東京フィルハーモニー交響楽団ヨーロッパ・ツアー2025 フィルハーモニー・ベルリンに東京フィルがやって来る!
東京フィルハーモニー交響楽団は、1911年に創立された現存する日本最古のオーケストラ。長い歴史と伝統、そして革新によって国内外で評価されてきた同楽団が、10年ぶりにヨーロッパにやって来る。その初日を飾るのが、世界最高峰のコンサートホールとして名高いフィルハーモニー・ベルリンだ。東京フィルがヨーロッパの地でどんなサウンドを響かせるのか、出演者の声と共にご紹介。(文:ドイツニュースダイジェスト編集部)
世界的マエストロとのツアー チョン・ミョンフンと東京フィル
ツアー全公演を指揮するのは、東京フィル名誉音楽監督で2027年より世界最高峰の歌劇場ミラノ・スカラ座の音楽監督にも就任予定のチョン・ミョンフン。2001年に東京フィルの公演に初めて登場して以来、25年にわたって楽団と関係を深めてきた世界的マエストロだ。7カ国8都市の名門ホールをめぐる今回のヨーロッパ・ツアー開催は、「東京フィルという素晴らしいオーケストラをもっと世界に知らしめたい」というチョン・ミョンフンの熱い思いによって実現した。
さらに東京フィルは、ツアーのモットーに「音楽がつなぐ、分断を越えた未来へ―響き合う世界のために」を掲げ、文化的外交の担い手として、さらに海外でのプレゼンスを高めていくことを目指している。
クラシック初心者でも親しみやすいドラマ溢れるプログラム
今回の演目は、チョン・ミョンフンが得意なレパートリーの中から、ドラマ性があり、幅広く愛されてきた作品がピックアップされている。ベルリン公演のメインは、シェイクスピアの悲劇を題材にした、プロコフィエフ作曲のバレエ音楽「ロメオとジュリエット」。さらに、現代版の「ロメオとジュリエット」としても知られるミュージカル「ウエスト・サイド物語」よりシンフォニック・ダンス、そしてシンフォニック・ジャズの代名詞である「ラプソディ・イン・ブルー」が演奏される。
バレエ、ミュージカル、ジャズと、ジャンルを問わずに演奏をしてきた東京フィルならではの演目で、クラシック初心者も親しみやすいプログラムになっている。
ジャズとクラシックの懸け橋ピアニスト 小曽根真が登場!
「ラプソディ・イン・ブルー」で登場するのは、ピアニストの小曽根真。ニューヨークを拠点にジャズとクラシックの両分野で活躍する同氏は、独特な存在感を放ち、唯一無二の演奏で世界中の人々を魅了している。今回の演奏会に際して、小曽根は次のように語る。「『ラプソディ・イン・ブルー』はジャズピアニストにとっては、オーケストラと一体となれる最高のレパートリー。聴衆の皆様や素晴らしいホールの響きにインスパイアされ、毎回違ったアドリブ演奏が生まれるのもこの作品の醍醐味です」。
また、かつて共演した世界的指揮者アラン・ギルバートは、小曽根について「ガーシュインの名作を完璧に解釈し、毎回新たな境地へと導いてくれる」と述べ、「マコトの『ラプソディ・イン・ブルー』は決定版」とも語っている。クラシック音楽の聖地ベルリンでこの名作にどんな魔法がかかるのか、注目の公演になること間違いなしだ。
東京フィルハーモニー交響楽団
ヨーロッパ・ツアー2025 ベルリン公演
日時: | 10月28日(火)20:00 |
会場: | フィルハーモニー・ベルリン |
指揮: | チョン・ミョンフン(名誉音楽監督) |
ピアノ: | 小曽根 真 |
演奏: | 東京フィルハーモニー交響楽団 |
曲目: | バーンスタイン/「ウエスト・サイド物語」よりシンフォニック・ダンス ガーシュウィン/ラプソディー・イン・ブルー(ピアノ:小曽根 真) プロコフィエフ/バレエ音楽「ロメオとジュリエット」より |
料金: |
85€/80€/75€/70€/65€/60€/50€ 学生割引あり(一律25€) |
チケット販売
Konzertdirektion Hans Adler
月~土9:00~20:00、日・祝日14:00~20:00
Tel:030-826-4727