小澤さんと共演した際、何か話をされましたか。

それが、あまりお話しできなかったんです。協奏曲で共演するなど、昔から知っていたのに、小澤さんは「お疲れ様!」と言ってすぐに帰ってしまい、あまりお話ししてくださらなかった。嫌われたんじゃないかと思って落ち込みましたよ。でも、後でヴィオラ奏者の川本嘉子さんと電話で話した際にたまたま聞いたのですが、小澤さんはあえて僕に冷たくしていたようなのです。リハーサル中、小澤さんはぱっと見て僕がベルリン・フィルに入ることに興味があるかもしれないと思ったとか。そのとき、「オーケストラのメンバー全員が自分(小澤さん)のことを好きなわけじゃない。もし僕のことを嫌いな人がいたとして、その人に大進と仲良くしているところを見られたら、彼にとって不利になる」と思って、わざと冷たくしたのだそうです。「そこまで考えてくださっていたのか」と感動して泣いてしまいました。小澤さんとは、ぜひまた共演したいです。

Daishin Kashimoto
ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団

ベートーヴェンの協奏曲は、
自分の中でイメージが出来上がっていないと弾けない

コンサートマスターとしての樫本さんも、もうすっかり板に付いてきたという印象です。

ベルリン・フィルの団員としての生活は、もう5シーズン目になりますが、まだ初めての曲が多いんですよ。最初、安永さんと電話でお話ししたとき、「(一通りのレパートリーを弾くのに)少なくとも10年は掛かるんじゃない?」と仰っていて驚きましたが、本当にそのくらい掛かるようですね(笑)。このオーケストラはレパートリーが広いのに、皆曲をよく知っているんですよ。僕はゼロから始めているので、まだこれからです。実は、ベートーヴェンの「英雄」も「運命」も第7番も弾いたことがありません。弾きたい曲がたくさんあります。

樫本さんが20歳だった頃のインタビュー記事を最近拝読し、その中に「ベートーヴェンの協奏曲が大好きだけれど、自分にはまだ弾くことができない」という箇所がありました。最近、ベートーヴェンのヴァイオリンソナタに集中して取り組まれていましたが、当時と比べて技術面、精神面でどのような変化がありましたか?

ベートーヴェンのヴァイオリン協奏曲は、自分の中でのイメージが出来上がっていないので、弾いている意味があまりないんです。例えば、ブラームスの協奏曲は弾くほどに新しい発見があって、もっと弾きたくなるのですが、ベートーヴェンの曲は経験によって出来上がるというよりは、すでに出来上がっているものがないと難しいですね。ただ最近、ヴァイオリンソナタ全曲を弾いてレコーディングをする機会に恵まれ、少しは自分の中のイメージが熟しているはずなので、また協奏曲に取り組んでみても良いかなと思っています。

オフのときは、どのように過ごされていますか?

基本的に家でのんびり、何もしていないですよ。昔から家でぼーっとするのが好きなタイプなんです。人と会って食事をしたり、ワイワイするのも好きです。普段、ツアーに出ていたりして、自宅で過ごすことがあまりないので、家にいるときは特別なことはしませんね。

ベルリンで好きな場所はありますか?

ヴィクトリア・ルイーゼ広場が大好きで、あそこに住みたいなと昔から思っているんですよ。あとは、ルートヴィヒキルヒ広場とか。ティアガルテンの公園の中にあるカフェも好きです。人と会うときは、そういう場所に行くことが多いですね。ただ、ベルリンは広過ぎて、まだちゃんと把握できていない部分がありますね。東の方へ行ったら、多分迷子になっちゃうと思います(笑)。

樫本さんにとって、ドイツとはどういう国ですか?

音楽や音楽の文化に対して、世界で一番理解がある国だと思います。最近は厳しい事情もありますが、これほどいたる所に劇場やオーケストラがある国って、なかなかないじゃないですか。芸術を大事にしてくれているというのはありがたいことで、住みやすい国ですね。

日本のこと


樫本さんは日本人ですが、音楽的な土台を築かれたのも、現在の拠点があるのもドイツです。逆に日本に対しては、どのような想いをお持ちですか?

日本では、出身や所属を大事にするところがありますよね。僕の場合、日本の音大を出ていないので、どこにも所属できませんが、逆にどこからもダメと言われない立場なので、気楽にいられる感じです。でも、日本へは仕事でしかなかなか行けないですね。

数年前から、兵庫県の赤穂と姫路で毎年開催されるル・ポン国際音楽祭の音楽監督を務めていらっしゃいます。

米国に住んでいた頃、夏休みになると、母の故郷であり、祖父が住んでいた赤穂に遊びに行っていました。子どもの頃から繋がりがある、故郷のような町です。そのような場所で、皆さんに室内楽の素晴らしさに触れていただきたいと願って、自分からアイデアを出しました。

お寺やお城でもコンサートが行われるそうですね。

地元の皆さんにクラシック音楽、それもシンフォニーだけでなく室内楽にも親しんでいただきたい。そのためには、彼らにとってアイデンティティーを感じられる場所でコンサートができたらと思ったのです。

やはり、お寺などで演奏すると、特別な空気が生まれますね。音響や湿気の問題はありますが、この音楽祭ならではの特色を大事にしていきたいと思います。お客さんもそれを楽しみに聴きに来てくださいますし、遠方から来られる方には町の魅力を伝えられますしね。姫路城など、素晴らしいですよ。お城の中庭にステージを作り、背景に姫路城が見えて……。大好きな祖父が住んでいた場所ですし、できればこれからも続けていきたいと思っています。

最終更新 Mittwoch, 19 Juni 2019 17:12
 

フランクフルト発 気ままな小旅行

フランクフルト発 気ままな小旅行

フランクフルトの魅力を堪能した後は、そこからちょっと足を延ばして、ドイツらしい風景が見られる町へ出掛けてみませんか。まだ誰も知らない自分だけの発見を求めて、初めての土地を歩くのはワクワクするもの。ここでは、有名どころからあまり知られていない小さな町まで、観光で訪れる人も、市内やその近郊に暮らす皆さんも楽しめる散策スポットをご紹介します。
(編集部:林 康子)

フランクフルトから南へ

情報協力:JALPAK International (Germany) GmbH

ドイツ・ロマンの真髄に触れる
ハイデルベルク Heidelberg

ハイデルベルク Heidelberg
行き方 フランクフルト中央駅からICまたはECで約50分
ツーリスト・インフォメーション:中央駅前

ドイツ最古の大学を擁する町ハイデルベルク。名所の1つである「哲学者の道」の名が想起させる通り、旅情溢れるハイデルベルク城や、凝った装飾が施された建物が並ぶ旧市街の景観は、どこか知的な雰囲気を 醸し出し、古くからゲーテやショパン、ユーゴーなど、数多くの詩人や芸術家を魅了してきた。ドイツ・ロマン主義の骨頂とも言えるこの町は、学生の町ならではの活気に満ちている上、年間を通して世界中から訪れる観光客で大賑わい。旧市街へと続くハウプト通りへ一歩足を踏み出せば、どこからともなく古き良き中世の香りが漂ってくる。

ハウプト通り Hauptstraßeハウプト通り
Hauptstraße

欧州一長い歩行者通りと言われるこの通りの長さは、途中の脇道も含めると1.6kmに及ぶ。道沿いには、レストランやカフェから土産物屋、ファッション、雑貨屋まで、実に様々なショップが立ち並び、毎日大勢の市民や観光客で賑わっている。ビスマルク広場から10分ほど歩くと、聖霊教会(Heiliggeistkirche)や市庁舎(Rathaus)のあるマルクト広場に出る。

ハイデルベルク城ハイデルベルク城 Schloss Heidelberg

この城が史料に初めて登場するのは1225年。15世紀以降は、約500年にわたってプファルツ選帝侯の居城として使われ、17世紀の三十年戦争、それに続くプファルツ継承戦争によって城は次第に破壊されていくこととなる。旧市街を見下ろすように建つルネサンス様式の城趾のどっしりとした佇まいが、この町の激動の歴史を物語っている。

www.schloss-heidelberg.de
城へは、Kornmarkt駐車場脇から出ているケーブルカーで行ける(入城料込みで6ユーロ)

ホテル&レストランホテル&レストラン
Hotel zum Ritter St. Georg

聖霊教会の向かいに建つ後期ルネサンス様式の建物は、プファルツ継承戦争による被害を免れた数少ない建造物の1つ。先端に聖ゲオルクの騎士像が立っていることから「Der Ritter(騎士)」と呼ばれるこの建物は現在、ホテル&レストランになっており、レストランではバーデン地方の郷土料理を提供している。今の季節は、白アスパラがお勧め!

Hauptstraße 178, 69117 Heidelberg
www.ritter-heidelberg.de

学生牢 学生牢
Studentenkarzer

1778~1914年の間、夜間に騒いだり、決闘をしたりと、学則を破った学生を罰するための牢屋として使用されていた。牢屋と言っても、食べ物やビールの持ち込みが許され、学生たちの間では、むしろここに入ることが名誉とみなされていたほど。牢屋に入った記念に学生が残していった似顔絵や名前などが壁一面にびっしりと刻まれている。

Augistinergasse 2, 69117 Heidelberg
入場料:3ユーロ(割引2.50ユーロ)
※入り口は大学博物館側


“とっておき”が隠れている宝箱
バート・ヴィンプフェン Heidelberg Bad Wimpfen

バート・ヴィンプフェン Heidelberg Bad Wimpfen
行き方ハイデルベルク中央駅からSバーンとバスで約1時間半
現在、Bad Wimpfen駅を通る区間の鉄道は工事中のため、Sinnheim駅ないしBad Rappenau駅から代替輸送バスを利用する。
ツーリスト・インフォメーション:Hauptstraße 45

人口7000人にも満たない小さな温泉保養地。しかし実は隠れた名所で、街中にそびえ立ついくつかの尖塔や家々が織り成すシルエットをして「ドイツ一美しいスカイライン」と言わしめるほど、風光明媚なスポットなのだ。古代ローマ時代に築かれた城砦に起源を持つ、歴史ある町でもあり、静かに佇む重厚な建築を見上げれば、はるか昔から時が止まったままかのような錯覚に陥る。そして町を歩いていると、個人経営の小さなショップやカフェが多いことに気付く。町中を隈なく見て回り、自分だけのお気に入りのアイテムを見付けるのも楽しいかも。

青い塔 Blauer Turm青い塔
Blauer Turm

ネッカー川沿いにそびえる町のシンボル。外敵から町を守る監視塔として、650年来ずっと塔守が存在し続けているという珍しい塔の天辺からは、メルヘンの世界そのままの絶景が望める。650年前の塔守も、オレンジ色の切妻屋根がひしめき合うように建つ町の様子を、現在と同じように見守っていたことだろうと、当時に思いを馳せずにはいられない。

Burgviertel 9, 74206 Bad Wimpfen
入場料:1.50ユーロ

石けん屋さん 石けん屋さん
rosenzeit

バラの花をあしらった看板のロゴがかわいらしいこのお店では、ドイツ、フランス産の石けんやバスオイルを中心に、化粧品からアーティスティックな腕時計、雑貨まで、オーナーのマルガレッテ・ヴュルツさんが厳選した小物を販売している。やさしい香りを放つ色とりどりの石けんは、眺めているだけでも癒し効果絶大。店内では、不定期でアート作品の展示も行っている。

Marktrain 4, 74206 Bad Wimpfen
www.rosenzeit.eu

雑貨屋さん 雑貨屋さん
Zill Waren aller Art

店頭に看板はなく、一見、おしゃれに飾り付けられた普通の住宅と思ってしまいそうなこちらのお店は、オーナーのビルギッテ・ツィルさんの名を冠した「ツィルの何でも屋」。お店の前のカエルやアヒルなどの置き物に誘われて中へ入ると、食器やクロスなどのキッチンアイテムを中心にバラエティーに富んだ雑貨が所狭しと並んでいる。

Bollwerkgasse 5, 74206 Bad Wimpfen

ティールーム Cornwallティールーム
Cornwall

町を一巡りして、ちょっと休憩したいというときはこちらへ。英国コーンウォール出身のオーナー、ペギー・フェイリーさんが、本場の紅茶と手作りのサンドイッチやカップケーキ、クッキー、ペイストリーでもてなしてくれる。当地の伝統を意識した明るく華やかなインテリアの店内でティータイムを過ごせば、気分はすっかり英国紳士・淑女!?

Hauptstraße 50, 74206 Bad Wimpfen
www.cornwall-tearoom.de

フランクフルトから北へ

情報協力:JTB Germany GmbH

ライン渓谷に広がるおとぎの国
マールブルク Marburg

マールブルク Marburg
行き方 フランクフルトからICで約1時間
ツーリスト・インフォメーション:Pilgrimstein 26(バス停Rudolfsplatz前)

メルヘン街道の途上にあるマールブルクは、ハイデルベルク、ゲッティンゲン、テュービンゲンと並び、ドイツの4大大学都市として古くから栄えてきた。かのグリム兄弟が学生時代を過ごした町、ルターが宗教論争を戦わせた場所としても知られている。旧市街はライン渓谷の険しい斜面の上部に築かれており、そこに張り巡らされた石畳の細い坂道がノスタルジーを誘う。まずは中心部のマルクト広場(Marktplatz)を目指し、1527年に建てられたルネサンス様式の壮麗な市庁舎の時計台から鳴るラッパ(毎時)を聴いたら、おとぎの国への旅の始まり!

グリム兄弟が住んだ家 グリム兄弟が住んだ家
Barfüßerstraße 35

方伯城の直下に広がる旧市街オーバーシュタットの中心街はバルフューサー通り(Barfüßerstraße)。その中の1軒(3番地)に、グリム兄弟が学生時代の1802~03年に下宿した家がある。今でこそおしゃれなお店が建ち並ぶショッピング街だが、当時この界隈は薄暗く汚かったといい、兄のヤーコプは階段が多く、犬の糞だらけで物騒なことに憤慨していたのだとか。



市内最古のカフェCafé Vetter 市内最古のカフェ
Café Vetter

創業100年を超えるマールブルク最古のカフェ。現在は、4代目のザンドラ&アクセル・フェッター夫妻が店を切り盛りしている。ここでいただけるのは、ベーキングミックスや合成香料、人工甘味料などを使用しない無添加のケーキやサンドイッチなどの軽食。創業当時から代々守られてきたレシピによるホームメイド・ケーキは気取らない素朴な味わい。

Reitgasse 4, 35037 Marburg
www.cafe-vetter-marburg.de

ヘッセン方伯城ヘッセン方伯城
Landgrafenschloss

旧市街のマルクト広場から北へ向かって勾配のきつい坂を上り、ラーン川を臨む丘陵の頂に出ると、威風堂々たる方伯城がお目見え。11世紀にヘッセン伯爵の居城として建てられた城で、内部にはマールブルク大学の文化史博物館があり、市の歴史に関する資料が展示されている。この城からは、市内から遠くの山々まで、美しい風景を一望できる。

www.marburg.de/schloss

エリザベート教会エリザベート教会
Elisabethkirche

1228年に当地に居を据え、慈善活動に努めたというテューリンゲン伯爵夫人のエリザベートを奉る、ゴシック様式としてはドイツ最古の教会で、1235年にドイツ騎士団によって建設された。教会内のステンドグラスにはエリザベート夫人の生前の様子が描かれており、彼女の墓もここにある。ファサードの両側に建つ2つの塔が圧巻!

Elisabethstaße 3 35037 Marburg
www.elisabethkirche.de


ウェルテルの足跡を追って
ヴェッツラー Wetzlar

ヴェッツラー Wetzlar
行き方 フランクフルトからREで約1時間
ツーリスト・インフォメーション:Domplatz 8(大聖堂の向かい)

1774年に刊行され、当時世界的に一大ブームを巻き起こした文豪ゲーテのヒット作『若きウェルテルの悩み』。婚約者のいる女性シャルロッテに一目惚れし、恋に落ちたウェルテルの悲哀を、ゲーテが実体験を基に綴ったこの書簡体小説の舞台がヴェッツラーだ。作品を読んだことがある人なら、この町のいたるところに点在するウェルテルの軌跡をたどれば、小説の世界に迷い込んだ気分になるだろう。旧市街は小規模だが、ドーム広場(Domplatz)やコルンマルクト(Kornmarkt)には中世から変わらぬ町並みがしっかりと残されており、見ごたえ十分。

大聖堂 Dom Wetzlar大聖堂
Dom Wetzlar

13世紀初頭、近郊の町マールブルクやリンブルクで次々に町を象徴する教会の建築が決まったことに倣い、ヴェッツラーは1230年に大聖堂の建築を決めた。町の力を誇示する存在として威厳ある大聖堂の建設が目指されたが、出来上がったのは左側の塔が欠けた左右非対称のアンバランスな建物。その理由は、市行政と施主が建設予算の捻出をめぐり争っていた上、さらに14世紀に入ると市が財政難によって破産の危機に陥ってしまい、大聖堂の建設続行が叶わなくなってしまったから。未完成の外観は、時代の波に翻弄された大聖堂の数奇な運命を物語っている。

www.dom-wetzlar.de

イェルザレムの家 Jerusalemhausイェルザレムの家
Jerusalemhaus

ゲーテが『若きウェルテルの悩み』を書くきっかけとなった、友人カール=ヴィルヘルム・イェルザレムの死。小さなお店が軒を連ねるジルヘーファー通り(Silhöfer Straße)を南下した先に、イェルザレムが暮らし、1772年にピストル自殺を遂げた家が建っている。赤い木の柱と左右2つの出窓が特徴の木組みの建物は現在、博物館となっており、イェルザレムの直筆の書簡をはじめ、彼の生活を偲ばせる品々が展示されている。

開館時間:火~土14:00~17:00
Schillerplatz 5, 35578 Wetzlar

ロッテハウスロッテハウス
Lottehaus

ゲーテが恋したシャルロッテが、1753年の生誕から73年の結婚まで暮らした家。ゲーテがここへ足繁く通ったことも記録に残っている。1863年に、当地の市民のイニシアティブによってシャルロッテ記念館として保存していくことが決定した。1922年以降、博物館として『若きウェルテルの悩み』の初版や、当時のこの小説の受容の様子に関する史料を保存・展示している。なお、同じ敷地内には、産業発展を中心にヴェッツラーの歴史を紹介するStadt- und Industriemuseumと、ライカが本拠を構えるレンズの町らしく、視覚やレンズに関する展示を行うViseumの2つの博物館も併設されている。

開館時間:火~日10:00~13:00、14:00~17:00
Lottestraße 8-10, 35578 Wetzlar


自然を愛でに、ガーデニングショーへ
ギーセン Gießen

マールブルクとヴェッツラーの間にあるギーセンでは現在、第5回目となるヘッセン州ガーデニングショーが開催中だ。時間があれば、植物を愛でに、途中下車して立ち寄ってみては。

ヘッセン州ガーデニングショーヘッセン州ガーデニングショー
Landesgartenschau

市内東部、35ヘクタールの広大な公園内に咲き誇る色とりどりの花々……。ガーデニングショーでは、世界中の植物、庭に関する最新の情報が各所に散りばめられており、ただ歩いて花や草木を観賞して楽しむだけでなく、学術的な視点から造園を見る良い機会にもなる。

ギーセン駅から5番バスでLandesgericht下車、徒歩2分
入場料:大人15ユーロ(割引13.50ユーロ)
www.landesgartenschaugiessen.de

ホテル&レストラン
Hotel & Gasthausbraurei Alt-Gießen

ロッテハウスガーデニングショーを見終えてお腹が空いたら、市内へ戻って食事タイム。ギーセン駅から程近いこちらのレストランでは、ギーセンの自家醸造のビールを、ヘル(hell)、ドゥンケル(dunkel)、ヴァイツェン(Weizen)、そして季節によって替わるスペシャル(Spezial)の4種類にて提供している。また、平日の日替わりランチ・ビュッフェは6.90ユーロとお手頃。夏季にはビアガーデンも開放される。

Westanlage 30-32, 35390 Gießen
www.hotel-alt-giessen.de

最終更新 Freitag, 16 Mai 2014 13:14
 

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