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Mi. 23. Sep. 2020

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和独大辞典 第1巻 A-I
GROSSES JAPANISCH-DEUTSCHES WÖRTERBUCH Band 1: A-I
編纂:Jürgen Stalph, Irmela Hijiya-Kirschnereit, Wolfgang Schlecht, Koji Ueda

IUDICIUM Verlag
ISBN978-3-89129-988-3

和独大辞典 第1巻 A-Iこのたびドイツで、本格的な「和独大辞典」の第1巻が出版されました。

ドイツにおける日本語学習者の数は、1990年代半ばに1万人に達しましたが、これまで本格的な和独辞典といえば、1937年に出版された木村謹二氏のものしかありませんでした。今回ようやくドイツ人の日本研究者が中心となり、10年余りの歳月をかけて編纂した大辞典の第1巻(全2544ページ)が刊行されました。これは、AからIまでの4万6000語以上の見出し語をカバーしています。第2巻は3年後、最終巻はさらにその3年後に出版される予定で、完成すると12万語以上が収録された、日本語を対象とする2カ国語辞典では世界最大級のものとなります。

すでに朝日、毎日新聞など日本の新聞でも大きく取り上げられ、ドイツでは南ドイツ新聞などで紹介されています。また、NHKの番組「視点論点」でも日地谷=キルシュネライト教授がこの辞典について話をされています。

同辞典の内容は、明治以降の近現代の日本語が対象で、広告や新聞・雑誌から村上春樹の作品にいたるまで豊富な用例が引かれています。さらに必要に応じて見出し語の由来の解説もあります。たとえば、刑事のことを「デカ」と呼びますが、これは明治初めの警官が「角袖(かくそで)」を着ていたことに由来し、最初の音と最後の音の順序を入れ替えてできたものです(お鮨などで「タネ」が「ネタ」となったのと同じ)。もちろん意味や由来だけでなく、対応するドイツ語の「俗語」が訳語に挙げられています。また、仏教用語の「五悪」という単語を引くと、殺生から飲酒までの5つの悪とそれぞれのドイツ語訳が載っています。

このように、私たち日本人でも普通は気付かない、あるいは知らないことが数多く取り上げられていて、読み物としても楽しめる辞典です。もちろん、今の時代に欠かせない自然科学、とりわけコンピューターなど最新のテクノロジー用語も充実しています。

値段が高いのが玉に瑕ですが、ドイツ語の表現が豊かになるので、会社や団体に常備しておくべき辞典と言えるでしょう。(ケルン日本文化会館館長:上田浩二)



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